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2019年01月31日
出題予測問題<栄養教育論>◎行動科学理論
昨日の問題の解説です。
(2)温度が体温程度の食事は、誤嚥しにくい。
(3)関節訓練による嚥下訓練では、誤嚥の危険性が高い。
(4)舌の運動障害に対しては、食品を細かく刻むとよい。
(5)唾液で食物の表面を覆い付着性を低くするためには、よく噛むとよい。
【解説】正答(5)
(1)誤り。固ゆで卵やカステラなどパサパサしたものは、唾液と混じってベタつき、飲み込みにくく、
喉に詰まりやすい。
(2)誤り。温度が体温程度の食事は、嚥下反射を誘発するのに刺激が少ないため、誤嚥につながりやすい。
(3)誤り。関節訓練による嚥下訓練は、食物を用いない基礎訓練であるため、誤嚥の危険性が低い。
(4)誤り。舌の運動障害では、食塊と形成して咽頭に送ることが困難であるため、
凝集性を高くする必要がある。
食品を細かく刻むことは、口の中でバラバラになってしまうため、適さない。
軟らかく煮て、すりつぶしたり、とろみをつけると良い。
(5)正しい。咀嚼により、固い部分を軟らかくし、変形性を高くし、
唾液と混合し凝集性を高くするとともに、唾液で食物の表面を覆うことで付着性を低くする。
(2)徐脂肪体重の減少は、フレイル(虚弱)につながる。
(3)簡易栄養状態評価表(MNA-SF)は、65歳未満は対象外である。
(4)褥瘡患者では、水分摂取を制限する。
(5)ロコモティブシンドロームの予防では、筋肉トレーニングが有効である。
【解説】正答(4)
(1)正しい。高齢者では、食事摂取量の減少により、
たんぱく質・エネルギー栄養障害(PEM)に陥りやすい。
(2)正しい。
(3)正しい。簡易栄養状態評価表(MNA-SF)は、65歳以上の高齢者の栄養状態を評価する。
高齢者の低栄養を早期に検出することが最大の目的である。
(4)誤り。褥瘡患者では、脱水になりやすいため、適切な水分補給を行う。
(5)正しい。ロコモティブシンドロームは、運動器の障害のために自立度が低下し、
介護が必要となる危険性の高い状態である。
予防では、筋肉トレーニングを含む身体活動を毎日行うことが必要である。
(2)結合組織におけるコラーゲンが減少する。
(3)血中副甲状腺ホルモン(PTH)gは、減少する。
(4)残気量は減少する。
(5)腎血流量は減少する。
【解説】正答(5)
(1)誤り。体たんぱく質と細胞内水分の割合が減少し、体脂肪の割合が増加する。
これは筋肉量の低下によるものである。
(2)誤り。結合組織におけるコラーゲンは増加する。
そのため、総体たんぱく質に占めるコラーゲンの割合は増加する。
(3)誤り。腸管からのカルシウム吸収能の低下により血中カルシウム濃度が低下するため、
血中副甲状腺ホルモン(PTH)は増加し、骨吸収が促進される。
(4)誤り。肺の萎縮、肺胞の弾力性や呼吸筋運動が低下するため、残気量は増加する。
(5)正しい、腎機能の低下により、腎血流量は減少する。
(2)下痢の場合は、水分を制限する。
(3)低栄養に陥りやすいため、エネルギー摂取量が消費量を上回るようにする。
(4)行動範囲の縮小は、低栄養の要因となる。
(5)リンの欠乏は、骨粗鬆症のリスク要因となる。
【解説】正答(4)
(1)誤り。通常、食事から約1Lの水分を摂取している。
食事摂取量の減少は水分不足状態に陥りやすく、脱水のリスクは上昇する。
(2)誤り。下痢の場合は多くの水分を失うので、適切な水分補給が必要である。
(3)誤り。エネルギー終始バランスが維持されるように摂取する。
その指標として、BMIまたは体重変化量を用いて評価する。
(4)正しい。高齢者の低栄養を引き起こす社会的要因として、
経済的困窮や行動範囲が狭まることによる欠食や食物摂取量の不足が挙げられる。
(5)誤り。リンの長期にわたる過剰摂取が骨粗鬆症のリスク要因となる。
今日は、「行動科学理論」の問題です。
栄養教育論は暗記で得点できる教科なので、しっかり得点を稼いでください。
a b c
(1)無条件刺激ーオペラント条件付け ー正の強化子
(2)無条件刺激ーレスポンデント条件付けー負の強化子
(3)随伴刺激 ーオペラント条件付け ー正の強化子
(4)随伴刺激 ーオペラント条件付け ー負の強化子
(5)随伴刺激 ーレスポンデント条件付けー正の強化子
明日解説します。
Q1.高齢期の口腔機能と栄養に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)固ゆで卵は、誤嚥しにくい。(2)温度が体温程度の食事は、誤嚥しにくい。
(3)関節訓練による嚥下訓練では、誤嚥の危険性が高い。
(4)舌の運動障害に対しては、食品を細かく刻むとよい。
(5)唾液で食物の表面を覆い付着性を低くするためには、よく噛むとよい。
【解説】正答(5)
(1)誤り。固ゆで卵やカステラなどパサパサしたものは、唾液と混じってベタつき、飲み込みにくく、
喉に詰まりやすい。
(2)誤り。温度が体温程度の食事は、嚥下反射を誘発するのに刺激が少ないため、誤嚥につながりやすい。
(3)誤り。関節訓練による嚥下訓練は、食物を用いない基礎訓練であるため、誤嚥の危険性が低い。
(4)誤り。舌の運動障害では、食塊と形成して咽頭に送ることが困難であるため、
凝集性を高くする必要がある。
食品を細かく刻むことは、口の中でバラバラになってしまうため、適さない。
軟らかく煮て、すりつぶしたり、とろみをつけると良い。
(5)正しい。咀嚼により、固い部分を軟らかくし、変形性を高くし、
唾液と混合し凝集性を高くするとともに、唾液で食物の表面を覆うことで付着性を低くする。
Q2.高齢期の栄養に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)うつ状態は、低栄養のリスク因子である。(2)徐脂肪体重の減少は、フレイル(虚弱)につながる。
(3)簡易栄養状態評価表(MNA-SF)は、65歳未満は対象外である。
(4)褥瘡患者では、水分摂取を制限する。
(5)ロコモティブシンドロームの予防では、筋肉トレーニングが有効である。
【解説】正答(4)
(1)正しい。高齢者では、食事摂取量の減少により、
たんぱく質・エネルギー栄養障害(PEM)に陥りやすい。
(2)正しい。
(3)正しい。簡易栄養状態評価表(MNA-SF)は、65歳以上の高齢者の栄養状態を評価する。
高齢者の低栄養を早期に検出することが最大の目的である。
(4)誤り。褥瘡患者では、脱水になりやすいため、適切な水分補給を行う。
(5)正しい。ロコモティブシンドロームは、運動器の障害のために自立度が低下し、
介護が必要となる危険性の高い状態である。
予防では、筋肉トレーニングを含む身体活動を毎日行うことが必要である。
Q3.成人期に比較して高齢期に起こる身体的・生理的機能の変化に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)体脂肪の割合が減少する。(2)結合組織におけるコラーゲンが減少する。
(3)血中副甲状腺ホルモン(PTH)gは、減少する。
(4)残気量は減少する。
(5)腎血流量は減少する。
【解説】正答(5)
(1)誤り。体たんぱく質と細胞内水分の割合が減少し、体脂肪の割合が増加する。
これは筋肉量の低下によるものである。
(2)誤り。結合組織におけるコラーゲンは増加する。
そのため、総体たんぱく質に占めるコラーゲンの割合は増加する。
(3)誤り。腸管からのカルシウム吸収能の低下により血中カルシウム濃度が低下するため、
血中副甲状腺ホルモン(PTH)は増加し、骨吸収が促進される。
(4)誤り。肺の萎縮、肺胞の弾力性や呼吸筋運動が低下するため、残気量は増加する。
(5)正しい、腎機能の低下により、腎血流量は減少する。
Q4.高齢期の栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)脱水のリスクは、食事摂取量の減少に伴い低下する。(2)下痢の場合は、水分を制限する。
(3)低栄養に陥りやすいため、エネルギー摂取量が消費量を上回るようにする。
(4)行動範囲の縮小は、低栄養の要因となる。
(5)リンの欠乏は、骨粗鬆症のリスク要因となる。
【解説】正答(4)
(1)誤り。通常、食事から約1Lの水分を摂取している。
食事摂取量の減少は水分不足状態に陥りやすく、脱水のリスクは上昇する。
(2)誤り。下痢の場合は多くの水分を失うので、適切な水分補給が必要である。
(3)誤り。エネルギー終始バランスが維持されるように摂取する。
その指標として、BMIまたは体重変化量を用いて評価する。
(4)正しい。高齢者の低栄養を引き起こす社会的要因として、
経済的困窮や行動範囲が狭まることによる欠食や食物摂取量の不足が挙げられる。
(5)誤り。リンの長期にわたる過剰摂取が骨粗鬆症のリスク要因となる。
今日は、「行動科学理論」の問題です。
栄養教育論は暗記で得点できる教科なので、しっかり得点を稼いでください。
Q1.刺激ー反応理論に関する記述である。【】に入る組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。自発的行動の後に伴う結果である【a】を操作することによって、行動を変容させる理論を【b】という。学習者が望ましい食行動をとった場合に、【c】を与えることで望ましい食行動の出現頻度の増加が期待できる。
a b c
(1)無条件刺激ーオペラント条件付け ー正の強化子
(2)無条件刺激ーレスポンデント条件付けー負の強化子
(3)随伴刺激 ーオペラント条件付け ー正の強化子
(4)随伴刺激 ーオペラント条件付け ー負の強化子
(5)随伴刺激 ーレスポンデント条件付けー正の強化子
明日解説します。
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2019年01月30日
出題予測問題<応用栄養学>◎高齢期(嚥下障害、褥瘡)
昨日の問題の解説です。
(2)卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌量が増加する。
(3)プロゲステロンの分泌量が増加する。
(4)インスリン抵抗性は低下する。
(5)血清LDL-コレステロール値は低下する。
【解説】正答(2)
(1)誤り。閉経は卵巣機能が低下して、エストロゲンの分泌量が減少することにより起こる。
エストロゲンの分泌が停止するわけではない。
(2)正しい。エストロゲン分泌低下により、ネガティブ・フィードバック機構による上位ホルモン分泌が
抑制されず、脳下垂体前葉から卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンの分泌量が増加する。
(3)誤り。排卵が起こらなくなるため排卵後の卵巣にある黄体から分泌されるプロゲステロンも減少する。
(4)誤り。エストロゲンの分泌低下により、インスリン低下性が上昇するため、
更年期以降の女性は2型糖尿病の発症リスクが上昇する。
(5)誤り。血清LDL-コレステロール値は上昇する。エストロゲンには、
LDL-コレステロールを低下させHDL-コレステロールを上昇させる働きがある。
今日は「高齢期」の問題です。
嚥下障害や褥瘡の問題は必ず出題されます。
それも数問は出題されます。
非常に重要な項目になりますので、しっかりと学習しておいてください。
(2)温度が体温程度の食事は、誤嚥しにくい。
(3)関節訓練による嚥下訓練では、誤嚥の危険性が高い。
(4)舌の運動障害に対しては、食品を細かく刻むとよい。
(5)唾液で食物の表面を覆い付着性を低くするためには、よく噛むとよい。
(2)徐脂肪体重の減少は、フレイル(虚弱)につながる。
(3)簡易栄養状態評価表(MNA-SF)は、65歳未満は対象外である。
(4)褥瘡患者では、水分摂取を制限する。
(5)ロコモティブシンドロームの予防では、筋肉トレーニングが有効である。
(2)結合組織におけるコラーゲンが減少する。
(3)血中副甲状腺ホルモン(PTH)gは、減少する。
(4)残気量は減少する。
(5)腎血流量は減少する。
(2)下痢の場合は、水分を制限する。
(3)低栄養に陥りやすいため、エネルギー摂取量が消費量を上回るようにする。
(4)行動範囲の縮小は、低栄養の要因となる。
(5)リンの欠乏は、骨粗鬆症のリスク要因となる。
明日解説します。
Q1.更年期の女性の生理的特徴に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)閉経により、エストロゲンの分泌が停止する。(2)卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌量が増加する。
(3)プロゲステロンの分泌量が増加する。
(4)インスリン抵抗性は低下する。
(5)血清LDL-コレステロール値は低下する。
【解説】正答(2)
