2024年10月20日
1389番:ピエールとジャン(10)
ピエールとジャン(10)
PIERRE ET JEAN
−−−−−−−−−【10】−−−−−−−−−−−−
Le vieux pêcheur la huma vivement,
comme on sent des roses, et déclara:
≪ Cristi ! ils sont frais, ceux-là ! ≫
Puis il continua:
≪ Combien en as-tu pris, toi, docteur ? ≫
.−−−−−−−−−⦅訳⦆−−−−−−−−−−−−
老漁師はバラの香りを嗅ぐように、そのにお
いを嗅いだ.
「うわあ、こいつは新鮮だ!」
それから言葉を続けた.
「おい、博士号、お前は何匹釣ったのだ?」
−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−
pêcheur, se:(n) 釣り人、漁師
†huma:(直単過/3単) < humer (他)
humer:(他) 吸い込む、(匂いを)かぐ
humer l'air frais / 新鮮な空気を吸い込む
vivement:(副) 活発に、勢いよく、強く
la:(人称代名詞) odeur (f) 「におい」を指す
déclara:(直単過/3単) < déclarer (他) 表明する、
言明する、はっきり知らせる、言い渡す
déclarer que + 直説法:〜だと断言する
déclarer + 不定詞 :〜だと断言する
cristi:(間)[話] おや、まあ(驚きを表す)
frais, fraiche: (形) 新鮮な、みずみずしい
continua:(直単過/3単) < continuer (他) 続ける.
(言葉を) 続ける
Combien en as-tu pris ? :君は何匹釣ったのかい?
docteur:長男のピエールを父は茶化してこう呼んだ.
まだ読み進んでいないが、先に言うと、彼は
30歳.博士号が授与されたばかりであった.
1388番:ピエールとジャン(9)
ピエールとジャン(9)
PIERRE ET JEAN
−−−−−−−−−【9】−−−−−−−−−−−−
Le père Roland saisit la manne entre
ses genoux, la pencha, fit couler jusqu'au
bord le flot d'argent des bêtes pour voir
celles du fond, et leur palpitation d'agonie
s'accentua, et l'odeur forte de leur corps,
une saine puanteur de marée, monta du
ventre plein de la corbeille.
−−−−−−−−−⦅訳⦆−−−−−−−−−−−−
父のロランは魚籠を両ひざに挟んで、それを
傾け、ふちのところまで銀色の魚の群れを寄せ
ました.そして底の魚たちを見ました.そこで
は魚たちが断末魔の苦しみを痙攣で強調してい
ました.魚たちの強い死臭もありました.健康
な潮の悪臭がぎっしり詰まったかごの膨らみ部分
から立ちこめてきました.
−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−
le père Roland:ロラン親爺、ロランの親っさん、
父のロラン
saisit:(直単過/3単)
< saisir (他) つかむ、捕らえる
manne:(f) ❶豊かな食べ物、糧;
❷把手の付いた柳の大籠;
❸本文では「魚籠(びく)」
genou:[ジュヌー](pl-x)(m) 膝
pencha:(直単過/3単) < pencher (自) 傾く、かしぐ
fit:(直単過/3単) < faire
couler:(自) ❶流れる、流れ出る;❷漏れる、
❸(船が)沈む.
bord:(m) 縁(ふち)、へり、端
flot:(m) 流れ、
argent:(m) 銀
bête:(f) ❶けだもの;❷虫;
ここでは「魚」
bête et gens / 動物も人間も
fond:[フォン](m) 底
palpitation:(f) 動悸、痙攣.
agonie:(f) 臨終、最期、断末魔、断末魔の苦悶;
être à l'agonie / 死に瀕している.
s'accentua:(直単過/3単) < s'accentuer (pr)
s'accentuer:(pr)❶強調される、❷際立つ、増大する.
accentuer:(他) 目立たせる、際立たせる.
