2024年10月06日
1196番:ピエールとジャン(6)
ピエールとジャン(6)
PIERRE ET JEAN
−−−−−−−−−−【6】−−−−−−−−−−−−
≪ Je vous demande pardon, madame
Rosémilly, je suis comme ça. J'invite les
dames parce que j'aime me trouver avec
elles, et puis, dès que je sens de l'eau
sous moi, je ne pense plus qu'au pois-
son. ≫
−−−−−−−−−−⦅訳⦆−−−−−−−−−−−−
「ああ、これはロゼミリーの奥さん、失礼しま
した.なにぶん私はこういう性分なもので.ご婦
人がたとご一緒するのが好きなもので、お招きを
するのですが、それでありながら、一旦洋上を感
じるや否や、私はもう魚のことで頭がいっぱいに
なってしまうのです.」
−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−
je sens de l'eau:水を感じる
je sens de l'eau sous moi:洋上を感じとる
dès que je sens de l'eau sous moi:
洋上に出たことを感じ取るや否や
je ne pense plus qu'au poisson:
魚のことだけしか考えられなくなる
ne + 動詞 + plus que ~:〜のこと以外...しない
1195番:「湖畔」(51)(シュトルム作)
湖畔(51)
IMMENSEE(51)
−−−−−−−−−【51】−−−−−−−−−−−−−−
Nach halbstündigen Wandern kam man aus
dem Tannendunkel in eine frische Buchen-
waldung; hier war alles licht und grün,
mitunter brach ein Sonnenstrahl durch die
blätterreichen Zweige; ein Eichkätzchen
sprang über ihren Köpfen von Ast zu
Ast.
−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−
半時間ほど歩いた後は、暗い樅の林から出て、
すがすがしいブナの森に入りました.そこは
すべてが明るく緑いっぱいでした.ときどき
太陽光線が葉をいっぱいつけた枝を破るよう
にして差し込んで来ました.1匹のリスが枝
から枝へと、みんなの頭上を跳びはねて行き
ました.
−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−
halbstündig:(形) 半時間の、半時間経た、
Wandern:(不定詞wandern の名詞化)
(名詞化すると中性名詞となる)
Tannendunkel:辞書不掲載だが、
die Tannen (樅)(複数)と
das Dunkel (暗さ) の合成語だと類推可
frisch:(形) 新鮮な、鮮やかな、
Buchenwaldung:辞書不掲載→Buchenwald
der Buchenwald:[-(e)s/-wälder] ブナの森
licht:(形)[文] 明るい
grün:(形) 緑色の
mitunter:(副)[文] ときどき、ときおり
brach:(過去形) < brechen (他) 折る、割る、破る
der Sonnenstrahl:[-(e)s/-en] (通例複数)
太陽光線、日光
blätterreichen:(形) 葉がいっぱいの
der Zweig:[(e)s/-e] 枝、小枝
das Eichkätzchen:[-s/-] リス
sprang:(過去) < springen (自) 跳ぶ、跳ねる
springen−−sprang −−gesprungen
Köpfen:(男複3) < der Kopf [es/-Köpfe] 頭
der Ast:[-(e)s / Äst] 枝(幹から直接出ている枝)
1194番:ロンドリ姉妹(46)
ロンドリ姉妹(46)
−−−−−−−【46】−−−−−−−−−−−−−−−
Chaque fois que je me trouve, soit en
route, soit dans le monde, devant un vi-
sage nouveau j'ai l'obsession de deviner
quelle âme, quelle intelligence, quel carac-
tère se cachent derrière ces traits.
−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
ぼくは道中であれ、人前であれ、初対面の人
前に出るたびに、どんな人物が、どれほどの知
性が、どんな性格が、その顔立ちの裏に隠れて
いるのかを無性に言い当ててみたくなる.