(1)誤り。閉経は卵巣機能が低下して、エストロゲンの分泌量が減少することにより起こる。
エストロゲンの分泌が停止するわけではない。
(2)正しい。エストロゲン分泌低下により、ネガティブ・フィードバック機構による上位ホルモン分泌が
抑制されず、脳下垂体前葉から卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンの分泌量が増加する。
(3)誤り。排卵が起こらなくなるため排卵後の卵巣にある黄体から分泌されるプロゲステロンも減少する。
(4)誤り。エストロゲンの分泌低下により、インスリン低下性が上昇するため、
更年期以降の女性は2型糖尿病の発症リスクが上昇する。
(5)誤り。血清LDL-コレステロール値は上昇する。エストロゲンには、
LDL-コレステロールを低下させHDL-コレステロールを上昇させる働きがある。
今日は「高齢期」の問題です。
嚥下障害や褥瘡の問題は必ず出題されます。
それも数問は出題されます。
非常に重要な項目になりますので、しっかりと学習しておいてください。
Q1.高齢期の口腔機能と栄養に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)固ゆで卵は、誤嚥しにくい。(2)温度が体温程度の食事は、誤嚥しにくい。
(3)関節訓練による嚥下訓練では、誤嚥の危険性が高い。
(4)舌の運動障害に対しては、食品を細かく刻むとよい。
(5)唾液で食物の表面を覆い付着性を低くするためには、よく噛むとよい。
Q2.高齢期の栄養に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)うつ状態は、低栄養のリスク因子である。(2)徐脂肪体重の減少は、フレイル(虚弱)につながる。
(3)簡易栄養状態評価表(MNA-SF)は、65歳未満は対象外である。
(4)褥瘡患者では、水分摂取を制限する。
(5)ロコモティブシンドロームの予防では、筋肉トレーニングが有効である。
Q3.成人期に比較して高齢期に起こる身体的・生理的機能の変化に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)体脂肪の割合が減少する。(2)結合組織におけるコラーゲンが減少する。
(3)血中副甲状腺ホルモン(PTH)gは、減少する。
(4)残気量は減少する。
(5)腎血流量は減少する。
Q4.高齢期の栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)脱水のリスクは、食事摂取量の減少に伴い低下する。(2)下痢の場合は、水分を制限する。
(3)低栄養に陥りやすいため、エネルギー摂取量が消費量を上回るようにする。
(4)行動範囲の縮小は、低栄養の要因となる。
(5)リンの欠乏は、骨粗鬆症のリスク要因となる。
明日解説します。
2019年01月29日
出題予測問題<応用栄養学>更年期
昨日の問題を解説します。
(2)エストロゲンの分泌量は、初潮が起こる頃から徐々に増加し始める。
(3)カルシウム蓄積量は、思春期を通じて変わらない。
(4)無月経は、一時的なもので持続することはない。
(5)神経性やせ症(神経性食欲不振症)では、活動性は亢進する。
【解説】正答(5)
(1)誤り。思春期にみられる貧血の多くは、鉄欠乏性貧血である。
思春期には、急激な成長により鉄の需要が増えるが、
思春期の女子では、月経、過度な運動、不規則な食生活やダイエット、
鉄が不足する要因が多いため、鉄欠乏性貧血が多くみられる。
(2)誤り。エストロゲンの分泌は、初潮が起こる2〜3年前から徐々に増加し始める。
(3)誤り。最も多くのカルシウム蓄積がみられる時期は、女子11.8歳と報告されており、
思春期前半で最大となる。
(4)誤り。無月経は、生理的なものと病的なものに大別される。
やせ願望から生じた過剰な減量が引き起こす持続性無月経が問題となっている。
(5)正しい。神経性やせ症は、器質的な疾患がないにもかかわらず、極端なやせ、食行動異常、
やせ願望、無月経、活動性の亢進などがみられる心因性の摂食障害である。
男性に比べ女性に多い。
今日は、「更年期」の問題です。
授乳期や乳児期と比べると出題される可能性は低くなりますが、一問程度出題される可能性があります。
ポイントはしっかりと抑えておきましょう。
(2)卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌量が増加する。
(3)プロゲステロンの分泌量が増加する。
(4)インスリン抵抗性は低下する。
(5)血清LDL-コレステロール値は低下する。
明日解説します。
Q1.思春期女子に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)貧血では、再生不良性貧血が多くみられる。(2)エストロゲンの分泌量は、初潮が起こる頃から徐々に増加し始める。
(3)カルシウム蓄積量は、思春期を通じて変わらない。
(4)無月経は、一時的なもので持続することはない。
(5)神経性やせ症(神経性食欲不振症)では、活動性は亢進する。
【解説】正答(5)
(1)誤り。思春期にみられる貧血の多くは、鉄欠乏性貧血である。
思春期には、急激な成長により鉄の需要が増えるが、
思春期の女子では、月経、過度な運動、不規則な食生活やダイエット、
鉄が不足する要因が多いため、鉄欠乏性貧血が多くみられる。
(2)誤り。エストロゲンの分泌は、初潮が起こる2〜3年前から徐々に増加し始める。
(3)誤り。最も多くのカルシウム蓄積がみられる時期は、女子11.8歳と報告されており、
思春期前半で最大となる。
(4)誤り。無月経は、生理的なものと病的なものに大別される。
やせ願望から生じた過剰な減量が引き起こす持続性無月経が問題となっている。
(5)正しい。神経性やせ症は、器質的な疾患がないにもかかわらず、極端なやせ、食行動異常、
やせ願望、無月経、活動性の亢進などがみられる心因性の摂食障害である。
男性に比べ女性に多い。
今日は、「更年期」の問題です。
授乳期や乳児期と比べると出題される可能性は低くなりますが、一問程度出題される可能性があります。
ポイントはしっかりと抑えておきましょう。
Q1.更年期の女性の生理的特徴に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)閉経により、エストロゲンの分泌が停止する。(2)卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌量が増加する。
(3)プロゲステロンの分泌量が増加する。
(4)インスリン抵抗性は低下する。
(5)血清LDL-コレステロール値は低下する。
明日解説します。
2019年01月28日
出題予測問題<応用栄養学>思春期女子
昨日の問題の解説です。
(2)五体由来のIgGは、生後6か月頃消失する。
(3)大泉門は、生後3か月頃に閉鎖する。
(4)不感蒸泄量は、成人に比べ少ない。
(5)アミラーゼの活性は在胎40週頃には成熟している。
【解説】正答(2)
(1)誤り。新生児では、ふるえによる熱産生はなく、
主に褐色脂肪組織の分解による熱産生が行われている。
(2)正しい。なお、生後3か月頃は、母体由来のIgGが減少し、乳児が産生するIgGも少ないため、
最も少ない時期となる。
(3)誤り。大泉門は、生後1年半頃までに閉鎖する。
(4)誤り。不感蒸泄は、成人に比べ多い。
普通生活の不感蒸泄は、乳児50mL/s/日、幼児40mL/s/日、成人15mL/s/日である。
(5)誤り。アミラーゼの活性は生後2〜3か月から増加し始め、2〜3歳で成人と同じレベルになる。
(2)離乳開始から1か月を過ぎた頃、離乳食は1日2回にする。
(3)生後7〜8か月頃からは、下でつぶせる固さのものを与える。
(4)フォローアップミルクは、生後9か月から3歳頃まで使用してもよい。
(5)生後12〜18か月頃では、卵の1回当たりの目安量は全卵1個である。
【解説】正答(5)
(1)正しい。離乳の開始は、首がしっかり据わる、支えがあれば座れる、食物に興味を示す、
スプーンを口にいれても下で押し出すことが少なくなるなどが認められる頃が適当である。
(2)正しい。離乳開始後ほぼ1か月は、離乳食を1日1回とし、離乳を開始してから1か月を過ぎた頃、
離乳食は1日2回にする。
(3)正しい。舌でつぶせる固さとは、指でつまむと楽につぶせる豆腐くらいの固さが目安となる。
(4)正しい。フォローアップミルクは、たんぱく質や鉄、カルシウムなど離乳食で不足する栄養素を
補う目的として成分を調整し製造した粉乳で、母乳や育児用ミルクの代替品ではない。
牛乳代替品として生後9か月から3歳頃まで使用してもよい。
(5)誤り。生後12〜18か月頃では、卵の1回当たりの目安量は全卵1/2〜2/3個である。
(2)新生児の生理的黄疸は、生後2〜3日で自然に消失していく。
(3)心拍数は、年齢とともに増加していく。
(4)母乳栄養児の腸では、ビフィズス菌が優位である。
(5)乳歯は、生後3〜4か月頃に生え始める。
【解説】正答(4)
(1)誤り。新生児は出生後、一時的に体重が出生時より5〜10%減少するが、7〜10日で回復する。
(2)誤り。新生児の生理的黄疸は、生後2〜3日で出現し、7〜10日で自然に消失していく。
(3)誤り。心拍数は、年齢とともに減少する。
新生児の心拍数は120〜140回/分、乳幼児は100〜120回/分、成人は60〜80回/分である。
(4)正しい。なお、人口栄養児では大腸菌や腸球菌が優位である。
(5)誤り。乳歯は、生後6〜8か月頃に生え始め、2歳6か月〜3歳6か月頃に生え揃う。
(2)生後7〜8か月頃から、ごく薄味であれば味付けをしてもよい。
(3)生後9〜11か月頃では、歯茎で噛める硬さを調理形態の目安とする。
(4)生後12〜18か月頃では、全粥90〜軟飯80gを穀類の目安とする。
(5)離乳の完了とは、母乳や育児用ミルクを使用しないことを意味する。
【解説】正答(2)
(1)誤り。上唇にこすりつける方法や口の中に流し入れる方法は、
乳児が自分で口の中に離乳食を取り込む練習にならない。
生後5〜6か月では、スプーンを水平に下唇におき、上唇がおりてきて、
離乳食を取り込もうとしたらスプーンをゆっくり引き抜く方法で与える。
(2)正しい。生後7〜8か月では、いろいろな味や舌ざわりを楽しめるように食品の種類を増やしていく。
(3)誤り。生後9〜11か月頃では、歯茎でつぶせる固さを調理形態の目安とする。
歯茎で噛める固さを調理形態の目安とするのは、生後12〜18か月頃である。
(4)誤り。生後12〜18か月では、軟飯90g〜ご飯80gを穀類の目安とする。
全粥90g〜軟飯80gを穀類の目安量とするのは、生後9〜11か月頃である。
(5)誤り。離乳の完了とは、形のある食物をかみつぶすことができるようになり、
エネルギーや栄養素の大部分が乳汁以外の食物から摂れるようになった状態をいう。
目安時期は、生後12〜18か月頃である。
今日は、「思春期女子」の問題です。
思春期女子に関する出題としては「神経性食欲不振症」に関するものが多いので、学習しておいてください。
(2)エストロゲンの分泌量は、初潮が起こる頃から徐々に増加し始める。
(3)カルシウム蓄積量は、思春期を通じて変わらない。
(4)無月経は、一時的なもので持続することはない。
(5)神経性やせ症(神経性食欲不振症)では、活動性は亢進する。
明日解説します。
Q1.乳児期の生理的特徴に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)新生児では、ふるえによる熱産生が行われている。(2)五体由来のIgGは、生後6か月頃消失する。
(3)大泉門は、生後3か月頃に閉鎖する。
(4)不感蒸泄量は、成人に比べ少ない。
(5)アミラーゼの活性は在胎40週頃には成熟している。
【解説】正答(2)
(1)誤り。新生児では、ふるえによる熱産生はなく、
主に褐色脂肪組織の分解による熱産生が行われている。
(2)正しい。なお、生後3か月頃は、母体由来のIgGが減少し、乳児が産生するIgGも少ないため、
最も少ない時期となる。
(3)誤り。大泉門は、生後1年半頃までに閉鎖する。
(4)誤り。不感蒸泄は、成人に比べ多い。
普通生活の不感蒸泄は、乳児50mL/s/日、幼児40mL/s/日、成人15mL/s/日である。
(5)誤り。アミラーゼの活性は生後2〜3か月から増加し始め、2〜3歳で成人と同じレベルになる。
Q2.離乳の進め方に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)離乳の開始は、哺乳反射の減弱や消失が認められることが適当である。(2)離乳開始から1か月を過ぎた頃、離乳食は1日2回にする。
(3)生後7〜8か月頃からは、下でつぶせる固さのものを与える。
(4)フォローアップミルクは、生後9か月から3歳頃まで使用してもよい。
(5)生後12〜18か月頃では、卵の1回当たりの目安量は全卵1個である。
