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2017年11月25日

父への暴力・・・その時母は

私は一時期父へ暴力を振るっていた。

ピークは社会人になったばかりの頃・・・だったと思う。
仕事もせず、タバコと酒を浴びるように飲み続ける父親に
うんざりしていたあの頃。

そんな父に毎日お酒とタバコを与え続ける母にさえも苛立ちを覚えていた。
あの頃、私のひん曲がった正義感が心を支配していた。
自分が正しい・・・父も母も間違っている・・・と。

母は目の前で夫に暴力を振るう息子の姿を見た。
母は、私が慕っている近所のお兄さん(当時)の名前を出し
「呼んでくるよ!」・・・と私を威嚇した・・・。

あの瞬間、内心「ドキッ」としたことは忘れられない。
自分が悪いことをしているという認識が心の奥底にあったのだろう。
心が委縮した瞬間だった。


母が父と別れることなく、ずっと寄り添い続けた理由がわからなかったあの時。
別れても縁が切れないことを誰よりも理解していたのは母だった。

子供たちと親は切っても切れない・・・切ることが出来ない・・・
父に何か起きたら、父が何かやらかしたら・・・
白羽の矢は、子供である私たちに降りかかる。

そして何よりも、母は父の事を愛していた・・・
いや・・・愛情の「情」の方が強かったとも思えるが・・・
それは母のみぞ知ることだ・・・今となってはどちらでもいい。

ただ、ハッキリしていることは、母が父を護り抜いてくれたことが
今につながっている、ということ。

母の努力なくして今の自分たちの生活はない。
何も・・・何もわかっちゃいなかった・・・。
むしろ、あの時縁を切るべきは父ではなくこの私だった。

時を超えて今、母の大きな大きな愛を感じる。

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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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