−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−−
en route:途中で、旅行中に;進行中に、作業中に
chaque fois que + 直説法:〜が...する度に
Chaque fois qu'il vient, c'est pour râler. /
彼は来るたびにがみがみ文句を言う.
je me trouve + 場所:(直現/1単) ぼくは〜にいる,
soit ~ , soit ... :〜であれ、…であれ.
en route:道中で、
dans le monde:人前で、
devant un visage nouveau:初対面の人の前では
chaque fois je me trouve devant un visage nouveau /
初対面の人の前に出るたびに
obsession:[オプセッスィオン](f) 妄想、強迫観念;
Elle a l'obsession de devenir vedette. / 彼女はス
ターになるという思いに取りつかれている
deviner:(他) 言い当てる、見抜く
âme:(f) 魂、心、精神、人間性
intelligence:[アンテリジャンス](f) 知性
caractère:(m) 性格
se cachent:(直説法現在/3複) < se cacher
se cacher:(pr) 隠れる、潜む;< cacher (他) 隠す
trait:(m) 線、輪郭; 【複数で】顔立ち、相貌
derrière ces traits:その顔の向こうに
1193番:イヴェット(6)
『イヴェット』(6)
Yvette
−−−−−−【6】−−−−−−−−−−−−−−−−
Ceux de l'Urbaine faisaient des taches
claires et rapides avec leurs panneaux
jaunes frappés par la lumière.
−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
ユルベーヌ社の辻馬車の車体は光を受けた鮮や
かな黄色いドア板で明るく、すばやい斑点を作
っていた.
−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−
urbain, e:(形) 都市の、都会の、
Urbaine:❶ウルバヌス(歴代ローマ教皇)
❷物語の中の架空の会社名、「ユルベーヌ社」
(辻馬車会社の設定のようです)ceux は辻馬
車の2つの灯火.
faisaient:(直半過/3複) < faire
tache:(f) しみ、汚れ、斑点、痣、傷
faire tache / しみを作る、汚点をなす
clair, e:(形) 明るい、明るく澄んだ
rapide:(形) 速い、すばやい、
panneau:(m) ❶掲示板、標識、看板、
❷羽目板、ドア部分の鏡板
jaune:(形) 黄色の
frappé:(形) 鮮やかな
lumière:(f) 光
1192番:ペルル嬢(13)
ペルル嬢(13)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant
−−−−−−−−−【13】−−−−−−−−−−−−−−−−−−
Après quoi, on arrête le jour des achats et on
s' en va, en fiacre, dans un fiacre à galerie, chez
un épicier considérable qui habite au- delà des ponts,
dans les quartiers neufs.
−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−
こうしたことのあとで、買い出しの日が決められ、辻
馬車に乗って出かけます.荷台のある馬車です.そして
それに乗って橋向こうの新開地にある大きな食料品店に
行きます.
−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−
après quoi:その後、それから;quoi は「何」という意味
ですが、先に出た事柄を受けることがあります.
ここでは、夫人が買い出し表を作成したあと.
arrêter:(他) (予定・覚悟などを)決める、決定する
arrêter le lieu d'un rendez-vous /
落ち合う場所を決める
on:ここでは主語をぼかすいいかたです.受身で訳して
もいいと思います.シャンタルさんが決めるか
ペルルさんが決めるかをぼかしています.
fiacre:[フィアークル](m) 辻馬車、辻馬車の御者
galerie:[ガルリ](m) 回廊、歩廊、廊下、細長い部屋;
à galerie:荷台のある
épicier(ière):(名) 食料品店主
considérable:(形) ❶ かなりの、著しい、多大な、大きな
A[古語調] 尊敬すべき、考慮すべき、重要な
❶、A両方の意味に取れます.épicier を人とし
て訳すか、店として訳すかで決めていいと思い
ます.
habiter も普通は人が住むのですが店として訳せば
居を構える店、
acheter des conserves chez l' épicier.
食料品屋で缶詰を買う.
ただし仏検受験学習をされている方は
épicerie:食料品店
épicier:食料品屋、食料品店主
として覚えておきましょう.
パティシエとパティスリの違いと同じです.
〜シエが人、〜スリが店.
au-delà:その向こうに
au-delà de ...:...の向こうに
pont:(m) 橋
au-delà des ponts:幾つか橋を越えたところに;
des ponts = de les ponts 越える橋はどの橋でも
いいわけではないので定冠詞.