odeur:(f) におい、臭気
fort, e:(形) 強い、強烈な
corps:[コール](m) ❶からだ、身体、肉体、胴体;
❷死体、遺体
sain, e:(形) 健康な、
puanteur:(f) 悪臭、腐臭
marée:(f) ❶潮汐、潮;❷潮の満ち干;❸生鮮魚介
monta:(直単過/3単) < monter (自) 上がる
ventre:(m) ❶腹、腹部;❷ふくらみ、ふくらみ部分
plein de:❶(前句) 〜で一杯の;
❷(形句) たくさんの、ぎっしり詰まった
plein de corbeille / ぎっしり詰まったかご
corbeille:(f) かご(取っ手のないもの)、紙屑かご:
パソコン画面のゴミ箱
−−−−−−−≪質問コーナー≫−−−−−−−−−−−−−−−
plein de corbeille / ぎっしり詰まったかご
質問者:かごが一杯の、と訳せますか?
回答者:その場合はplein de corbeilles と複数にします.
でも船はかごで一杯だったのですか?
1387番:ピエールとジャン(8)
ピエールとジャン(8)
PIERRE ET JEAN
−−−−−−−−−【8】−−−−−−−−−−−−
Mais son mari remuait la tête pour
dire non, tout en jetant un coup d'œil
bienveillant sur le panier où le poisson
capturé par les trois hommes palpitait
vaguement encore, avec un bruit doux
d'écailles gluantes et de nageoires soule-
vées, d'efforts impuissants et mous, et de
bâillements dans l'air mortel.
−−−−−−−−−⦅訳⦆−−−−−−−−−−−−
しかし旦那のほうは、魚籃を一瞥して、だめだ
と言って、首を振ってみせたが、結果に好意的だ
った.死すべき環境の魚籃の中では、3人に釣ら
れた魚がまだ、かすかに、べとつく鱗と持ち上が
ったひれで音を立てていたが口をポカンと開けて、
力のない努力で立てた音だった.
−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−
remuait:(直半過/3単) < remuer (他) ❶移動する
運ぶ、❷(体の一部を)動かす、❸かき回す
かき混ぜる;❹心を動かす、
Le chien remue joyeusement la queue. /
犬はうれしそうに尻尾を振っている.
jetant:(p.pré) < jeter (他) 投げる
un coup d'œil:一瞥、jeter un coup d'œil / 〜を一瞥する
〜をちらっと見る
bienveillant:(形) 親切な、好意的な、
panier:魚籠(びく)、魚籃、
poisson:(m) 魚
capturé:(p.passé) < capturer (他) (生物を)捕らえる
palpitait:(直半過/3単) < palpiter (自)
❶(心臓が)鼓動する、動悸を打つ;
❷(まぶたなどが)ぴくぴく動く、痙攣する
vaguement:(副) 漠然と、ぼんやりと、おぼろげに
bruit:(m) (不必要な)音
doux, douce:(形) ❶甘い、❷手ざわりのよい、
すべすべした、
écaille:(f) うろこ、鱗片
gluant, e:[グリュヤン, ト](形) ねばねばした、粘着性の.
nageoire:(f) ひれ
soulevées:(p.passé/f/pl) < soulever (他) 持ち上げる
effort:(m) 努力、骨折り
impuissant, e:(形) 無力な、無能な
mou:[男性第2形:mol](形) 力のない、柔弱な
bâillement:[バユマン](m) ❶あくび、❷裂け目、割れ目
air;❶雰囲気、環境、空気、❷様子、外観、態度
mortel, le:(形) 死すべき
−−−−−−−−−≪解釈≫−−−−−−−−−−−
「べとつく鱗」ということは魚籠には水がなかった
ということですね.ひれがあがっているというのも、
水がなければ、ひれも用事がないので上がったりと
いうことでしょうか.
1386番:イヴェット(10)
『イヴェット』(10)
Yvette
−−−−−−【10】−−−−−−−−−−−−−−−−
Il était connu par ses noces autant que
par son esprit, par sa fortune, par ses
relations, par cette sociabilité, cette ama-
bilité, cette galanterie mondaine, spéciales
à certains hommes.
−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
彼、ジャン・ド・セルヴァニーは放蕩者で知
られていたが、同様にその才気、財産、豊富な
人間関係、社交性、愛想のよさ、社交家として
のマナ−、ある人々に対する特別な配慮ができ
る人としても知られていた.