【解説】正答(5)
(1)正しい。離乳の開始は、首がしっかり据わる、支えがあれば座れる、食物に興味を示す、
スプーンを口にいれても下で押し出すことが少なくなるなどが認められる頃が適当である。
(2)正しい。離乳開始後ほぼ1か月は、離乳食を1日1回とし、離乳を開始してから1か月を過ぎた頃、
離乳食は1日2回にする。
(3)正しい。舌でつぶせる固さとは、指でつまむと楽につぶせる豆腐くらいの固さが目安となる。
(4)正しい。フォローアップミルクは、たんぱく質や鉄、カルシウムなど離乳食で不足する栄養素を
補う目的として成分を調整し製造した粉乳で、母乳や育児用ミルクの代替品ではない。
牛乳代替品として生後9か月から3歳頃まで使用してもよい。
(5)誤り。生後12〜18か月頃では、卵の1回当たりの目安量は全卵1/2〜2/3個である。
Q3.乳幼児の生理的特徴に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)新生児は出生後、一時的に体重は出生時より15〜20%減少する。(2)新生児の生理的黄疸は、生後2〜3日で自然に消失していく。
(3)心拍数は、年齢とともに増加していく。
(4)母乳栄養児の腸では、ビフィズス菌が優位である。
(5)乳歯は、生後3〜4か月頃に生え始める。
【解説】正答(4)
(1)誤り。新生児は出生後、一時的に体重が出生時より5〜10%減少するが、7〜10日で回復する。
(2)誤り。新生児の生理的黄疸は、生後2〜3日で出現し、7〜10日で自然に消失していく。
(3)誤り。心拍数は、年齢とともに減少する。
新生児の心拍数は120〜140回/分、乳幼児は100〜120回/分、成人は60〜80回/分である。
(4)正しい。なお、人口栄養児では大腸菌や腸球菌が優位である。
(5)誤り。乳歯は、生後6〜8か月頃に生え始め、2歳6か月〜3歳6か月頃に生え揃う。
Q4.妊離乳の進め方に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)生後5〜6か月頃では、スプーンを上唇にこすりつけ離乳食を与える。(2)生後7〜8か月頃から、ごく薄味であれば味付けをしてもよい。
(3)生後9〜11か月頃では、歯茎で噛める硬さを調理形態の目安とする。
(4)生後12〜18か月頃では、全粥90〜軟飯80gを穀類の目安とする。
(5)離乳の完了とは、母乳や育児用ミルクを使用しないことを意味する。
【解説】正答(2)
(1)誤り。上唇にこすりつける方法や口の中に流し入れる方法は、
乳児が自分で口の中に離乳食を取り込む練習にならない。
生後5〜6か月では、スプーンを水平に下唇におき、上唇がおりてきて、
離乳食を取り込もうとしたらスプーンをゆっくり引き抜く方法で与える。
(2)正しい。生後7〜8か月では、いろいろな味や舌ざわりを楽しめるように食品の種類を増やしていく。
(3)誤り。生後9〜11か月頃では、歯茎でつぶせる固さを調理形態の目安とする。
歯茎で噛める固さを調理形態の目安とするのは、生後12〜18か月頃である。
(4)誤り。生後12〜18か月では、軟飯90g〜ご飯80gを穀類の目安とする。
全粥90g〜軟飯80gを穀類の目安量とするのは、生後9〜11か月頃である。
(5)誤り。離乳の完了とは、形のある食物をかみつぶすことができるようになり、
エネルギーや栄養素の大部分が乳汁以外の食物から摂れるようになった状態をいう。
目安時期は、生後12〜18か月頃である。
今日は、「思春期女子」の問題です。
思春期女子に関する出題としては「神経性食欲不振症」に関するものが多いので、学習しておいてください。
Q1.思春期女子に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)貧血では、再生不良性貧血が多くみられる。(2)エストロゲンの分泌量は、初潮が起こる頃から徐々に増加し始める。
(3)カルシウム蓄積量は、思春期を通じて変わらない。
(4)無月経は、一時的なもので持続することはない。
(5)神経性やせ症(神経性食欲不振症)では、活動性は亢進する。
明日解説します。
2019年01月27日
出題予測問題<応用栄養学>◎乳児期・離乳の進め方
昨日の問題の解説です。
(2)つわりは、初妊婦より経産婦で多い。
(3)基礎代謝は、妊娠により低下する。
(4)インスリンの感受性が増大する。
(5)血漿フィブリノーゲン値は、増加する。
【解説】正答(5)
(1)誤り。循環血液量は、妊娠前に比べ著しく増加する。
妊娠24〜36週頃には、血漿成分が約40%増加するのに対し、血球成分は約20%の増加であるため、
見かけ上の赤血球数、血色素量、ヘマトクリット値は低下する。
これを生理的貧血という。
(2)誤り。つわりは、妊娠初期にみられる、胸やけ・食欲不振・嗜好の変化などの症状をいい、
経産婦より初産婦で多い。
(3)誤り。基礎代謝は、妊娠により亢進し、妊娠の後期には妊娠前の+20%になる。
(4)誤り。胎盤が産生するホルモンの分泌亢進や体脂肪の増加により、インスリンの抵抗性が増大する。
このホルモンの作用により、胎児へ優先的にグルコースが供給されている。
(2)日本人の食事摂取基準(2015年版)におけるエネルギーの負荷量は、授乳期で最も多い。
(3)葉酸の摂取は、1日当たり1rを超えるべきではないとされている。
(4)βカロテンの過剰摂取により先天奇形が増加する。
(5)妊娠高血圧症候群の場合は、カルシウム付加は必要ない。
【解説】正答(3)
(1)誤り。非妊娠期の体格区分が「やせ」の妊婦では、妊娠中の推奨体重増加量を9〜12sとする。
(2)誤り。日本人の食事摂取基準(2015年版)におけるエネルギーの付加量は、妊娠後期で最も多い。
エネルギーの付加量は、妊娠初期で∔50kcal/日、妊娠中期で∔250kcal/日、妊娠後期で∔450kcal/日、
授乳期で∔350kcal/日である。
(3)正しい。妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までの間に葉酸を摂取することにより、
胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低減することができる。
(4)誤り。ビタミンAは、過剰摂取により先天奇形が増加することが報告されているが、
プロビタミンAであるβ-カロテンの過剰摂取による先天奇形については、報告がなされていない。
(5)誤り。妊娠期には、腸管からのカルシウム吸収率が高まると同時に、
通常より多く取り込まれたカルシウムは母親の尿中排泄量を増加させることから
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」においては、
妊娠期・授乳期ともにカルシウムは付加量なしで設定されている。
しかし、妊娠高血圧症候群などの胎盤機能低下がある場合には、
カルシウムの吸収率が増加しないため、カルシウム付加は相当量必要とされている。
(2)吸啜刺激は、プロラクチンの分泌を低下させる。
(3)プロラクチンは、射乳を起こす。
(4)オキシトシンは、子宮筋の収縮を促進する。
(5)母乳は、牛乳に比べ飽和脂肪酸を多く含んでいる。
【解説】正答(4)
(1)誤り。妊娠中に増加した脂肪は、産後3〜6か月で妊娠前の状態に戻すことが望ましい。
(2)誤り。吸啜刺激は、脳下垂体前葉から分泌されるプロラクチンと、
脳下垂体後葉から分泌されるオキシトシンの分泌を促進させる。
(3)誤り。プロラクチンは、乳汁を産生する。
(4)正しい。オキシトシンは、子宮筋の収縮を促進し、子宮を妊娠前の状態に戻すのを助ける。
また、乳腺周囲の筋上皮細胞を収縮させて乳汁の射出を行う。
(5)誤り。母乳は、牛乳に比べ不飽和脂肪酸を多く含んでいる。
飽和脂肪酸は、母乳とり牛乳に多く含まれる。
(2)葉酸
(3)ナトリウム
(4)カルシウム
(5)ヨウ素
【解説】正答(2)、(5)
(1)誤り。妊婦では、トリプトファンーニコチンアミド転換率が、非妊娠時に比べて増大することにより、付加量をまかなっているため、ナイアシンの付加量は設定されていない。
(2)・(5)正しい。妊婦に付加量が設定されている栄養素は、たんぱく質、ビタミンA・B₁・B₂・B₆・
B₁₂、葉酸、ビタミンC、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、セレンである。
(3)誤り。ナトリウムは通常の食事で十分補えるので、付加量は設定されていない。
(4)誤り。妊娠中は母体の代謝動態が変化し、腸管からのカルシウム吸収率は著しく増加し、
カルシウムは胎児側へ蓄積される。
同時に、通常より多く母体に取り込まれたカルシウムは、母親の尿中排泄量を著しく増加させる。
そのため、付加量は必要がないと判断された。
今日は、「乳幼児・離乳の進め方」の問題です。
特に、離乳の進め方については頻出項目です。
離乳の進め方の表を眺めてしっかり覚えておいてください。
(2)五体由来のIgGは、生後6か月頃消失する。
(3)大泉門は、生後3か月頃に閉鎖する。
(4)不感蒸泄量は、成人に比べ少ない。
(5)アミラーゼの活性は在胎40週頃には成熟している。
(2)離乳開始から1か月を過ぎた頃、離乳食は1日2回にする。
(3)生後7〜8か月頃からは、下でつぶせる固さのものを与える。
(4)フォローアップミルクは、生後9か月から3歳頃まで使用してもよい。
(5)生後12〜18か月頃では、卵の1回当たりの目安量は全卵1個である。
(2)新生児の生理的黄疸は、生後2〜3日で自然に消失していく。
(3)心拍数は、年齢とともに増加していく。
(4)母乳栄養児の腸では、ビフィズス菌が優位である。
(5)乳歯は、生後3〜4か月頃に生え始める。
(2)生後7〜8か月頃から、ごく薄味であれば味付けをしてもよい。
(3)生後9〜11か月頃では、歯茎で噛める硬さを調理形態の目安とする。
(4)生後12〜18か月頃では、全粥90〜軟飯80gを穀類の目安とする。
(5)離乳の完了とは、母乳や育児用ミルクを使用しないことを意味する。
明日解説します。
Q1.妊娠による母体の変化に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)循環血液量は、妊娠前と比べて変化がみられない。(2)つわりは、初妊婦より経産婦で多い。
(3)基礎代謝は、妊娠により低下する。
(4)インスリンの感受性が増大する。
(5)血漿フィブリノーゲン値は、増加する。
【解説】正答(5)
(1)誤り。循環血液量は、妊娠前に比べ著しく増加する。
妊娠24〜36週頃には、血漿成分が約40%増加するのに対し、血球成分は約20%の増加であるため、
見かけ上の赤血球数、血色素量、ヘマトクリット値は低下する。
これを生理的貧血という。
(2)誤り。つわりは、妊娠初期にみられる、胸やけ・食欲不振・嗜好の変化などの症状をいい、
経産婦より初産婦で多い。
(3)誤り。基礎代謝は、妊娠により亢進し、妊娠の後期には妊娠前の+20%になる。
(4)誤り。胎盤が産生するホルモンの分泌亢進や体脂肪の増加により、インスリンの抵抗性が増大する。
このホルモンの作用により、胎児へ優先的にグルコースが供給されている。
Q2.妊娠期・授乳期の栄養ケアに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)非妊娠時の体格区分が「やせ」の妊婦では、妊娠中の推奨体重増加量を7〜12sとする。(2)日本人の食事摂取基準(2015年版)におけるエネルギーの負荷量は、授乳期で最も多い。
(3)葉酸の摂取は、1日当たり1rを超えるべきではないとされている。
(4)βカロテンの過剰摂取により先天奇形が増加する。
(5)妊娠高血圧症候群の場合は、カルシウム付加は必要ない。
【解説】正答(3)
(1)誤り。非妊娠期の体格区分が「やせ」の妊婦では、妊娠中の推奨体重増加量を9〜12sとする。
(2)誤り。日本人の食事摂取基準(2015年版)におけるエネルギーの付加量は、妊娠後期で最も多い。
エネルギーの付加量は、妊娠初期で∔50kcal/日、妊娠中期で∔250kcal/日、妊娠後期で∔450kcal/日、
授乳期で∔350kcal/日である。
(3)正しい。妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までの間に葉酸を摂取することにより、
胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低減することができる。
(4)誤り。ビタミンAは、過剰摂取により先天奇形が増加することが報告されているが、
プロビタミンAであるβ-カロテンの過剰摂取による先天奇形については、報告がなされていない。
(5)誤り。妊娠期には、腸管からのカルシウム吸収率が高まると同時に、
通常より多く取り込まれたカルシウムは母親の尿中排泄量を増加させることから
