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2018年09月08日
チェコ語の語順其の二(九月七日)
承前
➂人称代名詞の三格短形mi、ti、mu、jí
二番目に来るものとして、三番目に優先順位が高いのは、人称代名詞の三格である。つまり、「já(私)」から「mi」、「ty」から「ti」、「on」から「mu」、「ona」から「jí」という三格の短い形が作られる。このうち「jí」以外は、強調などで語順を変える場合には、長い形「mně」「tobě」「jemu」を使わなければならないから、「mi」「ti」「mu」は原則として二番目の位置に来ると覚えておくといい。他の人称代名詞の三格「vám(vyの三格)」「nám(myの三格)」「jim(oniの三格)」も、特に強調などの理由がない場合には二番目の位置にきやすいけれども、絶対ではない。
例
・Rodiče mi dali peníze.
(両親がお金をくれた)
・Peníze mi dali rodiče.
※Mně dali peníze rodiče.
・Uvařím ti kávu.
(コーヒーを淹れてあげよう)
・Já ti uvařím kávu.
※Uvařím kávu tobě.
語順の入れ替えや主語の追加があっても、「mi」「ti」が二番目の位置から動かないのは➀Aの場合と同様である。人称代名詞を強調するために二番目以外に置く場合には、「mně」「tobě」を使うのは上に書いた通り。➀Aと組み合わされた場合には、以下のようになる。こちらも語順を入れ替えた例も挙げておく。
➀+➂
・Půjčil jsem mu peníze.
(あの人にお金を貸しました)
・Peníze jsem mu půjčil.
※Já jsem půjčil peníze jemu.
・Nemohl byste jí pomoct?
(彼女を手伝ってもらえませんか)
※Nemohl byste pomoct jí?
・Zítra bych ti uvařil večeři.
(明日夕食を作ってあげよう)
※Tobě bych zítra uvařil večeři.
A+➂
・Líbila se mi Olomouc.
(オロモウツが気に入りました)
・Olomouc se mi líbila
※Mně se líbila Olomouc.
➀+A+➂
・Snažil jsem se mu vysvětlit o japonštině.
(あの人への日本語についての説明を頑張りました)
・Styděl jsem se mu říct, že tomu nerozumím.
(あの人にわからないというのが恥ずかしかったです)
さすがに三つも並べると動詞が二つ入ってくることが多くて、語順の入れ替えが厄介になる。この語順なら正しく使う自信があるが、語順を入れ替えたらちょっと怪しくなる。それはともかく、二番目から➀A➂の順番で並べられているのはわかってもらえるだろう。
「vám」「nám」を使った場合も基本的な語順は「mi」などを使った場合と同様である。
・Líbila se nám Olomouc.
・Styděl jsem se vám říct, že tomu nerozumím.
次はまた長くなりそうなので、ここで一旦切って以下はまた明日ということにさせてもらう。
2018年9月7日15時50分。