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2020年09月30日

日本の大学に不満(九月廿七日)



 四月だったか五月だったか、日本の大学が軒並みキャンパスへの立ち入りを禁止して、授業をオンラインに切り替えた頃にも読んだ記憶があるが、最近もまたオンライン化した授業に不満な学生たちが学費の返還運動をしているという記事を読んだ。どちらも学生たちに対して同情的な記事だったけれども、学生たちにはまったく共感できなかったし、感染症の恐怖を過剰に煽って、日本全体にあらゆることを自粛しなければならないという雰囲気を植えつけて、大学を授業閉鎖に追い込んだマスコミが、どの口でほざくのかという感想も持った。
 だからといって、日本の大学が右に倣えですべて対面授業を中止してしまい、図書館の利用さえ制限してしまったことを肯定する気はない。むしろ大学の対応が軟弱だったからこその問題だと考えている。いや、実は期待していたのだ。どこかの大学が、本学の学問はウイルスごときには屈しないと宣言して通常の授業を継続するのではないかと。800もの大学があれば一つぐらいはそんな大学があってもよかろうに。

 報道されていないだけで、実は感染のひどくなかった地方の大学をには、通常の授業を行ったところもあるのかもしれないが、最高学府でございと威張っているのなら、首都圏の大学にそれぐらいの蛮勇を発揮するところが一つぐらいはあってほしかったし、マスコミに袋叩きにされながらも、方針を変えない強さを見たかった。今は私学ではあっても認可とか助成金で文部省に不当に縛られていて大学自治ってのがお題目になってしまっているから難しいのかなあ。マスコミに煽られた連中が、意味もわからないまま、大学に抗議に押し寄せるなんて可能性も考えると、リスクは犯せないということか。
 『マスター・キートン』の何巻だったかは忘れたけど、恩師のユーリー教授の第二次世界大戦中に空襲直後に授業を再開したなんてエピソードは、普通ではないからこそ心を打つのだろう。幕末明治期の食糧難にあえぐ長岡藩が支援された食料を売り払って教育のために投資したというエピソードが称揚されるのなら、感染症の流行時にも教育を止めないという大学の姿勢も批判されるべきではないと思うのだけど。

 また、一部の大学が、すぐにオンラインでの授業の導入を決めて実行したことを自画自賛していたのも正直幻滅でしかない。オンラインで対面授業と同じ成果が出せるというのなら、もともとその程度の授業でしかなかったということかと疑いたくなる。
 オンラインでの授業というのは、決して対面授業の変わりになるものではなく、緊急避難的に導入するのを否定する気はないが、それを素晴らしいといわれても困ってしまう。オンライン授業といえば、かつて地方に新たなに設立された私立大学が、教員の確保に困って、東京の大学の先生の講義をオンラインでやるというのを売り物にしていたのを思い出す。最近聞かなくなったけど、あれって運用がうまく行って、どこでも導入されて売り物にならなくなったから、話題にならなくなったのか、学生たちに不評で廃止されたのか、教員の確保に成功して不要になったのか。

 最悪なのは大学での勉強にとって最重要な施設である図書館の利用までできなくなったことである。オンライン化するなら、授業よりも図書館の資料をオンラインで閲覧できるようにしたほうがまだはるかに価値があったはずだ。
 他にも、国会図書館と交渉して通常は館内でしかオンライン閲覧できない資料を大学生にだけは、インターネット上で見られるようにするとか、ジャパンナレッジを大学外からのアクセスでも使えるようにするとかしておけば、授業に出られない代わりに自らの専攻分野の文献を読んだり、調べたりすることができるようになるから、大学が閉鎖された期間をある程度有効に活用できたはずである。

 繰り返すけれども、マスコミの作り出した雰囲気に負けてキャンパスの閉鎖を決めてしまった大学には幻滅しかない。いや、正確には、すべての大学が、同様の対応を取ってしまったことに幻滅を感じたと言ったほうがいいか。感染のリスクなんて大学の立地によっても、学生気質によっても大きく違うだろうに、赤信号みんなで渡ればの日本人気質が出たということだろうか。
 大学ぐらいは、その辺、毅然としていてほしかったと考えるのは、ないものねだりなのかなあ。それでも、一校ぐらい、学生に学ぼうという意志がある限り、キャンパスは閉鎖せずに授業を続けると宣言する大学があってもよかったんじゃないかなあ。大学に夢を見すぎかなあ。報道されないだけとか、批判を恐れて密かに授業を継続していたなんてところあったとしたら嬉しいけど、外国にいると情報が入ってこないのだよ。

 学生が学外で感染して袋叩きに遭った大学があることを考えると、感染対策を徹底した上で通常の授業を行った方が、考えなしも多い学生たちを野放しにして街に放つよりも感染対策としてはよかったんじゃないかなんて気もする。
2020年9月28日20時。





 学生時代に、どれだけ悪かったのかは知らないが心臓の病気で、薬としてニトログリセリンを持ち歩いている先生がいた。「大したことはないんだけど、いつ心臓が止まるかわからないから、止まりそうになったら飲むんだ」とか軽く仰っていたのには、学問を仕事とする人の覚悟を見せ付けられた思いがした。学内で発作で倒れて病院に運ばれたなんてこともあったけど、翌週には何もなかったように講義をされていた。









posted by olomoučan at 07:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 戯言

2020年09月29日

チェコサッカーの感染状況2(九月廿六日)



 先週末は、全9試合のうち、1試合が延期になったチェコのサッカー1部リーグだが、今週も1試合行われなかった。昨日の金曜日に予定されていたチェスケー・ブデヨビツェとボヘミアンズの試合が、ブデヨビツェのチームで複数の陽性の選手が出たため、保健所の勧めもあって延期されることが決まった。
 ブデヨビツェでは、先週のプシーブラムのように合計で10人を越えるような陽性者が出たわけでも、ブルノのように一回の検査で数人の陽性者が確認されたわけでもないのだが、問題にされたのは、複数の検査で連続して陽性者が確認されたことのようである。毎週恒例の試合前の検査で、2人の陽性判定が出た後、その2人を除く全員が陰性であることを確認するための検査でも1人の陽性が出たこと、最初の検査で要請になった2人のうちの1人に病気の症状が出たことで、保健所が試合の延期を勧めたということらしい。

