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フンコロガシCO2抑制

フンコロガシ CO2抑制
畜産大国オーストラリアで、ハエの大量発生を抑える目的で、かつて輸入されたフンコロガシが脚光を浴びている。餌の家畜の糞を地中の巣穴に運び入れる虫の習性が「環境に優しく、経済的」だからだ。
*オーストラリア
南オーストラリア州のビクターハーバー。肉牛約500頭を放逐するマーク・ヒギンズさん(54)の広大な農場で、体長約3センチの黒光りする甲虫が牛糞の塊を転がしながら巣穴に運び込んだ。
「この巣穴が環境保全に役立つのです」
豪連邦科学産業研究機構の元研究員バーナード・ドウブ博士(63)は、こう言って目を細める。牛糞は、ハエや病原菌の繁殖につながり、牛肉生産にも悪影響を及ぼす。だが、ひとたび地下に運び込まれると、ハエが減るだけでなく、糞が土壌に定着して肥料となり、牧草の生育を促す。当然、化学肥料より環境負荷も小さい。
直径約2センチ、深さ1メートルに達する巣穴を作る虫の恩恵は、それだけではない。CO2を蓄える土壌の能力が2.5%上昇する、といった効果も確認された。
豪州は1950年代、「ハエ害」対策として、国費を投じて研究を開始。
アフリカや南欧で選んだフンコロガシ53種の卵を輸入し、これを掛け合わせながら23種を農場に導入した。ハエは激減したが、目標達成で国費研究は80年代末に打ち切られ、益虫は「忘れ去られた存在」となった。
だが、原油価格高騰のあおりなどで化学肥料の価格が急騰したのを機に、農家が見直しを始め、商社「ソイルカム」によると、今年は9月までに、すでに例年の1.6倍の需要があった。
5年前に400豪ドル(約2万6000円)で1000匹購入したヒギンズさんは、「フンコロガシを買い足し、化学肥料をゼロに近づけたい」と期待する。

以上、2008年11月3日読売新聞より引用。


ハエの害を抑えるだけでなく、CO2抑制にも繋がるなんて、フンコロガシはすばらしい。さすが、スカラベ・サクレ。
化学肥料は使い続ければ土が駄目になってしまう。しかし、フンコロガシなら土壌能力をも上げてくれる。
フンコロガシ様様だ。でもこれってもしかしたら当たり前のことなのでは?
ここ数十年で機械や化学が進歩して農家のやり方が劇的な変化を遂げた。その変化は自然環境を無視した人工的なものばかり。害虫だの害鳥だのを寄せ付けないように奮闘した結果、自然界の生き物が見向きもしないような化学物質まみれの食べ物が出来上がった。
こんな不自然なため物が体に良いわけがない。そんな不自然な環境で育ったものって、本当に食べられる物なのかって思ってしまう。
自然界のさまざまな生き物が連鎖し合って生きているからこそ、人間の農業活動もその恩恵を受けて、うまくゆくというものだ。糞を必要としているフンコロガシと牛との共存は必然の光景といっていい。牛農場にはフンコロガシはもってこいの存在だ。牛にも自然にも地球にも、そして人間にとっても、フンコロガシによる自然の循環はありがたいこと。
これからは、田んぼも畑も農場も、化学肥料に頼らずに、自然の生き物たちと共に、環境にも体にも良い食べ物を作ることが出来るよう、昔ながらの方法に戻してゆくのがいちばん良いと思う。

↓フンコロガシ(スカラベ)のことは『ファーブル昆虫記』第1巻に詳しい。
ファーブル昆虫記〈1〉ふしぎなスカラベ (集英社文庫)
完訳ファーブル昆虫記(第1巻)上
完訳ファーブル昆虫記(第1巻)下

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