走る底辺男

コロナウイルスの影響で2020年2月末の本命レースが直前に中止となった。もし行われていれば、おそらく自己ベストに近い記録が出るかもしれないというところまで調子が戻ってきていた。好調のまま今シーズンを迎え、練習は平日にポイント練習(閾値走とクルーインターバルを１日ずつ)、週末は中、長距離走の週３日の練習を続けていた。

当初のポイント練習は4:30/km程度のペースでこなすことができ、調子の良い時は4:30/kmを切っていた。このまま心肺機能を向上させていき4:20/km辺りで走れるようになれば確実にサブ3.5の実力は付いてくるだろうと思っていた。

ところが、暑くなってくる季節になると徐々にペースは落ち始める。涼しくなってきたら本来のペースで走れるようになるだろうと思いこれまでの練習を続けてきた。９月、涼しくなってきたにも関わらずペースは上がってこず、閾値走はキロ5分を切ることができなくなり、酷い時では5:15/kmよりも遅い日が度々あった。

これまで「心肺機能」さえ向上させれば、どんなランニングフォームだろうが、速く走れるようになると信じてきており、ほぼ欠かさずポイント練習は行ってきた。だが、これ以上、追い込んで練習したところで意味はないのかもしれないと感じ始め気持ちも折れてきた。

もしかすると、自分は根本的に身体の動かし方や意識が間違っているのではないか？そう思い始めた時期に、読者様に勧められた太極拳と、股関節を開発するストレッチ系のトレーニングを始め、閾値走とクルーズインターバルはやらなくなり、週１日のみのランニングとなった。

一方で、労働環境が自分には合っておらず、精神を削られていくという日々の中でランニングをするモチベーションが著しく低下しているのもある。もし、自分に合った労働環境であったなら、太極拳、ストレッチを行った後に走りに出ていただろう。週に5日は稼働し月間走行距離は300kmを超えていたに違いない。

ランニング熱を取り戻すには労働環境を変えるしかないが、前職のように月10日の勤務で生活が成り立つような職はなかなか見つからない。

今週から10シーズン目に入った。太極拳、股関節ストレッチはいまだに効果を感じていない。ただ、全ての項目を試したわけではなく中途半端な状態なので納得するまで続け、それでも効果を感じなければ止めればよいと思っている。

コロナ禍のレースは今後どうなるのか分からないが、来年の「そうじゃ吉備路マラソン」が行われるのであれば、自己ベストからほど遠い状態であっても、レース感覚を取り戻すためにエントリーしようと思っている。