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」においては、
妊娠期・授乳期ともにカルシウムは付加量なしで設定されている。
しかし、妊娠高血圧症候群などの胎盤機能低下がある場合には、
カルシウムの吸収率が増加しないため、カルシウム付加は相当量必要とされている。
Q3.授乳期の生理的特徴に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)妊娠中に増加した脂肪は、産後8〜10か月で妊娠前の状態に戻すことが望ましい。(2)吸啜刺激は、プロラクチンの分泌を低下させる。
(3)プロラクチンは、射乳を起こす。
(4)オキシトシンは、子宮筋の収縮を促進する。
(5)母乳は、牛乳に比べ飽和脂肪酸を多く含んでいる。
【解説】正答(4)
(1)誤り。妊娠中に増加した脂肪は、産後3〜6か月で妊娠前の状態に戻すことが望ましい。
(2)誤り。吸啜刺激は、脳下垂体前葉から分泌されるプロラクチンと、
脳下垂体後葉から分泌されるオキシトシンの分泌を促進させる。
(3)誤り。プロラクチンは、乳汁を産生する。
(4)正しい。オキシトシンは、子宮筋の収縮を促進し、子宮を妊娠前の状態に戻すのを助ける。
また、乳腺周囲の筋上皮細胞を収縮させて乳汁の射出を行う。
(5)誤り。母乳は、牛乳に比べ不飽和脂肪酸を多く含んでいる。
飽和脂肪酸は、母乳とり牛乳に多く含まれる。
Q4.日本人の食事摂取基準(2015年版)において、妊婦に負荷量が設定されている栄養素である。正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)ナイアシン(2)葉酸
(3)ナトリウム
(4)カルシウム
(5)ヨウ素
【解説】正答(2)、(5)
(1)誤り。妊婦では、トリプトファンーニコチンアミド転換率が、非妊娠時に比べて増大することにより、付加量をまかなっているため、ナイアシンの付加量は設定されていない。
(2)・(5)正しい。妊婦に付加量が設定されている栄養素は、たんぱく質、ビタミンA・B₁・B₂・B₆・
B₁₂、葉酸、ビタミンC、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、セレンである。
(3)誤り。ナトリウムは通常の食事で十分補えるので、付加量は設定されていない。
(4)誤り。妊娠中は母体の代謝動態が変化し、腸管からのカルシウム吸収率は著しく増加し、
カルシウムは胎児側へ蓄積される。
同時に、通常より多く母体に取り込まれたカルシウムは、母親の尿中排泄量を著しく増加させる。
そのため、付加量は必要がないと判断された。
今日は、「乳幼児・離乳の進め方」の問題です。
特に、離乳の進め方については頻出項目です。
離乳の進め方の表を眺めてしっかり覚えておいてください。
Q1.乳児期の生理的特徴に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)新生児では、ふるえによる熱産生が行われている。(2)五体由来のIgGは、生後6か月頃消失する。
(3)大泉門は、生後3か月頃に閉鎖する。
(4)不感蒸泄量は、成人に比べ少ない。
(5)アミラーゼの活性は在胎40週頃には成熟している。
Q2.離乳の進め方に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)離乳の開始は、哺乳反射の減弱や消失が認められることが適当である。(2)離乳開始から1か月を過ぎた頃、離乳食は1日2回にする。
(3)生後7〜8か月頃からは、下でつぶせる固さのものを与える。
(4)フォローアップミルクは、生後9か月から3歳頃まで使用してもよい。
(5)生後12〜18か月頃では、卵の1回当たりの目安量は全卵1個である。
Q3.乳幼児の生理的特徴に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)新生児は出生後、一時的に体重は出生時より15〜20%減少する。(2)新生児の生理的黄疸は、生後2〜3日で自然に消失していく。
(3)心拍数は、年齢とともに増加していく。
(4)母乳栄養児の腸では、ビフィズス菌が優位である。
(5)乳歯は、生後3〜4か月頃に生え始める。
Q4.妊離乳の進め方に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)生後5〜6か月頃では、スプーンを上唇にこすりつけ離乳食を与える。(2)生後7〜8か月頃から、ごく薄味であれば味付けをしてもよい。
(3)生後9〜11か月頃では、歯茎で噛める硬さを調理形態の目安とする。
(4)生後12〜18か月頃では、全粥90〜軟飯80gを穀類の目安とする。
(5)離乳の完了とは、母乳や育児用ミルクを使用しないことを意味する。
明日解説します。
2019年01月26日
出題予測問題<応用栄養学>◎妊娠期・授乳期
昨日の問題の解説です。
(2)耐容上限量(UL)の健康障害に関する今までの報告数は多い。
(3)目標量(DG)の主な算定根拠は、疫学研究である。
(4)国内外の学術論文および入手可能な学術資料を最大限に活用している。
(5)摂取源には、栄養機能食品やサプリメントも含まれる。
【解説】回答(2)
(1)正しい。なお、日本人の食事摂取基準は健康増進法に基づき厚生労働省が定めるもので、
国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギー
及び栄養素の量の基準を示すものである。
(2)誤り。耐容上限量(UL)の健康障害に関する今までの報告数は
「極めて少ない」〜「少ない」とされている。
(3)正しい。目標量(DG)の主な算定根拠は、介入研究を含む疫学研究である。
(4)正しい。系統的レビューの手法を用い、
可能な限り化学的根拠に基づいた策定を行うことを基本とした。
(5)正しい。摂取源には、通常の食品以外に、いわゆるドリンク剤、栄養剤、栄養素を強化した食品、
特定保健用食品、栄養機能食品、いわゆる健康食品やサプリメントも含まれる。
疾病の治癒を目的とせず、健康増進の目的で摂取される食品に含まれるエネルギーと
栄養素も含むものとする。
(2)ナトリウム(食塩摂取量)の目標(DG)は、6歳以上のすべての年齢区分で設定されている。
(3)目安量(AI)は、推定平均必要量(EAR)を用いて算出される。
(4)耐容上限量(UL)は、十分な科学根拠が得られない栄養素については設定していない。
(5)鉄の推定平均必要量(EAR)は、出納法を用いて設定している。
【解説】正答(4)
(1)誤り。エネルギーの摂取量及び消費量のバランスの維持を示す指標として、BMIが採用された。
(2)誤り。ナトリウム(食塩相当量)の目標量(DG)は、1歳以上のすべての年齢区分で設定されている。
1歳未満では、目安量(AI)が設定されている。
(3)誤り。目安量(AI)は、十分な科学的根拠が得られず推定平均必要量(EAR)を算定できない場合の
代替指標である。
推定平均必要量を用いて算出するのは、推奨量である。
推奨量は、推定平均必要量×(1+2×変動係数)で算出され、その変動係数は、栄養素によって異なる。
(4)正しい。十分な科学的根拠が得られた場合には、新たに耐容条件量(UL)を設定するとされている。
(5)誤り。鉄の推定平均必要量(EAR)は、要因加算法を用いて算出している(0〜5月児を除く)。
要因加算法とは、蓄積に必要な量や排泄される量などを足していく方法で、
1日に必要な栄養素の量を見かけの吸収率で割って計算する。
出納法とは、体に入った量と出した量を調べて、維持量を計算する方法である。
(2)食塩相当量は、男女とも7.0g/日未満である。
(3)食物繊維は、男女で20g/日以上、女性で18g/日以上である。
(4)カリウムは、男女で2,800r/日以上、女性で2,600r/日以上である。
(5)リンは、男性で1,000r/日以上、女性で800r/日以上である。
【解説】正答(3)
(1)誤り。エネルギー産生栄養素バランスの脂質は、20〜30%である。
その他は、たんぱく質13〜20%、炭水化物50〜65%、飽和脂肪酸7%以下と設定されている。
(2)誤り。食塩相当量は、男性で8.0g/日未満、女性で7.0g/日未満である。
(3)正しい。なお、食物繊維の摂取不足で生活習慣病の発症に関連するという報告が多いことから、
目標量を設定することが適当であると判断された。
(4)誤り。カリウムの目標量は、男性で3,000r/日以上、女性で2,600mg/日以上である。
(5)誤り。リンは目標量が設定されていない。
目安量として男性で1,000r/日、女性で800r/日が設定されている。
(2)70歳以上の目標とするBMIは、虚弱の予防及び生活習慣病の重症化の両者に配慮している。
(3)食物繊維の目標量(DG)は、6歳以上で範囲の下の値のみを設定している。
(4)コレステロールの目標量(DG)は、18歳以上で範囲の上の値のみを設定している。
(5)推定平均必要量(EAR)から推奨量(RDA)を算定する際の変動係数は、
ビタミンAよりビタミンCの方が大きい。
【解説】正答(3)
(1)誤り。50〜69歳で目標とするBMIは、20.0〜24.9s/uである。
(2)誤り。70歳以上の目標とするBMIは、虚弱の予防及び生活習慣病の予防の両者に配慮している。
(3)正しい。
(4)誤り。日本人の食事摂取基準(2015年版)では、コレステロールの基準は設定されていない。
脂質の中で飽和脂肪酸の目標量(DG)は、18歳以上で範囲の上の値のみを設定している。
(5)誤り。推定平均必要量(EAR)から推奨量(RDA)を算定する際の変動係数は、
ビタミンCよりビタミンAの方が大きい。
(2)ビタミンB₁は、尿中にビタミンB₁の排泄量が増大し始める摂取量から算定された。
(3)ナイアシンは、ペラグラを予防できる最小摂取量から算定された。
(4)ナトリウムは、不可避損失量を補う量から算定された。
(5)マグネシウムは、出納試験結果による平衡維持量から算定された。
【解説】正答(1)
(1)誤り。ビタミンAは、ビタミンA欠乏症を示さないで、
肝臓内ビタミンA貯蔵量の最低値を維持できる量から算定された。
(2)正しい。欠乏症の予防を指標とはせず、
尿中にビタミンB₁の排泄量が増大し始める摂取量から算定された。
ビタミンB₁についても同様である。
(3)正しい。
(4)正しい。
(5)正しい。
今日は、「妊娠期・授乳期」の問題です。
国家試験では色々な疾患や成長段階からの出題がありますが、
この妊娠期・授乳期は非常に出題率が高い項目です。
成人と比べてどんな栄養素の付加が推奨されているのか、
また前期・中期・後期によっても数字が違うことを理解しておいてください。
細かい数字が出題されることもあるので、数字もインプットしておきましょう。
(2)つわりは、初妊婦より経産婦で多い。
(3)基礎代謝は、妊娠により低下する。
(4)インスリンの感受性が増大する。
(5)血漿フィブリノーゲン値は、増加する。
(2)日本人の食事摂取基準(2015年版)におけるエネルギーの負荷量は、授乳期で最も多い。
(3)葉酸の摂取は、1日当たり1rを超えるべきではないとされている。
(4)βカロテンの過剰摂取により先天奇形が増加する。
(5)妊娠高血圧症候群の場合は、カルシウム付加は必要ない。
(2)吸啜刺激は、プロラクチンの分泌を低下させる。
(3)プロラクチンは、射乳を起こす。
(4)オキシトシンは、子宮筋の収縮を促進する。
(5)母乳は、牛乳に比べ飽和脂肪酸を多く含んでいる。
(2)葉酸
(3)ナトリウム
(4)カルシウム
(5)ヨウ素
明日解説します。
Q1.日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)使用期間は、平成27(2015)年度から平成31(2019)年度の5年間である。(2)耐容上限量(UL)の健康障害に関する今までの報告数は多い。
(3)目標量(DG)の主な算定根拠は、疫学研究である。
(4)国内外の学術論文および入手可能な学術資料を最大限に活用している。
(5)摂取源には、栄養機能食品やサプリメントも含まれる。
【解説】回答(2)
(1)正しい。なお、日本人の食事摂取基準は健康増進法に基づき厚生労働省が定めるもので、
国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギー
及び栄養素の量の基準を示すものである。
(2)誤り。耐容上限量(UL)の健康障害に関する今までの報告数は
「極めて少ない」〜「少ない」とされている。
(3)正しい。目標量(DG)の主な算定根拠は、介入研究を含む疫学研究である。
(4)正しい。系統的レビューの手法を用い、
可能な限り化学的根拠に基づいた策定を行うことを基本とした。
(5)正しい。摂取源には、通常の食品以外に、いわゆるドリンク剤、栄養剤、栄養素を強化した食品、
特定保健用食品、栄養機能食品、いわゆる健康食品やサプリメントも含まれる。
