癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

「わっ！！」

買い物中に他界した母が私を驚かせた。
その母は私の左前から突如として現れた。
とても温かい気持ちになれた。
まるで、本当に母がそこに居るかのような気持ちになった。

・・・もちろんこの話は妄想である。
買い物中の私の脳裏なのか心の中なのかはわからないが
突如として母を浮かばせた。
　
その母は私を驚かせ、満面の笑みを浮かばせていた。
昔から母はそうやって家族や親しい人間を驚かせるのが好きだった。


そんな母の姿がまるで現実かのように浮かんだと同時に
心がとてもとても温かくなったことを痛烈に覚えている。

本当に母がそうやって現れるのではないか・・・
そんな願いにも似た感情が胸いっぱいに広がった。
その数秒間は、とてもとてもワクワクするような時間で
その瞬間だけは自分の周りだけ違う空間になっているかのようだった。


目の前の現実の空間と、私の肉眼との間に見えた母の姿は
私の心や脳が映し出した幻影のようなもの・・・つまりは幻想・・・いや、妄想かな？


仮に母がそうやって現れたとして・・・
え！？・・・なんで？なんで？？？・・・

私は母に対してそう言うんだろうと思う・・・。


スポンサードリンク