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2022年02月15日

一行詩

少し前から、一日に一つは句を作ることにしている。
俳句というには稚拙すぎるので、一行詩といったところだろうか。

それでもできるだけ五七五七七に近づけている。
だが、その時の言葉選びが面白い。

思いつきを呟くのではなく、その時の思いを、一行詩に込めるのだ。
そのため、出来上がりまで少し時間がかかる。

さらには、私自身も状況を忘れてしまいそうで、ご丁寧に解説までつけてある。

一日の中で、何か印象的な出来事、その思いすらを見つけられないというのは、人生悲しいものだ。

その意味では、ただただ漫然と一日をすごすまいぞ、という私の決意でもある。

『はらはらと 心揺れて待つ君を 平静装い 置かれた本を読む』

これは放課後の講習を頼まれ、教室で待っていたが、誰も生徒が来なかった時のものである。
何だか恋の歌ようだが、私も心が少し揺れた。

あとから聞けば、私の講習を告知していなかったとのことで、「なーんだ」ということに到るのだが、その時は、教室に置かれた教養書をパラパラめくって、時を待った。
三十分くらい待ち、結局誰も来ないので帰宅した。

少し時が経ってから読み返したら、こんな詩でも面白いのかも知れない。

『昨晩の 雪が朝日に 消えていく 空気に戻り また雪になる』

朝日に、うっすら積もった雪が、じわじわと溶けていく。乾燥しているのか、溶けた水分はすぐに蒸発し、また空気に戻った。この空気が、しばらくするとまた雪になって降ってくるのだろうか。何だか転生輪廻みたいだ。

そう読んだ。

自然の描写は難しい…。




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