疾病の治癒を目的とせず、健康増進の目的で摂取される食品に含まれるエネルギーと
栄養素も含むものとする。
Q2.日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エネルギーの摂取量及び消費量のバランスの維持を示す指標として、推定エネルギー必要量が採用された。(2)ナトリウム(食塩摂取量)の目標(DG)は、6歳以上のすべての年齢区分で設定されている。
(3)目安量(AI)は、推定平均必要量(EAR)を用いて算出される。
(4)耐容上限量(UL)は、十分な科学根拠が得られない栄養素については設定していない。
(5)鉄の推定平均必要量(EAR)は、出納法を用いて設定している。
【解説】正答(4)
(1)誤り。エネルギーの摂取量及び消費量のバランスの維持を示す指標として、BMIが採用された。
(2)誤り。ナトリウム(食塩相当量)の目標量(DG)は、1歳以上のすべての年齢区分で設定されている。
1歳未満では、目安量(AI)が設定されている。
(3)誤り。目安量(AI)は、十分な科学的根拠が得られず推定平均必要量(EAR)を算定できない場合の
代替指標である。
推定平均必要量を用いて算出するのは、推奨量である。
推奨量は、推定平均必要量×(1+2×変動係数)で算出され、その変動係数は、栄養素によって異なる。
(4)正しい。十分な科学的根拠が得られた場合には、新たに耐容条件量(UL)を設定するとされている。
(5)誤り。鉄の推定平均必要量(EAR)は、要因加算法を用いて算出している(0〜5月児を除く)。
要因加算法とは、蓄積に必要な量や排泄される量などを足していく方法で、
1日に必要な栄養素の量を見かけの吸収率で割って計算する。
出納法とは、体に入った量と出した量を調べて、維持量を計算する方法である。
Q3.日本人の食事摂取基準(2015年版)における成人期の目標量に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エネルギー産生栄養素バランス(%エネルギー)の脂質は、20〜25%である。(2)食塩相当量は、男女とも7.0g/日未満である。
(3)食物繊維は、男女で20g/日以上、女性で18g/日以上である。
(4)カリウムは、男女で2,800r/日以上、女性で2,600r/日以上である。
(5)リンは、男性で1,000r/日以上、女性で800r/日以上である。
【解説】正答(3)
(1)誤り。エネルギー産生栄養素バランスの脂質は、20〜30%である。
その他は、たんぱく質13〜20%、炭水化物50〜65%、飽和脂肪酸7%以下と設定されている。
(2)誤り。食塩相当量は、男性で8.0g/日未満、女性で7.0g/日未満である。
(3)正しい。なお、食物繊維の摂取不足で生活習慣病の発症に関連するという報告が多いことから、
目標量を設定することが適当であると判断された。
(4)誤り。カリウムの目標量は、男性で3,000r/日以上、女性で2,600mg/日以上である。
(5)誤り。リンは目標量が設定されていない。
目安量として男性で1,000r/日、女性で800r/日が設定されている。
Q4.日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)50〜69歳で目標とするBMIは、18.5〜24.9s/uである。(2)70歳以上の目標とするBMIは、虚弱の予防及び生活習慣病の重症化の両者に配慮している。
(3)食物繊維の目標量(DG)は、6歳以上で範囲の下の値のみを設定している。
(4)コレステロールの目標量(DG)は、18歳以上で範囲の上の値のみを設定している。
(5)推定平均必要量(EAR)から推奨量(RDA)を算定する際の変動係数は、
ビタミンAよりビタミンCの方が大きい。
【解説】正答(3)
(1)誤り。50〜69歳で目標とするBMIは、20.0〜24.9s/uである。
(2)誤り。70歳以上の目標とするBMIは、虚弱の予防及び生活習慣病の予防の両者に配慮している。
(3)正しい。
(4)誤り。日本人の食事摂取基準(2015年版)では、コレステロールの基準は設定されていない。
脂質の中で飽和脂肪酸の目標量(DG)は、18歳以上で範囲の上の値のみを設定している。
(5)誤り。推定平均必要量(EAR)から推奨量(RDA)を算定する際の変動係数は、
ビタミンCよりビタミンAの方が大きい。
Q5.日本人の食事摂取基準(2015年版)におけるビタミン及びミネラルの推定平均必要量(EAR)に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)ビタミンAは、夜盲症を予防できる最小摂取量から算定された。(2)ビタミンB₁は、尿中にビタミンB₁の排泄量が増大し始める摂取量から算定された。
(3)ナイアシンは、ペラグラを予防できる最小摂取量から算定された。
(4)ナトリウムは、不可避損失量を補う量から算定された。
(5)マグネシウムは、出納試験結果による平衡維持量から算定された。
【解説】正答(1)
(1)誤り。ビタミンAは、ビタミンA欠乏症を示さないで、
肝臓内ビタミンA貯蔵量の最低値を維持できる量から算定された。
(2)正しい。欠乏症の予防を指標とはせず、
尿中にビタミンB₁の排泄量が増大し始める摂取量から算定された。
ビタミンB₁についても同様である。
(3)正しい。
(4)正しい。
(5)正しい。
今日は、「妊娠期・授乳期」の問題です。
国家試験では色々な疾患や成長段階からの出題がありますが、
この妊娠期・授乳期は非常に出題率が高い項目です。
成人と比べてどんな栄養素の付加が推奨されているのか、
また前期・中期・後期によっても数字が違うことを理解しておいてください。
細かい数字が出題されることもあるので、数字もインプットしておきましょう。
Q1.妊娠による母体の変化に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)循環血液量は、妊娠前と比べて変化がみられない。(2)つわりは、初妊婦より経産婦で多い。
(3)基礎代謝は、妊娠により低下する。
(4)インスリンの感受性が増大する。
(5)血漿フィブリノーゲン値は、増加する。
Q2.妊娠期・授乳期の栄養ケアに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)非妊娠時の体格区分が「やせ」の妊婦では、妊娠中の推奨体重増加量を7〜12sとする。(2)日本人の食事摂取基準(2015年版)におけるエネルギーの負荷量は、授乳期で最も多い。
(3)葉酸の摂取は、1日当たり1rを超えるべきではないとされている。
(4)βカロテンの過剰摂取により先天奇形が増加する。
(5)妊娠高血圧症候群の場合は、カルシウム付加は必要ない。
Q3.授乳期の生理的特徴に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)妊娠中に増加した脂肪は、産後8〜10か月で妊娠前の状態に戻すことが望ましい。(2)吸啜刺激は、プロラクチンの分泌を低下させる。
(3)プロラクチンは、射乳を起こす。
(4)オキシトシンは、子宮筋の収縮を促進する。
(5)母乳は、牛乳に比べ飽和脂肪酸を多く含んでいる。
Q4.日本人の食事摂取基準(2015年版)において、妊婦に負荷量が設定されている栄養素である。正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)ナイアシン(2)葉酸
(3)ナトリウム
(4)カルシウム
(5)ヨウ素
明日解説します。
2019年01月25日
出題予測問題<応用栄養学>◎日本人の食事摂取基準(2015年版)
昨日の問題の解説です。
(2)栄養アセスメントの項目には、問診や触診が含まれる。
(3)栄養介入では、栄養状態の判定を行う。
(4)モニタリングとは、栄養ケア計画の軌道修正を行うことである。
(5)評価は、プログラム実施過程中には行わない。
【解説】正答(2)
(1)誤り。栄養診断は、栄養ケアプロセスにおける栄養アセスメントと栄養介入の中間の段階で、
栄養アセスメントを基に対象者の栄養状態の判定を行う。
栄養リスク者のふるい分けは、栄養スクリーニングで行う。
(2)正しい。栄養アセスメントでは、問診や触診、視診などの臨床診査、身体計測、臨床検査、
食事調査などの指標を客観的に把握し、これらを総合的に評価する。
(3)誤り。栄養介入は、栄養ケアプロセスにおいて、栄養診断の後に行うものである。
(4)誤り。モニタリングは、対象者の栄養ケア計画実施上の問題点がなかったか実施状況を把握し、
評価・判定する過程である。
(5)誤り。評価は、プログラムのアセスメント・計画段階、実施途中、
プログラムの終了後の変化と随時行いその結果をフィードバックする。
今日は、「日本人の食事摂取基準」の問題です。
最新である2015年版からの出題になりますので、
もし古い食事摂取基準で勉強している方は2015年度版での勉強のし直しが必要です。
日本人の食事摂取基準からの出題は毎年何問か必ずあります。
曖昧な部分はしっかりと理解して、必ず得点に繋げましょう。
(2)耐容上限量(UL)の健康障害に関する今までの報告数は多い。
(3)目標量(DG)の主な算定根拠は、疫学研究である。
(4)国内外の学術論文および入手可能な学術資料を最大限に活用している。
(5)摂取源には、栄養機能食品やサプリメントも含まれる。
(2)ナトリウム(食塩摂取量)の目標(DG)は、6歳以上のすべての年齢区分で設定されている。
(3)目安量(AI)は、推定平均必要量(EAR)を用いて算出される。
(4)耐容上限量(UL)は、十分な科学根拠が得られない栄養素については設定していない。
(5)鉄の推定平均必要量(EAR)は、出納法を用いて設定している。
(2)食塩相当量は、男女とも7.0g/日未満である。
(3)食物繊維は、男女で20g/日以上、女性で18g/日以上である。
(4)カリウムは、男女で2,800r/日以上、女性で2,600r/日以上である。
(5)リンは、男性で1,000r/日以上、女性で800r/日以上である。
(2)70歳以上の目標とするBMIは、虚弱の予防及び生活習慣病の重症化の両者に配慮している。
(3)食物繊維の目標量(DG)は、6歳以上で範囲の下の値のみを設定している。
(4)コレステロールの目標量(DG)は、18歳以上で範囲の上の値のみを設定している。
(5)推定平均必要量(EAR)から推奨量(RDA)を算定する際の変動係数は、
ビタミンAよりビタミンCの方が大きい。
(2)ビタミンB₁は、尿中にビタミンB₁の排泄量が増大し始める摂取量から算定された。
(3)ナイアシンは、ペラグラを予防できる最小摂取量から算定された。
(4)ナトリウムは、不可避損失量を補う量から算定された。
(5)マグネシウムは、出納試験結果による平衡維持量から算定された。
明日解説します。
Q1.栄養ケア・マネジメントに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)栄養診断では、栄養リスク者のふるい分けを行う。(2)栄養アセスメントの項目には、問診や触診が含まれる。
(3)栄養介入では、栄養状態の判定を行う。
(4)モニタリングとは、栄養ケア計画の軌道修正を行うことである。
(5)評価は、プログラム実施過程中には行わない。
【解説】正答(2)
(1)誤り。栄養診断は、栄養ケアプロセスにおける栄養アセスメントと栄養介入の中間の段階で、
栄養アセスメントを基に対象者の栄養状態の判定を行う。
栄養リスク者のふるい分けは、栄養スクリーニングで行う。
(2)正しい。栄養アセスメントでは、問診や触診、視診などの臨床診査、身体計測、臨床検査、
食事調査などの指標を客観的に把握し、これらを総合的に評価する。
(3)誤り。栄養介入は、栄養ケアプロセスにおいて、栄養診断の後に行うものである。
(4)誤り。モニタリングは、対象者の栄養ケア計画実施上の問題点がなかったか実施状況を把握し、
評価・判定する過程である。
(5)誤り。評価は、プログラムのアセスメント・計画段階、実施途中、
プログラムの終了後の変化と随時行いその結果をフィードバックする。
今日は、「日本人の食事摂取基準」の問題です。
最新である2015年版からの出題になりますので、
もし古い食事摂取基準で勉強している方は2015年度版での勉強のし直しが必要です。
日本人の食事摂取基準からの出題は毎年何問か必ずあります。
曖昧な部分はしっかりと理解して、必ず得点に繋げましょう。
Q1.日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)使用期間は、平成27(2015)年度から平成31(2019)年度の5年間である。(2)耐容上限量(UL)の健康障害に関する今までの報告数は多い。
(3)目標量(DG)の主な算定根拠は、疫学研究である。
(4)国内外の学術論文および入手可能な学術資料を最大限に活用している。
