今年のレクサスの話題といえば、残すはRXのマイナーチェンジ。
もうそろそろ3月に開催される「ジュネーブモーターショー」「ソウルモーターショー」もしくは4月に開催される「ニューヨークモーターショー」でのRX(マイナーチェンジモデル)のニュースリリースがされるのでは・・・と期待です。
さて、新型RXに関してもっぱらの噂が、ナビゲーションシステムの操作デバイスとして「タッチパネル方式」が採用(または併用)されるのでは?というもの。
現行のリモートタッチ(RTI)は、2014年7月発売のNX、同10月発売のRC系で採用され、その後、2017年3月発売のLCではタッチパッドの面積を拡大、サブファンクションボタン追加など、第2世代に進化。その後の「LS」、「ES」、「UX」でも同系が採用されています。
しかし、特に世界各国のモータージャーナリストからは「操作性に難有り」との評価がなされており、レクサス開発陣営もそろそろ新方式の採用もしくはタッチパネル方式との「併用」というのは自然なことと思います。
ポルシェ・アウディではモデルチェンジにあわせ、遠隔操作デバイスを廃止し、タッチパネル方式へ回帰しており、そのこともあるのかもしれません。
また、センターコンソールに「縦型」のタブレット型モニタを設置する例も増えていますね。
RXは世界で最も売れているレクサス車といえ、内装の構造を全面入れ替えは困難でしょうから、果たしてどうやって「タッチパネル方式」を実現するのか楽しみでなりません。新型クラウンのようなツインモニター式として、下部のオーディオパネル部分をタッチ式とするのであれば無理なくできそうですが・・・
・・・と、今回はいい機会なので今までのレクサス車におけるナビ/オーディオシステム周りの改良について、ざっとまとめてみました。
車載標準ナビとしての性能はどの時代においても最先端でしたが、最近は他ブランドに比べても優位性がなくなってきており、スマートフォン対応やAI対応などについては遅れている状況(Apple carplay,android Auto,Amazon Alexa,googlemap,earth連携機能等)なので、レクサスナビならではのブレイクスルーが欲しいところです。
(曖昧な部分もあるので間違っている部分もあるかもしれませんのでご了承ください。)
■2005年8月・・・
HDDナビゲーションシステムを標準装備
レクサス開業にあわせ新発売した「GS」、1ヶ月後に登場した「IS」ではカーナビゲーションシステムを全車標準装備としたことで話題となりました。また、音楽CDをHDD内に録音する機能やBluetooth接続機能、携帯電話を接続してのオーナーズデスク連絡機能、ナビ地図更新機能(有料)、その他インターネットに接続してマルチメディアコンテンツの閲覧や緊急ヘルプサービスが可能な「G-Link」機能を搭載。当時は「DVDナビ」が主流であった中、大容量のHDDナビゲーションシステムを搭載。(SC430は設計が間に合わず、DVDナビ)
なお、当時は記録メディアとしては主流だった「MD」ディスクスロットも備えていました。
[IS]
[GS]
■2006年9月・・・
リモート操作、リモートイモビライザーの採用
G-Linkの追加機能として、日本初投入の「LS460」で採用。セキュリティ性能が向上。
また、この頃から年次改良で、ナビ操作のボタンで「英語表記/日本語表記」が選択可能となりました。
■2008年8月・・・
地上デジタルチューナー&マップオンデマンド搭載
SC430のマイナーチェンジにあわせ、以下の先進装備を投入。
この際、DVDナビからHDDナビへの換装も行われ、SCもようやく他のレクサス車と同等のマルチメディア/テレマティクスサービスを導入。
「地上デジタルチューナー」
「DCM車載器」
「マップオンデマンド」(地図差分更新)
「DVD再生」
[SC]
■2009年1月・・・
リモートタッチ(マウス型)初採用
日本初登場となった「RX」で、操作デバイスとして初めてタッチパネル形式ではない、「リモートタッチ」方式が登場。
あわせて、SC430で先行投入されたマップオンデマンド、地上デジタルチューナなども標準装備。以降の新型車、年次改良時には順次標準装備され、大きく商品力を向上。
■2009年1月・・
・新ナビゲーションシステム採用(第2世代)
日本初投入となるSUVモデル「RX」」(RX350/RX450h)において、SC430で先行投入された「マップオンデマンド」等の機能を投入、当時車両標準ナビとしては最高水準の性能を誇り、レクサス車選択の魅力の1つとなりました。
「地上デジタルチューナー」
「DCM車載器」
「マップオンデマンド」(地図差分更新)
「DVD再生」
