2013年02月15日
家族の在り方を考える
トム・ハンクスが主演と言っていいのか分からないが、
サンドラ・ブロックと共演した、
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」を見た。
11歳の少年オスカー・シェルは、
アメリカ同時多発テロ事件の犠牲となった父が遺した鍵を見つけ、
その秘密を探るべくニューヨーク5区をまたぐ旅に出るという内容。
結構楽しみにしていた2011年のアメリカ映画だ。
アメリカ映画によく見られる父と子の映画で、
父親役であるトム・ハンクスは9.11で亡くなった為に、
出番は少なかったが、
その想い出を風化させたくない息子が奮闘する姿に、
分かっていながら泣いてしまう映画だ。
最後のブランコに乗るシーンには、
アザトサが見え隠れして、笑ってしまったが。
いずれにしても、アメリカ映画には父と子の葛藤が
描かれているものが多い。
古くはジェームス・ディーンの「エデンの東」から
定番と化している。(最初ではないが)
アメリカの子供は、父親の呪縛から逃れられない人が
多いように思われるかもしれないが、
実際にその通りなのだから仕方が無い。
アメリカの親父たちはいつも戦っている。
子供を連れてキャンプに行く。
銃の打ち方を教える。
車の運転を教える。
ガレージで日曜大工をする、等々。
ガレージ(車庫)の中にある工具類を見れば、
日本人は誰だって驚愕してしまうだろう。
そして、決断をする、家族を守る、ということを、
どれだけ大事に思っているのか。
アメリカの父親は、
日本の父親が想像する以上に、父親をやっている。
だからアメリカ映画は、父親が頑張っている映画が多い。
そして、逆に日本はダメおやじが描かれ、
母親の映画が多い。
「東京物語」は、家族が描かれているが、
父親の映画だと思っている。
他は何があるだろう。
そう思っているのは私だけかもしれないが、
例えば、父と子を主題にした日本映画を
一体幾つ、数える事が出来るだろうか。
日本では今、イクメンなるものが、もてはやされ、
友達関係のような母娘がおり、
虐待を続ける家族がいる。
少子化が叫ばれ、核家族が進む日本社会の中で、
家族はこれからどう変化していくのだろう。
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