(5)摂取源には、栄養機能食品やサプリメントも含まれる。
Q2.日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エネルギーの摂取量及び消費量のバランスの維持を示す指標として、推定エネルギー必要量が採用された。(2)ナトリウム(食塩摂取量)の目標(DG)は、6歳以上のすべての年齢区分で設定されている。
(3)目安量(AI)は、推定平均必要量(EAR)を用いて算出される。
(4)耐容上限量(UL)は、十分な科学根拠が得られない栄養素については設定していない。
(5)鉄の推定平均必要量(EAR)は、出納法を用いて設定している。
Q3.日本人の食事摂取基準(2015年版)における成人期の目標量に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エネルギー産生栄養素バランス(%エネルギー)の脂質は、20〜25%である。(2)食塩相当量は、男女とも7.0g/日未満である。
(3)食物繊維は、男女で20g/日以上、女性で18g/日以上である。
(4)カリウムは、男女で2,800r/日以上、女性で2,600r/日以上である。
(5)リンは、男性で1,000r/日以上、女性で800r/日以上である。
Q4.日本人の食事摂取基準(2015年版)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)50〜69歳で目標とするBMIは、18.5〜24.9s/uである。(2)70歳以上の目標とするBMIは、虚弱の予防及び生活習慣病の重症化の両者に配慮している。
(3)食物繊維の目標量(DG)は、6歳以上で範囲の下の値のみを設定している。
(4)コレステロールの目標量(DG)は、18歳以上で範囲の上の値のみを設定している。
(5)推定平均必要量(EAR)から推奨量(RDA)を算定する際の変動係数は、
ビタミンAよりビタミンCの方が大きい。
Q5.日本人の食事摂取基準(2015年版)におけるビタミン及びミネラルの推定平均必要量(EAR)に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)ビタミンAは、夜盲症を予防できる最小摂取量から算定された。(2)ビタミンB₁は、尿中にビタミンB₁の排泄量が増大し始める摂取量から算定された。
(3)ナイアシンは、ペラグラを予防できる最小摂取量から算定された。
(4)ナトリウムは、不可避損失量を補う量から算定された。
(5)マグネシウムは、出納試験結果による平衡維持量から算定された。
明日解説します。
2019年01月24日
出題予測問題<応用栄養学>栄養ケア・マネジメント
昨日の問題の解説です。
(2)エネルギー摂取量が減少すると、たんぱく質の必要量は減少する。
(3)筋たんぱく質の平均半減期は、2〜3週間である。
(4)ロイシンは、筋たんぱく質の分解を促進する。
(5)分岐アミノ酸は、主に小腸で代謝される。
【解説】正答(1)
(1)正しい。食後には、血中アミノ酸濃度の上昇とインスリン作用の両者によって、
体たんぱく質の合成が促進される。
インスリンは、体たんぱく質の合成を促進し、その分解を抑制する。
(2)誤り。エネルギー摂取量が減少すると、たんぱく質がエネルギー源としてより多く利用されるため、
たんぱく質の必要量は増加する。
(3)誤り。筋たんぱく質の平均半減期は約180日である。
(4)誤り。分岐アミノ酸の1つであるロイシンは、筋たんぱく質の合成を促進し、その分解を抑制する。
(5)誤り。分岐アミノ酸は、主に筋肉で代謝される。
小腸においては、分岐アミノ酸代謝酵素の活性が低いため、分岐アミノ酸はほとんど代謝されない。
(2)血中の乳酸は、筋肉でグルコースに変換される。
(3)筋肉グリコーゲンの分解は、アドレナリンによって抑制される。
(4)脳は、グルコースを唯一のエネルギーとしている。
(5)赤血球は、ペントースリン酸回路の活性が高い。
【解説】回答(5)
(1)誤り。グルコース・アラニン回路によるグルコースの生成は、空腹時に亢進する。
空腹時に筋肉たんぱく質の分解により生じたアラニンが、血中に出て肝臓に取り込まれ、
糖新生系でグルコースに変換される。
この新生されたグルコースは、再び筋肉に戻ってエネルギー源として利用される。
この一連の流れをグルコース・アラニン回路といい、
空腹状態において血糖を維持するための回路である。
(2)誤り。血中の乳酸は、肝臓において糖新生系でグルコースに変換される。
この新生されたグルコースは、再び筋肉や赤血球に戻ってエネルギー源として利用される。
この一連の流れをコリ回路という。
(3)誤り。筋肉グリコーゲンの分解は、アドレナリンやノルアドレナリンによって促進される。
(4)誤り。脳は、通常はグルコースのみをエネルギー源としているが、
絶食が長期間続く場合にはケトン体をエネルギー源として利用する。
グルコースを唯一のエネルギー源としているのは赤血球である。
(5)正しい。赤血球は、形態や機能を維持するために大量のNADPHを必要とする。
NADPHはペントースリン酸回路において産生されるため、赤血球ではその活性が高くなっている。
(2)心臓は、ケトン体をエネルギー源として利用できる。
(3)ホルモン感受性リパーゼ活性は、インスリンにより亢進する。
(4)HMG‐CoA還元酵素は、コレステロールによってフィードバック調節される。
(5)ステロイドホルモンは、コレステロールから合成される。
【解説】回答(3)
(1)正しい。脂肪組織は、アディポサイトカインと呼ばれる生理活性物質を放出する。
アディポサイトカインには、代謝を是正する「善玉」と、
生活習慣病を引き起こしたり動脈硬化を促進する「悪玉」の双方がある。
(2)正しい。心臓は、グルコースよりもケトン体や脂肪酸を主なエネルギー源として利用する。
(3)誤り。ホルモン感受性リパーゼ活性は、インスリンにより抑制され、グルカゴン、アドレナリン、
ノルアドレナリンにより亢進する。
エネルギーが不足すると、ホルモン感受性リパーゼ活性が亢進し、
脂肪組織に貯蔵されているトリアシルグリセロールを遊離脂肪酸とグリセロールに分解する。
遊離脂肪酸は、各組織にエネルギー源として供給される。
(4)正しい。コレステロール合成の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素は、
最終生成物であるコレステロールによってフィードバック調整される。
すなわち、体内のコレステロール蓄積量が増加すると、HMG-CoA還元酵素の活性が低下して、
コレステロール合成は抑制される。
(5)正しい。コレステロールは、生体膜の校正成分であるとともに、ステロイドホルモン、胆汁酸、
プロビタミンD₃の前駆体でもある。
(2)食後、脳でのケトン体の利用が亢進する。
(3)空腹時、ホルモン感受性リパーゼ活性が亢進する。
(4)空腹時、脂肪組織への脂肪酸の取り込みが促進する。
(5)空腹時、肝臓でのVLDL合成が亢進する。
【解説】正答(3)
(1)誤り。血中遊離脂肪酸濃度が上昇するのは、空腹時である。
これは、空腹時にホルモン感受性リパーゼが活性化され、
脂肪組織に貯蔵されているトリアシルグリセロールが脂肪酸とグリセロールに分解され、
脂肪酸が血中に放出されるためである。
(2)誤り。脳でのケトン体の利用が亢進するのは、空腹時(飢餓時)である。
通常、脳はグルコースとエネルギー源とするが、飢餓時にはケトン体を利用する。
空腹時には、血中遊離脂肪酸のβ酸化が亢進して大量のアセチルCoAが生じる。
(3)正しい。ホルモン感受性リパーゼは、エネルギー源が不足したときに活性が亢進する。
グルカゴン、アドレナリン、ノルアドレナリンは、ホルモン感受性リパーゼを活性化する。
(4)誤り。脂肪組織への脂肪酸の取り込みが促進するのは、食後である。
食後、インスリンの分泌が促進してリポたんぱく質リパーゼが活性化され、
カイロミクロンやVLDL中のトリアシルグリセロールが脂肪酸とグリセロールに分解される。
(5)誤り。肝臓でのVLDL合成が亢進するのは、食後である。
VLDLは、肝臓のトリアシルグリセロールとコレステロールを末梢組織へ運ぶリポたんぱく質で、
食後に合成及び血中への分泌が亢進する。
今日は、「栄養ケア・マネジメント」の問題です。
毎年1問程度出題されます。
難しい内容ではないので、間違ってしまうと勿体ない問題です。
(2)栄養アセスメントの項目には、問診や触診が含まれる。
(3)栄養介入では、栄養状態の判定を行う。
(4)モニタリングとは、栄養ケア計画の軌道修正を行うことである。
(5)評価は、プログラム実施過程中には行わない。
明日解説します。
Q1.たんぱく質・アミノ酸の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)食後には、体たんぱく質の合成が促進される。(2)エネルギー摂取量が減少すると、たんぱく質の必要量は減少する。
(3)筋たんぱく質の平均半減期は、2〜3週間である。
(4)ロイシンは、筋たんぱく質の分解を促進する。
(5)分岐アミノ酸は、主に小腸で代謝される。
【解説】正答(1)
(1)正しい。食後には、血中アミノ酸濃度の上昇とインスリン作用の両者によって、
体たんぱく質の合成が促進される。
インスリンは、体たんぱく質の合成を促進し、その分解を抑制する。
(2)誤り。エネルギー摂取量が減少すると、たんぱく質がエネルギー源としてより多く利用されるため、
たんぱく質の必要量は増加する。
(3)誤り。筋たんぱく質の平均半減期は約180日である。
(4)誤り。分岐アミノ酸の1つであるロイシンは、筋たんぱく質の合成を促進し、その分解を抑制する。
(5)誤り。分岐アミノ酸は、主に筋肉で代謝される。
小腸においては、分岐アミノ酸代謝酵素の活性が低いため、分岐アミノ酸はほとんど代謝されない。
Q2.脂質の体内代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)グルコース・アラニン回路によるグルコースの生成は、食後に亢進する。(2)血中の乳酸は、筋肉でグルコースに変換される。
(3)筋肉グリコーゲンの分解は、アドレナリンによって抑制される。
(4)脳は、グルコースを唯一のエネルギーとしている。
(5)赤血球は、ペントースリン酸回路の活性が高い。
【解説】回答(5)
(1)誤り。グルコース・アラニン回路によるグルコースの生成は、空腹時に亢進する。
空腹時に筋肉たんぱく質の分解により生じたアラニンが、血中に出て肝臓に取り込まれ、
糖新生系でグルコースに変換される。
この新生されたグルコースは、再び筋肉に戻ってエネルギー源として利用される。
この一連の流れをグルコース・アラニン回路といい、
空腹状態において血糖を維持するための回路である。
(2)誤り。血中の乳酸は、肝臓において糖新生系でグルコースに変換される。
この新生されたグルコースは、再び筋肉や赤血球に戻ってエネルギー源として利用される。
この一連の流れをコリ回路という。
(3)誤り。筋肉グリコーゲンの分解は、アドレナリンやノルアドレナリンによって促進される。
(4)誤り。脳は、通常はグルコースのみをエネルギー源としているが、
絶食が長期間続く場合にはケトン体をエネルギー源として利用する。
グルコースを唯一のエネルギー源としているのは赤血球である。
(5)正しい。赤血球は、形態や機能を維持するために大量のNADPHを必要とする。
NADPHはペントースリン酸回路において産生されるため、赤血球ではその活性が高くなっている。
Q3.脂質の体内代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)脂肪組織は、生理活性物質を放出する。(2)心臓は、ケトン体をエネルギー源として利用できる。
(3)ホルモン感受性リパーゼ活性は、インスリンにより亢進する。
(4)HMG‐CoA還元酵素は、コレステロールによってフィードバック調節される。
(5)ステロイドホルモンは、コレステロールから合成される。
【解説】回答(3)
(1)正しい。脂肪組織は、アディポサイトカインと呼ばれる生理活性物質を放出する。
アディポサイトカインには、代謝を是正する「善玉」と、
生活習慣病を引き起こしたり動脈硬化を促進する「悪玉」の双方がある。
(2)正しい。心臓は、グルコースよりもケトン体や脂肪酸を主なエネルギー源として利用する。
(3)誤り。ホルモン感受性リパーゼ活性は、インスリンにより抑制され、グルカゴン、アドレナリン、
ノルアドレナリンにより亢進する。
エネルギーが不足すると、ホルモン感受性リパーゼ活性が亢進し、
脂肪組織に貯蔵されているトリアシルグリセロールを遊離脂肪酸とグリセロールに分解する。
遊離脂肪酸は、各組織にエネルギー源として供給される。
(4)正しい。コレステロール合成の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素は、
最終生成物であるコレステロールによってフィードバック調整される。
