さて、CT200h。マイナーチェンジモデルということでやはり気になる存在です。
外装デザインはヘッドライト&バンパー・グリルが変更されており、特にフロントグリルはF SPORT以外でもメッシュタイプに近いデザインとなっており、なかなか個性的です。
個人的には最近のレクサス車の「F SPORTのフォグランプ周りのデザイン」(新IS、新LS、新CTに見られる、フォグランプ相当部分のブラックのパーツがアゴまで大きく食い込んでいる仕様)はあまり好みでないのですが、この「CT200h」の非F SPORT仕様であれば結構いいなと思いました。
ヘッドライトのサイド部分には「レクサスロゴ」が入るようになりましたが、LC・LSのように金属削り出しでのロゴではないようで、樹脂部分への加工なのか、控えめ目になっています。まさに知ってる人だけが分かる?
上部のLEDクリアランスランプも、表面にレクサスの「アローヘッド」の集合体が透かしではいっており、よく見るととても緻密に光っていて個性的です。かつてのように黄ばんだつぶつぶ感のあるLEDではなく、とても綺麗に光るのは実用性も兼ねており、とても良いですね。
しかし、それだけに、2017-18年の新型車として、フロントウィンカーが「電球」というのはいかがなものでしょうか・・・これは本当に残念ですし、400万円もするクルマがこんなところでコストを削減しなければいけない理由が不明です。たとえ部品単価が5000円高くなってもフルLEDにするべきです。
一方、テールランプのサイドは「L」字の集合体が美しく光り、とてもキレイです!
テールランプのメイン部分もNXのようにとても綺麗に均一に光りますし、ウィンカーもLEDに変更されており、テールランプはとてもいいです。
レクサスのエントリーモデルであるCTがリヤにもLEDがウィンカーを採用したことから、レクサス全車、テールランプはフルLEDになると思われます。(今後のRC系、UXも確実でしょう。)
ナビ・オーディオ関係では、webカタログ等に記載はありませんが、「ワイドFM」の対応は行われていました。
(公式HPにも追加したほうがいいと思いますが・・・)
地図は2017年春版が採用されていましたが、実際に納車される方は秋版がインストールされていると思われます。
レクサスの地図はマップオンデマンドで3年間は地図更新は無料ですが、音声案内や詳細市街地地図、一般的なランドマークなどは更新対象外ですので地図は新しければ新しい方が良いですね。
室内に関しては、「ワンダー速報」さんでも詳しくレポートされています。
http://drumsyos.blog.fc2.com/blog-entry-1720.html
さて、ここからは厳しい表現になってしまうのですが、この2度めCT200hのマイナーチェンジはかなりコストを押さえて延命措置とも言える内容にせざるを得なかった事情が垣間見える仕様になっています。
もちろんコストに制約があるのは理解できますし、部品の共用には限界があるのは理解していますが、CTのみ意図的とも思える「差別化」が未だに行われており、ブランドとしての統一性がない部分が散見される点が非常に気になります。
ステアリングに関しては、従来型の丸型のステアリングスイッチが継続採用です。
オーナーからの評判も芳しくなく、3年後に発売したNX・RCではリニューアルされ、使い勝手、ボタンの押しやすさ、メッキ加飾の追加等の意匠変更が行われ、2016年秋にMCした「IS」でも同タイプに切り替えされました。
毎日目にする部分だけに改良されなかったのは残念です。近年発売されたトヨタブランドの人気新型車よりも質感が低いのはどうかと思います。
もうひとつはボタン照明。いわゆる「トヨタグリーン」です。
別に色で文句をつけるわけではありませんが、トレンドのカラーでないことは明白です。レクサス車では確か2006年発売の新型LSから先進的な「白色LED」をボタン照明に使用し、その後発売の新型車では基本的に白色LEDを使用していますが、2011年発売のCTに関してはコストの関係か??よくわかりませんが、なぜかグリーンを採用。
なお、最近のトヨタブランドの新型車でもホワイト系やクリアブルーの照明を使うことが多くなっており、グリーンや昔懐かしのオレンジの照明はだいぶ減ったのではないでしようか?
