7回予定の「aVACホームシアター大商談会2012サマー」詳細レポートの第1回目は「11:00〜12:00 LINN AKURATE DSM:メーカーデモ」だ。DSMのHDMI音質に期待して席に着いた。
機器構成はネットワーク+マルチ入力プリアンプAKURATE DSM、パワーアンプAKURATE 2200/1、スピーカー AKURATE 242 SE×4本、センタースピーカーAKURATE 225SE、アクティブスーパーウーファーAKURATE 226、BDプレーヤーOPPO BDP-93 NuForce Edition、DENON AVC-A1HD、SONY BRAVIAだ。
説明員は「DSユーザーの8割はiPadをお使いです」と話しながら選曲方法やプレイリストの作成方法をデモした。
「リン・レコードのミュージック・ストアではMP3 320k 44.1kHzからWMA 16bit 44.1kHz、FLAC 24bit 96kHzまでとお客様の用途に合ったファイル形式を用意しています。2年前と少し古いデータですが、どのファイル形式が一番売れていると思いますか。実は8割の方がハイレゾファイルをお求めになります。」と興味深いデータが語られた。
試聴曲は次の5作品で全てネットワーク再生だった。
1) マーティン・テイラー/(曲名不明) 44.1kHz/16bit
2) ビル・エヴァンス/My follish heart 44.1kHz/16bit
3) ビル・エヴァンス/My follish heart 192kHz/24bit
4) Judith Owen/Happy This WayよりWe're Only Human 44.1kHz/24bit
5) Carol Kidd/All My TomorrowsよりAutumn In New York/My Funny Valentine 96kHz/24bit
「LINNではHDMIついて3年間研究開発を重ねてまいりました。映像信号と音声信号をスプリットして、リクロックを掛けて、LVDS回路でパルス信号の電圧を下げノイズ発生を減らし、バランス接続することで高音質化することに成功しました。」と技術的なポイントを説明してくれた。
視聴ブルーレイは次の2作品だった。
1)k.d.ラング/Live With BBC OrchestraよりThe Valley 2ch再生
2)トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 5.1ch再生
最初はAVC-A1HDによる2ch再生、次にDSMの2ch再生が行われた。そしてDSMを使ったマルチチャンネル再生の方法が説明された。
「現時点ではDSMはPCMマルチ音声しか受け取れません。レコーダーによってはHDMIビットストリームをPCM変換する際に2chダウンミックスしてしまうモデルがあります。その時はBDプレーヤーをお使い下さい」
「AVアンプはDSPによる信号処理を行うのでどうしてもDSMフロント2chより音声が遅れてしまいます。DSMには音声ディレイ機能があるので、その場合でも音声信号を同期させることが出来ます」といった使用上の注意が語られた。
サラウンドのデモを行ったところで時間となった。
DENON AVC-A1HDが鳴らすAKURATE 242 SEの音は前半のAKURATE DSM+AKURATE 2200/1に肉薄して「なかなか」と感心した。ところがAKURATE DSMのHDMIの音はさらに濃密でしっかりと低音が沈み、その差に驚かされた。この音と比較するとAVC-A1HDは荒く感じてしまう。もっとも価格差と年代差を考慮すればこの位の差がなければAKURATE DSMを選ぶ理由はないだろう。(笑)
今はPCMマルチ音声しか扱えず使い勝手が良くないが、今後ビットストリーム音声もデコード出来るようになったら国産AVアンプの強力なライバルになりそうだ。
AKURATE DSMプレイヤー部はAKURATE DSデジタルストリ−ムプレイヤーとどの程度音質の差があるのだろうか。値段と機能を考えるとDSMのC/Pが良過ぎるので比較試聴をしたくなった。
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