..−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−
noce:(f) ❶結婚式、【多くは複数】 結婚;
❷どんちゃんさわぎ;❸放蕩生活、放蕩者
autant que:〜と同じくらい
esprit:(m) エスプリ、機知、才気
fortune:(f) 財産、富、大金
relation:(f) 交際、つき合い、人間関係、知人(の多さ)
sociabilité:(f) 社交性、人づきあいのよさ
amabilité:(f) 愛想のよさ、親切さ、
galanterie:(f) (女性に対する)慇懃さ、親切、丁重、
[複数で] (女性に言う)お世辞、甘い言葉
mondain, e:(形) 社交界の、上流社会の、
(n) 社交界の人、社交家
spécial, e:(形) 特別の
−−−−−−≪感想≫−−−−−−−−−−−−−−−
本日の学習は修飾関係があいまいで、よくわかりません
でした.誤訳の可能性が高いので、翻訳書の訳を書いて
おきます.
「彼は遊び人としても有名だったが、また、その
機知(エスプリ)や、財産や、親類関係や、それか
らまた、ある人に特有な社交性、愛嬌のよさ、婦
人に対する世慣れた慇懃な態度によっても知られ
ていた.」(モーパッサン全集9より)
1385番:イヴェット(9)
『イヴェット』(9)
Yvette
−−−−−−【9】−−−−−−−−−−−−−−−−
Jean de Servigny, petit, svelt, un peu
chauve, un peu frêle, très élégant, la
moustache frisée, les yeux clairs, la lèvre
fine, était un de ces hommes de nuit
qui semblent nés et grandis sur le boule-
vard, infatigable bien qu'il eût toujours
l'air exténué, vigoureux bien que pâle, un
de ces minces Parisiens en qui le gym-
nase, l'escrime, les douches et l'étuve ont
mis une force nerveuse et factice.
−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
ジャン・ド・セルヴァニーは、小柄で、すらり
としていて、少しばかり禿げていた.少し華奢だ
がなかなかの伊達男だった.クルクル巻きの口髭、
澄んだ明るい目、ほっそりした唇、どれをとって
も夜遊び男の類であった.こういう者たちは生ま
れついての路上っ子であるように思える.顔は青
白いが疲れ知らず、ほっそりしたパリっ子のひと
りだ.ジムの運動やフェンシングをし、シャワー
そしてサウナで汗を流すことで後天的に体と体力
を作り上げたパリっ子のひとりだった.
−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−
svelt:[スヴェルト](形) すらりとした、ほっそりした
(英=slender)
chauve:(形) 禿げた;
chauve comme un œuf / つるつるてんの
frêle:(形) か弱い、きゃしゃな、かぼそい
élégant:粋な、洗練された、優美な
【この形容詞は男性形で用いるとややイメージ
が下ります.ここでは伊達男と訳しました.】
moustache :(f) 口ひげ
frisé, e:(形) 巻き毛の、カールした
clair, e:(形) 明るい、明るく澄んだ
lèvre:(f) 唇
fin, e:[ファン, フィーヌ](形) 細い、ほっそりした、
薄い
semblent:(直現/3複) < sembler (自)
sembler à ~ :〜のようにみえる
né, e:(形, p.passé)生まれた、生まれついての
< naître (自) 生まれる
Où êtes-vous né ? /
あなたはどこで生まれましたか?
grandis:(p.passé/pl) 育った
< grandir (自) 大きくなる、成長する
boulevard:(m) 大通り、
infatigable:[アンファティガーブル](形) 疲れをしらない
bien que + 接続法:〜にもかかわらず、〜ではあるが、
exténué:(p.passé) < exténuer (他)
exténuer:(他) をへとへとにする、疲れ果てさせる
vigoureux, se:[ヴィグルー, ルーズ](形) 力強い、頑健な、
たくましい、発育のよい
pâle:(形) ❶青白い、青ざめた、❷(色の)薄い
mince:[マンス](形) ❶薄い、❷ほっそりした、
すらりとした、❸つまらない、
Ell a taille mince. / 彼女はほっそりしている.
