アフィリエイト広告を利用しています
<< 2020年09月 >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
検索
リンク集
最新コメント
チェコの銀行1(十二月二日) by ルイ ヴィトン 時計 レディース hウォッチ (03/20)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしやん (12/30)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしゃん (12/30)
メンチンスキ神父考再び(七月卅日) by にっしゃん (12/30)
カレル・チャペクの戯曲残り(二月朔日) by K (08/16)
最新記事
カテゴリーアーカイブ
記事ランキング
  1. 1. 『ヨハネス・コメニウス 汎知学の光』の刊行を寿ぐ(四月十日)
  2. 2. no img 『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』(三月十九日)
  3. 3. no img コメンスキー――敬虔なる教育者、あるいは流浪の飲んだくれ(九月廿七日)
  4. 4. no img すべての功績はピルスナー・ウルクエルに(一月廿六日)
  5. 5. no img 「トルハーク」再び(三月廿日)
  6. 6. no img トルハーク四度(十月二日)
ファン
タグクラウド










ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2020年09月23日

スパルタの英断(九月廿日)



 日曜日のズリーンとの試合を前に行われた検査で陽性の判定が出た選手に対する対応で、スパルタ・プラハが賞賛を集めている。陽性となった選手と話し合った上で、その氏名を、感染した人をその事情も考えずに攻撃する風潮に対する批判とともに、公表したのである。

 チェコでは、政治家などの公人が感染が確認された場合には、氏名が公表される。国会議員にもすでに何人かいるし、プルゼニュの市長や、厚生省の衛生局長が感染したときにも、その事実が発表された。その一方で、私人に関しては、本人が自らマスコミの取材を受けて公表でもしない限り、感染者の氏名が公式にメディアに現れることはない。
 それは、プロのスポーツ選手でも同じで、昨シーズン末から、サッカー、アイスホッケーを合計すれば、百人に近い数の選手、スタッフの感染が確認されているわけだが、マスコミなどの憶測はともかく、チーム側が感染者の名前を発表したことはない。スタッフ2名の感染者が出たオロモウツでも、一人は監督のラータルだと言われているが、公式に発表されたわけではない。

 その隠すのが、感染者を叩く風潮につながっているのではないかと言うことで、選手の合意を得た上で、チーム側が公表した。事前の情報では2人の感染者のうち選手は1人という話だったのだが、実際には選手の感染者が2人だった。1人はベテランのリボル・コザークで、もう1人は若手のラディスラフ・クレイチー、二人の決断には賞賛の言葉しかない。
 プラハだけでなく、チェコ中にファンのいるスパルタの選手であれば、心ない、ではなく知性のかけらもない連中から誹謗中傷をあびても、ファンたちが擁護の声を上げるに決まっているのでそこまで大きな問題にはならないだろうという判断もあるのかな。普段は迷惑極まりない狂信的なスパルタのファンだが、たまには役に立つこともあるものだ。

 とはいえ、チェコの状況は日本ほど悪いわけではない。春の外でもマスクの着用が義務付けられていた時期に、マスクをしていない人を見かけたら大声で注意をする人はいたようだけど、わざわざ問題行動をしている人を探しに出かけて攻撃するような阿呆も、それを批判する振りをして実は煽るマスコミも存在しない。
 もちろん、チェコにもどうしようもない連中はいるので、感染してしまった医療関係者を攻撃したり差別したりするような事例もないわけではない。それに対しては政治家や厚生省の役人などが即座に反応することで鎮静化を図っていた。それでもスパルタの関係者が危惧するレベルで、感染者を攻撃する風潮が存在するというのだから、日本の感染者のことを考えると不憫になる。

 今後このスパルタの動きに追随するチームが出てくるかどうかはわからないが、サッカー界の武漢風邪対策に一石を投じたのは間違いない。チャンピオンズリーグの予選を控えるスラビアなど、選手たちは家族とはなれてホテルで合宿生活を続けながら練習、試合に臨んでいるらしい。ヨーロッパリーグの本選出場が決まっているスパルタも、完全に同じではないだろうが、かなり厳しい感染防止の対策をとっていいるはずだ。それでも感染者が出てしまうのが、今のプラハの感染状況なのである。
 幸いなことに、二人は陽性判定が出たとはいえ、症状は全く出ていないらしい。このまま症状がでずに完治して、試合に復帰してくれることを願おう。スパルタは、今日の試合も逆転で勝ったし、開幕以来好調を維持しているからヨーロッパリーグでも久しぶりに活躍が期待できそうである。チェコリーグもスラビア、プルゼニュと三つ巴の優勝争いになれば面白い。

 ところで、スパルタにはもう一人ラディスラフ・クレイチーが所属している。数年前にチェコ代表の中心選手の一人になって、スパルタからイタリアに移籍していたクレイチーが、イタリアで居場所を失ってスパルタに復帰したのだ。二人のラディスラフ・クレイチーには血縁関係はないらしいのだが、どのように表記し分けるのだろう。
 ちょっと調べてみたら、名前の後に「I」と「II」をつけて区別しているのを見つけた。年上の方が「I」だと思うのだけど、確信は持てない。若い方が先にいて、そこに復帰とはいえ年上の方が加入した形になるから、若い方が「I」でもおかしくはない。年上のほうに「st.」をつけたのもあった。これは「starší」の略で、父子が同じ名前のときに、息子と区別するためにつけるものである。息子には「ml.」、つまり「mladší」を付けるのだが、親子以外でこんな表記がつけられているのは、はじめて見た。

 試合中は背番号があるから区別はつくのだろうけど、中継のアナウンサーとかどうやって対応しているのだろうか。今シーズンはまだスパルタの試合をテレビで見ていないのだけど、ユニフォームの背中の名前表記も含めて、非常に気になる。チェコリーグのスパルタの試合がチェコテレビで放送されることはなさそうなので、ヨーロッパリーグの試合で確認である。二人のクレイチーが同時に出る試合を見るのが楽しみである。
2020年9月21日22時。











プロフィール
olomoučanさんの画像
olomoučan
プロフィール


チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。