2010年12月04日
ギターがブルースを奏でるとき
ミスター・ムーンライト
ある夏の夜 あなたはやってきた
あなたの光は 夢をかなえ
ぼくの世界に あの子をくれた
あの子は今 ぼくのもの
ぼくらは あなたを愛してる
Roy Lee Johnsonという人のことは、このアルバムで初めて知りました。
このアルバムは、手に入れてからかなりたつんですが、ある理由から、まともに聴き通したことがありませんでした。
でも、新たな状況が発生したため、本気で聴くことにしたのです。
1. Mister Moonlight (Piano Red) : 1961 Okeh
2. Love Is Amazing (Dr. Feelgood & Intterns) : 1960 Okeh
3. Sea Breeze (Piano Red) : 1960 Okeh
4. Black Pepper Will Make You Sneeze : 1962 Okeh
5. Too Many Tears : 1962 Okeh
6. Nobody Does Something for Nothing : 1963 Okeh
7. Busybody : 1963 Okeh
8. I'm So Happy : unissued
9. My Best Just Ain't Good Enough : 1965 Columbia
10. Love Birds : unissued
11. When a Guitar Plays the Blues : 1965 Columbia
12. Plowing Playboy : unissued
13. That's All I Need : unissued
14. Slowly I'm Falling in Love with You : 1965 Columbia
15. Two Doors Down [Instrumental] : 1965 Columbia
16. Stanback Headache Powder : 1965 Columbia
17. It's All Over : 1965 Columbia
18. Busybody [2] : unissued
19. So Anna Just Love Me : 1967 Josie
20. Boogaloo #3 : 1967 Josie
21. Cheer Up Daddy's Comin' Home : 1968 Philips
22. Guitar Man : 1968 Philips
23. Can You Handle It : unissued
24. Chunk Some Love : unissued
25. Take Me Back and Try Me : 1968 Pilips
26. She Put the Whammy on Me : 1968 Philips
27. Don't Do This to Me - Roy Lee Johnson, Curtis Smith : unissued
28. Two Wrongs (Won't Make It Right) - Roy Lee Johnson, Curtis Smith : unissued
29. Come Here Baby - Roy Lee Johnson, Curtis Smith : unissued
30. I've Got a Feeling - Roy Lee Johnson, Curtis Smith : unissued
ビートルズのMister Moonlightといえば、何といってもアタマのジョンのシャウトのインパクトが強烈でした。
66年の来日の時、首都高速を走るビートルズを乗せた車の映像のバックに流れたのが、ミスター・ムーライトでした。
…という話を耳タコで聞いていましたが、くだんの映像を少し前、やっとブートDVDで観ました。
そして、この曲のオリジネイターは、ドクター・フィールグッドこと、ピアノ・レッドだという情報にも、何の疑問も持っていませんでした
しかし、ビートルズのバージョンを聴いてから、何年になるのでしょう。
原曲がドクター・フィールグッド(ピアノ・レッド)名義であるのは間違いないようですが、ボーカルを取っているのが、インターンズのギタリストであるロイ・リー・ジョンソンという人物だということを、このアルバムで初めて知りました。
そして、ロイは、ほぼ全ての曲の作者でもあります。
09年に出されたこのアルバムは、デジパックに厚いブックレットが綴じ込まれた、最近のベアファミリーお得意の仕様盤です。
オーケー、コロンビア、ジョシー、フィリップからリリースされた録音が、未発表曲も含めて30曲も、てんこ盛りで収録されています。
しかし、30曲入りCDというのは、どうでしょう?
内容豊富でうれしい半面、ちょっと、いえ、かなりヘヴィです。
就寝前にかけたりすると、最後まで聴き終える前に眠ってしまうことが多いです。
歳でしょうか?