Parisien, ne:(n) パリの子、パリっ子
gymnase:[ジムナーズ](m)⦅スポーツ⦆ジム
escrime:[エスクリム](f) フェンシング
douche:(f) シャワー
étuve:(f) (蒸風呂の)発汗室
mis:(p.passé) mettre
force:(f) 力、体力
nerveux, se:(形) ❶神経の、神経質の、
❷元気な
factice:(形) ❶人造の、まがいの、作りものの;
❷不自然な; sourire force / 作り笑い
1384番:「湖畔」(57)(シュトルム作)
湖畔(57)
IMMENSEE(57)
−−−−−−−−【57】−−−−−−−−−−−−−
„ Jawohl ! “ riefen die Jungen.
„ Ja, seht, “ sagte der Alte, „ sie ist
aber noch nicht zu Ende, Wir Alten
haben uns im Leben schon genug umher-
getrieben; darum bleiben wir jetzt zu
Hause, das heißt, hier unter diesen breiten
Bäumen, und schälen die Kartoffeln und
machen Feuer und rüsten die Tafel, und
wenn die Uhr zwölf ist, sollen auch die
Eier gekocht werden. “
−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−
「はい、わかりました!」子供たちは叫びま
した.
「よし、いいだろう」老人は言いました.「だ
が話はまだ終わりじゃないぞ.わしたち老人は
長い人生において十分歩き続けてきた.それだ
から、わしら老人は今は家に居残ります.この
辺りでな.つまり、何じゃ、この広々とした木々
のこの下で、ということじゃ.そしてじゃが芋の
皮でもむいていよう.そして火を起こして、食事
の準備をします.そして12時になったら、卵の
調理もしておきましょう.
−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−
Ja, seht:老人が言ったのでsehe では?と思います
がここは,おそらくJa, ihr seht, ich glaube のような
感じではないかと思います.註釈テキストを使って
いるのですが、この箇所には触れられていません.
なお、このsehen は「わかる」という意味です.
sie ist aber noch nicht zu Ende:
sie は Rede のことです.
Meine Rede ist aber noch nicht zu Ende.
話はまだ終わっていないよ.
と言っています.
umhergetrieben;(過去分詞) < umher/treiben
umher/treiben:❶(自) あちこち漂う.
❷(他)あちこち(4格を)追い回す、
❸sich⁴umher/treiben / あてもなく歩き回る
Wir Alten haben uns im Leben schon genug umher-
getrieben;私たち老人は長い人生において十分
歩き続けてきた.
darum bleiben wir jetzt zu Hause:それだから、わしら
(老人)は今は家に居残ります.
das heißt,:それはつまり、
hier unter diesen breiten Bäumen:
この広がった木々の下、ここで
breit:(形) 幅の広い;(語尾 en は弱複3)
schälen:(他) 皮をむく、はぐ
die Kartoffel:[-/-n] ジャガイモ
rüsten:(他)[方] 準備をする、用意をする;
das Essen rüsten / 食事の準備をする
die Tafel:[-/-n] 食卓;
die Tafel decken / 食事の準備をする
wenn die Uhr zwölf ist:11時になったら
die Eier:(複数形) < das Ei [-es/-er]
das Ei:卵
die Eier sollen gekocht werden:卵が調理されている
べきだ→しておきましょう.
sollen は「してほしい」ですが受け身なので
「してあげましょう」と訳せばいいと思いま
す.
−−−−≪セリフが長いので途中で切ります≫ −−−−
次回このセリフの続きからになります.ご了承ど
うぞよろしくお願いいたします.
−−−−−−−−−《感想》−−−−−−−−−−−−−
junge は「若者」なので、その複数jungen は
「若者たち」なのですが、子供にも使えます.
しかしここは「子供」にしておかないと若者
とやってしまうとたいへんです.
若者に人生論ぶって、「わかりましたか」なん
てやったら、反対に吊るし上げられるかも知れ
ませんので.
