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2017年02月04日
おはスタで有名なレイモンドさん 折りたたみ自転車の欠陥事故で提訴
粗悪な輸入自転車による欠陥事故が近年増えている。とりわけ強度や耐久性を求められる折りたたみ自転車での事例が多く、場合によっては訴訟となるケースも。今回報じられたニュースではあの有名な子供向け朝の情報番組「おはスタ」でかつてやまちゃん(山寺宏一)と共に当時の子どもたちの間で大人気だった「レイモンド」ことレイモンド・ジョンソンさんの事例だ。レイモンドさんは3年前に買った折りたたみ自転車で走行中にシートポストがいきなり破損。足を骨折する重症を負った。3年たっても事故を公表しないメーカーの対応にの悪さに訴訟に対して踏み切ったもの。
参照元:TBS Newsi
ニュース記事では少しわかりづらいので彼自身のツイッターからも情報収集してみた。
参照元:@rayoha
するとツイートにはこんな画像が。どうやら事故を起こした自転車の写真のようで、シートポストが破断しているのが確認できる。彼自身のツイートには3つにわけてこのように述べられていた。
と事故の様子やメーカー&販売元の対応、提訴に至った経緯が記述されていた。このツイートを見るとメーカーは一切責任が無いとの主張で、うやむやにされた感じだ。彼自身はダンサーとして致命的な足の重症を負ったにもかかわらずこの対応には憤りを感じる。3つ目のツイートにもあるように本来ならリコールなどを行い原因調査。被害者にはきちんとした対応を取るべきなのに何もない点は本当に腹立たしい。
では、その自転車を販売したメーカーはどこなのか。1つ目のツイートには
との記述がある。これを順に調べてみると....AZUL by moussyというのは株式会社バロックジャパンリミテッドが展開するブランドの一つで、バロックジャパンリミテッドそのものは東京都目黒区に本社を置く、婦人服を企画、製造、販売するアパレル企業らしい。実店舗は新宿の旗艦店のほか北海道から九州・沖縄まで展開し、主にイオンモールのテナントに入居する形で出店している。このほかネット店舗も展開中だ。
もうひとつの輸入元であるエムプランニングは神奈川県藤沢市に本社を置く会社で、「オリジナルブランドの企画、製造、卸業契約ブランド商品の輸入、日本総代理店業雑貨等の輸入、卸業」などを手がけている。メーカーのHPでは「レインボークルーザー」なるタイヤの太いビーチクルーザーが確認でき、自転車メーカーの模様だ。
レイモンドさんが購入した自転車は「AZUL by moussy」ブランドの自転車としてエムプランニングに委託。エムプランニング側で契約あるいは所有の(中国の工場で)生産&輸入された中国製自転車と思われる。ただし、現在では取り扱いが終了しているのか情報がほとんど得られなかった。偶然にもネット上のオークションで見つけたものには「レア」と記述されており、かなり珍しいのもなのかも。販売価格は3万前後らしい。
パット見は特に変な部分は見られないが、この手の粗悪品(激安品)ではコストカットのためフレームに強度不足な部分があったりする。
ただし、気になるのは事故そのものはシートポストの破断によるもの。メーカー側の言い分でも「設計体重以上の人が乗っていた」、「シートポストが指定位置よりも高かった」としている。この手の自転車でよくあるフレームの破断ではないためメーカー言い分も理解できなくもないが、それでも3年以上も問題を放置し何も無かったようにした部分は看過できなくユーザー側から見てもいい感じがしない。少なくともユーザー怪我を負うほどの事故が発生し、その原因を疑われたのなら今一度製品の強度などを調べてきちんと説明すべきだったと思う(その手の反応がメーカー側から3年たっても得られなかったので今回の訴訟に発展している)。
この手の事故はマイナーな良くわからないメーカーの激安中国製・折りたたみ自転車に多いが、それ以外でもビアンキのMTBのように有名メーカーでもまれに起こることがある。やはり買う時は最低限でも名のしれたブランド、あるいは実績のあるメーカーにしたいところである。
参照元:TBS Newsi
ダンサーとしてテレビ番組にも出演していたアメリカ人の男性が、自転車の事故で重傷を負ったのは、「自転車に欠陥があったからだ」として1億円の損害賠償を求める裁判を起こしました。
訴えを起こしたのは、ダンサーとして活躍していたアメリカ人のレイモンド・ジョンソンさん(54)です。ジョンソンさんは、2013年5月、東京・足立区の路上で折りたたみ式の自転車に乗っていたところ、突然、サドルを支えるパイプが折れて転倒し、足を骨折するなどの重傷を負いました。
自転車は中国で製造されたもので、ジョンソンさんは「自転車に欠陥があった」として、輸入と販売をした国内の2社に対しあわせて1億円の損害賠償を求めました。
「いきなり『パキ』って、でかい音がしまして。一番心配しているのは、他の人がこの自転車に乗って事故が起きるかどうか」(マルチアーティスト レイモンド・ジョンソンさん)
ジョンソンさんは2社が「3年以上たっても事故を公表しないことから裁判に踏み切った」ということです。2社は争う姿勢を見せていて、販売会社は「裁判において当社の主張をしていく」とコメントしています。
ニュース記事では少しわかりづらいので彼自身のツイッターからも情報収集してみた。
参照元:@rayoha
するとツイートにはこんな画像が。どうやら事故を起こした自転車の写真のようで、シートポストが破断しているのが確認できる。彼自身のツイートには3つにわけてこのように述べられていた。
1)昨日は記者会見をやり3年前にAZUL by moussy(輸入元の(株)エムプランニング、販売元の(株)バロックジャパンリミテッド)の自転車に乗っている時にシートポストがいきなり壊れて左脚を脱臼骨折し1ヶ月近く入院しました。今でも寒い時雨が降っている時に足が痛みます。続く→
2)原因は乗り方が悪い、シートを前に出しすぎ、シートポストを上げすぎ、、証明は出来なかったからその後に僕の体重が原因と言われすごく侮辱された気持ちです。当時死にかけていたのにすぐ病院に誰も挨拶に来なかった。たまたま車道を走っていなかったので命は助かった。神様に感謝。続く→
3)僕がもし会社の社長だったら、すぐお知らせをHPに出して自転車をリコール、返金、その後被害者に良い対応をし責任を取る。そうすれば会社の評判も上がるし僕もここまで騒がなかった。皆さん自転車はBAA認証済みの物を購入して下さい。AZUL by moussyを信頼して買ったのに残念
と事故の様子やメーカー&販売元の対応、提訴に至った経緯が記述されていた。このツイートを見るとメーカーは一切責任が無いとの主張で、うやむやにされた感じだ。彼自身はダンサーとして致命的な足の重症を負ったにもかかわらずこの対応には憤りを感じる。3つ目のツイートにもあるように本来ならリコールなどを行い原因調査。被害者にはきちんとした対応を取るべきなのに何もない点は本当に腹立たしい。
では、その自転車を販売したメーカーはどこなのか。1つ目のツイートには
AZUL by moussy(輸入元の(株)エムプランニング、販売元の(株)バロックジャパンリミテッド)の自転車
との記述がある。これを順に調べてみると....AZUL by moussyというのは株式会社バロックジャパンリミテッドが展開するブランドの一つで、バロックジャパンリミテッドそのものは東京都目黒区に本社を置く、婦人服を企画、製造、販売するアパレル企業らしい。実店舗は新宿の旗艦店のほか北海道から九州・沖縄まで展開し、主にイオンモールのテナントに入居する形で出店している。このほかネット店舗も展開中だ。
もうひとつの輸入元であるエムプランニングは神奈川県藤沢市に本社を置く会社で、「オリジナルブランドの企画、製造、卸業契約ブランド商品の輸入、日本総代理店業雑貨等の輸入、卸業」などを手がけている。メーカーのHPでは「レインボークルーザー」なるタイヤの太いビーチクルーザーが確認でき、自転車メーカーの模様だ。
レイモンドさんが購入した自転車は「AZUL by moussy」ブランドの自転車としてエムプランニングに委託。エムプランニング側で契約あるいは所有の(中国の工場で)生産&輸入された中国製自転車と思われる。ただし、現在では取り扱いが終了しているのか情報がほとんど得られなかった。偶然にもネット上のオークションで見つけたものには「レア」と記述されており、かなり珍しいのもなのかも。販売価格は3万前後らしい。
パット見は特に変な部分は見られないが、この手の粗悪品(激安品)ではコストカットのためフレームに強度不足な部分があったりする。
※ツイート画像と比較してもブランド名やペダルなどからほぼ同一品とみて違いないだろうか...
ただし、気になるのは事故そのものはシートポストの破断によるもの。メーカー側の言い分でも「設計体重以上の人が乗っていた」、「シートポストが指定位置よりも高かった」としている。この手の自転車でよくあるフレームの破断ではないためメーカー言い分も理解できなくもないが、それでも3年以上も問題を放置し何も無かったようにした部分は看過できなくユーザー側から見てもいい感じがしない。少なくともユーザー怪我を負うほどの事故が発生し、その原因を疑われたのなら今一度製品の強度などを調べてきちんと説明すべきだったと思う(その手の反応がメーカー側から3年たっても得られなかったので今回の訴訟に発展している)。
この手の事故はマイナーな良くわからないメーカーの激安中国製・折りたたみ自転車に多いが、それ以外でもビアンキのMTBのように有名メーカーでもまれに起こることがある。やはり買う時は最低限でも名のしれたブランド、あるいは実績のあるメーカーにしたいところである。
2017年02月01日
東京都 自転車条例改正で自転車店での安全運転呼びかけが義務に
東京都では2月1日より都の改正自転車条例が施工された。NHKニュースによれば早速都内の自転車店で新規に購入した人や修理に訪れた人に対して安全な利用や自転車保険への加入に関する説明が行われたそうだ。
自転車に関する交通教育は、最近だと高校で独自の免許制度(道交法とは関係のない通学許可を兼ねた免許証)を設けて、ただ大人が教えるのではなく実技や学科によって自らが進んで学ぼうとさせる自転車教育を行うところが増えつつある。もっと進んだところでは小学校からという地域もあるほど。その一方で既に自転車乗る大人はそれまでまともな自転車教育を受ける機会がなかったためか未だによく知らない人や歩行者感覚の人もいる。そこで東京都では条例(東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例)として平成25年7月に初制定。約3年後の平成28年10月には以下の部分が改正された。
・自転車小売業者等による販売時等の啓発の義務化
・自転車貸付業者による貸付時等における啓発の実施
・自転車使用事業者等による自転車安全利用推進者の選任
・保護者による児童に対する安全利用対策の実施
・親族等による高齢者への安全利用に関する助言の実施
内容的には自転車のルール厳守やマナー向上アップのための基本的な内容であり、そんなに尖ったところは見当たらない。条例的にも「義務・努力義務」となっているので法的拘束力はない。ただ、条例を設けてこれをベースに実際に行動してもらうことで地道ながらルール厳守やマナー向上をはかっていくものと思われる。特に自転車店での呼びかけは実際に今乗ろうとしている人、あるいは乗っている人向けのピンポイントなアプローチで、比較的効果は高めだ。
リンク先のサイトではその呼びかけの際に配られるチラシ(自転車ルール・マナー確認書)がアップロードされていたので、参考に貼り付けておく。
これまたごく普通の禁止事項に加えて都の条例内容が書かれているのだが、特に3番目の追い越しに関する内容は自動車の免許が無いと知らないことかもしれいないので、特に車道メインで走る人に対してはこういったチラシを含めて呼びかけるのも良いのかもしれない。
自転車に関する交通教育は、最近だと高校で独自の免許制度(道交法とは関係のない通学許可を兼ねた免許証)を設けて、ただ大人が教えるのではなく実技や学科によって自らが進んで学ぼうとさせる自転車教育を行うところが増えつつある。もっと進んだところでは小学校からという地域もあるほど。その一方で既に自転車乗る大人はそれまでまともな自転車教育を受ける機会がなかったためか未だによく知らない人や歩行者感覚の人もいる。そこで東京都では条例(東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例)として平成25年7月に初制定。約3年後の平成28年10月には以下の部分が改正された。
・自転車小売業者等による販売時等の啓発の義務化
・自転車貸付業者による貸付時等における啓発の実施
・自転車使用事業者等による自転車安全利用推進者の選任
・保護者による児童に対する安全利用対策の実施
・親族等による高齢者への安全利用に関する助言の実施
内容的には自転車のルール厳守やマナー向上アップのための基本的な内容であり、そんなに尖ったところは見当たらない。条例的にも「義務・努力義務」となっているので法的拘束力はない。ただ、条例を設けてこれをベースに実際に行動してもらうことで地道ながらルール厳守やマナー向上をはかっていくものと思われる。特に自転車店での呼びかけは実際に今乗ろうとしている人、あるいは乗っている人向けのピンポイントなアプローチで、比較的効果は高めだ。