DCM車載器の搭載により、Bluetooth接続しなくてもオーナーズデスクへ接続可能に。
またDVDの再生は「マークレビンソン」オーディオのオプション装備が必要でしたが、今回標準ナビ/オーディオでも対応したことにより、これ以降マークレビンソンのオプション装着比率が下がったとも言われています。
■2009年7月・・・
ポップアップ式ナビモニター、USB端子を採用
ハイブリッド専用車「HS250h」で、今までインストルメントパネルに埋め込まれていたモニターをポップアップ式に変更。
ナビ画面のサイズも8インチと当時としては大型の部類でした。
また、ついに待望の「USB端子」が搭載され、iPodやUSBメモリーに保存した圧縮音源の再生可能となるなど、HS250hはオーディオ面でも優位性がありました。
■2009年8月〜10月・・・
新ナビゲーションシステム採用(第2世代)
LS・GS・ISの年次改良でRX・HSに先行採用された新ナビゲーションシステムを採用。
追加機能として以下の装備を追加。
「DVDチェンジャー」(MDスロットの廃止)
「USB端子」
同年に発売されたRX・HSでは残っていた「MDスロット」が廃止されたのは時代の流れを感じます。
念願のUSB端子搭載で「ipod」等を接続して音楽再生を楽しむことが可能となりました。
↑CD/DVDスロット部に、「MULTI DISC PLAY」の文字あり)
■2010年8月・・・
DVDチェンジャーの廃止
レクサスIS、2回目のマイナーチェンジで、前年に装備された「DVDチェンジャー」を廃止。
この時期はすでにメモリー媒体での音楽視聴が一般的になっており、DVDチェンジャーの必要性が低下していたこともあるでしょう。
(「マークレビンソン」選択時もチェンジャー機能は廃止)
ISにおいて、DVDチェンジャーを標準装備していた期間はわずか1年間、非常にレアです。
↑CD/DVDスロット部に、「MULTI DISC PLAY」の文字が消滅)
■2012年1月・・・
12.3インチナビゲーションモニター&新ナビゲーションシステム採用(第3世代)
レクサス第2世代の象徴、フルモデルチェンジした「GS」で車載用としては世界最大サイズの12.3インチワイド画面モニターを採用。
これにより純正ナビとしては珍しい2画面表示が可能に。ワイド対応とあわせ、高精細化、ナビ画面のメニュー構成なども大きく変更されました。
また、目的地検索に「Web検索」機能が追加(あまり使いませんが・・・)など機能面でも進化。
また、前モデルで採用していた「MDスロット」、「DVDチェンジャー」も廃止されています。
■2012年1月・・・
リモートタッチ(マウス型/第2世代)採用
「決定ボタン」を操作ノブを追い込む方式へ変更するなど、第2世代へ進化。
(ただ、結局その後「決定」時に、カーソルがずれるという苦情が多数寄せられ、後日サイド部分に「決定」ボタンが追加されますが・・
■2013年5月・・・
新ナビゲーション採用(第4世代/SDカード方式)&ブルーレイディスク再生対応
新型ISとともに登場した「SDカード」方式の新ナビでは、地図記録媒体をHDDからSDカードに変更。
これに伴い、音楽録音機能は別途「MicroSDカード」を準備し、それに記録する方式へ変更。
そして当時非常に珍しかった「ブルーレイディスク」再生標準対応となるなど大きなバージョンアップを果たしました。
「マイクロSDカード対応」
「ブルーレイディスク再生対応」
しかし、HDDナビからSDナビへ変更したことによりハードウェアの構造が大きく変更され、製造メーカーが変更されたのか、プログラム容量の問題なのか、CPUの問題なのか、非常に不具合報告が多くなされていました。
また、交差点情報や、各種グラフィックス、音声認識など機能ダウンとみられる部分が散見されました。
ちょうど車両自体のコスト削減による質感低下と重なる部分が多く、販売店にも多数の意見が寄せられたようです。
■2014年7月・・・
リモートタッチ(タッチパッド型/第1世代)を採用
従来のマウス型リモートタッチは、パームレスト部分が必要のため、センターコンソールの一等地を占有します。7月に発売した「NX」や10月に発売した「RC・RCF」では指先で操作可能でコンパクトなタッチパッド(トラックパッド)型のリモートタッチを採用。
ただし、2019年現在も、文字や数字等の描画ができないのが残念。
ISで多数報告されていたSDナビの不具合については、発売から1年で改善され、2014年以降改良された他車種においても順次SDナビゲーション化が進みました。
■2014年8月・・・
「エージェント」、「Apps」機能の追加
トヨタブランドの「T-connect」の発表とあわせ、レクサスのナビゲーションシステムでも以下のような追加機能が。