1383番:「湖畔」(56)(シュトルム作)
湖畔(56)
IMMENSEE(56)
−−−−−−−−−【56】−−−−−−−−−−−−−−
Wer ungeschickt ist, muß sein Brot
trocken essen; so geht es überall im
Leben. Habt ihr meine Rede begriffen ?
−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−
探すのが下手な者はパンには何もつけずに食べ
なければなりません.人生はいたるところ、そ
ういうものです.諸君、私の話がわかりました
か?
−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−
ungeschickt:(形) 不器用な、ぎこちない、
不手際な、へたな、
Er hat ungeschickte Hände. /
彼は手先が不器用だ.
das Brot:[-(e)s/-e] パン
trocken:(形) ❶乾いた、❷(パンに)何もつけない
überall:(副) いたるところで、どこでも
so geht es im Leben:人生はそういうものだ.
die Rede:[-/-n] 話
begriffen:(過去分詞) < begreifen (他)
begreifen:(他) (4格を)理解する、把握するm
1382番:ロックの娘(47)
ロックの娘(47)
La petite Roque
−−−−−−−−【47】−−−−−−−−−−−−−
Lorsqu'il fut arrivé sous les arbres, il
s'arrêta, se découvrit et s'essuya le front
comme avait fait Médéric; car l'ardent
soleil de juillet tombait en pluie de feu
sur la terre. Puis le maire se remit en
route, s'arrêta encore, revint sur ses pas.
−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−
木立の下のところまで来たとき、村長は立ち止
まった.いつも郵便屋のメデリックがしているよ
うに、村長は帽子を脱いで額を拭った.なぜなら
7月の燃えるような太陽は火の雨の如く地面を照
りつけていたからです.それから村長は道を進み
始め、そしてまた立ち止まって、来た道を引き返
しました.
−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−
se découvrit:(直単過/3単) < se découvrir (pr)
se découvrir:(pr) 帽子を脱ぐ、服を脱ぐ
découvrir:(他) ❶発見する、見つける;❷見張らす
s'essuya:(直単過/3単) < s'essuyer (pr)
s'essuyer:(pr) 自分の体を拭く、自分の〜を拭く
essuyer:(他) 拭く、拭う;
essuyer la table avec un torchon. /
ふきんでテーブルを拭く
ardent, e:[アルダン、アルダント](形) 熱い、燃えるような
juillet:(m) 7月
tombait:(直半過/3単) < tomber
revint:(直単過/3単) < revenir (自) [sur に]戻る
revenir:(自) [sur に]戻る;
revenir sur ses pas / (もと来た道を)引き返す
1381番:ロックの娘(46)
ロックの娘(46)
La petite Roque
−−−−−−−−【46】−−−−−−−−−−−−−
Renardet descendit lentement les marches
de son perron, et, tournant à gauche, ga-
gna le bord de l'eau qu'il suivit à pas
lents, les mains derrière le dos. Il allait,
le front penché; et de temps en temps
il regardait autour de lui s'il n'apercevait
point les personnes qu'il avait envoyé
quérir.
−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−
ルナルデはゆっくりと門の石段のステップを
降りました.そして左に曲がって川岸に出まし
た.両手を背後ろに組んで、川岸をゆっくり歩
いて辿って行きました.前屈みでした:そして
ときどき、自分が呼びにやった人たちが見当た
らないかと思って自分の周囲を見回すのでした.
−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−
marche:(f) (階段の)段、ステップ
perron:(m) (正面入口前の)低い階段;
Il nous a accompagnés sur le perron. /
彼は玄関の石段の上まで我々を送ってくれた.
gagna:(直単過/3単) < gagner (他) を得る、
gagner:(他) を得る、もうける、〜に着く
bord:(m) ❶沿岸、岸;❷縁、へり、端
eau:(f) 水、(本文では「川の水」)
suivit:(直単過/3単) < suivre (他)
suivre:(他) (に)ついて行く、追う、 辿る、
(に)沿って行く
à pas: 歩いて
lent, e:(形) 遅い、のろい、ゆっくりした
le front penché; le front (額)は名詞なのですが、
文機能としては主語でも補語でもなく、副詞句
扱いになります.文解釈するために前置詞を補
うなどの処置が必要なので、施処置して解釈
します:ここではfaisant son front penché
「頭をかがめて」
文法的には分詞節となります.