 チーム内での感染者は結局3人に過ぎないが、検査をするたびに数が増えるということは、検査の時点では陽性にはならなかったけれども、すでに体内にウイルスを持っている選手がいる可能性があるということである。今日の検査で陰性であることが、明日も明後日も陰性であり続けることを保証しないのである。
 これまで、陽性者の出たチームでは、大抵は2回目の検査で全員陰性となり、試合を行うことができたのだが、今回はその2回目の検査でも陽性者が出てしまい、その結果が出たのが試合当日で、それから試合までに再度検査を行って陰性を確認するというのが現実的でなかったことも、保健所の決定を後押ししたものと思われる。1回だけだが、3回目の検査を行って試合開催が決まった例があったと記憶する。

 こういう現実を見せ付けられると、春の流行期から日本のマスコミが垂れ流していた検査の数を増やしさえすればすべては解決するという説が、いかに愚かなものか、もしくは意図的に流された虚報であることがはっきりする。検査の数を増やすことで完全に感染者を洗い出して完全に感染を封じ込めるためには、対象者全員に対して毎日検査を実施しなければならないことが、サッカー界の例からも明らかである。
 それを国全体で考えれば不可能であることを考えれば、検査の数が多いのは少ないよりは多少ましかもしれないが、それですべてが解決なんてことにはならない。むしろ、今日は陰性でも明日検査すれば陽性になる人に、陰性のお墨付きを与えてしまうことになるから、数を増やしすぎるのも良し悪しという気がする。

 先週の試合延期の原因となったプシーブラムでは、その後の月曜日の検査でも陽性の選手が現れ、今週末の試合も延期かと思われた。その後、隔離から快復する選手やユースチームの選手を加えてチームを編成し試合を開催する方向で話が進み始め、最終的には今日、試合の前日になって最終的な開催が決定した。出場登録された選手、スタッフは全員検査で陰性になったということなのだろう。
 それにしても、前日まで、いや場合によっては当日まで試合が開催されるかどうかわからないというのは、選手にとっても、入場制限が厳しくなって数は減るとはいえ来場予定のファンにとっても大変なことである。金曜日のブデヨビツェでの試合は、チェコテレビで放送される予定だったのだが、延期決定が当日だったので、代替の試合の放送も不可能だったしさ。

 いいニュースとしては、先週陽性判定で試合に出場できなかったスパルタのリボル・コザークとラディスラフ・クレイチー(若い方)が、隔離から練習に復帰したというのがある。当然検査で陰性が確認されたからこその復帰だろうから、これまで言われていた2週間ではなく、1週間で陽性が陰性になって復帰できる場合もあるということか。症状が出なかったからこそだとは思うけど。

 最後にヨーロッパリーグの予選についても触れておこう。木曜日にルーマニアでFCSBと対戦したリベレツだが、当日の午後になるまで試合が開催されるのか決定されていなかった。問題はFCSBで検査をするたびに陽性の選手、スタッフが増え続けたことで、全部で20人近くに上ったのではなかったか。
 FCSBは、試合の直前に金にあかせて新たな選手を獲得して数だけは揃えて試合が出来る体制を整えた。当日の検査で全員の陰性が確認されたことで試合が行われた。前半に退場者が出たこともあってリベレツが勝ったのだが、試合後の選手の口からも、全員健康でチェコに変えれることを望むというコメントが出るなど、サッカーよりも感染の有無の方が気になる試合となってしまった。
 普通に考えれば、チーム内で20人もの感染者がでて、検査するたびに数が増えるという状態になれば、陰性の結果が出た選手も陽性予備軍と考えてチームの活動停止となるはずなのだが、ルーマニアではそんなことにはならなかった。UEFAもそんな相手チームのことを考えないルーマニア側の対応を放置していたし、ひどい話である。フェロー諸島でのスロバン・ブラチスラバは、2人の陽性者が出ただけで試合か開催されなかったのだから、スロバンの選手たち怒ってるだろうなあ。
2020年9月27日20時。











2020年09月28日

ハンドボールはお金がない?(九月廿五日)



 水曜日にようやく半年以上ぶりにハンドボールの試合を見ることができた。リーグ自体は、男子のエクストラリガも、女子のインテルリガも、8月末から9月の初めにかけて開幕し、試合の中継も、エクストラリガの試合が一試合水曜日に放送されたのだが、デジタル放送の切り替え期間でうちのテレビからチェコテレビが消えていたので見られなかった。今年も、毎週かどうかはわからないが、特別に水曜日の夕方に行われる試合が放送されることが多くなりそうだ。
 チェコテレビがもどってきてから最初の中継ということで、早めに帰宅して、中継が始まる前にテレビをつけた。不思議だったのは、番組名にズブジー―ドゥクラ・プラハと、フラニツェ―マロムニェジツェという二試合が表示されていたことで、最初は新規軸で二試合同時中継をしてくれるのかと期待したのだが、現実はそんなにいいものではなかった。

 試合前の説明によると、ハンドボールのエクストラリガは、開幕戦こそ、全6試合問題なく開催できたものの、第二節ではドゥクラとロボシツェに感染者、もしくは感染の可能性のある人が出たためにチーム全体が隔離されて活動停止を余儀なくされたため、2試合が延期され、第三節ではさらにノベー・ベセリーが保健所の指示で活動できなくなり3試合しか開催されなかった。
 ドゥクラとロボシツェは、二週間の隔離期間を経て活動を再開しているので、この2チームの今週の第四節の試合は開催されることが決まっているのだが、テレビ中継用に、週末ではなく水曜日に行われる試合には間に合わないということで、フラニツェとマロムニェジツェの試合が、テレビ用に前倒しで行われることになったという事情のようだ。

