2015年06月21日
Lexus Safety System + 複数のタイプあり?
いよいよ重い腰を上げたトヨタが、標準装備してくる安全装備の統合パッケージですが、当初期待していたものとは少し違うことが判明しつつあります。
Lexus Safety System + は次の4つの予防安全システムをパッケージ化したものです。
・プリクラッシュセーフティシステム(PCS・・・歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ)
・レーンディパーチャーアラート(LDA)
・オートマチックハイビーム(AHB)
・レーダークルーズコントロール(ACC・・・全車速追従機能)
数カ月前の事前のニュースリリースでは、LDAがLKA、AHBがAHSとの記述があったように思いますが、結局は標準装備とされるものは、グレードダウンされたようです。
つまり、標準機能は
・レーンキーピングアシスト(LKA)ではなく、レーンディパーチャーアラート(LDA)
・オートアダプティブハイビームシステム(AHS)ではなく、オートマックハイビームシステム(AHB)
他のメーカーは、安全装備のパッケージを何種類も準備することはないようですが、さすが巨大企業のトヨタでは、レクサス車の安全装備でも、画一的な装備を準備するのではなく、トヨタでいう上位版の「P」をベースに、車種により機能を「拡張」させる仕組みになっているようです。
なお、新型RXでは
・プリクラッシュセーフティシステム(歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ)
・レーンキーピングアシスト(LKA)
・オートマチックハイビーム(AHS)*MOPでアダプティブハイビームシステム(AHS)装着可能
・レーダークルーズコントロール(全車速追従機能)
となっており、MOPで「AHS」、そしてブラインドスポットモニター(BSM)を選択すれば、ほぼ完成形となります。
一方、 秋に新設定されるGSFでは
・プリクラッシュセーフティシステム(歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ)
・レーンディパーチャーアラート(LDA)*ステアリング制御付き
・アダプティブハイビームシステム(AHS)
・レーダークルーズコントロール(全車速追従機能)
となり、旧GSで設定されていた、レーンキーピングアシスト(LKA)がありません。
これは「F」モデルなので、そもそもこのような機能は不要と判断されたのか、それとも5Lのハイパワーを受け止めるだけの制御プログラムを構築することを省いたのか?(*通常の新型GSでは、LKAとなる見込み)
また、予想どおりとはいえ、「ナイトビュー」の設定がGSFでは確認できないことです。
もともと装着率は低いと思われるMOPでしたが、欧州車のラグジュアリークラスのセダンには設定されているので、ちょっと残念です。
また、ブラインドスポットモニター(BSM)は標準装備ではありませんし、歩行者検知機能も時速10km以上でしか作動しませんし、欧州車の同クラスでは、スポーツモデルでも「全部入り」が当たり前の時代の中、特段優れているところがないのが残念です。
2015年後半になって、ようやく1〜2年前の他社のスペックに追いついた、という感じでしょうか。
とはいえ、安価に、そして標準装備化されるのは嬉しいニュースでもあります。
(当然車両価格には上乗せされるハズですが・・・)