癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

いない・・・とは・・・

姿が見えない・・・見ることができない。

母の身体はこの世には無いから・・・当然の事。

あの日、確かに火葬した。

母の棺が火葬場に送り込まれるところをしっかりと見た。

しっかりと見送った。

でも、どうしてだろう・・・この感じ・・・

母はどこか別の場所で暮らしていて、

その場所に行けば母に逢えるような気がする。

脳が錯覚でも起こしているのか。

心理状態がおかしいのか、この心境はずっと変わらない。

心の声が強すぎて、

これに似たような記事を何度も書いている気がする。

別部屋でトレーニングをしていると、母がとことことやってきて

今日あった出来事を話してくれた・・・。

ちゃんと聞いてあげたこともあるが、

鬱陶しがって、ちゃんと聞いてあげなかったこともある。

反省している・・・いろんなことを反省している。

謝りたいことがある・・・

墓前で話せばあなたは聞いてくれるだろうか？

仏壇前で話せばあなたに届くだろうか？

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楽しそうにしていたあなたを想い出すことは簡単だ。

辛そうにしていたあなたを想い出すことも、

泣いていたあなたを想い出すことも、

自分にとっては辛い想い出だが、思い出すことは容易だ。

身近に感じ過ぎて、すぐにでも会えるような感覚。

あなたがそこに座っている・・・その椅子に、

こっちを向いて微笑んでいるあなたが浮かぶ。

本当にそこにいるような、今にも声が聞こえそうだ。

すべてが不思議で仕方がない。

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毎朝起きると、まずあなたの遺影に「おはよう」を言う。

そのあなたの遺影を見て、「はっ」とすることがある。

夢であった日だ・・・。

あなたはかなりの頻度で夢に登場してくれている。

最近はその夢の内容の記憶を奪ってしまうが、

それでも、夢に登場した記憶は奪わない。

だから、朝の遺影の前で何か懐かしいような感覚に

させてくれる・・・と同時に夢の断片が脳裏を走る。

でも、最近のそれはほとんどの場合、思い出そうとすると

記憶が逃げて行ってしまう。

想い出せそうで想い出せなくて、想い出した途端、

パシッと切られてしまう。

あれ・・・今のなんだっけな・・・といった感じに。

出て来てるよね・・・夢・・・

なんで想い出させてくれない・・・の？

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