de temps en temps:ときどき
il regardait autour de lui:(直半過/3単) 彼は自分の
周りを見渡していた.
s'il n'apercevait:いないかと、見つからないかと
point:全然、(ここでは「全然どこにも」)
les personnes:(自分が呼びにやった)人たち
qu'il avait envoyé:自分が呼びにやった(ところの)
quérir:(他)[不定詞のみ] [文] 呼ぶ、探す、
aller quérir / (人を)呼びに行く、
La petite Roque
−−−−−−−−【46】−−−−−−−−−−−−−
Renardet descendit lentement les marches
de son perron, et, tournant à gauche, ga-
gna le bord de l'eau qu'il suivit à pas
lents, les mains derrière le dos. Il allait,
le front penché; et de temps en temps
il regardait autour de lui s'il n'apercevait
point les personnes qu'il avait envoyé
quérir.
−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−
ルナルデはゆっくりと門の石段のステップを
降りました.そして左に曲がって川岸に出まし
た.両手を背後ろに組んで、川岸をゆっくり歩
いて辿って行きました.前屈みでした:そして
ときどき、自分が呼びにやった人たちが見当た
らないかと思って自分の周囲を見回すのでした.
−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−
marche:(f) (階段の)段、ステップ
perron:(m) (正面入口前の)低い階段;
Il nous a accompagnés sur le perron. /
彼は玄関の石段の上まで我々を送ってくれた.
gagna:(直単過/3単) < gagner (他) を得る、
gagner:(他) を得る、もうける、〜に着く
bord:(m) ❶沿岸、岸;❷縁、へり、端
eau:(f) 水、(本文では「川の水」)
suivit:(直単過/3単) < suivre (他)
suivre:(他) (に)ついて行く、追う、 辿る、
(に)沿って行く
à pas: 歩いて
lent, e:(形) 遅い、のろい、ゆっくりした
le front penché; le front (額)は名詞なのですが、
文機能としては主語でも補語でもなく、副詞句
扱いになります.文解釈するために前置詞を補
うなどの処置が必要なので、施処置して解釈
します:ここではfaisant son front penché
「頭をかがめて」
文法的には分詞節となります.
de temps en temps:ときどき
il regardait autour de lui:(直半過/3単) 彼は自分の
周りを見渡していた.
s'il n'apercevait:いないかと、見つからないかと
point:全然、(ここでは「全然どこにも」)
les personnes:(自分が呼びにやった)人たち
qu'il avait envoyé:自分が呼びにやった(ところの)
quérir:(他)[不定詞のみ] [文] 呼ぶ、探す、
aller quérir / (人を)呼びに行く、
1380番:「湖畔」(55)(シュトルム作)
湖畔(55)
IMMENSEE(55)
−−−−−−−−−【55】−−−−−−−−−−−−−−
Zum Frühstück erhält jetzt ein jeder von
euch zwei trockene Wecken; die Butter
ist zu Hause geblieben, die Zukost müßt
ihr euch selber suchen. Es stehen genug
Erdbeeren im Walde, das heißt, für den,
der sie zu finden weiß.
−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−
朝食には君たちのだれもが白パンを2つもらえます.
バターは家に残してきました.君たちは自分で添え
野菜を探さなければなりません.森のなかには十分
なイチゴがあります.もっともそれは見つけ方を知
っている者にはという意味ですがね.
−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−
das Frühstück:[-(e)s/-e] 朝食;
(das) Frühstück machern / 朝食にする
Zum Frühstück:朝食に:
Zum Frühstück ein Ei essen / 朝食に卵を食べる
erhält:(3単現) < erhalten (他) 受け取る、もらう、
ein jeder von euch:君たちのだれもが
trocken:(形) 乾いた、乾燥した
der Weck:[-(e)e/-e]⦅ドイツ南部、オーストリア⦆
(細長い小型の)白パン.
der Wecken:[-s/-]⦅ドイツ南部、オーストリア⦆
(細長い)小型の白パン.
zwei trockene Wecken:[複数強4格]
2つの細長い白い乾燥したパン.
