P011:だから僕らは”PCではなくMac”で音楽オーディオを楽しみたい
Macのムックを購入しておいて文句を言うのはお門違いだが、MacとWindows PCを比較してMacの得意とする部分のみに焦点を当てて優位性を語るのは公正な記事ではないと思い気分がいいものではなかった。
1973年ゼロックスの研究所が試作したコンピュータAlto(アルト)を見たスティーブ・ジョブズがMacのGUI(グラフィカルユーザインタフェース)を開発したと言うのは有名な話だし、当然Macの前モデルLisaの黒歴史には触れていない。確かにiOSの操作性の良さと楽しさには感心するが正しい歴史認識は必要だと感じた。
もっともWindows7がUSBオーディオクラス2.0に対応していないからここまで書かれるのだろうし、カーネルミキサーのバグ(By Design?)が音質を劣化させている証拠記事を読んだらレドモンドも少しは芸術的なセンスを磨いて欲しいと思わずにいられない。(苦笑)
P018:最も高音質なMacはどれだ!?
MacBook Air、MacBook Pro、iMac、Mac miniの4モデルを比較試聴してどれが一番高音質か判断している。しかもUSBポートによって音質が変わると言う。一般的な常識人が読むとトンデモ記事に思える内容だがAV Phileが読むと妙に説得力があるから面白い。(笑)
ソニーのAVアンプではTA-DA5600ESから「HDMI入力 for AUDIO 端子」と高音質な端子を明記している。音質が変わる原因は信号線の長さとか周囲のパーツの配置によると考えられている。ならばUSB端子でもありうる話だろう。
記事の筆者は原因が「電源品質」にあると推測しているが、それ以外にも実装密度によるノイズ混入が悪さをしていそうだ。そう考えるとコンパクトなminiや薄型のAirの評価が低いのも納得出来る。そうなるとSSDだからとPCオーディオのデモにAirを使っているメーカーは、実はMacの比較試聴はしていないことになる。(笑)
P092: Macで楽しむDSD
DSDネイティブ再生にAudirvana PlusとQute HDを使用して手順と音源の入手方法を解説している。DSD Over PCM(DoP)だとMacもWinも同じ手間が掛かるようだ。
P124:音楽&オーディオアプリガイド2012
無料アプリながら「うたまっぷ」「iSoundCuratorPro」「Lyrica」「UE SPL」「Midomi SoundHound」「iAnalyzer Lite」といった便利そうなものが紹介されており試しに使ってみたくなる。
P130:Macオーディオを極めるための音楽再生ソフト
Ammara、Audirvana Plus等6本のソフトが紹介されている。FLACとDSD音源の扱い方に違いがあり、その点が明記されているので選択する時に参考になる。
P152:歴代名機に見る、アップルと音楽/オーディオの深い関係
Apple20周年Macintosh(スパルタカス)やPowerCDが紹介されていて興味深い。そういえば転売目的でスパルタカスを購入した知人がいたが儲かったのだろうか?(笑) PowerCDについては記憶に無く驚かされた。ピピンアットマーク(Pippin atmark)がここに含まれないのはバンダイの製品だからか。(苦笑)
他にスピーカーやDAC、真空管コンポの紹介記事等オーディオ雑誌的なページもあるが「Macな視点」で選んでいて”筐体は、まるで横置きにしたMacProである。”といった評価を読んだ時には軽いカルチャーショックを覚えた。このギャップを楽しめればお勧めのムックだ。(笑)
【関連リンク】
『第528回:「Windowsオーディオエンジンで音質劣化」を検証』
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dal/20121112_572414.html
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image