リンク先のサイトではその呼びかけの際に配られるチラシ(自転車ルール・マナー確認書)がアップロードされていたので、参考に貼り付けておく。
これまたごく普通の禁止事項に加えて都の条例内容が書かれているのだが、特に3番目の追い越しに関する内容は自動車の免許が無いと知らないことかもしれいないので、特に車道メインで走る人に対してはこういったチラシを含めて呼びかけるのも良いのかもしれない。
2016年12月25日
自転車同士の出会い頭衝突実験〜JAF動画から
YoutubeにあるJAFの公式チャンネル、「JAFチャンネル」で自転車に関する動画が更新された。記事タイトルにもあるように自転車の出合い頭衝突を実験した動画だ。
実験背景としては(動画内より)
とのこと。出合い頭衝突事故は信号のある交差点や特に一時停止が設けられた交差点でおこりやすく、信号がある場合は赤信号を直進する信号無視。一時停止の交差点では一時停止を無視して直進したことによるもので、いずれも見通しの悪い交差点(住宅街の家や壁、ビルや店が死角となって)で起こりやすい。
この動画ではその万が一正面衝突事故が発生した場合、どのような衝撃が自転車や搭乗者にかかるのか。ヘルメットのありorなしの2パターンで実験が行われている。テスト方法は以下の通り
対象自転車は子供2人と母親1人の3人乗りママチャリと、成人男性のシティサイクル。これを共に時速20kmで走らせ、共に角度90度で衝突させる。ちょうど見通しの悪い交差点で接触したようなシチュエーションである。
テスト結果はこのようになり、ヘルメットありでは子供のHIC値が949。ヘルメットなしでは15,951と17倍にもなることが判明。このHICは幼児で570以上。成人では700以上で頭蓋骨骨折となる可能性があり、HICが700〜2,500で死亡する可能性があるのとのこと。実験結果からヘルメットありでも死亡の可能性がある基準値を上回り、ヘルメットなしではそれが17倍にもなっている。よく、子供の自転車事故で「頭部を強くうち...死亡」というニュースを聞くことがあるが、この実験からもそれが納得できる結果となっている。
まとめとしては帝京大ちば総合医療センター 脳神経外科宮本伸哉医師によれば
とのこと。
最後にJAFのまとめとしては「ヘルメットを着用することで事故や転倒時の頭部の被害を軽減できる」と結論づけた。それに加えて
と補足している。
よく「自転車はヘルメットをして乗りましょう!」的な呼びかけを見かけるのだが、こうやって衝撃の値を数値化し、可視化することでその重要性が納得できるような動画となっている。youtubeが見れる環境なら誰でも見れるので、家庭内での安全教育のほか、地域や学校でも使うと数値的な例としていいかもしれない。
ヘルメットの重要性は動画で理解できたが、それ以前に事故が起きないよう信号をきちんとまもったり、特に見通しの悪い交差点では一時停止をして左右確認することが事故にあわないための第1歩となる。住宅街では一時停止を無視したことによる衝撃事故が多発しやすく、最悪実験のように頭部にダメージを受けるかもしれない。ヘルメットの装着に加えてルールを守り安全確認と予測運転が安全への近見だ。
※なお、記事作成時点での動画の再生回数は233回とかなり少なかった。公開日は2016年10月25日でおよそ2ヶ月経っているがかなり少なく感じる。小学校低学年だと数値的なものを理解できないと思うが、高学年〜中高生ではこれを理解できると思うので、安全教育に積極的に使ってほしいと思う。
実験背景としては(動画内より)
自転車は免許も要らずに気軽に乗れるぶん、自分が事故に遭うことを創造する人は少ない。しかし、事故や転倒の際には頭部を地面などに強打して、致命的なケガを負う危険性が高い。そこで、自転車の事故類型で一番多い「出合い頭衝突」を想定した実験で検証した。
とのこと。出合い頭衝突事故は信号のある交差点や特に一時停止が設けられた交差点でおこりやすく、信号がある場合は赤信号を直進する信号無視。一時停止の交差点では一時停止を無視して直進したことによるもので、いずれも見通しの悪い交差点(住宅街の家や壁、ビルや店が死角となって)で起こりやすい。
この動画ではその万が一正面衝突事故が発生した場合、どのような衝撃が自転車や搭乗者にかかるのか。ヘルメットのありorなしの2パターンで実験が行われている。テスト方法は以下の通り
2台の自転車を各台車に設置し、時速20kmで牽引。衝突ポイントの直前で台車から切り離して衝突させる。後席子供ダミーと母親ダミーの頭部にセンサーを設置し、東武損傷基準値(HIC)を測定した。
対象自転車は子供2人と母親1人の3人乗りママチャリと、成人男性のシティサイクル。これを共に時速20kmで走らせ、共に角度90度で衝突させる。ちょうど見通しの悪い交差点で接触したようなシチュエーションである。
テスト結果はこのようになり、ヘルメットありでは子供のHIC値が949。ヘルメットなしでは15,951と17倍にもなることが判明。このHICは幼児で570以上。成人では700以上で頭蓋骨骨折となる可能性があり、HICが700〜2,500で死亡する可能性があるのとのこと。実験結果からヘルメットありでも死亡の可能性がある基準値を上回り、ヘルメットなしではそれが17倍にもなっている。よく、子供の自転車事故で「頭部を強くうち...死亡」というニュースを聞くことがあるが、この実験からもそれが納得できる結果となっている。
まとめとしては帝京大ちば総合医療センター 脳神経外科宮本伸哉医師によれば
・HIC15,951という数値は非常に高い。
→頭蓋骨骨折、急性硬膜外血腫、脳挫傷によって、重度の後遺症もしくは死亡する可能性が高くなる。
・子供2人を乗せた際の運転は、できるだけ避けるのが懸命。
→バランスが取りづらく、点灯しやすいため危険
→子供を乗せたまま自転車から離れている間に転倒する事故も多いので注意が必要。
とのこと。
最後にJAFのまとめとしては「ヘルメットを着用することで事故や転倒時の頭部の被害を軽減できる」と結論づけた。それに加えて
・速度が低めの自転車同士の衝突や停止時の転倒でさえ頭部が地面に叩きつけられる際の衝撃は大きく、ヘルメットを着用してない場合は、致命傷になる可能性が高い。
・ヘルメットは万能ではないが、最も重要な脳を守るための唯一の安全装備である。
と補足している。
よく「自転車はヘルメットをして乗りましょう!」的な呼びかけを見かけるのだが、こうやって衝撃の値を数値化し、可視化することでその重要性が納得できるような動画となっている。youtubeが見れる環境なら誰でも見れるので、家庭内での安全教育のほか、地域や学校でも使うと数値的な例としていいかもしれない。
