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2019年01月18日

ハンドボール男子世界選手権2019開幕(正月十六日)



 二年に一度のハンドボールの世界選手権が、ドイツとデンマークで始まった。チェコ代表はプレイオフでロシアに負けて出場できなかったのだけど、チェコテレビが放映権を手に入れていたらしく、毎日、1試合か2試合中継してくれている。チェコの出ない世界選手権を中継するぐらいなら、去年のヨーロッパ選手権を、チェコチーム大活躍だったし、中継してくれればよかったのにとつい怨み節も漏れてしまう。
 チェコのハンドボール協会のホームページで、世界選手権の中継を報じる記事を読んだところ、ヨーロッパ選手権がチェコテレビで中継されなかった事情が書かれていた。ヨーロッパ選手権のチェコでの放映権は、長期的に有料放送のスポーツ専門局が握っていてチェコテレビには手が出せないらしいのだ。世界選手権のほうは、ヨーロッパ以外の国の代表も出場することで、特に1次リーグの試合が一方的になることが多いから、民放は手を出さなかったのだろうか。チェコテレビは、去年のチェコ代表のセンセーショナルな活躍を見て、出場権を逃すことはあるまいと放映権を獲得したものかもしれない。

 チェコは出ていないとはいえ、世界レベルのハンドボールを見られるのは嬉しいので、初日の木曜日(10日)のドイツでの開幕戦は、仕事を早めに切り上げてまで見た。正確には貧血か、体を冷やしすぎたせいかで、テレビが見られそうにない常態だったのを、何とか快復させたというのが正しいのだけど。とにかく冬の寒さにはうんざりである。
 開幕戦の中継を見始めてさらにうんざりさせられることになったのが、この記事を書くのが遅くなった理由である。開催国のドイツが開幕戦に出場するのはいい。その対戦相手がアウトサイダーのアジアの国だというのもいい。それが、北でも南でもない「Korea」というのはどういうことなのか。中継のアナウンサーによると、南の韓国がアジア大会で3位に入ることで出場権を獲得し、そのチームに北が追加の選手を送り込むことで合同チームの出場ということにしやがったらしい。

 こんな愚行は、無駄に政治化して腐臭を放つIOCの専売特許かと思っていたが、国際ハンドボール連盟も愚かさと悪しき政治性では引けをとらないのだった。開催国に対する、判定における過度の配慮とか、メインスポンサーたるアラブ諸国に対するごますりとか、運営の不敗を象徴する事例を挙げていったらきりがない。アジアのハンドボール連盟に比べたら多少はましだけど、これは比べる相手が悪すぎるだけである。
 二つ以上の国別協会で、合同の代表チームを組織したり、合同のリーグを運営したりするのを禁止しているサッカーと違って、ハンドボールはその辺の縛りは緩い。だから、合同チームを作ること自体にとやかく言うつもりはない。ただ、合同チームで世界選手権に出場したいのなら、予選から合同チームで臨むべきなのだ。それを、ごり押しで合同チームの参加を認めさせ、北朝鮮の選手の分だけ、登録メンバーもベンチ入りメンバーも増やすというのだから、話にならない。

 予選の段階から長期間一緒に苦労することで、北と南の選手たちの相互理解が深まったり、南北統一に向けての意志が強まったりすることはありえるけれども、それも北の選手がお客さんのように試合結果に関係のないところで短時間だけ出場するというのではなく、戦力として勝ち抜けに貢献するか、戦力が落ちることを覚悟で常に出場させて、南の選手がカバーすることで勝ち抜けを決めるかした場合だけだろう。
 そういう形での合同チームであれば、外野の人間も応援しようという気になるのだが、この試合では、ドイツに一方的に負けているのを見て自業自得だとしか思えなかった。韓国の選手たちは自分たちが出場権を獲得した大会に、北の選手が政治的な理由で出場できることになり、そのため自分の出場時間が減りかねないことについて、心の底から納得しているのだろうか。

 南北朝鮮の、朝鮮半島統一を掲げれば何をしてもかまわないという姿勢には、反感しかわかない。この手の所業を美談に仕立てるマスコミも信用ならない。去年のオリンピックの女子ホッケーもそうだが、今回の件もどう考えても政治によるスポーツの悪用以外の何物でもない。それを許すスポーツの側の罪も大きいのだが、一番許されないのは両国の政府である。この手の大会から追放するのが正道だと思うが、それが期待できない以上は、今年の12月に熊本で行われる女子の世界選手権で、このような大愚行が繰り返されないことを祈るしかな。提案されても拒否するのが開催国としての責任である。
2019年1月16日23時30分。





2019年女子ハンドボール世界選手権 熊本大会 缶バッジ ステッカー うちわ ラグビー ワールドカップ くまモン バッチ











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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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