 そういえば、リーグが開幕してから、何度か試合の結果を確認するために、ハンドボール協会のHPを覗いたときに、すでに終了した節なのに結果が記入されていない試合がいくつかあった。そのときは、ハンドボール協会のページの更新が遅れているだけだろうと、以前もよくあったことなので、考えていたのだが、実際は試合が延期になっていたのだった。
 協会のページに挙げられていた記事によれば、3チームとも集団感染が発生したわけではなく、せいぜい1人、2人の陽性者が出た結果、保健所の指示で活動を停止したということのようだ。サッカーの1部リーグであれば、陰性者だけの再検査を行い、全員陰性になったことを確認したうえで、試合を行うのだろうが、ハンドボール界には、そしてチームにもそんなお金はないので、チーム内に陽性者がでた時点で、昨シーズンのサッカーと同じで、チームとして活動できなくなってしまう。

 現在チェコでは、この手の感染の有無の検査に、1人、1回当たり2000コルナほどかかる。試合ごとに、陽性者が0になるまで繰り返し検査をしたのでは、チームの運営にも支障をきたしてしまう。サッカーのMOLカップでも下部リーグのチームが、1部、2部のプロチームと対戦することになったときに、出場を辞退して不戦敗になることが増えているのも、プロチームとの試合前に検査が義務付けられているのが原因である。サッカーの場合には、検査費用の半分は協会が負担することになっているらしいのだけどね。
 ということで、男子のエクストラリガは、第二節で2試合、第三節で3試合、第四節でも1試合、合計6試合が延期されるという事態になっている。今後も延期の試合が増える可能性は高いが、リーグ戦が途中で中止と言う事だけにはならないことを願っておこう。今後入場できる観客の数も制限が厳しくなるようだが、一番大切なのは試合が行われることである。

 一方女子のインテルリガはというと、スロバキアと共同でのリーグである分、問題も大きくなっている。第一節から原因は不明だが、ミハロフツェとプレショウのスロバキア東部のチーム同士の試合が延期になり、第二節と第三節こそ全試合行われたものの、第四節ではチェコとスロバキアの間の往来に制限がかかったために、チェコ-スロバキア対決となった3試合が延期。今週末はそれにピーセクが感染者が出たせいで活動停止となり、チェコ-スロバキア対決の2試合の延期が決まっているため、確実に開催されるのはチェコチーム同士の2試合だけという状況である。
 この女子のインテルリガは、出場チームはチェコ側8チーム、スロバキア側4チームの計12チームで行われているのだが、なぜか各節の試合は5試合ずつになっている。そのうち3試合が延期というのは半分以上ということだから、なかなかの惨状である。惨状といえばハンドボール協会のリーグの成績を表示したページもそうで、順位表がひどいことになっている。

 貧乏協会は、ホームページ自体はリニューアルされたとは言っても、お金がないから細かいところまで目が届かないのだろうなあ。
2020年9月26日16時。





 ところで、テレビで見たフラニツェとマロムニェジツェの試合は、どちらもミス連発で、見ていて楽しいものではなかった。監督の話ではどちらも完全なプロチームじゃないと言うから、武漢風邪流行の影響がほかのチーム以上に大きかったのかな。







2020年09月27日

数詞〈いんちきチェコ語講座〉(九月廿四日)



 このシリーズも思いついて始めたはいいけれども、そのまま放置してしまっていた。考えてみたら数詞についてはこれ以上書けることはないので(昨日急遽追加したし)、このブログでチェコ語を勉強しようという奇特な人のために、それから自分自身が確認したくなったときのためにまとめておく。ちょっと忙しくなったので手抜きという意味もないわけではないけどさ。


複数の迷宮 
 具体的な数詞の格変化や使い方に入る前に、チェコ語の単数と複数のややこしさについて簡単に説明したものを導入としてあげておく。チェコ語で複数として扱われるのは、1つではないけれども具体的な数がわからない、もしくは明示されない場合と、数が2、3、4の場合だけなのである。数がわからない場合も「たくさん」という意味の言葉を使えば単数扱いになるから、5以上はたくさんだという意識が働いているのかもしれない。


@数詞 
 数詞続き 
 数詞について書いた文章をまとめる記事をでっち上げようとして、基本的なことを書いていなかったことに気づいて急遽でっち上げたもの。今更書く必要もなかったかなと思わなくもないが、数詞の厄介さを再確認できただけでも意味はあった。考える時間のあるかくときはともかく、即興性が要求される話すときには、出来るだけ数字は、特に大きな数字は使わずに済ませたいと、チェコに来て20年近くたっても考えてしまう。大きな数字を使うときには、四捨五入した概数で、1格か4格でしか使わないのが、間違いを減らすコツである。


A数詞の格変化1 
 1なのになぜか複数形もあるというチェコ語の理不尽の塊のようなものが、数詞1である。


B数詞の格変化2 
 数詞の2の格変化だけでなく、何種類あるかを表す形容詞軟変化型の「dvojí」や、複数名詞で表されるものが二つあるときに使う「dvoje」についても説明した。「noviny(新聞)」などの複数名詞が厄介なのは、1とともに使うときだけではないのである。「dva」と全く同じ格変化をする「oba(両方)」の存在にも触れておいた。「oba dva(二つとも/両方とも)」なんて形で一緒に使うことも多いので覚えておくと便利である。


C数詞の格変化3と4 
 3と4は、1と2とは違って、三性共通の変化になるから覚えやすい。何種類あるかを表すもの、複数名詞がいくつあるかを表すものに加えて、「三重の/四重の」という意味の形容詞も紹介しておいた。
 最後に2から4までの数詞を使うと、後に来る名詞は複数形の該当する格を使い、全体としては名詞の性に合わせて複数として扱われることを示すために、例文が挙げてある。