ヘルメットの重要性は動画で理解できたが、それ以前に事故が起きないよう信号をきちんとまもったり、特に見通しの悪い交差点では一時停止をして左右確認することが事故にあわないための第1歩となる。住宅街では一時停止を無視したことによる衝撃事故が多発しやすく、最悪実験のように頭部にダメージを受けるかもしれない。ヘルメットの装着に加えてルールを守り安全確認と予測運転が安全への近見だ。
※なお、記事作成時点での動画の再生回数は233回とかなり少なかった。公開日は2016年10月25日でおよそ2ヶ月経っているがかなり少なく感じる。小学校低学年だと数値的なものを理解できないと思うが、高学年〜中高生ではこれを理解できると思うので、安全教育に積極的に使ってほしいと思う。
2016年11月16日
2016年 北海道で冬の交通安全運動が実施中
警察が行う交通安全運動は春・夏・秋・冬の計4回。このうち自転車にも関連するということで春・夏・秋を記事として取り扱ったが、今回は注意喚起という意味も含めて「冬の交通安全運動」を取り上げたいと思う。
ご存じの方も多いと思うが北海道では冬期間、積雪により基本的には自転車にまったく乗れなくなる。基本的というのはママチャリやロードバイクなど舗装路用の自転車のことで、昨今ではタイヤの太い「ファットバイク」あるいはスパイクタイヤをはかせたマウンテンバイクなど一部冬のレジャーとして冬期間でも自転車を楽しむ人が出てきている。
さて、本題に戻って冬の交通安全運動では冬期間に最も注意しなければいけない「凍結路面等のスリップ事故」が重点項目としてあげられている。冬期間では降り積もった雪が日中の間に溶けて夕方から夜間、曹長にかけてツルツルの氷に変ることがあり、こうなると冬タイヤの制動距離が大幅に伸びたり、ものすごく止まらない状態になる。非積雪地帯に住んでいる人でスタッドレスタイヤならどんな雪でも滑らないと思っている人もいるかもしれないが、たしかにただの雪ではほとんど滑ることはない。しかしながらこの雪が変化し、特に水分を含んだ氷に変化するとスタッドレスタイヤが最も不得意とする路面となり場合によっては新品でもほとんど機能しないという路面に出くわす場合がある。イメージ的には冷凍庫から出した氷をイメージしてもらうといいのだが、出してすぐは表面が乾燥しているので全然滑らない。そこから少し溶け出して水分が表面に付くとツルツルとすべるようになる。これが冬期間の路面上で起こるのである。
そして、北海道では地域によってこのアイスバーンかただの積雪が多いのかかが異なる。一般的に気温の高い沿岸地域では積もった雪がすぐに溶けてアイスバーンに。内陸の寒さが厳しいところでは氷にならずそのまま積もった状態になることが多い。ただ、今年はちょっと違ってこの11月では旭川市でも気温が高いのに雪が降る時期がはやく、前述の「水分を含んだ氷」の路面になるケースが多くなっている。こうなると時速40kmでも普段のように止まれないケースが出てくるので特に注意して運転しなければならない。市内では異例の大雪が10月末にあったが、気温が高かったため翌朝これがアイスバーンに。市内では事故が多発した。
冬の交通安全運動は11月11日〜20日まで。通勤時間帯には他の交通安全運動と同じように要点の交差点で警察官が指導に立つ。
ご存じの方も多いと思うが北海道では冬期間、積雪により基本的には自転車にまったく乗れなくなる。基本的というのはママチャリやロードバイクなど舗装路用の自転車のことで、昨今ではタイヤの太い「ファットバイク」あるいはスパイクタイヤをはかせたマウンテンバイクなど一部冬のレジャーとして冬期間でも自転車を楽しむ人が出てきている。
さて、本題に戻って冬の交通安全運動では冬期間に最も注意しなければいけない「凍結路面等のスリップ事故」が重点項目としてあげられている。冬期間では降り積もった雪が日中の間に溶けて夕方から夜間、曹長にかけてツルツルの氷に変ることがあり、こうなると冬タイヤの制動距離が大幅に伸びたり、ものすごく止まらない状態になる。非積雪地帯に住んでいる人でスタッドレスタイヤならどんな雪でも滑らないと思っている人もいるかもしれないが、たしかにただの雪ではほとんど滑ることはない。しかしながらこの雪が変化し、特に水分を含んだ氷に変化するとスタッドレスタイヤが最も不得意とする路面となり場合によっては新品でもほとんど機能しないという路面に出くわす場合がある。イメージ的には冷凍庫から出した氷をイメージしてもらうといいのだが、出してすぐは表面が乾燥しているので全然滑らない。そこから少し溶け出して水分が表面に付くとツルツルとすべるようになる。これが冬期間の路面上で起こるのである。
そして、北海道では地域によってこのアイスバーンかただの積雪が多いのかかが異なる。一般的に気温の高い沿岸地域では積もった雪がすぐに溶けてアイスバーンに。内陸の寒さが厳しいところでは氷にならずそのまま積もった状態になることが多い。ただ、今年はちょっと違ってこの11月では旭川市でも気温が高いのに雪が降る時期がはやく、前述の「水分を含んだ氷」の路面になるケースが多くなっている。こうなると時速40kmでも普段のように止まれないケースが出てくるので特に注意して運転しなければならない。市内では異例の大雪が10月末にあったが、気温が高かったため翌朝これがアイスバーンに。市内では事故が多発した。
冬の交通安全運動は11月11日〜20日まで。通勤時間帯には他の交通安全運動と同じように要点の交差点で警察官が指導に立つ。
2016年09月30日
旭川で自転車が自動車と衝突(死亡事故)
9月28日の夜、自転車と自動車(大型ミニバン)が衝突し自転車に乗っていた人が死亡する事故が発生した。
報道内容は以下の通り(UHBニュースから)
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9月28日夜、旭川市の市道交差点で、乗用車が自転車と出会い頭に衝突し、自転車に乗っていた男性が死亡しました。
28日午後10時前、旭川市東4条6丁目の市道交差点で、乗用車が自転車と出会い頭に衝突しました。
この事故で自転車の近くに住む・松田俊雄(35)さんが頭を打ち、病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。
警察は乗用車を運転していた旭川市の板井直子容疑者(45)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。
警察は、板井容疑者が自転車に気づくのが遅れたとみて調べています。
この事故で、今年、道内の交通事故による死者は100人となりました。
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もうひとつ、NHKの北海道 NEWS WEBから
