2013年02月06日
今更だがお茶くみは仕事なのかサービスなのか
以前、社員の採用に携わっていた事があったが、
面接した人には、男子、女子に限らず、
必ず言っていた事があった。
仕事中にお茶を入れる事は、仕事ではなくサービスだと。
逆にお茶を入れてもらったら、それは仕事ではなく好意なんだから、
必ずありがとうと、お礼を言うように。
営業をしている時に身体を壊してしまい、
営業から内勤になったのだが、
まぁ仕方が無いと思い、新しい部署で頑張ろうと、
新しい仕事を覚えていた時の事だ。
中途採用で事務の女子社員が入社したのだが、
部署が変わって、始めて出来た私の後輩だ。
その後輩である女子社員が入社して1ヶ月経った頃、
朝礼で、一言いう順番が回ってきた。
その当時の朝礼は、社員の当番制で、
司会者は社員が順番になっており、
その際、司会者は一言何か言わなければならないのだった。
1分くらいのスピーチなのだが、
ほとんどの社員が、当たり障りのない事を、
「今日も一日頑張りましょう」
というたぐいの物を言っていたのだが、
私の後輩は違った。
入社1ヶ月のその後輩女子社員は、
相当うっ憤が溜まっていたのか、
「どうして、女子社員は朝からお茶を入れなければならないのですか。
お茶を入れる為に会社に入ったのではありません。
朝は忙しいので、お茶を飲みたい人が、
お茶を入れれば良いのではないですか。
コピーもそうです。どうしてコピーもしないのですか」
等々、言いだした。
朝礼はザワザワしだし、
そして朝礼が終わるやいなや、私の可愛い後輩は、
上司に連れられて別室へ消えていった。
そしてその日が、私の後輩の退職日となった。
私が新入社員だった頃、朝会社に来ると、
先輩社員の机を拭き、灰皿を片付け、
それからお茶を入れ、みんなに配って回っていた。
だから、お茶を入れる事に対して、
嫌な事だとは、私自身思ってもいなかったし、
新入社員だから、当たり前だと思っていた。
何故、女子社員がお茶を入れるのが
そんなに嫌だったのか分からないのだが、
一つだけ思った事がある。
お茶を置いても、顔もあげず、何も言わない。
「ありがとう」と言わない人がいるという事だった。
その上司は、何故朝礼であんな事を言わせるんだ〜、
と叱られたが、しかし、朝礼後すぐさま話しに行った事は、
よくやったと、褒められたらしい。
女子社員が首を覚悟していたかどうかは知らないが、
お茶はそれからも変わらず女子社員が入れ、
コピーも相変わらず女子社員がしていた。
そして、朝礼の司会者の当番制は一時中止となり、
昔営業をやっていたんだから話せるだろうと、
私が朝礼の司会者になってしまった。
会社とはこんなもんだ、と思ったのを覚えている。
よく女子社員を説得するための手段として、
美味しいお茶を入れ続ければ、それがいつか認められる、
お茶を入れる為に、より効率的な方法を考えれば、
それが他の仕事にも役に立つ時が来る、
等々、様々な方法を女子社員に試してきたが、
それが成功しているとは思えない。
であれば、入社当時はまだ役に立たないのだから、
お茶を入れて、他の役立っている社員に気持ち良く
仕事をさせてやってくれ、いずれ仕事ができるように
なった頃には、新しい社員も入ってくるから、
その時には新入社員にお茶を入れてもらえばいい。
と、言った方がまだ納得するのではないかと思っている。
お茶を入れるのは、仕事ではないと今でも思っているが、
しかし、仕事でもあるのに変わりは無い。
だったら、気持ちよく、サービスでも仕事でも良いから
お茶を入れてもらいたい。
嫌々お茶を入れてもらっても、美味しくもないし嬉しくもない。
そして、お茶を入れてもらった方も、
気持ち良くお茶を受け取ってもらいたいし、
嘘でもいいから、美味しいねと、たまには言おう。
そして、「ありがとう」と言ってもらいたい。
お茶くみは仕事ではないと思っているが、
この事に関しては賛否両論あるとは思うし、
あって当然だと思っている。
そしてわかってはいるが、仕事中にお茶を入れてもらうと、
とても嬉しいのも事実なのだ。
特に女子社員から入れてもらったお茶は美味しいのだ。
ほんのちょっとの心使いが、
職場の雰囲気を良くも悪くもしてしまう。
ただ当たり前のように、お茶を入れてくれ、
と言うのは、役職のあるお偉いさんがほとんどだ。
その人たちの意識で、どうにでもなる問題なのだ。
ちなみに私はコーヒーのブラックなので、
給湯室にインスタントコーヒーが置いてある。
置いてあるだけで、誰も私に入れてくれない。
これは、泣いてもいいレベルだろうか。
焙煎士北浦【厳選】 極上の珈琲飲み比べセットA 高級 コーヒー豆 福袋 300g (中深煎り/豆のまま) 新品価格 |