D数詞の格変化5以上 
 5以上の数詞の格変化は非常に簡単である。また1格、2格、4格、5格(使わないけど)では、後に来る名詞は複数2格を取る。ただし、勘違いしがちなのだが、3格、6格、7格は、5以上の数詞とともに使う場合でも、それぞれ3格、6格、7格を使う。複数2格という意識が強すぎると、すべての格で2格を使ってしまうので注意が必要である。これについては念のために例文が挙げてある。
 それから、5以上の数詞と名詞を組み合わせたものは、中性単数扱いをするというのも忘れてはならない。


E数詞の格変化100 
 100は、99までの数詞と比べると、名詞的な性格が強くなるような印象がある。わかりやすいように、100から500までの格変化表を作成して掲出しておいた。「sto」が「o」で終わる中性名詞が数詞とともに使われた場合と全く同じ格変化をすることがわかるはずである。


F数詞の格変化1000 
 1000も100と同じで名詞的な性格を感じる。こちらは男性名詞不活動体軟変化で、1000と2000、5000の場合の格変化があげてある。
 その上の百万(milion)、十億(miliarda)、一兆(bilion)については、言葉を紹介しただけで、格変化表は作らなかった。こんな大きい数は使いたくないしね。


Gチェコ語の疑問詞2 
 数ある疑問詞の中で、数を問う表現である「kolik」を取り上げたもの。「kolik」を使って質問された場合には、答に数詞が必要となる。「たくさん」とか「わからない」で逃げる手はあるけれども、数字ぐらいは使えた方がいい。数詞のところで触れ損ねた数詞に「-krát」を附けると、回数を表す言葉ができることにもふれてある。


H数詞の復習
 2018年にでたサマースクールの授業で数詞、種類数や、複数名詞に付ける数詞を復習したときの記録である。単なる格変化表よりは、実践的な説明になっていると思う。


Iお金に関する俗語 
 最後は、俗語で数、単なる数ではなく金額を表すのに使われる名詞についてまとめたもの。数詞として使うわけではないが、普通は数詞で答える「kolik」を使った質問に、ここに挙げた名詞を使ってこたえることもできる。いや、ここに上げた言葉は、知っているけど使わないというスタンスが一番いい言葉である。

 手抜き記事のはずなのに、時間がかかってしまった。
2020年9月25日22時。









2020年09月26日

数詞続き(九月廿三日)



 今回は100以上の数字についてである。一部繰り返しにはなるが、100から900まで100の倍数をいかに並べておく。

100 sto
200 dvě stě
300 tři sta
400 čtyři sta
500 pět set
600 šest set
700 sedm set
800 osm set
900 devět set


 後に名詞が来る場合には、1格、2格、4格で複数2格を取って、全体としては中性名詞の単数として扱われるのは、数字としては5以上になるので、当然のことである。名詞が省略されている場合は、「sto」は数詞とは言いながら、中性名詞のようにも見えるので、200、300、400は複数扱いしたくなるのが困りものである。

 面白いのは、1000は出来ないのだが、1100から1900までは、100を規準に数えられることである。特に年号を言うときによく使われるのだが、普通の数字を詠むときに使ってもかまわない。念のために掲示しておく。

1100 jedenáct set
1200 dvanáct set
1300 třináct set
1400 čtrnáct set
1500 patnáct set
1600 šestnáct set
1700 sedmnáct set
1800 osmnáct set
1900 devatenáct set

 10の位、1の位に数字があるときは、100の位までを読んだ後で、1から99の数字を読んでやればいい。だから、ビロード革命の起こった年は、1989、つまり「devatenáct set osmdesát devět」となる。1の位が、1から4の場合に起こりうる問題は、二桁の数字の場合と同じ。格変化をさせる場合には、細かい数字は使わず大体の数で満足しておいたほうが精神衛生上ははるかにいい。

 もちろん、1989は、「tisíc devět set osmdesát devět」と読んでもいい。というわけで次は、1000の倍数である。日本語と違って万ではなく、千が大きな数を表示するときに基本になる。つまり999+1000まで行けるので、全部ではなく要所だけ抑える。

1000 tisíc
2000 dva tisíce
3000 tři tisíce
4000 čtyři tisíce
5000 pět tisíc
10000 deset tisíc
11000 jedenáct tisíc
99000 devadesát devět tisíc
100000 sto tisíc
999000 devět set devadesát devět tisíc

 ここまでくると、100万ぐらいといったほうが楽なのだけどね。格変化させると、特に100の位以下にも数字が入っている場合には、やめてくれと言いたくなる。普通の1の位だけでなく、1000の前に来る数字も、1の位が1から4の場合にややこしいことになるのは、想像がつくだろう。数字を1と、2〜4、5以上の三つのカテゴリーに分けて、扱いを変えるというのは、とにかく厄介な問題で数字を使う場合にはどこまでもついて回るのである。

 100万を意味する「milion」男性名詞不活動体と全く同じ格変化をするので、1から5までは以下のようになる。

100万 milion
200万 dva miliony
300万 tři miliony
400万 čtyři miliony
500万 pět milionů
9億9900万 devět set devadesát devět milionů

 これも999+百万まで行って、次は10億、つまり「miliarda」になり、女性名詞と同じ格変化をする。注意すべきは「milion」までは、1の場合には、省略するのが普通だが、10億の場合は「jedna miliarda」と、「1」を付けることである。
 日本人として気を付けなければいけないのは、数の切り方が、日本は4つずつ切るのに対して、チェコ語は3つずつ切ることで、数が大きくなるにつれて差が大きくなり、頭の中だけでは換算できなくなってしまう。紙に書くのが一番確実なのだが、書けないばあいには、仕方がないのでたくさんと言ってごまかすことになる。

 数字に関して、最後に指摘しておかなければならないのは、10、100、1000を名詞化した「desítka」「stovka」「tisícovka」も時に数詞的に使われることだ。特に数十、数百などのように、数がはっきりしない場合に、単に複数にして「desítky」「stovky」「tisícovky」や、「několik」をつけて、「několik desítek」「několik stovek」「několik tisícovek」という表現を使うことが多い。後に名詞が来る場合には、1格では複数二格を取る。