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28日夜、旭川市中心部の交差点で自転車に乗っていた35歳の男性が車にはねられて死亡しました。
この事故で、ことし、道内で交通事故によって死亡した人は100人になりました。
28日午後10時前、旭川市東4条6丁目の交差点で、道路を横切ろうとした自転車が左から来た乗用車にはねられ、自転車に乗っていた近くに住む無職の松田俊雄さん(35歳)が頭などを強く打って死亡しました。
現場は横断歩道や信号機のない交差点で、警察は乗用車を運転していた旭川市末広に住む無職の板井直子容疑者(45歳)を過失運転傷害の疑いでその場で逮捕して詳しい状況を調べています。
北海道警察本部によりますと、この事故で、ことし、交通事故によって死亡した人は100人になりました。
交通事故の死者が100人となるのは去年より1か月半ほど遅く、統計が比較できる昭和42年以降で最も遅いということです。
また、都道府県別では、今月27日時点で、交通事故による死者が最も多いのは愛知県で、北海道は9番目になっています。
一方、死亡した人のうち、65歳以上の高齢者が53人と、全体の半数以上を占めています。
特に、日が短くなるこの時期は歩行中に事故に遭う高齢者が増えることから、警察は反射材の着用などを呼びかけています。
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さらにHBCニュースから
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28日夜、旭川で自転車に乗っていた男性が車にはねられて死亡しました。
この事故で今年の道内の交通事故死者は100人に達しました。
28日午後10時ごろ、旭川市東4条6丁目の交差点で車道を走っていた自転車とワゴン車と出会い頭に衝突しました。
この事故で自転車に乗っていた松田俊雄さん35歳が頭などを強く打ち、死亡しました。
現場は信号のない交差点で、自転車側に一時停止の標識がありました。
逮捕されたワゴン車の女は「ぶつかるまで気付かなかった」と話しているということです。
今年の道内の交通事故死者は100人となり、全国で9番目に多くなっています。
9月29日(木)11時57分
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これを読むと(見ると)、記事本文は多分警察からの情報提供元にニュースにしたような感じで、ここからでは事故原因や対策法など、一足踏み込んだ情報が乏しい。ということでいつものように入手できる情報から事故を分析してみよう。先に前置きしておくが、ここから先はニュースの内容や映像、現地の様子から推察するものであり、事実とは事なる可能性が高いのでご注意を。
まず場所を特定してみる。映像より「緑化された中央分離帯、信号のない交差点、一時停止の標識」というキーワードや記事本文の「旭川市東4条6丁目の交差点」という情報から概ねここと思われる。
この場所をキャプチャー。
念のためNHKの方の映像と比較すると
一致が確認できた。
次に事故状況を分析。ドライバーの証言によれば「ぶつかるまで気付かなかった」とある。すなわち気づく前まではノーブレーキで、接触して初めて気づいて急ブレーキになった感じがする。なのでボンネットに人が乗り上がり、フロントガラスにまでのめり込む相当な衝撃に至ったのかも。
そして自転車側はママチャリなので当然ヘルメットをしておらず、頭を強くうち...という結果に至ったものと思われる。
次に自転車を見てみると後輪部分が大きくゆがんでいるのがわかる。NHKの記事本文に「道路を横切ろうとした自転車が左から来た乗用車にはねられ」とあるので、逆走か順走かわからないが、中央分離帯を越えて横断中に左からの車にはねられたと思われる。
この状況から考えられるのは自転車側が無理に交差点を渡ろうとしたか、あるいはミニバンのスピードの出しすぎで気づくのが遅れたかの2点。特に夜間は自動車本体がよくわからずヘッドライトのみで移動速度を推測し、渡れるかダメなのかを判断しないといけないため昼間よりも危険度がぐっとアップする。ミニバン側もスピードが出しすぎで注意が散漫していたかなぁと思ったがここでとあることに気づく。
なんと事故現場の向いにはコンビニが。実はコンビニは夜間、あの独特の色白な光でとても明るいのだが、これが付近のものを見えづらくする効果があるようだ。具体的には薄暗い夜道で極端に明るいものが視界に入ると、注意がそちらにいきそれよりも暗いものが見えづらくなる。
自転車側は標準のダイナモライトや後付のLEDフラッシュライトが確認できたが、サイドからはその効果が薄く(LEDフラッシュライトは真横から光っているのが見えない)、自転車を見えづらくしていたのかもしれない。特にこの自転車はハブダイナモじゃない旧式のダイナモライトを装着した自転車のようで、重たいダイナモライトの代わりにLEDライトのみを使っていのかもしれない。結論として考えられるのは
@自転車側が無理に横断しようとした。
A自動車のスピードの出しすぎで注意力が落ちていた
B近くのコンビニの光のせいで自転車がみえづらくなっていた
の3点。今回は特にこのコンビニの光が影響している感じがする。
今回の事故から気をつけたいポイントは夜間、自転車に乗るときは自分の存在が自動車からよくわかるよう明るめの服装をこころがけるか、ライトを前後(白を前と赤を後ろ)に装着し、サイドからもよく見えるよう反射版などをしっかりと装着することが大事と言えそうだ。特にライトはサイドの切り込みがあるタイプが望ましい。
過去の記事にも書いたが、自転車での利用が想定されていない「LEDフラッシュライト」では横から見た時ライトが付いてないように見える角度(特に真横)があり、当然夜間では自動車から自転車が見えていないことがある。画像のように上2つのLEDフラッシュライトでは真横から見ると全く光ってないように見える。LEDフラッシュライトをヘッドライトとして使っている人は要注意。
「自動車に対していかにアピールするか」これが夜間における自転車事故防止のキーワードである。
※画像はUHBニュースから
報道内容は以下の通り(UHBニュースから)
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9月28日夜、旭川市の市道交差点で、乗用車が自転車と出会い頭に衝突し、自転車に乗っていた男性が死亡しました。
28日午後10時前、旭川市東4条6丁目の市道交差点で、乗用車が自転車と出会い頭に衝突しました。
この事故で自転車の近くに住む・松田俊雄(35)さんが頭を打ち、病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。