眠ったことに気付いた私は、再び再生するんですが、やはり後半の曲に達する前に再び睡魔に負けることがほとんどです。
結果的に、アタマの数曲は、覚えてしまうほど聴いていたりする半面、いつまでたっても後半の曲が聴けなかったりします。
このアルバムの注目は、ミスター・ムーンライトだけではありません。
後半に収録されている、フィリップ盤は、なんとリック・ホール制作のフェイム録音なのでした。
楽ソウルの佐野さんも感涙したと記されている、Cheer Up, Daddy's Coming HomeとTake Me Back And Try Meは、やはりサザン・ソウル・ファンは必聴でしょう。
(私には、若干、声にサッドな雰囲気が不足しているようにも思えますが…。)
そして、ロイ・ブキャナンがカバーした、アルバム・タイトル曲、When A Guitar Plays The Bluesもまた、聴き逃し厳禁の必殺ブルースです。
ここは、眠気を吹き飛ばして聴きましょう。(…と自分に言いきかせてます。)
39ページに及ぶ詳細なブックレットには、興味深い写真が満載で、長文の英文がうらめしいです。
とりわけ、ロバート・ウォードとロイ・リーが一緒に写っている写真には興奮せざるをえません。
特に、出だしなどに、かなり類似性が感じられる、Love Is Amazing(Roy Lee作、本盤収録)と、Your Love Is Amazing(R.Ward作、Fear No Evil収録、60年代オハイオ・アンタッチャブル盤もあり)の微妙な関係など、興味は尽きません。
(ロイ・リー盤では、サム・クックばりの、「アイ・ノウ、アイ・ノウ…」のフレーズが印象的です。)
ロイ・りーとロバート・ウォードは、お互いに影響を与えあっていたのでしょう。
Slowly I'm Falling in Love with Youでは、ウォードを連想せずにはいられない、ビヤビヤ・ギターが聴けます。
ブルース・ギターのアグレッシブな切れ味では、ウォードに軍配が上がるかな、とも現時点では思いますが、ロイ・リーの新録があれば、ぜひ聴いてみたいものです。
改めて全体を聴き通してみて、アーリー・ソウル・スタイルから、フェイム録音のサザン・ソウル・バラード、そして、切れ味鋭いブルースまで、その充実した高い音楽性にお腹一杯になりました。
素晴らしい60年代録音の決定盤だと思います。
(ただし、ミスター・ムーンライトは、ビートルズ盤が圧倒的過ぎて、拍子抜けするほど、あくがないように感じます。)
さて、冒頭で少し触れましたが、「そのうちに聴けばいいや」と、後回しにしていたこのCDを、私がしっかり聴く気になったのには理由があります。
なんと、ロイ・リーの70年代のスタックス盤が出るのです。(もう出たのかな?)
(Something Specialには期待大です。)
というわけで、ベーシックなアイテムを、あせっておさらいしようとした私なのでした。
関連記事はこちら ロバート・ウォード、びやびやギターの怪人
ある夏の夜 あなたはやってきた
あなたの光は 夢をかなえ
ぼくの世界に あの子をくれた
あの子は今 ぼくのもの
ぼくらは あなたを愛してる
Roy Lee Johnsonという人のことは、このアルバムで初めて知りました。
このアルバムは、手に入れてからかなりたつんですが、ある理由から、まともに聴き通したことがありませんでした。
でも、新たな状況が発生したため、本気で聴くことにしたのです。
When A Guitar Plays The Blues
Roy Lee Johnson
Roy Lee Johnson
1. Mister Moonlight (Piano Red) : 1961 Okeh
2. Love Is Amazing (Dr. Feelgood & Intterns) : 1960 Okeh
3. Sea Breeze (Piano Red) : 1960 Okeh
4. Black Pepper Will Make You Sneeze : 1962 Okeh
5. Too Many Tears : 1962 Okeh
6. Nobody Does Something for Nothing : 1963 Okeh
7. Busybody : 1963 Okeh
8. I'm So Happy : unissued
9. My Best Just Ain't Good Enough : 1965 Columbia
10. Love Birds : unissued
11. When a Guitar Plays the Blues : 1965 Columbia
12. Plowing Playboy : unissued
13. That's All I Need : unissued
14. Slowly I'm Falling in Love with You : 1965 Columbia
15. Two Doors Down [Instrumental] : 1965 Columbia
16. Stanback Headache Powder : 1965 Columbia
17. It's All Over : 1965 Columbia
18. Busybody [2] : unissued
19. So Anna Just Love Me : 1967 Josie
20. Boogaloo #3 : 1967 Josie
21. Cheer Up Daddy's Comin' Home : 1968 Philips
