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2017年12月20日

隔離部屋で

インフルエンザ流行の時期になった。
というか、流行っている。

今のところ、身の回りに罹患者はいないが、
巷では少し前からザワツキ始めている。

インフルエンザと聞くと、どうしても思い出してしまう。
母の記憶。

抗がん剤投与開始数日で・・・確か8日目だったと思う、
母が発熱した。
副作用ではない、インフルエンザ感染が原因と判明した。
発覚直後、母は大部屋から個室に移された。
隔離・・・だった。

当然、と言えば当然の対応だが、
当時の母にとって寂しい限りだったのではなかろうか?

初めての抗がん剤投与、副作用に怯えながら!?過ごしていた最中、
インフルエンザ感染という衝撃な流れ。

何が何だかわからない状況だった。
院内感染と思いきや、同じ階からの発症者は母一人。
拡散することはなかった。

ひょっとしたら、私たち家族の誰かが持ち込んでしまったのかもしれない。
いまさらそんなことを考えても仕方のないことだが・・・。

結局母は、数日間寂しい思いをしただけで、大事には至らなかった。
熱が出た・・・検査した・・・インフルエンザ感染していた・・・
隔離部屋へ移動・・・孤独・・・

あの時の母の姿。
パジャマ姿。

あの部屋で、一人でいる間、母は何を思い
何を考えただろう。

天井を見つめながら泣いていただろうか・・・

テレビを観ながら笑うことはあっただろうか・・・

もっと電話で話したかったのでは・・・

その後、大場屋へ戻れることになり、
抗がん剤投与後の経過も良好だった為
晴れて退院の運びとなった母。

当然、母は喜んでいることと思っていたが
最近思う・・・あの時母は心の底から喜んでいただろうか?
退院と言っても、完治はしていない。
外来で通院することが前提の退院だった。
もちろんUターンの可能性も含んでいた。

帰宅後の自宅に父は居なかった。
父の介護は続けることが出来ない身体となり帰宅した母。
父と共に過ごした母たちの部屋で
母は独り寂しく寝ることになった。

帰宅しても、母は隔離部屋だった・・・少なくとも寝る時は・・・。
あの時の状況・・・考えるだけで涙が出る。
悔し涙が・・・。

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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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