B社で、隊長が就任直後以下のような訓示を
行いました。
「無理難題も時々あると思う、勉強と思って
頑張れ!」
如何にもサラリーマンらしい文言ですが、
隊長は以前全国規模のビル管理会社に勤務
していました。
待遇も従来のサラリーマン然としていて、
それなりの給料もあったようです。
B社も全国規模のビル管理会社であったの
ですが、警備は片手間でやる気が見られない。
クライアント側である、外資系保険会社ビル
の担当者(AL〇OK出身)が躍起になって
煽るくらい。
そんな中、隊長は警備レベルの低さを嘆き、
僕ら部下責任者に指導を命じました。いわゆる
警備隊内中間管理職にです。
隊長は二言目には「進歩がない!」と叱咤する
ことしきり。お前の指導がレベル低いんじゃ。
その辺は上記カテゴリを参照していただくと
して、無理難題を担保するものがあったから、
日本はこれまで伸びて来たのです。
それは、年功賃金・終身雇用システム。
ボーナスや退職金も長期雇用に対する
インセンティブでしょう。
定年まで雇われ昇給し、退職金がもらえる。
その対価として、人事異動含め世界一厳しい
指揮命令権が使う側にあったのです。
無理難題でも乗り越えるモチベーションが、
使われる側にインセンティブとしてあった。
翻ってB社はどうだったか。昇給もなく雇用
は1年単位。入札で負ければ地元に他施設は
ないので解雇。もちろん退職金など夢でした。
それなのに、使う側が旧態依然として昭和の
雇用条件を強いれば、退職者は増える。警備
のレベルも低いまま。
それが面白くない(思い通りにならない)
隊長はヒステリックに部下を叩くわけです。
くだらん警備ごっこに真剣勝負したもんだ。
結局、リーマンショックを機に二人の隊員の
クビを強引に切った事が禍根となり、報復
され職場転覆します。
具体的には、インターネット掲示板に職場の
暗黒部を暴露され、気づいたクライアント側
が臨時入札を行い万事休す。
使う側が、昭和時代のまま意識をアップデート
していない組織は、やがて行き詰まる。
脱年功賃金・終身雇用時代の使い方という
スキルが必要になる訳です。
若しくは「無理難題をクリアした先には何が
あるのか」を明示する義務があります。
過去僕が言われた「君には期待している」
といった、根も葉もない文言では部下は
動きません。
だからといって、クビなど生殺与奪権を振り
かざせば、ブラック企業の烙印を押されます。
回想するに、隊長は昭和時代の待遇の残る
ビル管理会社の指揮命令権を、形だけ
発動してしまった。
ぶっちゃけて言えば、上司からされた嫌な
ことを、形だけ部下にしていたことに
他なりません。
隊長に足りないのは、上司ならではの威厳
だけが優先し、問題を部下と一緒に
乗り越えようというスタンスがなかった事。
強権発動で解雇した元部下たちから恨みを
買って、後ろから弓を引かれ組織転覆。
倍返しどころではありません。
組織の発展のための無理難題が、逆に組織を
滅ぼす元凶となった現実について、使う側は
考えなくてはならないでしょう。
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