7/22(日)以来の『神のみ』の話題だが、アニメ版のみのファンの皆様には「ネタバレをお許し下さい」という内容になっているのでご注意下さい。
19巻:最後の女神は歩美の中にいる。攻略のお膳立てをして自分のペースで攻略しようとする桂馬だがヴィンテージの追跡が迫り思い通りに進まない。だがもう旧地獄の復活の刻は迫っている。歩美が待つその場所とは・・・。
読み始めたら一気に最後まで読んでしまい、読み終えた時の満足度と言ったら真に「女神編」の最後に相応しい大団円だ。クライマックスに学園祭コンサートを持ってきており、このまま『神のみ』最終回。「長い間のご愛読ありがとうございました。」と書いてあっても納得してしまう見事な締め括り方に感嘆する。裏表紙に作者の若木民喜氏が「個人的には、もう思い残すことはない!という感じです。」と書いてあるのも納得だ。
これを読んで2つの漫画の最終回を思い出した。1つは永井豪の『デビルマン』だ。デビルマンとサタンのハルマゲドン戦のへの話の盛り上げ方と、余りに呆気なく決着が付き世界に訪れる静けさ。これを初めて読んだ時の驚きと感動に似た感覚が40年後にまったく系統の異なるコミックスで味わえるとは何と言う喜びだろう。
編集者も主人公の桂木桂馬の性格と『神のみぞ知るセカイ』という作品を良く理解していて、よくぞ「旧地獄の復活」という誘惑に駆られず一線を踏み止まり話の風呂敷を畳むことを許したと感心する。もしも連載が週刊少年ジャンプだったら、今一歩のところで「旧地獄」が復活してしまい、その後キャラ達の強さのインフレに悩まされる先の苦しい展開が想像出来てしまう位だ。(苦笑)
そこで思い出したのが『幽遊白書』の最終回だ。『魔界統一トーナメント編』まで大風呂敷を広げながら大会後半が省略されやる気が感じられないまま終了して失望した記憶が強く残っている。
同じ省略でも演出を一歩誤れば評価が大きく変わるだけに主人公をギャルゲーに生きる現実世界に残し地獄の出来事は駆け魂隊に任せるときっぱり一線を引いての省略は正解だ。一方で桂馬がちひろへした仕打ちを後悔するシーンを忘れずに入れているのは流石だ。青春のほろ苦さを感じさせ物語に深みを与えている。
そしてOVA「再会」だが作画クオリティはテレビアニメ第二期と同程度。名塚佳織さん演じる天理&ディアナはイメージ通りで満足だが、キャラクターの線が直線的で固く可愛らしさを阻害しているのは残念だ。7巻収録のエピソードということで原作を読んでいない私は、初登場の天理が前髪で目が見えずいつもぷちぷち梱包材を潰している痛い娘だと知り驚いている。まあ及第点の出来で後編の「邂逅」が楽しみだ。
そしてそのOVA付きコミックス20巻が12月18日発売と知り驚き慌てて予約した。ペースが速くてうっかり目が離せない。さてどんな新たな展開が待っているのか楽しみだ。
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