数十(何十か) desítky/několik desítek
数百 stovky/několik stovek/několik set
数千 tisícovky/několik tisícovek/několik tisíc
数万 desítky tisíc/několik desítek tisíc


 もちろん、「desítka」は、10度のビールを指す場合のほうが多いのだけどね。他にも書き落としたこともあるかもしれないが、思い出したらまた書くことにする。ということで、次は数詞関係の記事のまとめで手を抜くことにしよう。
2020年9月24日17時30分












タグ:数詞

2020年09月25日

数詞(九月廿二日)



 久しぶりに、チェコ語のまとめの記事を作ろうと考えて、数詞に関する記事をチェックしていたら、数字そのものについてはまとめて説明していないことに気づいた。覚えるしかないといえばその通りなのだが、ちょっと説明をしておいたほうがいいところもあるので、重複するところも出てきそうだけど、改めてかいておく。

 1から10までは覚えるしかない。1と2は後に来る名詞によって形が変わるが、それについては格変化の説明をした記事を参照。

1 jeden(jedna jedno jedny)
2 dva(dvě)
3 tři
4 čtyři
5 pět
6 šest
7 sedm
8 osm
9 devět
10 deset


 11以下は、1桁の数字に「-náct」をつければ出来上がる。その際多少形が変わるのは頑張って覚えるだけである。

11 jedenáct
12 dvanáct
13 třináct
14 čtrnáct
15 patnáct
16 šestnáct
17 sedmnáct
18 osmnáct
19 devatenáct


 10の倍数は、1桁の数字に、「-cet」(2〜4)か、「-desát」(5〜9)をつければ出来上がる。数詞が複数扱いの2〜4と、単数扱いの5以上でつけるものが違うのは注目に値する。微妙な変化が発生するのは19までと同様。

20 dvacet
30 třicet
40 čtyřicet
50 padesát
60 šedesát
70 sedmdesát
80 osmdesát
90 devadesát


 ここまでは、頑張って覚えれば特に問題はない。使うときに、数字を読むときに考える必要が出てくるのは、21以上の10の倍数ではない数字の場合である。それも1の位が5以上の場合はあまり考える必要はない。以前もかいたように、たとえば「25」の場合には、二通りの読み方があって、日本語風に10の位から読んで「dvacet pět」、1の位から読んで「pětadvacet」、どちらでもかまわない。格変化の際には前者は二つの数字を変化させる必要はあるが、後者も含めて皆同じ格変化をするし、後に来る名詞が1格と2格と4格では複数2格を取るのも、全体としては中性名詞の単数扱いされるのも同じなので、考えるべきことは少ない。

 それに対して、1の位が3か4で終わる場合には、少し悩みが大きくなる。数詞自体としては1格の形が一つしかないので、例えば「33」は、「třicet tři」か、「třiatřicet」のどちらかになる。数詞自体の格変化も前者は5以上のときより難しくなるのだが、一番の問題は後に名詞が来た場合である。1格においては、後者が名詞の複数二格を必要とするのは間違いない。前者の場合には複数一格が正しいと思うのだけど、数字としては5以上だという意識が働いて、ついつい複数二格にしてしまう。それでも間違いではないのかな。よくわからん。
 1の位が2の場合には、また少しややこしくなる。「42」を例にすると、一単語にした場合の「dvaačtyřicet」はこれまで同様悩むことはほとんどない。二単語にすると、「čtyřicet dva」なのか、「čtyřicet dvě」なのか考える必要がある。後に来る名詞が男性なら前者で、女性と中性なら後者でいいはずで、名詞は1格の場合には複数1格ということになるのかなあ。名詞のない数字だけの場合は「čtyřicet dva」で問題ないと思う。

 1の場合も同様で、二単語にした場合に後に来る名詞の性によって1の形が、男性「padesát jeden」、女性「padesát jedna」、中性「padesát jedno」とするので問題ないと思うのだけど、数字単独の場合に、「padesát jeden」か「padesát jedna」かで悩んでしまう。
 そして、最大の問題は、1の位が1から4になる場合に、その後の名詞を、単数、複数で使うということは、全体としても、「padesát jedna kniha」などという固まりが、その性、単複にあわせて使うことになるのか、それとも数としては5以上だから中性単数扱いにするのかという点である。やっぱり面倒だから、「jedenapadesát knih」でいいや。
2020年9月23日15時。









posted by olomoučan at 06:40| Comment(0) | TrackBack(0) | チェコ

2020年09月24日

厚生大臣辞任(九月廿一日)



 夏休み以来の感染対策の混乱を巡って、野党だけではなく与党の一角の社会民主党からも批判をあび続けてきたアダム・ボイテフ厚生大臣が突然辞任を発表した。事前に相談を受けていたというバビシュ首相は、即座に春の対策の中心をになった疫学者のプリムラ氏を後任の大臣として、大統領に推薦し即座に任命の儀式まで行なわれた。準備万端整っていたというか、予定調和な印象を与える辞任劇だった。
 春の流行が拡大し場当たり的な対策が次々と、朝令暮改のように発令されていた時期にもボイテフ大臣は激しい批判にさらされ、プリムラ氏を後任にするように求める勢力もあったのだが、結果的に流行の無軌道な拡大を阻止できたことで留任し、第二波にむけて、信号的色分け地図など対策の手順をある程度確立したことで評価を高めていた。ただその決められた手順の運用が出鱈目に終わったことで、前回上の激しい批判をあびることになったのである。

 もともと法学部の出身だというボイテフ氏は医療関係の専門家というわけではなく、その調整能力を買われて、露骨に言えばバビシュ首相の操り人形として厚生大臣に就任した。これまでの大臣も目標として掲げながらなかなか進展しなかった医療の電子化と効率化を推進することが課題だったようだ。その課題は今年の春の武漢風邪の大流行で吹っ飛んでしまい、以後は対策の舵取りに腐心することになる。
 対策におけるボイテフ氏の役割も調整役であることには変わりなく、特に専門家の求める対策とバビシュ首相の意向の調整は大変だったはずだ。春の対策がある程度うまくいったのも、バビシュ首相とプリムラ氏の間にボイテフ氏がいたからという面があるはずなので、今後バビシュ―プリムラ直結体制がどこまでうまく行くのか注目である。

