2021年09月22日
自転車矢羽レーンが旭川市の4条通り、銀座商店街付近に整備
旭川の4条通り(銀座商店街)付近に自転車レーンが整備?
2021年も9月を過ぎて、残り3ヶ月。今年の夏は異常気象といわんばかりに酷暑の日が続いたが、その旭川市の中心部にある銀座商店街付近の道路(4条15丁目)付近に自転車レーン(?)らしきものが整備された。
東京など首都圏ではよく見るようになったこの青いライン。北海道では札幌市が先行して整備しているが、旭川市でも数年前から整備され始めた。知っている人はご存知だと思うけど、この自転車レーン(通称)は注意点があるので、今一度確認も含めて記事にする。
自転車矢羽レーンは自転車専用レーンではない
自転車専用レーンと自転車矢羽レーンは根本的に違う。
自転車専用レーンとは自転車だけが通れる通行帯のことで、車はもちろん、原付きや歩行者もそこを通ることは許されない。逆に自転車専用レーンがあるところでは自転車は歩道走行できず、からなず自転車専用レーンを走らないとダメ。自転車専用レーンには全面ブルーの塗装やデカデカと「自転車専用」という文字、頭上には標識が掲げられているので、一応区別は付きやすいと思う。
では旭川市で整備されている自転車矢羽レーンとは、あくまで自転車が車道を走る際の目安の位置をペイントしたもので、自転車専用レーンのように絶対にそこを走らないとダメというしろものではない。今までどおり自転車は原則車道だが、車道走行が危険と判断した場合や13歳以下のこども、もしくは65歳以上のお年寄りは歩道走行(ただし徐行)も可能だ。
また、4条通りは歩道に「自転車歩道通行可」の標識がある自歩道なので、例外条件がなくても誰でも歩道走行は基本的に問題ない(ただしすぐ止まれるよう徐行する必要あり)。
北海道では雪が堆積するため冬期に自転車が利用しづらく、この状態で車道に自転車専用レーンを設けると自転車しか走れない走行帯ゆえに、ただでさえ道幅が狭くなるのにこのレーンのせいで道路の利用が著しく制限される重大な問題がある。
よって北海道では自転車矢羽レーンを基本とし、冬期でも支障がないように整備されるケースが基本となっている。
自転車矢羽レーンの問題点と意義
自転車矢羽レーンは道交法の自転車専用レーンとは別物で、専用レーンに適用される条件はあてはまらない。そのため北海道では整備しやすい一方で、根本的に走りづらいという問題もある。
特に現在整備中の4条通りは元々路肩の幅が狭く、車道そのものもあまり広くない道路。そしてここは国道ゆえに交通量が多く、大型車(特に路線バス)が多い。その4条通りで自転車矢羽レーンを走るとなると走り慣れたサイクリストでないと難しいと思う。
元々旭川市の整備方針としては旭川市自転車ネットワーク計画にもあるように、「自転車矢羽レーンは強制ではなくで、車道を走りたい人向けの整備。従来どおり歩道走行の人は歩道を」というスタンス。もちろん歩道走行の際にはスピードを出しすぎないよう徐行を求めるとしているが、絶対に車道を走らないといけないものではないので、この点は注意されたい。
車などのドライバーに対しては自転車がここを走るという意識付けにもなるので、無いよりはマシ。ただ、物理的な構造分離となっていないし、そもそも路肩も狭く、雨水のフタもあるので路肩は走りづらい。加えて大型車を含め交通量がかなり多いので時間帯によっては慣れたサイクリストでも歩道を徐行するか、違う道路(3条一方通行や2条一方通行)を使ったほうが良いと思う。
もちろんスピードの遅いママチャリは今までどおり歩道を徐行したほうが良いと思うけど。
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