警察は乗用車を運転していた旭川市の板井直子容疑者(45)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。
警察は、板井容疑者が自転車に気づくのが遅れたとみて調べています。
この事故で、今年、道内の交通事故による死者は100人となりました。
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もうひとつ、NHKの北海道 NEWS WEBから
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28日夜、旭川市中心部の交差点で自転車に乗っていた35歳の男性が車にはねられて死亡しました。
この事故で、ことし、道内で交通事故によって死亡した人は100人になりました。
28日午後10時前、旭川市東4条6丁目の交差点で、道路を横切ろうとした自転車が左から来た乗用車にはねられ、自転車に乗っていた近くに住む無職の松田俊雄さん(35歳)が頭などを強く打って死亡しました。
現場は横断歩道や信号機のない交差点で、警察は乗用車を運転していた旭川市末広に住む無職の板井直子容疑者(45歳)を過失運転傷害の疑いでその場で逮捕して詳しい状況を調べています。
北海道警察本部によりますと、この事故で、ことし、交通事故によって死亡した人は100人になりました。
交通事故の死者が100人となるのは去年より1か月半ほど遅く、統計が比較できる昭和42年以降で最も遅いということです。
また、都道府県別では、今月27日時点で、交通事故による死者が最も多いのは愛知県で、北海道は9番目になっています。
一方、死亡した人のうち、65歳以上の高齢者が53人と、全体の半数以上を占めています。
特に、日が短くなるこの時期は歩行中に事故に遭う高齢者が増えることから、警察は反射材の着用などを呼びかけています。
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さらにHBCニュースから
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28日夜、旭川で自転車に乗っていた男性が車にはねられて死亡しました。
この事故で今年の道内の交通事故死者は100人に達しました。
28日午後10時ごろ、旭川市東4条6丁目の交差点で車道を走っていた自転車とワゴン車と出会い頭に衝突しました。
この事故で自転車に乗っていた松田俊雄さん35歳が頭などを強く打ち、死亡しました。
現場は信号のない交差点で、自転車側に一時停止の標識がありました。
逮捕されたワゴン車の女は「ぶつかるまで気付かなかった」と話しているということです。
今年の道内の交通事故死者は100人となり、全国で9番目に多くなっています。
9月29日(木)11時57分
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これを読むと(見ると)、記事本文は多分警察からの情報提供元にニュースにしたような感じで、ここからでは事故原因や対策法など、一足踏み込んだ情報が乏しい。ということでいつものように入手できる情報から事故を分析してみよう。先に前置きしておくが、ここから先はニュースの内容や映像、現地の様子から推察するものであり、事実とは事なる可能性が高いのでご注意を。
まず場所を特定してみる。映像より「緑化された中央分離帯、信号のない交差点、一時停止の標識」というキーワードや記事本文の「旭川市東4条6丁目の交差点」という情報から概ねここと思われる。
この場所をキャプチャー。
念のためNHKの方の映像と比較すると
※画像はNHKより
一致が確認できた。
次に事故状況を分析。ドライバーの証言によれば「ぶつかるまで気付かなかった」とある。すなわち気づく前まではノーブレーキで、接触して初めて気づいて急ブレーキになった感じがする。なのでボンネットに人が乗り上がり、フロントガラスにまでのめり込む相当な衝撃に至ったのかも。
そして自転車側はママチャリなので当然ヘルメットをしておらず、頭を強くうち...という結果に至ったものと思われる。
次に自転車を見てみると後輪部分が大きくゆがんでいるのがわかる。NHKの記事本文に「道路を横切ろうとした自転車が左から来た乗用車にはねられ」とあるので、逆走か順走かわからないが、中央分離帯を越えて横断中に左からの車にはねられたと思われる。
この状況から考えられるのは自転車側が無理に交差点を渡ろうとしたか、あるいはミニバンのスピードの出しすぎで気づくのが遅れたかの2点。特に夜間は自動車本体がよくわからずヘッドライトのみで移動速度を推測し、渡れるかダメなのかを判断しないといけないため昼間よりも危険度がぐっとアップする。ミニバン側もスピードが出しすぎで注意が散漫していたかなぁと思ったがここでとあることに気づく。
なんと事故現場の向いにはコンビニが。実はコンビニは夜間、あの独特の色白な光でとても明るいのだが、これが付近のものを見えづらくする効果があるようだ。具体的には薄暗い夜道で極端に明るいものが視界に入ると、注意がそちらにいきそれよりも暗いものが見えづらくなる。
自転車側は標準のダイナモライトや後付のLEDフラッシュライトが確認できたが、サイドからはその効果が薄く(LEDフラッシュライトは真横から光っているのが見えない)、自転車を見えづらくしていたのかもしれない。特にこの自転車はハブダイナモじゃない旧式のダイナモライトを装着した自転車のようで、重たいダイナモライトの代わりにLEDライトのみを使っていのかもしれない。結論として考えられるのは
@自転車側が無理に横断しようとした。
A自動車のスピードの出しすぎで注意力が落ちていた
B近くのコンビニの光のせいで自転車がみえづらくなっていた
の3点。今回は特にこのコンビニの光が影響している感じがする。
今回の事故から気をつけたいポイントは夜間、自転車に乗るときは自分の存在が自動車からよくわかるよう明るめの服装をこころがけるか、ライトを前後(白を前と赤を後ろ)に装着し、サイドからもよく見えるよう反射版などをしっかりと装着することが大事と言えそうだ。特にライトはサイドの切り込みがあるタイプが望ましい。
過去の記事にも書いたが、自転車での利用が想定されていない「LEDフラッシュライト」では横から見た時ライトが付いてないように見える角度(特に真横)があり、当然夜間では自動車から自転車が見えていないことがある。画像のように上2つのLEDフラッシュライトでは真横から見ると全く光ってないように見える。LEDフラッシュライトをヘッドライトとして使っている人は要注意。
「自動車に対していかにアピールするか」これが夜間における自転車事故防止のキーワードである。
2016年09月21日
ランナーと自転車 歩道上の接触事故で重体
