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2020年09月22日

チェコサッカーの感染状況(九月十九日)



 8月末に、古いタイプの放送が終了したことで消えていたチェコテレビが、ようやく今週の半ばになって復活した。アンテナの感度がよくなったのか、新しいタイプの電波だけでなく、これまでは受信できていなかったズリーン地方で継続している古いタイプの放送まで見られるようになった。チャンネル数も全部で130と、これまでの2倍以上なのだが、同じチャンネルの重なりもこれまでよりはるかに多くなり、本当に新たに見られるようになったのはたったの二つだけだった。
 チェコテレビはHD放送ということで、これまでよりも解像度の高い画面で見られるようになったのだが、チャンネルの切り替えに時間がかかるようになったり、電波やアンテナの状況が悪くなると画面がかくかくしたりする。他の民放のチャンネルも、チェコテレビほどではないとはいえ、以前よりは画面の解像度が高くなっているし、きれいに見えるのは確かだけど、今の眼鏡ではそれほど大きな差は感じられない。新しい眼鏡だと変わるかな。

 復活したチェコテレビのスポーツで最初に見たのは、木曜日のサッカーのヨーロッパリーグの予選だった。チェコからはリベレツとヤブロネツという隣接する町のチームが出場したのだが、どちらも開いてホームの試合で、リベレツはエストニア、ヤブロネツはスロバキアの試合だった。この二試合は、試合前の感染検査で陽性者も出ることなく、無事に開催された。
 結果は、リベレツは5−1で勝利したが、前半審判に明らかなゴールを見逃されたために、前半で決まっていたはずの試合が、後半途中まで結果のわからない接戦になってしまった。ヤブロネツは3−3で延長戦に入って、最終的には3−5で敗退。こちらは審判のおかげで取れた点が2つあったので、順当な敗戦といってもいい。この2試合を見ると、ビデオ審判がいる利点というのもよくわかるのだけど、いない方がましという試合もまたあるわけで……。

 問題はリベレツの次の対戦相手のステアウア・ブカレストこと、FCSBで、木曜日の試合を7−6という野球みたいなスコアで勝ち抜けたのはともかく、この試合前の時点で、十名以上の感染者を出していて、試合が行なわれるのかどうかも危ぶまれていたらしい。現在陽性で隔離されている選手たちが来週のリベレツとの試合までに復帰できるとは思えず、今後も検査のたびに要請者が増えていく可能性もあることを考えると、試合が実施されないか、実施されてもBチームやユースチームの選手が出場するということもありそうである。

 今週末のチェコリーグの試合も、検査で陽性者が続出している。まずはスパルタで、選手1人とスタッフ1人の陽性が確認されたのだが、その2人を隔離した後の確認のための検査では全員要請が確認されたため、日曜日のズリーンとの試合は開催されることが決まった。ここまで三戦全勝で、スコアも12−3と、本当に久しぶりに開幕ダッシュに成功して首位に立つスパルタとしては、ここで試合の中止(延期)は避けたいところだろう。

 監督が感染から復帰したばかりの、我らがオロモウツは、日曜日にブルノで試合をすることになっているのだが、そのブルノで5人の陽性が確認された。その5人の内訳、選手、スタッフの数はわからないが、もともと負傷で欠場している選手の多いチームだけに、延期を選ぶかと思ったのだが、今日、再検査を行い全員陰性だったことで、明日の試合は予定通り行なわれることになった。

 すでに金曜日の時点で中止が決まっていたのが、土曜日に予定されていたスロバーツコとプシーブラムの試合で、プシーブラムで選手、スタッフ合わせて13人の感染が確認されたことによる。すでに何日か前に最初の感染者が4人確認され隔離されていたが、すでにチーム内に広がってしまっていたようだ。もともと選手層の薄いチームだけに、9人もの選手を欠いては、今後も感染者が増えそうでもあるし、出場するチームの編成もしようがないのだろう。
 ニュースによれば、選手とスタッフは、来週末まで隔離状態に置かれることが決まっているという。スパルタとの試合が控えているのだが、それまでに隔離が解かれるのかどうかは不明。今シーズン最初のチェコサッカーの武漢風邪に対する敗戦は、昨シーズン流行のおかげで降格を免れたプシーブラムがもたらすことになった。

 ところで、来週の火曜日にチャンピオンズリーグの予選を控えているスラビアは、金曜日にホームのエデンにテプリツェを向かえて試合を行った。陽性判定の選手、スタッフは出なかったのだが、問題行動で出場できない選手が出た。クチェラという問題発言が多いことでも知られた選手が、試合前の検査を受けた後、木曜日の夜にプラハで行なわれたラップのコンサートに参加したことを問題にされて出場選手登録を外れた。
 この人、サッカーの傍らで音楽活動もしており、そのバンドのCD発売記念コンサートがよりによってプラハで行われたのに参加したらしい。それでチャンピオンズリーグ予選に向けて、絶対に感染者を出せないスラビア側から選手を出場させないことを求められたという。テプリツェ側でも金曜日の朝になってクチェラの行動について知り、チーム内の規定違反として問題にしようとしていたところだったので、出場させないことに同意したという経緯のようだ。どこにでも困った奴はいるということだ。

 チェコのもう一つの人気スポーツであるアイスホッケーのほうは、サッカー以上に感染者を出して、問題も大きくなっているようなのだが、大きすぎてこちらでも把握できていない。室内スポーツだけに感染のリスクは大きいのだろう。ハンドボールで問題が起こらないことを願っておく。
2020年9月20日15時30分。







https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19
https://www.krajpomaha.cz/







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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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