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2021年05月11日

腸閉塞になった父

父の介護が始まって数年

徐々に衰える歩行機能と平行して

咀嚼も衰えていた。

ある夜、父が突然下腹部の痛みを訴えた。

母は戸惑いながらも、

夜間の救急に問い合わせ、

タクシーで向かった。

私も姉も、既に家庭を持っていた。

同時の母は

痛みもがき苦しむ姿など見せない父から

ただ事ではない空気を感じたといっていた。

医師の診断は腸閉塞。




咀嚼されない固形物がうまく消化されず

腸内で詰まってしまう恐ろしい症状で

最悪の場合、死に至るという。

脳梗塞の後遺症は、最初は軽度でも

年々…いや、日々着実に進行していた。

咀嚼が衰えた父は、

やがてしっかりと噛めなくなっていた。

そしてその時は突然ではなく

必然的に訪れた。

それ以来、父の介護食は変わり

固形物は細かく刻まれ

喉の通りと消化の良いものが中心となった。

主介護者母の意識が変わるきっかけだった。

と同時に、介護の辛さに拍車が掛かった。

時が過ぎて気づいた、

私が母に救援の手を差しのべる

絶好のタイミングの一つであった、と。





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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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