最近はサイクリングをする人やジョンギングをする人が以前よりも増えた。まちなかや河川敷では明らかに数年前よりも見かける頻度が増え、このまま増えると重大な接触事故がいつか起きるかもしれないと思っていたが、実際に千葉県で重大事故が発生した。ソースはResponseから。
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歩道で自転車と衝突、ジョギングの男性が重体
9日午前8時ごろ、千葉県佐倉市内の市道で、歩道を走行していた自転車とジョギング中の男性が衝突する事故が起きた。男性は意識不明の重体。警察は自転車に乗っていた24歳の男を重過失傷害の現行犯で逮捕している。
千葉県警・佐倉署によると、現場は佐倉市吉見付近で片側1車線の直線区間。歩道は自転車の走行も認められている。50歳代の男性はジョギング中で歩道を走行。交差点近くで歩道上を直進してきた「クロスバイク」と呼ばれるスポーツタイプの自転車と衝突した。
男性は路上へ転倒した際に頭部を強打。ドクターヘリで病院へ搬送されたが、頭蓋骨の骨折などで意識不明の重体となった。自転車も転倒したが、同市内に在住する24歳の男にケガはなく、警察は重過失傷害の現行犯で逮捕している。
逮捕された男は通勤中。負傷した男性とは正面衝突の状態だった。現場の交差点は見通しが悪く、警察では出会い頭で衝突した可能性が高いとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。
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事故現場の住所や詳しい情報がないため状況がよくわからない。そこでGoogleMapで現地をみてみよう。
「佐倉市吉見付近で片側1車線の直線区間、自歩道で見通しの悪い交差点」という条件から場所をGoogleMapで推定。たぶんこの位置が有力かも。ここは左右に崖があり交差点の向こうが非常にみえずらい。
※交差点真ん中付近より別角度。向かって左側に細い歩道がある。ランナーはこれを交差点に向かって進行していのだろうか
※さらに細い歩道側から交差点を見た様子。こちらからだと向かって右手の歩道がちょうど崖と草木などで遮られあちら側に何がるのかわからない(死角が発生している)
今回の事故現場は歩道上で、かつ交差点付近で接触した模様。自転車側の歩道はいわゆる自歩道にあたり法律上でも自転車の走行は問題ない道路(ただし歩行者が居るとスピードは出せない)だが、自転車側が相手に怪我(意識不明の重体)をさせたとして重過失傷害の現行犯で逮捕されている。
こういうような交差点はビルや建物が集中する街中に多いのだが、ここはちょっと例外で郊外タイプ。ただし安全な走り方は同じで、このような見通しの悪い交差点がある歩道で向かって左側の歩道を手前から奥に進む場合、車道寄りをゆっくりと進み(草木側だと向かってくる歩行者との接触時間が早まる)、左側から何かこないか最新の注意を払って進む方法が望ましい。手はブレーキをいつでもかけられるよう、添えた状態で神経をとがらせるような走り方だ。特にランナーは歩行者よりもスピードが若干早いため、歩行者以上の注意が必要と思われる。
別のニュースで映像を確認したところ、事故を起こした自転車はサスペンションが無いタイプのクロスバイクだった。このタイプはロードバイクに近く、軽く漕いでもシティサイクル以上はスピードが出る。かつここの歩道は幅が広く舗装状態も良い。よってこれも重大事故につながった可能性が高い。すなわち事故の大きな原因は
@死角になった対面の歩道の歩行者に気がつけなかった
Aスピードの出やすいクロスバイクで、かなりスピードが出ていた
ではないかと予想する。これはあくまで状況や写真からの予想なので参考程度としてほしいのだが郊外で走りやすい自歩道においてもこのような死角がある交差点では要注意ということがいえそうだ。
この他に余談になるが河川敷や歩道、車道上でランナーや歩行者を見かけたときは、自動車が自転車を追い越すのと同じようにある程度間隔を開けて追い越したほうが良いと思う。特にランナーは特定の区間をトレーニングとして移動しているので、自分で決めた折り返しポイントに到達するとスルッと向きを変えることがある。中にはイヤホンで音楽を聞いたまま走り自転車の存在に気づいていないランナーも居るので、自転車側が注意して幅をあけて追い越すようにしないと接触の危険性が高くなる。これから自転車に乗り出した人は特にランナーには注意して欲しい。
最後に河川敷でのランナーと自転車の接触事例を。1:35あたりから特に注目。
事故現場のGooleMap(ただし推定)
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歩道で自転車と衝突、ジョギングの男性が重体
9日午前8時ごろ、千葉県佐倉市内の市道で、歩道を走行していた自転車とジョギング中の男性が衝突する事故が起きた。男性は意識不明の重体。警察は自転車に乗っていた24歳の男を重過失傷害の現行犯で逮捕している。
千葉県警・佐倉署によると、現場は佐倉市吉見付近で片側1車線の直線区間。歩道は自転車の走行も認められている。50歳代の男性はジョギング中で歩道を走行。交差点近くで歩道上を直進してきた「クロスバイク」と呼ばれるスポーツタイプの自転車と衝突した。
男性は路上へ転倒した際に頭部を強打。ドクターヘリで病院へ搬送されたが、頭蓋骨の骨折などで意識不明の重体となった。自転車も転倒したが、同市内に在住する24歳の男にケガはなく、警察は重過失傷害の現行犯で逮捕している。
逮捕された男は通勤中。負傷した男性とは正面衝突の状態だった。現場の交差点は見通しが悪く、警察では出会い頭で衝突した可能性が高いとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。
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事故現場の住所や詳しい情報がないため状況がよくわからない。そこでGoogleMapで現地をみてみよう。
「佐倉市吉見付近で片側1車線の直線区間、自歩道で見通しの悪い交差点」という条件から場所をGoogleMapで推定。たぶんこの位置が有力かも。ここは左右に崖があり交差点の向こうが非常にみえずらい。
※交差点真ん中付近より別角度。向かって左側に細い歩道がある。ランナーはこれを交差点に向かって進行していのだろうか
※さらに細い歩道側から交差点を見た様子。こちらからだと向かって右手の歩道がちょうど崖と草木などで遮られあちら側に何がるのかわからない(死角が発生している)