また、ボタン自体も現行のレクサス車では使用していないものを使用していますし、写真で見ても分かる通り樹脂の素材感もクオリティが乏しいものです。この辺が差別化されているわけですが、2017-18年になっても継続採用する必要性があるのでしょうか・・・
ドアハンドルについても、「メッキ」を継続採用。これも現在のレクサスラインナップでは採用例が少なくなってきました。パワーメモリスイッチも他のレクサス車では見ない、独特の意匠のスイッチです。
ルームランプ周りも特段変わりなく、クリアパネルを押し込んで点灯させるのはわかりやすい反面、かなり古臭い感じがします。電球なのはISもそうなので仕方ないとして、クリアパネルを押し込んで点灯するのは他のレクサス車ではみない形式で、ここも頑張ってほしかったところですが。
ただ、CTオリジナルのエコモードとパワーモードでLED照明の切り替えが行われる機構は残っていて安心しました(写真はパワーモードのLED点灯状態)
一方、本革シートは、素材も含め良いものを使用していると思います。(ディーラーにおいてあるサンプル参照)
しっかりとした厚みのある本革シートで、色使いもオシャレでとても好印象です。
助手席パワーシートが4wayであるとか、シートベンチレーションがつかないという不満点はありますが、これは価格上やむをえない差別化と思います。
リヤシートもほとんど手が入っていないようで、センターアームレスト、ドリンクホルダーなどが引き続き備わっていないようです。DOPでドリンクホルダーの設定はありますが、2万円近くする割には質感が今ひとつなので手を入れてほしかったところです。
レクサス車は全体的に小物入れが不足傾向にありますが、コンパクトクラスのCTはターゲットとなるユーザー層を鑑みてもユーティリティにもこだわりを持ってもよいのかと思います。
以下は完全に私見です。
今回取り上げた項目については、これらは動力性能には無関係ですし、気にならない方も多いと思います。
しかし、「なぜCTだけ他のレクサスと違うのか?」意図的に差別化をしていると思われる点が散見されるのが非常に気になります。(部品単価を見ても採用できないほどの大きな価格差は見られないものがほとんど)
本革シートや内装の全般的なクオリティ、ナビゲーションシステム&モニタなどはトヨタブランドと一定程度の差別化ができていると思いますが、その他の点についてはTNGA採用のトヨタブランド車との明確な違いが見いだせません。
細かいところですがこういうところは結構ブランドを育てていく上でも大事なところでないかなと思います。
エンジンは旧型、ハイブリッドシステムも旧型。セーフティシステムもようやく平均点といったところ。また今回採用された「Lexus Safety System+」にいたってはトヨタセーフティセンスPと同等機能。
だからこそ、「室内の質感や居住性・快適性」などはビッグマイナーチェンジが行われた2012年発売の「後期LS」とまではいいませんが、レクサスらしさを追求した飛躍的なレベルアップをして欲しかったと思います。
レクサスとしてのフィロソフィがあるなら、それはこのCTの2度めのマイナーチェンジにおいては十分に反映されているのでしょうか?
(コストの制約や人的リソース等の問題はあるにせよ)胸を張って十分な作品を送り出したといえるのでしょうか。静的質感からはそれは十分感じられず、まだ未体験の「動的質感」に振り分けされたものと思いたいものです。
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第2世代のレクサス、特に前半のモデルはコスト削減が行き過ぎましたね。
その割には車両価格は高くなったという・・・
IS200tは私もMC前モデルを2週間ほど借りたのですが、走行性能自体には不満はありませんでしたし、頭が軽いので運転していてなかなか楽しいですね。燃費も結構良好ですし。
しかし、確かにアイドリングストップからの再始動はかなり振動が強いですね。信号待ちでふいに再始動したときは結構な振動で確かにこれはレクサスらしくないと感じました。ストップするときは特に問題ないのですが・・・MC後のモデルもそうであれば、解消は難しいのでしょうね。
第3世代のISは、2020年には登場するかと思いますのでさらなる飛躍を期待したいですね!
コメントありがとうございます。
今回のCTは本当に延命措置という感じで・・・HSには改良されないままモデル終焉を迎えますが、3年後には消滅が濃厚な感じですね。エントリーモデルだからこそ、もっと力を入れてほしいと思います。
テスラが凄いなと思うのはソフトウェアで車自体の性能が拡張されたり有料でアップデートされることでした。
レクサスも、購入後のversionアップがあればよい安心して購入できますね!
それにユーザの気持ちを解っていないのでは?って思われる部分も多々あります。なまっくすさんの指摘のとおり訳の判らないコスト削減。LEXUSを買うヒトは高い質感を求めてるのです。1万円安いなんて何とも思いません。むしろ10万円上がろうが質感アップ・機能向上につながるのを喜ぶはずです。
マイナーチェンジ後のIS200tを買って半年近く経つのですけど、未だにアイドリングストップからの復帰時には「レクサスクオリティじゃない!」って思います。ひどいです。軽自動車のようですよ。それ以外が悪くないだけに非常に残念です。V6にしておくべきでした。。。
LEXUSの目指しているもの、サービスなどは大いに評価しているので、大切なクルマ作りの部分で変なコスト削減はして欲しくないのです。心から誇れる「いいクルマ」造って欲しいです。
この状態であと3年はメルセデスやBMWと戦わなければならない営業マンさんは気の毒です。
ふつーのお客さんなら、Aクラスを買うでしょう。
それゆえにカスタマイズが重要だと思います。内装面のカラバリ変更が増えたことは
このましいと思います。既存ユーザー向けに対しても、30万円、50万円あるいは100万円で
2017年相当へバージョンUPできる仕組みを作るべきだと思います。
最初の1台で500万円を払うだけでなく、2年目、5年目の更新で50万円を稼ぐことも大事です。