いとう温泉前でルアー: ホラー好きのフライマン
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2014年10月27日

いとう温泉前でルアー

 大規模改修工事のために、2年前から休業に入った支笏湖・いとう温泉の前浜に出かけた。いとう温泉では、何度か露天風呂に入ったことがあるが、釣りをするのは今回が初めて。
 
 丸駒温泉に行く途中にある、いとう温泉入口に張られたロープ脇に車を止めて、急な坂道を歩いて下った。しかし、着いた先は温泉施設が基礎のコンクリート部分だけで、建物は跡形もない。船着場も撤去されて、どこに桟橋があったのか分からない状態だ。
 奥にある2つの露天風呂は、岩で築かれた浴槽が残っていた。浴槽には、アメマスと思われる沢山の稚魚が泳いでいる。まだ底から温泉が湧いているのだろうか、手を入れると生ぬるい。

 いとう温泉は、経営者の交代に伴い当初今年4月にリニューアルオープンの予定だったが、来年春に延期されたという。ただ、工事を行っている様子がないことから、営業再開の見通しはついていないのだろう。
支笏湖1
支笏湖2












 温泉前は急深の駆け上がりで、船着場の下に沢山の魚が付いていたのを覚えていた。工事関係者も含めて誰の姿も見えないために、早速釣りの準備をした。沖では2枚波の立つほど風が強く、条件は良くない。
 露天風呂の先には、夏場ならばいつもライズが起きそうな、樹木が湖に張り出した絶好のポイントがあった。そこに7センチのミノーを投じて様子を探ったが、追いかけてくる魚はいない。ミノーから、底を探るスプーンに代えても結果は同じだ。

 風が治まって湖底が見えてくれば対処もできるが、どの方向にルアーを投じても手ごたえはない。ルアーの傍らで、フライロッドを置き竿にして樹木の張り出した場所にニンフを流し込んだが、このマーカーにも反応しない。
 いとう温泉前で2時間ほど粘ったが、諦めて丸駒温泉に向かった。温泉下のポイントは、春と秋に大型虹鱒の釣れる場所として知られており、今度はそこを目指した。

 いつも車を止める丸駒温泉手前の林道入口には、先行車が1台止まっていた。車を止めて準備をしていると、3人組のルアーマンが疲れた顔をして湖から戻ってきた。話を聞くと、今日は全くあたりがないという。
 温泉横から崖の下に下りると、いとう温泉前よりも波が高く、正面からの風でフライは難しい。また、大量の流木が押し寄せた跡が残っており、9月の大雨の影響がここまで及んだようだ。フライを諦めて予備に持ってきたルアーロッドを振るが、あたりらしいあたりがない。しばらく粘ったが、後ろ髪を引かれる思いで帰路についた。
 丸駒温泉下はともかく、いとう温泉の前浜は天気さえよければ最高のポイントだと思う。工事の始まる前ならば、存分に釣りを楽しむことができそうだ。

写真上左:建物が解体されて、丸裸のいとう温泉、同上右:露天風呂の跡にはアメマスの稚魚が泳いでいた、同下:丸駒温泉下のポイントから見た支笏湖の風景
支笏湖3










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