今回の事故現場は歩道上で、かつ交差点付近で接触した模様。自転車側の歩道はいわゆる自歩道にあたり法律上でも自転車の走行は問題ない道路(ただし歩行者が居るとスピードは出せない)だが、自転車側が相手に怪我(意識不明の重体)をさせたとして重過失傷害の現行犯で逮捕されている。
こういうような交差点はビルや建物が集中する街中に多いのだが、ここはちょっと例外で郊外タイプ。ただし安全な走り方は同じで、このような見通しの悪い交差点がある歩道で向かって左側の歩道を手前から奥に進む場合、車道寄りをゆっくりと進み(草木側だと向かってくる歩行者との接触時間が早まる)、左側から何かこないか最新の注意を払って進む方法が望ましい。手はブレーキをいつでもかけられるよう、添えた状態で神経をとがらせるような走り方だ。特にランナーは歩行者よりもスピードが若干早いため、歩行者以上の注意が必要と思われる。
別のニュースで映像を確認したところ、事故を起こした自転車はサスペンションが無いタイプのクロスバイクだった。このタイプはロードバイクに近く、軽く漕いでもシティサイクル以上はスピードが出る。かつここの歩道は幅が広く舗装状態も良い。よってこれも重大事故につながった可能性が高い。すなわち事故の大きな原因は
@死角になった対面の歩道の歩行者に気がつけなかった
Aスピードの出やすいクロスバイクで、かなりスピードが出ていた
ではないかと予想する。これはあくまで状況や写真からの予想なので参考程度としてほしいのだが郊外で走りやすい自歩道においてもこのような死角がある交差点では要注意ということがいえそうだ。
この他に余談になるが河川敷や歩道、車道上でランナーや歩行者を見かけたときは、自動車が自転車を追い越すのと同じようにある程度間隔を開けて追い越したほうが良いと思う。特にランナーは特定の区間をトレーニングとして移動しているので、自分で決めた折り返しポイントに到達するとスルッと向きを変えることがある。中にはイヤホンで音楽を聞いたまま走り自転車の存在に気づいていないランナーも居るので、自転車側が注意して幅をあけて追い越すようにしないと接触の危険性が高くなる。これから自転車に乗り出した人は特にランナーには注意して欲しい。
最後に河川敷でのランナーと自転車の接触事例を。1:35あたりから特に注目。
事故現場のGooleMap(ただし推定)
2016年09月16日
秋の全国交通安全運動2016 今年も夕暮時の高齢者と子供&自転車事故防止
今年(2016年)の秋の全国交通安全運動が9月21日(水)からスタートする。
夏から秋にかけては夕暮れの時刻が早くなり、それまでよく見えていた歩行者や自転車等がドライバーから発見しづらくなる季節だ。これにともない秋の交通安全運動は毎年、夕暮時の交通事故防止が盛り込まれているが今年も例年通りで、運動の重点を書き出すと...
・子どもと高齢者の事故防止、歩行者&自転車の夕暮れと夜間の事故防止。
・後部座席を含めたシートベルトの徹底とチャイルドシートの着用徹底。
・飲酒運転の根絶
などとなっている。歩行者においては反射板を多用し暗闇でのアピール度をアップさせたりダイソーなどに売っている点滅ライトなどを有効利用するとより安全性がアップすることだろう。自転車の場合は特に反射板以上に点滅ライト(ヘッドライトの反射ではじめて存在位置をアピールするよりも自ら発光してよりはやく(より遠くから)存在をアピールしたほうがが)効果が高いのでまだ未導入の人は検討して欲しい。特に中高生の通学で使うの子供の自転車に付けるとより効果的で、交通量の多い道路で歩道からの点滅ライトの発光は車道を走るドライバーに対して右左折時に自転車の存在をはやくから気づかせることができる。
ただ、ここ数日ですれ違った自転車に見られたが点滅ライトを間違って付けている人がみうけられた。具体的には赤い点滅ライトをフロント側につけたり、白い点滅ライトを逆にリアに付けるパターンだ。これはれっきとした道交法違反になるだけでなく、他の車や自転車から見た時、赤なのに接近してきたり、白なのに遠ざかったりと距離感に誤解を与えてしまうので危ない行為だ。自動車と同じく赤はリア。白はフロントを徹底して欲しい。さらに点滅ライトの白はヘッドライトとは認められないため、夕暮れではなく夜間に利用する場合は常時点灯のライトと組み合わせて使うことをお忘れなく。リアも赤い点滅ライトだけでは道交法違反で、赤い反射板が必要となるので一応注意が必要だ(赤の常時点灯であればリフレクターは不要)。厳しい警察官だと止められて注意を受けるかもしれない。
ちょっと話がそれたが、秋の交通安全運動は9月21日スタートで、9月30日までの予定。途中シルバーウィークをはさみ連休中は交通量が増えるため自転車に乗っている人も自動車のドライバーも要注意。
夏から秋にかけては夕暮れの時刻が早くなり、それまでよく見えていた歩行者や自転車等がドライバーから発見しづらくなる季節だ。これにともない秋の交通安全運動は毎年、夕暮時の交通事故防止が盛り込まれているが今年も例年通りで、運動の重点を書き出すと...
・子どもと高齢者の事故防止、歩行者&自転車の夕暮れと夜間の事故防止。
・後部座席を含めたシートベルトの徹底とチャイルドシートの着用徹底。
・飲酒運転の根絶
などとなっている。歩行者においては反射板を多用し暗闇でのアピール度をアップさせたりダイソーなどに売っている点滅ライトなどを有効利用するとより安全性がアップすることだろう。自転車の場合は特に反射板以上に点滅ライト(ヘッドライトの反射ではじめて存在位置をアピールするよりも自ら発光してよりはやく(より遠くから)存在をアピールしたほうがが)効果が高いのでまだ未導入の人は検討して欲しい。特に中高生の通学で使うの子供の自転車に付けるとより効果的で、交通量の多い道路で歩道からの点滅ライトの発光は車道を走るドライバーに対して右左折時に自転車の存在をはやくから気づかせることができる。
ただ、ここ数日ですれ違った自転車に見られたが点滅ライトを間違って付けている人がみうけられた。具体的には赤い点滅ライトをフロント側につけたり、白い点滅ライトを逆にリアに付けるパターンだ。これはれっきとした道交法違反になるだけでなく、他の車や自転車から見た時、赤なのに接近してきたり、白なのに遠ざかったりと距離感に誤解を与えてしまうので危ない行為だ。自動車と同じく赤はリア。白はフロントを徹底して欲しい。さらに点滅ライトの白はヘッドライトとは認められないため、夕暮れではなく夜間に利用する場合は常時点灯のライトと組み合わせて使うことをお忘れなく。リアも赤い点滅ライトだけでは道交法違反で、赤い反射板が必要となるので一応注意が必要だ(赤の常時点灯であればリフレクターは不要)。厳しい警察官だと止められて注意を受けるかもしれない。
ちょっと話がそれたが、秋の交通安全運動は9月21日スタートで、9月30日までの予定。途中シルバーウィークをはさみ連休中は交通量が増えるため自転車に乗っている人も自動車のドライバーも要注意。