今更ながらアニメ版『僕だけがいない街 (2016年4月放送)』を視聴した。以前テレビで実写映画版を放送した時に途中から視聴した記憶があるが、短時間だったこともあり話を理解出来ないまま見終わった。
参考:TVアニメ「僕だけがいない街」公式サイト
https://bokumachi-anime.com/
2006年藤原悟はリバイバル(再上映)という超能力に悩まされていた。違和感に襲われるとその場面に時間が巻き戻り、原因となった事件を回避すると自分が損する役回りを演じることになるからだ。悟は10歳の時級友2人を含む3人の児童が殺害される未解決事件に遭遇しており後悔の念を持ちながら忘れようとしていた。その犯人と思われる人物に遭遇し違和感を持った悟はある殺人事件に巻き込まれ真犯人を突き止めようと逃亡中に1988年にリバイバルしてしまう…というストーリーだ。
1話を観たら面白く先が気になって一気に8話「加代編」が終劇になるまで観てしまった。最初は事件発生日さえ乗り切れば良いと考えていたら結局加代を救えなかったという1ループ目の展開が憎い。お陰で2ループ目は悟同様最後まで気を抜くことが出来ず彼女が救かるのか気が気でなく見守ることになった。
翌日9話から観始めたらうっかり内蔵HDDに録画されていた10話に気付かず先に11話を観てしまい驚愕のネタバレ展開になる事故を起こすほど夢中で一気見した。
先に『東京リベンジャーズ (2021年4月放送)』や『事情を知らない転校生がグイグイくる。 (2023年4月放送)』を観ているから世界観や話の展開には驚かなかったが、藤沼悟と雛月加代の仲が徐々に深まっていく丁寧な描写が微笑ましく、自分の子供の頃を思い出してくすぐったい気持ちを味わった。
最初無表情な加代が段々可愛く見えてくるのは悠木碧さんの演技力の賜物で、本当に素晴しいの一言。『紅 (2008年4月放送)』の時から注目していたから、2023年現在でも大活躍中なのも納得だ。
子供として出来ることを精一杯行い、1人で未来を変えようとする悟の奮闘は手に汗を握るし、その後ケンヤら友達の協力を得て犯罪を防止していくのは心地よい。
第2、第3の犠牲者を救うためにもっと話が続くのかと思っていただけに10話で突然犯人により悟が始末される急展開は驚きだった。連続殺人事件だから最初の殺人さえ止められれば次は起きないと言うことでこの展開なのだろうか?原作も同様の展開なのか気になる。
2006年の犯人の描写で瞳の色が赤だったので、こちらが先なのにお前は『鬼滅の刃 (2019年4月放送)』「鬼舞辻無惨」か!とツッコミを入れずにいられない。体格や雰囲気、悟の母が犯人に気付いたという点と1988年では登場人物が増えないことから真犯人を予想できたが、1988年の時はそんな伏線が殆ど目立たず何度も「あれ?違うのか…」と思わされてしまった。
それにしても連続殺人の動機が犠牲者の頭の上に見える"白い蜘蛛の糸"を切るためと言うのは想像外だ。犍陀多(カンダタ)の蜘蛛の糸を切ったのは本人のエゴイズムで本人も地獄に落ちている。犯人はお釈迦様気どりだったのか、孤独に苦しむ子供たちを殺める意味が分からない。
昭和の小学生たちと平成の大人達の日常生活の描写の違いと言った設定と背景制作の丁寧なアニメ制作も良い仕事をしている。鬼頭明里さんがヒロミ役を、木野日菜さんが美里役を演じているのも現在の活躍を思うと興味深い。
テレビアニメ版が大変面白かったので実写映画版が気になって仕方ない。原作とは結末が変更されていると言うからじっくりと鑑賞してみたいがさて新品or中古「プレミアムBOX」or「スタンダードエディション」どれを選ぼうか?
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