22. Guitar Man : 1968 Philips
23. Can You Handle It : unissued
24. Chunk Some Love : unissued
25. Take Me Back and Try Me : 1968 Pilips
26. She Put the Whammy on Me : 1968 Philips
27. Don't Do This to Me - Roy Lee Johnson, Curtis Smith : unissued
28. Two Wrongs (Won't Make It Right) - Roy Lee Johnson, Curtis Smith : unissued
29. Come Here Baby - Roy Lee Johnson, Curtis Smith : unissued
30. I've Got a Feeling - Roy Lee Johnson, Curtis Smith : unissued
ビートルズのMister Moonlightといえば、何といってもアタマのジョンのシャウトのインパクトが強烈でした。
66年の来日の時、首都高速を走るビートルズを乗せた車の映像のバックに流れたのが、ミスター・ムーライトでした。
…という話を耳タコで聞いていましたが、くだんの映像を少し前、やっとブートDVDで観ました。
そして、この曲のオリジネイターは、ドクター・フィールグッドこと、ピアノ・レッドだという情報にも、何の疑問も持っていませんでした
しかし、ビートルズのバージョンを聴いてから、何年になるのでしょう。
原曲がドクター・フィールグッド(ピアノ・レッド)名義であるのは間違いないようですが、ボーカルを取っているのが、インターンズのギタリストであるロイ・リー・ジョンソンという人物だということを、このアルバムで初めて知りました。
そして、ロイは、ほぼ全ての曲の作者でもあります。
09年に出されたこのアルバムは、デジパックに厚いブックレットが綴じ込まれた、最近のベアファミリーお得意の仕様盤です。
オーケー、コロンビア、ジョシー、フィリップからリリースされた録音が、未発表曲も含めて30曲も、てんこ盛りで収録されています。
しかし、30曲入りCDというのは、どうでしょう?
内容豊富でうれしい半面、ちょっと、いえ、かなりヘヴィです。
就寝前にかけたりすると、最後まで聴き終える前に眠ってしまうことが多いです。
歳でしょうか?
眠ったことに気付いた私は、再び再生するんですが、やはり後半の曲に達する前に再び睡魔に負けることがほとんどです。
結果的に、アタマの数曲は、覚えてしまうほど聴いていたりする半面、いつまでたっても後半の曲が聴けなかったりします。
このアルバムの注目は、ミスター・ムーンライトだけではありません。
後半に収録されている、フィリップ盤は、なんとリック・ホール制作のフェイム録音なのでした。
楽ソウルの佐野さんも感涙したと記されている、Cheer Up, Daddy's Coming HomeとTake Me Back And Try Meは、やはりサザン・ソウル・ファンは必聴でしょう。
(私には、若干、声にサッドな雰囲気が不足しているようにも思えますが…。)
そして、ロイ・ブキャナンがカバーした、アルバム・タイトル曲、When A Guitar Plays The Bluesもまた、聴き逃し厳禁の必殺ブルースです。
ここは、眠気を吹き飛ばして聴きましょう。(…と自分に言いきかせてます。)
39ページに及ぶ詳細なブックレットには、興味深い写真が満載で、長文の英文がうらめしいです。
とりわけ、ロバート・ウォードとロイ・リーが一緒に写っている写真には興奮せざるをえません。
特に、出だしなどに、かなり類似性が感じられる、Love Is Amazing(Roy Lee作、本盤収録)と、Your Love Is Amazing(R.Ward作、Fear No Evil収録、60年代オハイオ・アンタッチャブル盤もあり)の微妙な関係など、興味は尽きません。
(ロイ・リー盤では、サム・クックばりの、「アイ・ノウ、アイ・ノウ…」のフレーズが印象的です。)
ロイ・りーとロバート・ウォードは、お互いに影響を与えあっていたのでしょう。
Slowly I'm Falling in Love with Youでは、ウォードを連想せずにはいられない、ビヤビヤ・ギターが聴けます。
ブルース・ギターのアグレッシブな切れ味では、ウォードに軍配が上がるかな、とも現時点では思いますが、ロイ・リーの新録があれば、ぜひ聴いてみたいものです。
改めて全体を聴き通してみて、アーリー・ソウル・スタイルから、フェイム録音のサザン・ソウル・バラード、そして、切れ味鋭いブルースまで、その充実した高い音楽性にお腹一杯になりました。
素晴らしい60年代録音の決定盤だと思います。
(ただし、ミスター・ムーンライトは、ビートルズ盤が圧倒的過ぎて、拍子抜けするほど、あくがないように感じます。)
さて、冒頭で少し触れましたが、「そのうちに聴けばいいや」と、後回しにしていたこのCDを、私がしっかり聴く気になったのには理由があります。
なんと、ロイ・リーの70年代のスタックス盤が出るのです。(もう出たのかな?)
(Something Specialには期待大です。)
というわけで、ベーシックなアイテムを、あせっておさらいしようとした私なのでした。
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