すなわち、体内のコレステロール蓄積量が増加すると、HMG-CoA還元酵素の活性が低下して、
コレステロール合成は抑制される。
(5)正しい。コレステロールは、生体膜の校正成分であるとともに、ステロイドホルモン、胆汁酸、
プロビタミンD₃の前駆体でもある。
Q4.脂質代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)食後、血中遊離脂肪酸濃度は上昇する。(2)食後、脳でのケトン体の利用が亢進する。
(3)空腹時、ホルモン感受性リパーゼ活性が亢進する。
(4)空腹時、脂肪組織への脂肪酸の取り込みが促進する。
(5)空腹時、肝臓でのVLDL合成が亢進する。
【解説】正答(3)
(1)誤り。血中遊離脂肪酸濃度が上昇するのは、空腹時である。
これは、空腹時にホルモン感受性リパーゼが活性化され、
脂肪組織に貯蔵されているトリアシルグリセロールが脂肪酸とグリセロールに分解され、
脂肪酸が血中に放出されるためである。
(2)誤り。脳でのケトン体の利用が亢進するのは、空腹時(飢餓時)である。
通常、脳はグルコースとエネルギー源とするが、飢餓時にはケトン体を利用する。
空腹時には、血中遊離脂肪酸のβ酸化が亢進して大量のアセチルCoAが生じる。
(3)正しい。ホルモン感受性リパーゼは、エネルギー源が不足したときに活性が亢進する。
グルカゴン、アドレナリン、ノルアドレナリンは、ホルモン感受性リパーゼを活性化する。
(4)誤り。脂肪組織への脂肪酸の取り込みが促進するのは、食後である。
食後、インスリンの分泌が促進してリポたんぱく質リパーゼが活性化され、
カイロミクロンやVLDL中のトリアシルグリセロールが脂肪酸とグリセロールに分解される。
(5)誤り。肝臓でのVLDL合成が亢進するのは、食後である。
VLDLは、肝臓のトリアシルグリセロールとコレステロールを末梢組織へ運ぶリポたんぱく質で、
食後に合成及び血中への分泌が亢進する。
今日は、「栄養ケア・マネジメント」の問題です。
毎年1問程度出題されます。
難しい内容ではないので、間違ってしまうと勿体ない問題です。
Q1.栄養ケア・マネジメントに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)栄養診断では、栄養リスク者のふるい分けを行う。(2)栄養アセスメントの項目には、問診や触診が含まれる。
(3)栄養介入では、栄養状態の判定を行う。
(4)モニタリングとは、栄養ケア計画の軌道修正を行うことである。
(5)評価は、プログラム実施過程中には行わない。
明日解説します。
2019年01月23日
出題予測問題<基礎栄養学>◎三大栄養素の食後と食間期の各組織での代謝
昨日の問題の解説です。
(2)膜消化とは、大腸において行われる最終的な消化のことである。
(3)分泌された胆汁中の胆汁酸は、胆嚢で吸収され、再び肝臓へ戻る。
(4)能動輸送では、消化された栄養素は濃度の高い側から低い側へ輸送される。
(5)フルクトースは、促進核酸により小腸上皮細胞内に取り込まれる。
【解説】正答(5)
(1)誤り。生物学的消化とは、大腸での腸内細菌による発酵を伴う消化のことである。
消化酵素による加水分解、酸による分解、アルカリによる中和、
胆汁による乳化などの消化は化学的消化という。
(2)誤り。膜消化とは、小腸上皮細胞の微絨毛膜表面に存在する消化酵素によって行われる
消化のことである。
(3)誤り。十二指腸に分泌された胆汁内の胆汁酸は回腸株で吸収され、門脈を経て肝臓に取り込まれ、
再び胆汁内に分泌される。
これを腸肝循環という。
(4)誤り。能動輸送は、エネルギーを利用して、濃度の低い側から高い側へ物質が輸送される機構である。
一方、濃度の高い側から低い側へ物質が輸送される機構を受動輸送といい、
この場合はエネルギーを必要としない。
(5)正しい。受動輸送の内、輸送担体を必要とするものを促進拡散、必要としないものを単純拡散という。
フルクトースは、小腸上皮細胞の微絨毛膜に存在する輸送担体GLUT5を介し細胞内に促進拡散される。
(2)食事由来のアミノ酸は、リンパ管を経て全身に運ばれる。
(3)グルコースの小腸上皮細胞内への取り込みには、Na⁺が必要である。
(4)脂溶性ビタミンの吸収は、胆汁酸によって抑制される。
(5)葉酸の吸収には、胃液分泌が必要である。
【解説】正答(3)
(1)誤り。たんぱく質は消化された後、アミノ酸、ジペプチド、トリペプチドの形で
小腸上皮細胞に吸収される。
アミノ酸は主としてNa⁺の駆動力を利用して、
ジペプチドとトリペプチドはH⁺の駆動力を利用して小腸上皮細胞内に能動輸送される。
(2)誤り。アミノ酸は、門脈を経て肝臓に運ばれる。
(3)正しい。グルコースとガラクトースは、
小腸上皮細胞の微絨毛膜に存在するNa⁺/D-グルコース共輸送担体(SGLT1)を介して、
輸送能動により細胞内に取り込まれる。
(4)誤り。脂溶性ビタミンの吸収は、胆汁酸によって促進される。
脂溶性栄養素は、胆汁酸塩とともにミセルを形成して小腸上皮細胞に移行し、
微絨毛膜の表面でミセルから抜き出されて吸収される。
(5)誤り。吸収の際に胃液分泌が必要なのはビタミンB₁₂である。
(2)胃酸の分泌は、アセチルコリンによって抑制される。
(3)ガストリンの分泌は、アルコールによって促進される。
(4)ペプシノーゲンの分泌は、GIPによって促進される。
(5)コレシストキニンの分泌は、十二指腸内H⁺濃度の上昇によって促進される。
【解説】正答(3)
(1)誤り。副交感神経が興奮すると、漿液性の多量の唾液分泌が促進される。
(2)誤り。胃液の分泌は、アセチルコリンによって促進される。
胃底部の副交感神経末端から放出されるアセチルコリンは胃底腺の壁細胞に作用し胃酸の分泌を促す。
(3)正しい。アルコール、カフェイン、香辛料などは、ガストリンの分泌を促進し、
胃酸がペプシノーゲンの分泌を促す。
(4)誤り。ペプシノーゲンの分泌は、GIPによって抑制される。
(5)誤り。コレシストキニンの分泌は、十二指腸内のペプチド、アミノ酸、脂肪酸等によって促進される。
(2)小腸上皮細胞のペプチド輸送単体は、H⁺依存性である。
(3)小腸上皮細胞内に取り込まれた中鎖脂肪酸は、リンパ管に移行する。
(4)小腸上皮細胞内に取り込まれたβ-カロテンは、門脈に移行する。
(5)吸収された鉄は、セルロプラスミンと結合して血中を輸送される。
【解説】正答(2)
(1)誤り。グルコース及びガラクトースは、小腸上皮細胞の微絨毛膜に存在する
Na⁺/D-グルコース共輸送担体(SGLT1)と介して、能動輸送で細胞内に取り込まれる。
(2)正しい。小腸における遊離アミノ酸の吸収は、複数の輸送担体により行われる。
この輸送担体にはNa⁺依存性とNa⁺非依存性のものがある。
(3)誤り。小腸上皮細胞内に取り込まれた中鎖脂肪酸は、門脈に移行し、肝臓へと輸送される。
(4)誤り。小腸上皮細胞内に取り込まれたβ-カロテンは、
レチノールへと変換された後、カイロミクロンに取り込まれ、リンパ管に移行する。
(5)誤り。吸収された鉄は、トランスフェリンと結合して血中を輸送される。
セルロプラスミンは、銅輸送たんぱく質である。
(2)真の消化吸収率は、見かけの消化吸収率に比べて低値となる。
(3)見かけの消化吸収率には、シュウ酸との共存により高まる。
(4)カルシウムの吸収率は、シュウ酸との共存により高まる。
(5)ビオチンの吸収率は、アジピンとの共存により高まる。
【解説】正答(3)
(1)誤り。消化吸収率は、摂取栄養素量に対する吸収栄養素量の割合である。
(2)誤り。真の消化吸収率には内因性損失量が考慮されているため、
見かけの消化吸収率に比べて高値となる。
内因性損失量とは、糞便中に排泄される消化液、消化管粘膜の剥離細胞、
腸内細菌などの食事に由来しない成分のことである。
☆真の消化吸収率(%)
=摂取食品中の栄養素量ー(糞便中排泄量ー内因性損失量)/摂取食品中の栄養素量×100
☆見かけの消化吸収率(%)
=摂取食品中の栄養素量ー糞便中排泄量/摂取食品中の栄養素量×100
(3)正しい。(2)の解説参照。
(4)誤り。カルシウムの吸収率は、シュウ酸との共存により低下する。
(5)誤り。ビオチンの吸収率は、アジピンとの共存により低下する。
本日は、「三大栄養素の食後と食間期の各組織での代謝」の問題です。
昨日出題した体内動態と同様、基礎栄養学の山となる項目になります。
基礎栄養学からの問題の抜粋は、昨日と今日の体内動態と代謝のみです。
基礎栄養学からの問題の出題は他の科目に比べて少なめです。
体内動態と代謝を理解すれば基礎栄養学はほぼ理解できたといっても過言ではありません。
必ず出題されますので、しっかりと学習しておきましょう。
(2)エネルギー摂取量が減少すると、たんぱく質の必要量は減少する。
(3)筋たんぱく質の平均半減期は、2〜3週間である。
(4)ロイシンは、筋たんぱく質の分解を促進する。
(5)分岐アミノ酸は、主に小腸で代謝される。
(2)血中の乳酸は、筋肉でグルコースに変換される。
(3)筋肉グリコーゲンの分解は、アドレナリンによって抑制される。
(4)脳は、グルコースを唯一のエネルギーとしている。
(5)赤血球は、ペントースリン酸回路の活性が高い。
(2)心臓は、ケトン体をエネルギー源として利用できる。
(3)ホルモン感受性リパーゼ活性は、インスリンにより亢進する。
(4)HMG‐CoA還元酵素は、コレステロールによってフィードバック調節される。
(5)ステロイドホルモンは、コレステロールから合成される。
(2)食後、脳でのケトン体の利用が亢進する。
(3)空腹時、ホルモン感受性リパーゼ活性が亢進する。
(4)空腹時、脂肪組織への脂肪酸の取り込みが促進する。
(5)空腹時、肝臓でのVLDL合成が亢進する。
明日解説します。
Q1.消化と吸収に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)生物学的消化とは、消化酵素による加水分解のことである。(2)膜消化とは、大腸において行われる最終的な消化のことである。
(3)分泌された胆汁中の胆汁酸は、胆嚢で吸収され、再び肝臓へ戻る。
(4)能動輸送では、消化された栄養素は濃度の高い側から低い側へ輸送される。
(5)フルクトースは、促進核酸により小腸上皮細胞内に取り込まれる。
【解説】正答(5)
(1)誤り。生物学的消化とは、大腸での腸内細菌による発酵を伴う消化のことである。
消化酵素による加水分解、酸による分解、アルカリによる中和、
胆汁による乳化などの消化は化学的消化という。
(2)誤り。膜消化とは、小腸上皮細胞の微絨毛膜表面に存在する消化酵素によって行われる
消化のことである。
(3)誤り。十二指腸に分泌された胆汁内の胆汁酸は回腸株で吸収され、門脈を経て肝臓に取り込まれ、
再び胆汁内に分泌される。
これを腸肝循環という。
(4)誤り。能動輸送は、エネルギーを利用して、濃度の低い側から高い側へ物質が輸送される機構である。
一方、濃度の高い側から低い側へ物質が輸送される機構を受動輸送といい、
この場合はエネルギーを必要としない。
(5)正しい。受動輸送の内、輸送担体を必要とするものを促進拡散、必要としないものを単純拡散という。
フルクトースは、小腸上皮細胞の微絨毛膜に存在する輸送担体GLUT5を介し細胞内に促進拡散される。
Q2.栄養素の吸収と体内動態に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ジペプチドは、そのままの形では小腸上皮細胞に吸収されない。(2)食事由来のアミノ酸は、リンパ管を経て全身に運ばれる。
(3)グルコースの小腸上皮細胞内への取り込みには、Na⁺が必要である。
(4)脂溶性ビタミンの吸収は、胆汁酸によって抑制される。
(5)葉酸の吸収には、胃液分泌が必要である。
【解説】正答(3)
(1)誤り。たんぱく質は消化された後、アミノ酸、ジペプチド、トリペプチドの形で
小腸上皮細胞に吸収される。
アミノ酸は主としてNa⁺の駆動力を利用して、
ジペプチドとトリペプチドはH⁺の駆動力を利用して小腸上皮細胞内に能動輸送される。
(2)誤り。アミノ酸は、門脈を経て肝臓に運ばれる。
(3)正しい。グルコースとガラクトースは、
小腸上皮細胞の微絨毛膜に存在するNa⁺/D-グルコース共輸送担体(SGLT1)を介して、
輸送能動により細胞内に取り込まれる。
(4)誤り。脂溶性ビタミンの吸収は、胆汁酸によって促進される。
脂溶性栄養素は、胆汁酸塩とともにミセルを形成して小腸上皮細胞に移行し、
微絨毛膜の表面でミセルから抜き出されて吸収される。
(5)誤り。吸収の際に胃液分泌が必要なのはビタミンB₁₂である。
Q3.管腔内消化の調整に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)唾液の分泌は、副交感神経の興奮によって抑制される。(2)胃酸の分泌は、アセチルコリンによって抑制される。
(3)ガストリンの分泌は、アルコールによって促進される。
