整腸作用やメタボの予防・改善、さらには快眠効果まで期待できる“納豆”ですが、実は脳にも良いってご存知ですか?
納豆は記憶力や生産性の向上、ストレス解消にも役立つ“脳健食”でもあったのです。今回は、納豆に含まれる成分から脳に嬉しい効果を3つご紹介します。
■1:記憶力や生産性を高める
納豆に含まれる“レシチン”には、記憶力や学習能力を向上させるはたらきがあると言われています。
1999年にアメリカのサフォードとボーネルがおこなった実験では、50〜80才の健康な中高年を2つのグループに分け、1つのグループにはレシチン大さじ2杯、もうひとつのグループにはプラセボ(偽薬)をそれぞれ5週間飲んでもらいました。
実験開始時と終了時にそれぞれ簡単な記憶力テストを行い、実験期間中に度忘れした回数を記録した結果、レシチンを投与したグループでは記憶力テストの成績が向上し、度忘れの回数も少ないことが判明。レシチンは脳の神経細胞を強くし、細胞の働きを活発にするはたらきがあることが分かったのです。
■2:神経伝達をサポート
納豆に含まれる脳を活性化させる成分はレシチンだけではありません。
細胞の材料であるたんぱく質が豊富なため、脳内の神経伝達物質の合成を活発にし、脳の働きを活性化することが可能。また、たんぱく質に含まれる“グルタミン酸”は脳の機能を高める作用だけでなく、体内でたんぱく質を使う過程で発生する有害物質(アンモニア)を体外へ排出するはたらきを促進します。
さらに、水溶性のビタミンの一種で、脳内の神経伝達物質アセチルコリンの材料となる“コリン”や、脳の中枢神経や末梢神経の機能を正常に保ち、脳の重要なエネルギー源であるブドウ糖の代謝に欠かせないビタミンB1、神経伝達に必要なカルシウムの吸収を促進するビタミンKも含まれています。
納豆は集中力や記憶力を発達させる栄養素の宝庫なのですね。
■3:ストレス解消・イライラ予防にも!
脳の機能を活性化させるたけでなく、ストレスやイライラの予防・改善効果も期待できるのが納豆のすごいところ。不足するとイライラしてしまうカルシウムや、無気力を防ぐカリウム、高ぶった神経を鎮静化する作用のあるマグネシウムを摂取することができます。
うつ症状の予防にもつながるマグネシウムは、精神的なストレスや飲酒によって消費されやすい栄養素。ストレスを感じることや飲酒の頻度が高い人は積極的に補給したい栄養素です。
古くからご飯のお供として親しまれている納豆には、“脳健食”としての効果も期待できるんですね。内臓機能と脳の機能を同時に高めてくれる納豆を、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてください。