当方は新車時に、「シンクデザイン」さんで、エアコンシステムを施工(エアコンガスの充填)しており、快適にドライブを楽しんでおりますが、そのエアコンガスが新型レクサスLS500/LS500hから変更されているという話題。
これは全く知りませんでしたので、一度調べてみることにしました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/280838/blog/41324408/
・エアコンシステム施工中のイメージ
例えば、「LC500h」のボンネット内側には次のようにエアコンガス冷媒(R-134a)が記載されています。
R-134というのが、現在幅広く使用されているエアコンガスの種類ですね。(”HFC-134a”との表記も多い)
次に、新型「LS500/LS500h」のボンネットを開けると、ラベルが変更されており、確かにエアコンガスの冷媒が「R-1234yf」というものに変更されています。(”HFO-1234yf"との表記も多い)
こ、これは知りませんでした!
ではこのエアコンガスの冷媒が変更されているのはなぜなのか・・・?
環境性能に対応するため、というのは容易に想像できますが、一般的にはほとんど話題になってないのではと思います。
かなり前ですが、「冷蔵庫やエアコン」には「フロン」(「CFC12」)が使用されているので、オゾン層の破壊に繋がり環境に良くないので廃止する・・・という流れがありましたね。これにより日本においても1996年以降はフロンは使用禁止となり、(これは有名と思います) これに対応したものが現在幅広く使用されている「R-134a」ということらしいです。
なお、このR-134aはオゾン層破壊係数は「ゼロ」でありますが、地球温暖化には影響があるとのこと。
ということで・・・・
CFC12 → R-134a → R-1234yf
というようにエアコンガスが、その時の環境に応じて変更されている、ということのようです。
新型LSから使用されている、「R-1234yf」は従来の「R-134a」の代替冷媒として開発され、オゾン破壊係数(ODP)および地球温暖化係数(GWP)が低く、地球環境に極めて優しい冷媒とのことで、欧州車から順次先行されているそうです。
従来の代替フロン(R-134a)との違いは美浜株式会社HPに分かりやすく記載されていました。
http://www.mihama.com/products/refri/r1234yf.html
オゾン破壊係係数(ODP)はどちらも「ゼロ」ですが、地球温暖化係数(GWP)の値が全然違いますね!
なお、欧州では2017年から「R-1234yf」の使用が義務付けられており、日本では2023年に欧州と同じ基準(GWP150以下)に規制されることが目標とされているとのことですが、現在主流の「R-134a」ではこの基準をクリアすることができないため、「R-1234yf」への切り替えが今後進んでいくようです
ちなみに、レクサスLSのホームページやカタログの環境性能にもきっちり記載されていますね。
当方は、結構説明書やカタログを見る方ですが、これには気づいていませんでした(汗
R-1234yf(HFO-1234yf)が使用されていることが記載されています。
しかしこの「R-1234yf」は、なんと「可燃性」とのこと!(ただし、燃えにくい性質ではあるそうです)
そのため、整備・ガスの運搬や取扱にも細心の注意を払う必要があるようです。
また、エアコンガスを車輌から一旦回収し、再度充填する際の機器も従来の「R-134a」で使用していたものは使用できないそうです。
よって、機器の更新等、設備投資を行う必要があるとのことで、一般のカーショップでは導入困難と考えられます。
・経済産業省のHPでも注意喚起が行われていました。(PDFファイル)
http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/hoan/koatsu_gas/pdf/007_05_02.pdf
・ 日本ELVリサイクル機構にも同趣旨で注意喚起が。(PDFファイル)
http://www.elv.or.jp/media/12/20170622-HFO-1234yf.pdf
通常、新車時にはエアコンガスは規定量充填されていると考えるのが通常ですが、ほとんどのケースで規定量より少ないそうです。(当方の場合もそうでした)
エアコンガスの入れ過ぎは逆にトラブルになるとのことですから、新車製造ラインでは安全マージンと生産ラインの時間成約によって、規定量より少ない量の充填に留めているものと推測されます。(製造ラインで、エアコンガスをきっちり充填するのに数十分も時間をかけることができないのは容易に想像できます。)
よって、知識と設備のあるカーショップ等でエアコンの本来の性能を活かすため、エアコンガスについて規定量への再充填を行うなどのメンテナンスをするというのは合理性があると思います。
一般的な家庭用エアコンでも、取付設置時にメーカー出荷状態のものを単に設置するだけでなく専門業者に寄る「真空引き」をしたうえで設置するコダワリ派の方も結構いらっしゃると思いますが、(冷えが全然違うとのこと)クルマも同様に新車や車検時に施工することは有効と思います。
でレクサスのような新車時の車両価格が高いクルマに関しては、車両価格に占める割合も低くなりますからね。
なお、まだまだ「R-1234yf」を使用している車種が少ないことと、取扱い上の問題があるため、エアコンガス自体も冷媒(缶売り)は従来の代替フロン「R-134a」と比べても非常に高価のようです。(数倍以上!?)
買う方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、楽天でも対応ガスが売ってました。(200gで約18,000円、1gで約90円もする・・・)
【メーカー在庫あり】 EA994M-1 エスコ ESCO HFO1234yf 200g サービス缶 価格:18,228円 |
これは採用する車輌が増えれば次第に安くなるとは思いますが、現状ではかなり高価なようです。
レクサスLSを初め、今後生産される新型車ではエアコンガスが「R-1234yf」に変更されていること、ガスの補充には新しい設備や技術が必要であることを知っておくと今後のメンテナンスの際に役立つと思います。
※専門家ではないため、記載内容に誤りがある可能性がありますのでご了承ください。
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ご指摘ありがとうございます。
なるほど、確かにHFC-134a,HFO-1234yfが正しい表記のようでした。
HFCは、ハイドロフルオロカーボンの一種ということで、確かにHFOが正しい表記なんですね!
その点、理解しておらず、失礼いたしましたm(_ _)m
1点不備がありますので、連絡します。
エアコンガスの種類ですが、
HFO-134aと記載されていますが、
正式にはm
HFC-134aになります。
しょうもないですが、お伝えしておきますね。
記事楽しみにしています。