「LEXUS Apps」
「エージェント」
「Wi-Fi搭載」
しかし、2019年現在、Appsに関しては対応ソフトウェアも増えず、大きなアップデートも行われず、ほぼ、オワコン化しているのが残念。
「エージェント+」だけは地道なアップデートで少しはまともになりましたが・・・スマホアプリとの差別化が必要ですね。
■2015年・・・
「VICS WIDE」、「LTE」対応
LX・LS・GS(MC版)・新RX(第2世代モデル)において、以下のアップデートが行われました。
(その他の既存車種は、2016年8月の年次改良で対応)
「全画面地図表示」
「VICS WIDE」
「LTE対応」
車載器(DCM)のアップデートが実施され、高速通信ができる「LTE」対応に。マップオンデマンドのダウンロード速度が早くなったり、オペレーターサービス中にナビ設定ができるようになるなど細かい利便性が向上。
■2015年・・・
リモートタッチ(マウス型/第3世代)の登場
リモートタッチ(マウス型)のサイド部分に、「決定」ボタンの追加など利便性の向上を実施。これにてマウス型のリモートタッチは完成形に。
「LX・GS・RX・IS・CT」はマウス型
「NX・RX」はタッチパッド型 と2系統の操作デバイスが混在することに。
■2016年8月・・・
ワイドFM対応
8月の「LS」、9月の「GS」の年次改良で2016年春から本格サービスが開始された「ワイドFM」に対応。
AM放送もクリアに聞こえるようになり、ラジオ視聴派には嬉しい対応。
■2017年3月・・・
リモートタッチ(タッチパッド型/第2世代)の登場
LCから始まる第3世代レクサスでは、評判が芳しくなかったタッチパッドの面積を拡大、サブファンクションボタンの追加など進化しました。
(が、相変わらず市場からの評価は厳しい・・・私的にはなんの問題もないですが、ブラインド操作ができないのは確かに厳しい)
地図の縮尺が無段階方式になり、スクロール等もとても早くなりました。
■2017年3月・・・
新ナビゲーションシステム(第5世代/SSD方式)の登場
LCでは、ナビゲーションソフトウェアやメニュー等が刷新され、タッチパッドに対応した画面構成へ。
また、ナビの地図媒体がSDカードからSSDに変更されている模様(カタログではなぜか「SD」のままですが・・・?)
これにより全体的にレスポンスが向上しています。
また、「ハイレゾ音源再生」や「Miracast再生」対応などオーディオシステムも大きく刷新されました。
2018年8月の年次改良で、LCにもハイブリッドナビが採用されたことで、この世代のナビは初年度のLCのみ。
■2017年10月・・・
新ナビゲーションシステム(第6世代/SSD方式)ハイブリッドナビの登場
11年ぶりのフルモデルチェンジした新型LSから「ハイブリッドナビゲーション」が採用されました。
クラウド上の最新地図を使用したルート検索や、割引ルート検索など追加機能も。
その後、NX・RC・RCFなどのマイナーチェンジモデルや新型ES、UX、年次改良したLCにも採用されるなど、2019年2月現在、レクサスにおいての主力ナビゲーションシステム。
今後のレクサスならではの装備があると差別化につながるのですが、クラウンを始めとするTNGAモデルにもハイブリッドナビゲーションが搭載されたため、現状では「ナビ画面の大きさ」ぐらいしか決定的な違いはないように思います。
■2019年8月〜10月・・・
新型RX(マイナーチェンジ)
売れ筋の「RX」は現在でもマウス型のリモートタッチ&旧タイプのナビゲーションシステムのため、本年のマイナーチェンジでこれをそのまま放置することはないと思われるので、何らかの改良が行われるのは確実と言えます。
以下の点に期待?!
レクサス純正ナビ/オーディオを担当していたと思われるパイオニア社の経営問題もありますし、結構変わるかもしれません。(Panasonicが開発しているとの噂も??)
・タッチパッドへの換装??
・タッチパネルモニタ採用??
・ナビゲーション画面のさらなる高精細(HD)化??
・市街地詳細地図の搭載??
・ジェスチャー機能の追加?
・USB-C端子の採用??
・Android Auto対応??
・Apple carplay対応??
・Amazon Alexa対応??
・LINEアプリ連動機能??
・eケア(走行アドバイス機能)追加??
・車両ソフトウェア更新機能追加??
※本記事に記載の内容は古い記憶や自宅に保管の旧カタログ、web上のニュースリリース等を参考に記載していますので、実際の改良内容と異なる可能性がありますのでご了承ください。
*第○世代〜という表記は当方で区別のため勝手に呼称しているもので正式なものではありません。