バゲットのようなパンかなと思います.
die Butter:[-/] バター
die Zukost:[-/複ナシ] 付け合わせ (野菜、サラダなど)
müßt:(現/2親複) < mussen (話法の助動詞)
〜しなければなりません.
ihr euch selber:君たち自身で
suchen:(他) 探す.
Es stehen:このes は単数中性に限らず、あらゆる
ものを指すことができます.ここではあと
に続くdie Erdbeeren (女性複数) をさしてい
ます.真主語が複数であるので動詞は呼応し
て3人称複数stehen となっています.
die Erdbeere:[エーアトベーレ][-/-n] イチゴ
Walde:(単3) < der Wald [-(e)s/-Wälder] 森
das heißt:すなわち
der sie zu finden weiß:見つけ方を知っている者
1379番:「湖畔」(54)(シュトルム作)
湖畔(54)
IMMENSEE(54)
−−−−−−−−−【54】−−−−−−−−−−−−−−
„ Alle um mich herum, ihr jungen Vögel ! “
rief er. „ Und merkt genau, was ich euch
zu sagen habe. “
−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−
「すべての諸君、若者たちには私の周りに
お集まりあれ!」そう彼は叫んだ.「そして
私が諸君にこれから言うことをよく覚えてお
いてくれ給え.」
−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−
Alle:(呼びかけ) みなさん
ihr:(2人称複数1格)(呼びかけ) お前たちよ
um + 4格 + herum:(4格)の周りに
本文は動詞が脱落しているので、sein
を補って読めばいいと思います.
um j(et)⁴ herum sein: j(et)⁴のそばについている
Vögel:(複数) < der Vogel:〜なやつ
ihr jungen Vögel / お前たち、若者よ
ここはちょっと自信がないのですが、
ihr は1格、jungen Vögel が同格ならば
junge Vögel ですが、3格になっています.
お前たちよ、若者には(3格)、私の周りに
集まらんことを!という感じでしょうか?
どなたかこの段ご存じのかた、お教えい
ただけないでしょうか?
merken:(他) 覚えておく
1378番:「湖畔」(53)(シュトルム作)
湖畔(53)
IMMENSEE(53)
−−−−−−−−−【53】−−−−−−−−−−−−−−
Elisabeths Mutter öffnete einen der
Körbe; ein alter Herr warf sich
zum Proviantmeister auf.
−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−
エリーザベトのお母さんはバスケットのひとつを
開けました.そこへ一人の老紳士が歩み出て、食
料係を買って出ました.
−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−
Körbe: < der Korb [(e)s/Körbe] かご、バスケット
der Proviant:[-s/-e] (旅行・登山用の) 食料、食糧.
der Meister:[-/-] ❶名人、❷マイスター、親方;
❸世話係
Proviantmeister:食事担当者
warf sich zu et3 auf:〜役を買って出た.
sich zu et3 auf/werfen:〜役を買って出る
ein alter Herr warf sich zum Proviantmeister auf.
ある老紳士が食事係を申し出た.
(やってやろうと言った)
頼みもしないのにしゃしゃり出る、という
ニュアンスがあるようです.
1377番:ロンドリ姉妹(48)
ロンドリ姉妹(48)
−−−−−−−【48】−−−−−−−−−−−−−−−
Vêtue avec élégance et un certain mauvais
goût méridional, elle semblait un peu com-
mune. Les traits réguliers de sa face n'a-
vaient point cette grâce, ce fini des races
élégantes, cette délicatesse légère que les
fils d'aristocrates reçoivent en naissant et
qui est comme la marque héréditaire d'un
sang moins épais.
−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
エレガントな出で立ちではあるが南仏趣味の悪
さもあって、女はいささか凡俗落ちして見えた.
顔の規則的な作りには優雅さはなく、エレガン
トな人種がもっている繊細さにも欠けていた.
貴族の子女なら生来的にもっているちょっとし
たデリカシーにも欠けていた.それは高貴の粗
雑さの少ない血筋の証しである.
