2018年01月18日
あなたの顔や見た目に現れる「ビタミン欠乏症」の4つのサイン
ビタミン欠乏症という症状をご存知でしょうか?
ビタミンA、B、Cなどを各種バランスよく摂取したいとは思っていても、不規則な生活などでどうしても不足がちになってしまいますよね。
今回は医師にビタミン欠乏症の種類や症状と、体の部位の変化で何のビタミンが不足しているかが分かる判断基準などを解説してもらいました。
ビタミンとは
ビタミンは正常な体の働きを保つために不可欠な物質で、ほとんどは体内で合成することができません。
Vitaminの語源は、ラテン語の「命vita」です。ビタミンには水に溶けるものと溶けないものがあります。
水溶性ビタミン
水溶性ビタミンは体内に溜まることはないので、取り過ぎたら尿に溶けて体外に出ていくので、過剰症が起こることは通常ありません。
ただし尿中のビタミン濃度が増えすぎることで尿の色やにおいに変化が生じたり、尿検査の結果が正確に出なくなることがあります。
脂溶性ビタミン
水に溶けない、つまり油に溶ける脂溶性ビタミンはビタミンA、D、E、Kの4つのみで、それ以外は水溶性ビタミンです。
脂溶性ビタミンは過剰に取り過ぎると体内の脂肪に溶け込み、過剰症を引き起こします。
ビタミン欠乏症とは
ビタミンは体内で合成できないため、食事やサプリメントで摂取する必要があります。
何らかの原因でビタミンが不足することで出る症状がビタミン欠乏症です。
特に有名なビタミン欠乏症が以下になります。
ビタミンA欠乏症
■ 夜盲症
ビタミンAは皮膚や粘膜の維持に必要であり、欠乏すると特に暗いところで見えにくくなる夜盲症になることがあります。
ビタミンB1欠乏症
■ 脚気(かっけ)
日本でも江戸時代に玄米から白米を食べるようになって流行しました。神経炎、むくみ、心不全から死に至ることもあります。
■ ウェルニッケ脳症
意識障害・目の動きがスムーズにいかなくなる・震えや歩行のふらつきがみられる病気
■ コルサコフ症候群
記憶力低下を起こす病気もビタミンB1の不足によって起こります。
■ その他
最近はアルコール依存症の方・独居の高齢者などで極端な食事の偏りなどがある方に見られるようになっています。
ビタミンC欠乏症
■ 壊血病
大航海時代に新鮮な農作物を食べられない船乗りがかかった「壊血病」が有名です。血管が弱くなり、皮膚や粘膜に点のような出血のあとが出ます。
最近はありませんが、ビタミンCが入っていない粉ミルクだけで育った赤ちゃんに発症したこともあります。
ビタミンK欠乏症
■ 脳などの重要な臓器の出血
ビタミンKは血を固まらせる凝固因子を作るために必要であり、ビタミンK欠乏症では脳などの重要な臓器に出血を起こします。
生まれたばかりの赤ちゃんではビタミンKが不足しており、全員にシロップ状のビタミンKを飲ませることになっています。
逆に、過去に血栓症を起こしたことがあるなどで、抗凝固薬のワーファリンを飲んでいる人では、ビタミンKを多く含む納豆やクロレラなどの健康食品を食べないよう注意が必要です。
ビタミン欠乏症の原因
水溶性ビタミン
体内に蓄積できないため、一時的に風邪で食欲が落ちただけなどでも欠乏します。
脂溶性ビタミン
体内に蓄積できますので、脂溶性ビタミンが足りないということは非常に栄養状態が悪い状態が長く続いており、ビタミンだけでなく体の栄養全てが足りない状態であることが考えられます。
顔や見た目に現れるビタミン欠乏症
目
暗いところでものにつまづきやすい・夜道を歩くのが怖い・ドライアイがひどく点眼をしても解決しない場合、ビタミンA欠乏症かもしれません。
■ おすすめ食材
ウナギやレバー
髪
ビタミンB7(ビオチン)が足りないと髪が乾燥しぱさつきます。
■ おすすめ食材
卵、アーモンドなどのナッツ
肌色
ビタミンB12が欠乏すると肌の色が青白くなります。
■ おすすめ食材
鮭、赤身肉、ヨーグルト
歯茎
ビタミンCが欠乏すると歯茎から出血しやすくなります。
■ おすすめ食材
オレンジ、イチゴ、ブロッコリー、ピーマン
ビタミン欠乏症にならないための予防法
ビタミンというと野菜や果物に含まれているイメージがありますが、レバーや肉を食べることで効率的に摂取できるビタミンもあります。
ダイエットする場合は、野菜ばかりではなく肉など動物性たんぱく質を取る必要があります。
ビタミンには熱に比較的強いもの(A、Eなど)と弱いもの(B1、Cなど)があります。
特に野菜を切ってゆでると、切り口からビタミンがゆで汁に流れ出てしまいます。電子レンジを使って下処理することで加熱時間を短くしたり、ゆでるよりも蒸すことでビタミンの流出を防ぐことができます。