アフィリエイト広告を利用しています
<< 2017年12月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
検索
リンク集
最新コメント
チェコの銀行1(十二月二日) by ルイ ヴィトン 時計 レディース hウォッチ (03/20)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしやん (12/30)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしゃん (12/30)
メンチンスキ神父考再び(七月卅日) by にっしゃん (12/30)
カレル・チャペクの戯曲残り(二月朔日) by K (08/16)
最新記事
カテゴリーアーカイブ
記事ランキング
  1. 1. 『ヨハネス・コメニウス 汎知学の光』の刊行を寿ぐ(四月十日)
  2. 2. no img 『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』(三月十九日)
  3. 3. no img コメンスキー――敬虔なる教育者、あるいは流浪の飲んだくれ(九月廿七日)
  4. 4. no img すべての功績はピルスナー・ウルクエルに(一月廿六日)
  5. 5. no img 「トルハーク」再び(三月廿日)
  6. 6. no img トルハーク四度(十月二日)
ファン
タグクラウド










ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2017年12月18日

ヨーロッパリーグのズリーン(十二月十五日)



 ハンドボールの女子世界選手権にかまけている間に、サッカーのチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの秋の部も終了していた。チャンピオンズリーグのほうは、チェコ的に「LM」と略したくなるけど、チェコチームは出場していないからいまいち興味が持てなくなっている。バツリークとスヒーのいるスイスのバーゼルが、グループを勝ち抜けて春の部に進出したのは、うれしかったけれども、それぐらい。
 チェコ的に関心が高いのは、3チームも本選に進出したヨーロッパリーグのほうである。初出場のズリーンはともかく、スラビアとプルゼニュは、比較的楽に勝ち抜けるだろうと予想していたのだが、まったくそんなことはなかった。プルゼニュは最後に帳尻を合わせて一位で勝ち抜けたけど、スラビアにいたっては、ホームでの最終戦でカザフスタンのアスタナに負けて敗退してしまった。
 その辺の経緯を簡単におさらいしておく。ただし、細かいデータなどは期待しないように。

 まずは、リーグの成績ではなく、MOLカップに優勝したことで予選なしで出場を決めたズリーンだが、ホームのスタジアムが規定を満たしていないということで、ホームゲームはオロモウツで開催された。ズリーンのスタジアムって、一部観客席のない部分があって、そこにマンションのような建物が建っているから、そのマンションの住人はチケットを買わなくても試合を見ることができてしまうのである。規定を満たしていないのはそこだけではないだろうけどさ。

 ズリーンは結局一勝もできなかった。何とかオロモウツでのホームゲームで2回引き分けに持ち込んで勝ち点2は獲得したけれども、正直もう少しやってくれるものだと期待していた。ユガスとか出ていった選手はいるけれども、イラーチェクのように地方チームのズリーンにしては多額のお金をつぎ込んで夏に補強していたはずである。
 それが全然ダメだったのは、やはり地方の中小チームの宿命としか言いようがない。選手の入れ替わりが激しく、成績がなかなか安定しないのである。チェコでは、夏の移籍期間だけでなく、冬の移籍期間にも大きな選手の移動があり、秋と春とでは全然別のチームになってしまうということも珍しくない。選手の入れ替わりが多すぎるという問題を抱えていなかったチームは、プルゼニュと二部で一部昇格に貢献した選手たちをほとんどそのまま抱えているオロモウツぐらいだろうか。

 ズリーンはチェコ国内のリーグでも、去年の秋ほどの好成績は残せていないから、その状態でヨーロッパリーグで勝とうというのが無理な話だったのである。去年はあれだけ活躍したブカディノビチもいまいちかみ合っておらず怖さを感じさせない。今年の春に強硬に移籍を訴え、夏には実際に一度、スパルタに移籍した後、出場機会を求めてレンタルで戻ってきたなんて経緯が、プレーに影響を与えている可能性もある。
 大きな期待とともに獲得したイラーチェクもいまいちだったし。イラーチェクもプルゼニュ時代にすい星のように現れたときには、代表を長期的に救う存在になりかけたのだけど、ドイツに移籍して、チェコ人と相性の悪いマガト監督の下でプレーして以来、全くと言っていいほどいいところがない。チェコに戻ってきたスパルタでも、ヤブロネツでもどうしようもないってことはないのだろうけど、かつての輝きの片鱗も見せられていない。

 ズリーンのヨーロッパリーグでの試合をちらっと見た印象は、とにかく点が取れないというのと、ディフェンスの選手のプレーが軽すぎるというものだった。ディフェンスの選手が不用意なファウルで退場食らったり、PK取られたりなんてこともあったし。国内では何とかなる部分が、ヨーロッパの強豪相手には何ともならない部分もあるのだろう。この感覚の違いにはプルゼニュも苦しめられているようだった。
 この経験を、特に若手の選手たちが将来につなげてくれればいいのだろうけれども、経験が実になるには連続して出場する必要がある。そこがズリーンのような地方チームにはつらいところで、毎年のようにヨーロッパリーグの予選に出場できる順位でシーズンを終えるのは難しい。それに、ムラダー・ボレスラフや、ヤブロネツなんかが毎年のようにヨーロッパリーグの予選に出ても、ほとんど本戦に出場できていないのを考えると、ズリーンも予選に出られたとしても本戦まで進むのは難しいだろうなあ。今年いくつかの偶然が重なって直接本戦に出場できたのは本当に運がよかったのだ。

 ズリーンで、GMとしてチームの強化に当たっているのは、2004年前後の、チェコ代表が史上最も強かった時代の代表選手グリゲラである。クラブレベルでもオランダのアヤックスや、イタリアのユベントスなんかで活躍しているわけだから、その経験、人脈を十分に生かして、現時点ではモラビアには存在しない安定して上位の成績を残し、定期的にヨーロッパのカップ戦に出場できるようなチームに育て上げてほしいものである。その第一歩が今年のヨーロッパリーグでの惨敗と、獲得した賞金だったということになればいいのだけど。
 以前、モラビアで比較的安定して上位にいたチームというと、我らがオロモウツなのだけど、財政難に陥っていて、今シーズンは上位で終えることができても、選手たちを売却することになる可能性が高いので、安定するまでにはしばらく時間がかかりそうである。

 グループFに入ったズリーンの試合の結果は以下の通り。

 ズリーン        0−0 ティラスポル
 ロコモティフ・モスクワ 3−0 ズリーン
 ズリーン        1−1 コペンハーゲン
 コペンハーゲン     3−0 ズリーン
 ティラスポル      1−0 ズリーン
 ズリーン        0−2 ロコモティフ・モスクワ

 6試合で1得点では、勝てねえよなあやっぱり。それでもモルドバのティラスポルとはいい勝負をすると思ったのだけど。結果を見たら、あっちは大健闘で勝ち点9、コペンハーゲンとの最終戦で負けてしまって勝ち点で並ばれて、直接対決の結果でコペンハーゲンが勝ち抜けることになった。
2017年12月15日21時。







プロフィール
olomoučanさんの画像
olomoučan
プロフィール


チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。