−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−−
vêtu, e:(形) (の)服装をした;
être chaudement vêtu / 暖かい服を着ている.
(厚着をしている)
élégance:(f) 趣味のよさ、優雅、優美、上品
mauvais:(形) (性質、状態などが) 悪い
goût:(m) ❶味、風味、❷趣味、❸好み
méridional, e:❶(形) 南の、❷南仏の、
❸(名) 南仏人
un peu:(副) いささか
commun, e:(形) 俗っぽい、下品な
Elle a une figire commune. /
彼女は品のない顔をしている.
trait:(m) ❶線、輪郭、❷[複数で]顔立ち、相貌
régulier, ère:(形) ❶規則正しい、❷きちょうめんな
face:(m) 趣味、センス
avaient:(直半過/3複) <avoir
ne....point:少しも〜ない
grâce:気品、優雅さ
fini:(m) (入念な)仕上げ
le fini d'une robe / 婦人服の仕上がり
race:(f) 人種、種、品種、部類、同類、
élégant, e:(形) 趣味のいい、上品な、洗練された
délicatesse:(f) 繊細、微妙
léger, ère:(形) 軽い、
fils de ~:〜の子孫、子、(の)出身者
aristocrate:(n) 貴族
reçoivent:(直現/3複) < recevoir (他) 受け取る
en naissant:(ジェロ) 生まれながらにして < naître
marque:(f) 印、跡、証拠、特徴、
héréditaire:(形) 相続の、世襲の;
biens héréditaires / 相続財産
sang:血筋、血統、生まれながらの血
épais:(形) 粗雑な、粗野な、鈍い
moins épais:粗野な点が少ない
1376番:雄鶏が鳴いたのよ(33)
雄鶏が鳴いたのよ(33)
Un Coq Chanta
−−−−−−−−【33】−−−−−−−−−−−−−−
Et soudain, se dégageant comme si
elle eût pris une grande résolution, elle
murmura de son air hardi, mais à voix
basse: ≪ Je vais revenir. Attendez-moi. ≫
Et son doigt, tendu dans l'ombre, montrait
au fond de la chambre la tache vague
et blanche du lit.
..−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−
そして突然夫人は一大決心をしたかのように、
解き放たれて大胆になった為体(ていたらく)で、
しかし声を低めてつぶやいた:「私、すぐに戻っ
てまいりますわ.お待ちくださいね.」そして指
を伸ばし、部屋の奥の暗がりの中を指し示した.
その暗がりのなかに、ぼんやりと白いしみのよう
にベッドが見えていた.
−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−
se dégageant:(p.pré) < se dégager [de から]
自由になる、抜け出す、[de を]免れる、
comme si:このあとには直半過か直大過を用いる.
直大過の場合は、しばしば接大過が使われる.
eût pris:(接続法大過去) < prendre (動)
résolution:[レゾリュシオン](f) 決心、覚悟
prendre la resolution de + 不定詞:
〜しようと決心する
une grande résolution:一大決心
elle eût pris une grande résolution:
一大決心をした(かのように)
murmura:(直単過/3単) < murmurer
hardi, e:(形) 大胆な、思い切った、勇敢な
air:(m) 様子、外観、態度
de son air hardi:思い切った態度で
revenir:(動) 戻る、帰って来る
attendez-moi:私のことを待っていて下さい.
son doigt:夫人の指
tendu:(p.passé) < tendre [ターンドル](動)
tendre:(動) ぴんと張る、差し出す、差しのべる
tendu dans l'ombre:暗がりの中に差し出された
montrait:(直半過/3単) < montrer (動)
montrer:(動) 見せる、示す、指し示す
au fond de:〜の奥に
au fond de la chambre:部屋の片隅に
tache:(f) しみ、よごれ、斑点、
本文中では比喩として使われているので、
「しみ」ではなく暗がりに白くしみのように
ぼんやりと見えていた.と訳します.
ぼんやりとベッドが見えていた.
vague:(形) 漠然とした、ぼんやりした、
la tache vague et blanche:ぼんやりと白いしみ