(4)ペプシノーゲンの分泌は、GIPによって促進される。
(5)コレシストキニンの分泌は、十二指腸内H⁺濃度の上昇によって促進される。
【解説】正答(3)
(1)誤り。副交感神経が興奮すると、漿液性の多量の唾液分泌が促進される。
(2)誤り。胃液の分泌は、アセチルコリンによって促進される。
胃底部の副交感神経末端から放出されるアセチルコリンは胃底腺の壁細胞に作用し胃酸の分泌を促す。
(3)正しい。アルコール、カフェイン、香辛料などは、ガストリンの分泌を促進し、
胃酸がペプシノーゲンの分泌を促す。
(4)誤り。ペプシノーゲンの分泌は、GIPによって抑制される。
(5)誤り。コレシストキニンの分泌は、十二指腸内のペプチド、アミノ酸、脂肪酸等によって促進される。
Q4.栄養素別の消化・吸収に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)グルコースは、受動輸送で小腸上皮細胞内に取り込まれる。(2)小腸上皮細胞のペプチド輸送単体は、H⁺依存性である。
(3)小腸上皮細胞内に取り込まれた中鎖脂肪酸は、リンパ管に移行する。
(4)小腸上皮細胞内に取り込まれたβ-カロテンは、門脈に移行する。
(5)吸収された鉄は、セルロプラスミンと結合して血中を輸送される。
【解説】正答(2)
(1)誤り。グルコース及びガラクトースは、小腸上皮細胞の微絨毛膜に存在する
Na⁺/D-グルコース共輸送担体(SGLT1)と介して、能動輸送で細胞内に取り込まれる。
(2)正しい。小腸における遊離アミノ酸の吸収は、複数の輸送担体により行われる。
この輸送担体にはNa⁺依存性とNa⁺非依存性のものがある。
(3)誤り。小腸上皮細胞内に取り込まれた中鎖脂肪酸は、門脈に移行し、肝臓へと輸送される。
(4)誤り。小腸上皮細胞内に取り込まれたβ-カロテンは、
レチノールへと変換された後、カイロミクロンに取り込まれ、リンパ管に移行する。
(5)誤り。吸収された鉄は、トランスフェリンと結合して血中を輸送される。
セルロプラスミンは、銅輸送たんぱく質である。
Q5.栄養素の消化吸収率に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)消化吸収率は、摂取栄養素量に対する体内保留栄養素量の割合である。(2)真の消化吸収率は、見かけの消化吸収率に比べて低値となる。
(3)見かけの消化吸収率には、シュウ酸との共存により高まる。
(4)カルシウムの吸収率は、シュウ酸との共存により高まる。
(5)ビオチンの吸収率は、アジピンとの共存により高まる。
【解説】正答(3)
(1)誤り。消化吸収率は、摂取栄養素量に対する吸収栄養素量の割合である。
(2)誤り。真の消化吸収率には内因性損失量が考慮されているため、
見かけの消化吸収率に比べて高値となる。
内因性損失量とは、糞便中に排泄される消化液、消化管粘膜の剥離細胞、
腸内細菌などの食事に由来しない成分のことである。
☆真の消化吸収率(%)
=摂取食品中の栄養素量ー(糞便中排泄量ー内因性損失量)/摂取食品中の栄養素量×100
☆見かけの消化吸収率(%)
=摂取食品中の栄養素量ー糞便中排泄量/摂取食品中の栄養素量×100
(3)正しい。(2)の解説参照。
(4)誤り。カルシウムの吸収率は、シュウ酸との共存により低下する。
(5)誤り。ビオチンの吸収率は、アジピンとの共存により低下する。
本日は、「三大栄養素の食後と食間期の各組織での代謝」の問題です。
昨日出題した体内動態と同様、基礎栄養学の山となる項目になります。
基礎栄養学からの問題の抜粋は、昨日と今日の体内動態と代謝のみです。
基礎栄養学からの問題の出題は他の科目に比べて少なめです。
体内動態と代謝を理解すれば基礎栄養学はほぼ理解できたといっても過言ではありません。
必ず出題されますので、しっかりと学習しておきましょう。
Q1.たんぱく質・アミノ酸の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)食後には、体たんぱく質の合成が促進される。(2)エネルギー摂取量が減少すると、たんぱく質の必要量は減少する。
(3)筋たんぱく質の平均半減期は、2〜3週間である。
(4)ロイシンは、筋たんぱく質の分解を促進する。
(5)分岐アミノ酸は、主に小腸で代謝される。
Q2.脂質の体内代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)グルコース・アラニン回路によるグルコースの生成は、食後に亢進する。(2)血中の乳酸は、筋肉でグルコースに変換される。
(3)筋肉グリコーゲンの分解は、アドレナリンによって抑制される。
(4)脳は、グルコースを唯一のエネルギーとしている。
(5)赤血球は、ペントースリン酸回路の活性が高い。
Q3.脂質の体内代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)脂肪組織は、生理活性物質を放出する。(2)心臓は、ケトン体をエネルギー源として利用できる。
(3)ホルモン感受性リパーゼ活性は、インスリンにより亢進する。
(4)HMG‐CoA還元酵素は、コレステロールによってフィードバック調節される。
(5)ステロイドホルモンは、コレステロールから合成される。
Q4.脂質代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)食後、血中遊離脂肪酸濃度は上昇する。(2)食後、脳でのケトン体の利用が亢進する。
(3)空腹時、ホルモン感受性リパーゼ活性が亢進する。
(4)空腹時、脂肪組織への脂肪酸の取り込みが促進する。
(5)空腹時、肝臓でのVLDL合成が亢進する。
明日解説します。
2019年01月22日
出題予測問題<基礎栄養学>◎各栄養素の体内動態
昨日の問題の解説です。
(2)不飽和脂肪酸は、n-3系とn-6系に分けて収載している。
(3)収載食品数は、日本食品標準成分表2010と同じである。
(4)食品名に英名を併記して収載している。
(5)利用可能炭水化物(単糖当量)は、食品中の単糖の合計量である。
【解説】正答(1)
(1)正しい。魚介類、肉類及び卵類の原材料的食品を除く食品の炭水化物の含量は、
水分、たんぱく質、脂質及び灰分の合計(g)を100gから差し引いて算出される。
(2)誤り。脂肪酸の項目は、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸及び多価不飽和脂肪酸で構成されている。
(3)誤り。日本食品標準成分表2010の収載食品数は1,878食品であったが、
その改訂版の日本食品標準成分表2015年版では2,191食品に増加した。
(4)誤り。日本食品標準成分表2010では食品名に英名を併記していたが、
日本食品標準成分表2015年版では英名が削除された。
(5)誤り。利用可能炭水化物は、炭水化物成分表2015年版の各利用可能炭水化物料を
単糖に換算した量の総和として算出されている。
本日は、「各栄養素の体内動態」の問題です。
基礎栄養学の山となる項目です。
必ず何問か出題されるので、苦手意識を感じる方も多いと思いますが確実に理解しておきましょう。
各栄養は三大栄養素からの出題がメインとなります。
(2)膜消化とは、大腸において行われる最終的な消化のことである。
(3)分泌された胆汁中の胆汁酸は、胆嚢で吸収され、再び肝臓へ戻る。
(4)能動輸送では、消化された栄養素は濃度の高い側から低い側へ輸送される。
(5)フルクトースは、促進核酸により小腸上皮細胞内に取り込まれる。
(2)食事由来のアミノ酸は、リンパ管を経て全身に運ばれる。
(3)グルコースの小腸上皮細胞内への取り込みには、Na⁺が必要である。
(4)脂溶性ビタミンの吸収は、胆汁酸によって抑制される。
(5)葉酸の吸収には、胃液分泌が必要である。
(2)胃酸の分泌は、アセチルコリンによって抑制される。
(3)ガストリンの分泌は、アルコールによって促進される。
(4)ペプシノーゲンの分泌は、GIPによって促進される。
(5)コレシストキニンの分泌は、十二指腸内H⁺濃度の上昇によって促進される。
(2)小腸上皮細胞のペプチド輸送単体は、H⁺依存性である。
(3)小腸上皮細胞内に取り込まれた中鎖脂肪酸は、リンパ管に移行する。
(4)小腸上皮細胞内に取り込まれたβ-カロテンは、門脈に移行する。
(5)吸収された鉄は、セルロプラスミンと結合して血中を輸送される。
(2)真の消化吸収率は、見かけの消化吸収率に比べて低値となる。
(3)見かけの消化吸収率には、シュウ酸との共存により高まる。
(4)カルシウムの吸収率は、シュウ酸との共存により高まる。
(5)ビオチンの吸収率は、アジピンとの共存により高まる。
明日解説します。
Q1.日本食品成分表2015年版(七訂)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)灰分は、差し引き法で求める炭水化物の算出に用いられる。(2)不飽和脂肪酸は、n-3系とn-6系に分けて収載している。
(3)収載食品数は、日本食品標準成分表2010と同じである。
(4)食品名に英名を併記して収載している。
(5)利用可能炭水化物(単糖当量)は、食品中の単糖の合計量である。
【解説】正答(1)
(1)正しい。魚介類、肉類及び卵類の原材料的食品を除く食品の炭水化物の含量は、
水分、たんぱく質、脂質及び灰分の合計(g)を100gから差し引いて算出される。
(2)誤り。脂肪酸の項目は、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸及び多価不飽和脂肪酸で構成されている。
(3)誤り。日本食品標準成分表2010の収載食品数は1,878食品であったが、
その改訂版の日本食品標準成分表2015年版では2,191食品に増加した。
(4)誤り。日本食品標準成分表2010では食品名に英名を併記していたが、
日本食品標準成分表2015年版では英名が削除された。
(5)誤り。利用可能炭水化物は、炭水化物成分表2015年版の各利用可能炭水化物料を
単糖に換算した量の総和として算出されている。
本日は、「各栄養素の体内動態」の問題です。
基礎栄養学の山となる項目です。
必ず何問か出題されるので、苦手意識を感じる方も多いと思いますが確実に理解しておきましょう。
各栄養は三大栄養素からの出題がメインとなります。
Q1.消化と吸収に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)生物学的消化とは、消化酵素による加水分解のことである。(2)膜消化とは、大腸において行われる最終的な消化のことである。
(3)分泌された胆汁中の胆汁酸は、胆嚢で吸収され、再び肝臓へ戻る。
(4)能動輸送では、消化された栄養素は濃度の高い側から低い側へ輸送される。
(5)フルクトースは、促進核酸により小腸上皮細胞内に取り込まれる。
Q2.栄養素の吸収と体内動態に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ジペプチドは、そのままの形では小腸上皮細胞に吸収されない。(2)食事由来のアミノ酸は、リンパ管を経て全身に運ばれる。
(3)グルコースの小腸上皮細胞内への取り込みには、Na⁺が必要である。
(4)脂溶性ビタミンの吸収は、胆汁酸によって抑制される。
(5)葉酸の吸収には、胃液分泌が必要である。
Q3.管腔内消化の調整に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)唾液の分泌は、副交感神経の興奮によって抑制される。(2)胃酸の分泌は、アセチルコリンによって抑制される。
(3)ガストリンの分泌は、アルコールによって促進される。
(4)ペプシノーゲンの分泌は、GIPによって促進される。
(5)コレシストキニンの分泌は、十二指腸内H⁺濃度の上昇によって促進される。
Q4.栄養素別の消化・吸収に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)グルコースは、受動輸送で小腸上皮細胞内に取り込まれる。(2)小腸上皮細胞のペプチド輸送単体は、H⁺依存性である。
(3)小腸上皮細胞内に取り込まれた中鎖脂肪酸は、リンパ管に移行する。
(4)小腸上皮細胞内に取り込まれたβ-カロテンは、門脈に移行する。
(5)吸収された鉄は、セルロプラスミンと結合して血中を輸送される。
Q5.栄養素の消化吸収率に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)消化吸収率は、摂取栄養素量に対する体内保留栄養素量の割合である。(2)真の消化吸収率は、見かけの消化吸収率に比べて低値となる。
(3)見かけの消化吸収率には、シュウ酸との共存により高まる。
(4)カルシウムの吸収率は、シュウ酸との共存により高まる。
(5)ビオチンの吸収率は、アジピンとの共存により高まる。
明日解説します。