 プリムラ氏は対策本部長座を、政治の時間になったとしてハマーチェク内務大臣に譲った後、厚生省の役職も辞任した。その時には、ボイテフ大臣が人気の出てきた自分を恐れ始めたのが原因だと語っていたがどうだろう。実際にプリムラ氏の人気を恐れたのはバビシュ首相だったのではないかという疑いもある。そして、手駒として残しておくために、厚生省退官後も特設の役職を設置してプリムラ氏を据えたと考える方が自然な気がする。バビシュ氏の操り人形に過ぎないボイテフ氏に、他者の人気を恐れる必要があったとも思えないし。

 ボイテフ氏が批判指されることが増えたのは、8月の後半ぐらいからだったと記憶するのだが、厚生省本体と、地方の保健所の連携が取れていなかったり、地方政府と保健所の意思疎通が出来ていなかったりと組織的な問題が次々に露呈した。これも完全にボイテフ氏の責任というよりは、これまで放置されてきた組織的な欠陥が、最悪のタイミングで表に現れたと言ってもいいのかもしれない。いろいろ解説を聞いても、地方の保健所の位置づけが、地方政府に属するのか、厚生省に属するのか、いまいちよくわからなかったし。
 厚生省の専門家たちと話し合って決定し、発表した対策を、バビシュ首相の鶴の一声で変えなければならなかったこともある。これもバビシュ首相の人気取り、厚生省は厳しい対策を導入しようとしているけど、首相が止めたというストーリーが必要とされたもののようにも思われる。そんな茶番に疲れ果ててしまっての辞任だったのか、このままボイテフ氏を留任させると地方選挙への影響が大きいと考えてバビシュ首相が因果を含めて辞任させたのかは知らないが、他の誰が務めていたとしても、バビシュ首相の元ではボイテフ氏以上の成果を収めるのはむずかしかったに違いない。

 バビシュ首相は、厚生大臣を交代させた今日の夜8時から、チェコテレビで国民に向けて演説を行った。地方議会選挙前にいいのかという批判があることを考えると、厚生大臣の交代も選挙対策と考えたほうがいいのかもしれない。
2020年9月22日21時。











2020年09月23日

スパルタの英断(九月廿日)



 日曜日のズリーンとの試合を前に行われた検査で陽性の判定が出た選手に対する対応で、スパルタ・プラハが賞賛を集めている。陽性となった選手と話し合った上で、その氏名を、感染した人をその事情も考えずに攻撃する風潮に対する批判とともに、公表したのである。

 チェコでは、政治家などの公人が感染が確認された場合には、氏名が公表される。国会議員にもすでに何人かいるし、プルゼニュの市長や、厚生省の衛生局長が感染したときにも、その事実が発表された。その一方で、私人に関しては、本人が自らマスコミの取材を受けて公表でもしない限り、感染者の氏名が公式にメディアに現れることはない。
 それは、プロのスポーツ選手でも同じで、昨シーズン末から、サッカー、アイスホッケーを合計すれば、百人に近い数の選手、スタッフの感染が確認されているわけだが、マスコミなどの憶測はともかく、チーム側が感染者の名前を発表したことはない。スタッフ2名の感染者が出たオロモウツでも、一人は監督のラータルだと言われているが、公式に発表されたわけではない。

 その隠すのが、感染者を叩く風潮につながっているのではないかと言うことで、選手の合意を得た上で、チーム側が公表した。事前の情報では2人の感染者のうち選手は1人という話だったのだが、実際には選手の感染者が2人だった。1人はベテランのリボル・コザークで、もう1人は若手のラディスラフ・クレイチー、二人の決断には賞賛の言葉しかない。
 プラハだけでなく、チェコ中にファンのいるスパルタの選手であれば、心ない、ではなく知性のかけらもない連中から誹謗中傷をあびても、ファンたちが擁護の声を上げるに決まっているのでそこまで大きな問題にはならないだろうという判断もあるのかな。普段は迷惑極まりない狂信的なスパルタのファンだが、たまには役に立つこともあるものだ。

 とはいえ、チェコの状況は日本ほど悪いわけではない。春の外でもマスクの着用が義務付けられていた時期に、マスクをしていない人を見かけたら大声で注意をする人はいたようだけど、わざわざ問題行動をしている人を探しに出かけて攻撃するような阿呆も、それを批判する振りをして実は煽るマスコミも存在しない。
 もちろん、チェコにもどうしようもない連中はいるので、感染してしまった医療関係者を攻撃したり差別したりするような事例もないわけではない。それに対しては政治家や厚生省の役人などが即座に反応することで鎮静化を図っていた。それでもスパルタの関係者が危惧するレベルで、感染者を攻撃する風潮が存在するというのだから、日本の感染者のことを考えると不憫になる。

 今後このスパルタの動きに追随するチームが出てくるかどうかはわからないが、サッカー界の武漢風邪対策に一石を投じたのは間違いない。チャンピオンズリーグの予選を控えるスラビアなど、選手たちは家族とはなれてホテルで合宿生活を続けながら練習、試合に臨んでいるらしい。ヨーロッパリーグの本選出場が決まっているスパルタも、完全に同じではないだろうが、かなり厳しい感染防止の対策をとっていいるはずだ。それでも感染者が出てしまうのが、今のプラハの感染状況なのである。
 幸いなことに、二人は陽性判定が出たとはいえ、症状は全く出ていないらしい。このまま症状がでずに完治して、試合に復帰してくれることを願おう。スパルタは、今日の試合も逆転で勝ったし、開幕以来好調を維持しているからヨーロッパリーグでも久しぶりに活躍が期待できそうである。チェコリーグもスラビア、プルゼニュと三つ巴の優勝争いになれば面白い。

