2021年12月02日

血の池地獄

高1のH君が言う。
「丹澤先生、頭の中が性欲だらけになって、自制心もなくなり、性行為に溺れてしまうと、行き先は『血の池地獄』だそうですが、僕、一回は行ってみたいんですよね。」

要は、「燃えさかる欲望をコントロールするのが難しく、もう限界に近い」、と言っているようでもある。

「見てきたいってこと。それとも血の池に浸りたいってこと?。」
意地悪な私は、H君にそう畳みかける。

「どんな感じなんでしょうね…」、とH君。

私はまるで見て来たかの如く、血の池地獄の様相を話す。

そうだな…。タッパーみたいな容器を思い浮かべられる?
その入れ物に、ぎっしり大量のミミズが入っている姿を想像してごらん。
そこに、赤黒い液体が入っているんだ。
ミミズたちはのたうちまわり、ぴちゃぴちゃしているよ。
何だか見ていて気持ち悪いだろ。

血の池に落ちた人間たちの姿は、このミミズのようなものなんだ。
ミミズたちはその赤黒い液体の中で、体をくねらせている。
見た目は気持ち悪いが、彼等はその性行為の快感に浸っているんだ。

よくよく見ると、時々、ミミズと思っていた姿が、ちらっと人間の顔に見えてくる。
彼等は溺れながらも、気持ちよさが忘れられず、それこそ死にもの狂いで性行為をしているんだ。

これが血の池地獄の姿だ。
君はそのミミズとしての経験をしてみたいってことかな?

今は冷静に物ごとを考えられるのだが、彼等は他のことは考えられない。
「自分はなんと愚かな行為を繰り返していたのだろう」、と気づくまで、この世界から逃れられない。

本当は、彼等自身が作った世界なのだが、「肉体がすべて、快楽が一番」、と思っているうちは、この世界にとどまる。

そして、いずれ人間であることすら忘れ、更に深い畜生道に落ちる…。

H君は、「それでも見てみたい」、と言う。
青春期の性欲のコントロールに苦しんでいるのだろう。

地獄は空想の世界ではない。
ましてや、人間が正しく生きるための教育上作られた架空の世界でもない。
現実にそうした世界は存在する。
そうした世界に落ちる人の心が作り出しているからだ。

世の中、性に関してはオープンになって、ますます「血の池」の様相になってきている。
だが、正しく人の道を生きることは、古来より変わっていない。

H君。最後の最後で踏みとどまれよ。
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