 ところで、スパルタにはもう一人ラディスラフ・クレイチーが所属している。数年前にチェコ代表の中心選手の一人になって、スパルタからイタリアに移籍していたクレイチーが、イタリアで居場所を失ってスパルタに復帰したのだ。二人のラディスラフ・クレイチーには血縁関係はないらしいのだが、どのように表記し分けるのだろう。
 ちょっと調べてみたら、名前の後に「I」と「II」をつけて区別しているのを見つけた。年上の方が「I」だと思うのだけど、確信は持てない。若い方が先にいて、そこに復帰とはいえ年上の方が加入した形になるから、若い方が「I」でもおかしくはない。年上のほうに「st.」をつけたのもあった。これは「starší」の略で、父子が同じ名前のときに、息子と区別するためにつけるものである。息子には「ml.」、つまり「mladší」を付けるのだが、親子以外でこんな表記がつけられているのは、はじめて見た。

 試合中は背番号があるから区別はつくのだろうけど、中継のアナウンサーとかどうやって対応しているのだろうか。今シーズンはまだスパルタの試合をテレビで見ていないのだけど、ユニフォームの背中の名前表記も含めて、非常に気になる。チェコリーグのスパルタの試合がチェコテレビで放送されることはなさそうなので、ヨーロッパリーグの試合で確認である。二人のクレイチーが同時に出る試合を見るのが楽しみである。
2020年9月21日22時。











2020年09月22日

チェコサッカーの感染状況(九月十九日)



 8月末に、古いタイプの放送が終了したことで消えていたチェコテレビが、ようやく今週の半ばになって復活した。アンテナの感度がよくなったのか、新しいタイプの電波だけでなく、これまでは受信できていなかったズリーン地方で継続している古いタイプの放送まで見られるようになった。チャンネル数も全部で130と、これまでの2倍以上なのだが、同じチャンネルの重なりもこれまでよりはるかに多くなり、本当に新たに見られるようになったのはたったの二つだけだった。
 チェコテレビはHD放送ということで、これまでよりも解像度の高い画面で見られるようになったのだが、チャンネルの切り替えに時間がかかるようになったり、電波やアンテナの状況が悪くなると画面がかくかくしたりする。他の民放のチャンネルも、チェコテレビほどではないとはいえ、以前よりは画面の解像度が高くなっているし、きれいに見えるのは確かだけど、今の眼鏡ではそれほど大きな差は感じられない。新しい眼鏡だと変わるかな。

 復活したチェコテレビのスポーツで最初に見たのは、木曜日のサッカーのヨーロッパリーグの予選だった。チェコからはリベレツとヤブロネツという隣接する町のチームが出場したのだが、どちらも開いてホームの試合で、リベレツはエストニア、ヤブロネツはスロバキアの試合だった。この二試合は、試合前の感染検査で陽性者も出ることなく、無事に開催された。
 結果は、リベレツは5−1で勝利したが、前半審判に明らかなゴールを見逃されたために、前半で決まっていたはずの試合が、後半途中まで結果のわからない接戦になってしまった。ヤブロネツは3−3で延長戦に入って、最終的には3−5で敗退。こちらは審判のおかげで取れた点が2つあったので、順当な敗戦といってもいい。この2試合を見ると、ビデオ審判がいる利点というのもよくわかるのだけど、いない方がましという試合もまたあるわけで……。

 問題はリベレツの次の対戦相手のステアウア・ブカレストこと、FCSBで、木曜日の試合を7−6という野球みたいなスコアで勝ち抜けたのはともかく、この試合前の時点で、十名以上の感染者を出していて、試合が行なわれるのかどうかも危ぶまれていたらしい。現在陽性で隔離されている選手たちが来週のリベレツとの試合までに復帰できるとは思えず、今後も検査のたびに要請者が増えていく可能性もあることを考えると、試合が実施されないか、実施されてもBチームやユースチームの選手が出場するということもありそうである。

 今週末のチェコリーグの試合も、検査で陽性者が続出している。まずはスパルタで、選手1人とスタッフ1人の陽性が確認されたのだが、その2人を隔離した後の確認のための検査では全員要請が確認されたため、日曜日のズリーンとの試合は開催されることが決まった。ここまで三戦全勝で、スコアも12−3と、本当に久しぶりに開幕ダッシュに成功して首位に立つスパルタとしては、ここで試合の中止(延期)は避けたいところだろう。

 監督が感染から復帰したばかりの、我らがオロモウツは、日曜日にブルノで試合をすることになっているのだが、そのブルノで5人の陽性が確認された。その5人の内訳、選手、スタッフの数はわからないが、もともと負傷で欠場している選手の多いチームだけに、延期を選ぶかと思ったのだが、今日、再検査を行い全員陰性だったことで、明日の試合は予定通り行なわれることになった。

 すでに金曜日の時点で中止が決まっていたのが、土曜日に予定されていたスロバーツコとプシーブラムの試合で、プシーブラムで選手、スタッフ合わせて13人の感染が確認されたことによる。すでに何日か前に最初の感染者が4人確認され隔離されていたが、すでにチーム内に広がってしまっていたようだ。もともと選手層の薄いチームだけに、9人もの選手を欠いては、今後も感染者が増えそうでもあるし、出場するチームの編成もしようがないのだろう。
 ニュースによれば、選手とスタッフは、来週末まで隔離状態に置かれることが決まっているという。スパルタとの試合が控えているのだが、それまでに隔離が解かれるのかどうかは不明。今シーズン最初のチェコサッカーの武漢風邪に対する敗戦は、昨シーズン流行のおかげで降格を免れたプシーブラムがもたらすことになった。

 ところで、来週の火曜日にチャンピオンズリーグの予選を控えているスラビアは、金曜日にホームのエデンにテプリツェを向かえて試合を行った。陽性判定の選手、スタッフは出なかったのだが、問題行動で出場できない選手が出た。クチェラという問題発言が多いことでも知られた選手が、試合前の検査を受けた後、木曜日の夜にプラハで行なわれたラップのコンサートに参加したことを問題にされて出場選手登録を外れた。
 この人、サッカーの傍らで音楽活動もしており、そのバンドのCD発売記念コンサートがよりによってプラハで行われたのに参加したらしい。それでチャンピオンズリーグ予選に向けて、絶対に感染者を出せないスラビア側から選手を出場させないことを求められたという。テプリツェ側でも金曜日の朝になってクチェラの行動について知り、チーム内の規定違反として問題にしようとしていたところだったので、出場させないことに同意したという経緯のようだ。どこにでも困った奴はいるということだ。

 チェコのもう一つの人気スポーツであるアイスホッケーのほうは、サッカー以上に感染者を出して、問題も大きくなっているようなのだが、大きすぎてこちらでも把握できていない。室内スポーツだけに感染のリスクは大きいのだろう。ハンドボールで問題が起こらないことを願っておく。
2020年9月20日15時30分。







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2020年09月21日

武漢風邪対策またまた大混乱(九月十八日)



 チェコで武漢風邪の流行の拡大がひどいことになっている。経済優先で規制の緩和を進め、プラハの深夜営業をするバーやクラブなどのイベントで大規模な集団感染が発生しても、大したことはないと規制の再強化を行わなかったのだから当然といえば当然である。地方の人間からすると、プラハが特別扱いされているように見えて仕方がない。本気で感染の拡大を阻止したいのであれば、現状ではプラハの封鎖が一番であろう。春とは違って完全に感染を押さえ込もうとはしていないようにも見えるけど。

 さて、チェコでも他の国と同じように、かつての行政単位であるオクレスごとに、感染状況を色分けして表す地図を作成して、対策の役に立てようとしている。問題はその地図の運用が恣意的なことである。一番感染のリスクが少ない地区が白というのはいいとしても、導入当初は感染者が出ている地域も白色のままで、一番危険度が高いとされる赤や、二番目のオレンジはともかく、感染者は出ていてもリスクはゼロに近いと規定されている緑色に表示されているところもほとんどなかった。
 プラハなど、感染者数の増加が止まらず、保険所による感染の追跡も間に合わないという状況に追い込まれて、ドイツなどの外国の地図で赤に指定された後もしばらくは緑だったような気もする。現在ではドイツはプラハと中央ボヘミア地方を赤色の危険地域に指定していて、この地域から入国者に対して、一定期間の隔離か、陰性の検査結果の提出が義務付けられている。それで、チェコ側の地図でも赤になったんじゃないかと邪推してしまう。

 感染状況が悪化した結果、地図の色が変わり、それに対して規制を強化するなどの対策をとるというのが、この地図の使い方だと思っていたのだが、実はそうではなく、新たな規制を導入することが決まった時点で、地図の色を変えるという使い方をしているように見える。どこかで突然規制が強化されたときに、地図の色が変わっていないのに規制強化というのは話が違うという反対の声が上がったのに対して、これから色を変えるという答があったような気もする。

 とまれ、9月の上旬は感染者数が増えても一日当たり3桁で済んでおり、対策もゆとりのあるモノが多かった。つまり即日ではなく、来週の月曜日からとか、ある程度準備期間のある規制が多く、春の突然すぎる規制に対する反省がなされたものと思われた。しかし8日だったかに、一日辺りの新規感染者の数が千人を越えるようなると、その余裕は失われた。
 10日、木曜日の夜に、突然翌11日から、自宅以外の屋内でのマスクの着用と、飲食店の深夜営業(0時から6時まで)が禁止された。それまで政府、厚生省は感染が拡大している地域限定の規制しかしないと主張していたのに、全国的な規制として導入された。深夜営業の禁止なんて、爆発的に感染者が増えていたプラハで先に導入するぐらいのことはしてもよかったろうに。

 この規制が導入されたからといってすぐに効果が出るはずがなく、その後も新規感染者の数は、検査数自体が減る週末の例外を除いて4桁を数え、一番多かった日には3000件を超える事態となった。それで、バビシュ首相が首相同士の直接交渉で国境の閉鎖はしないと約束を取り付けたと主張していたスロバキアが、今日から国境を越えての移動に制限を科すことを決めた。
 ポーランド以上に通勤のために毎日国境を越えている人が多いために、通勤者と、通学者、つまり学生は例外とされたが、それ以外の旅行や出張などでチェコからスロバキアへ入国する場合には、10日間の隔離を受けるか、陰性の検査結果を提示することが求められることになった。国境を挟んで家族が別々に住んでいるなんて例も多いけれども、その場合にも国境を越えて家族に会いに行くのも制限されることになる。

 理解できないのは、ある規制を導入した後、その効果が現れたかどうかわかる以前どころか、毎日のように次々と新しい規制が追加されていることで、これでは仮に効果があったとしてもどの規制が、本当に効果があったのか判然としなくなりそうである。地域限定の規制と全国的な規制が混在しているのに、報道、発表のやり方が混乱を極めているせいで、現時点で、オロモウツではどんな規制が適用されているのかよくわからないのも大問題である。とりあえず政治家どもには、ツイッターなどのSNSで重要な規制についての情報を流すのはやめろといっておきたい。

 とまれかくまれ、毎日自宅と職場を往復して、たまに買い物のためにお店によるぐらいであれば、特に問題にはなるまい。マスクをつけたり外したりするのが面倒だけど、気温が上がった日に屋外でマスクをつけっぱなしというのはできれば避けたいところではある。今後気温が下がってからなら屋外でマスクを付けるのも問題ないか。新しいめがねには曇りにくい処理もしてもらったから、その意味でも楽になりそうである。
 春で多少なれたつもりではいたのだけど、規制のある生活が息苦しいものである点は変わらない。自分が感染するのを恐れる気持ちはあまりないのだが、感染した場合にうちのを含めて他の人に移してしまうのだけは避けたい。ワクチン代わりに感染させて二週間隔離してくれる施設があったら夏休みの間に感染して免疫をつけておきたかったなあと今更ながら思う。そんな施設なんてあるわけも、これからできるわけもないから、ないものねだりではあるのだけどさ。
2020年9月19日23時。






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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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