2022年11月15日
新型レクサスLS 2023年モデル発表!しかし不安だ!
すでに多くの方がご承知の通り、ほとんどのレクサス販売店ではすでにLSの2023年モデルは「完売」状態となっています。
生産予定枠があっても相当な少なさと思いますので、気になる方はぜひ販売店にお問い合わせを。
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/38093985.html より
今回の「LS」の2023年モデルの不思議なところは、10月13日に「発表」したものの、発売は「2022年10月下旬以降の発売」というなんとも不思議な表記になっていることにです。
発表日と発売日が異なることはしばしばあり、それ自体は珍しいことではないのですが、通常は、「数カ月先」の場合にこのようなことが行われます。わずか数週間先に発売になるにも関わらず、発表時期と発売時期をずらすということはよほど「特殊な事情」があるということかと思います。
(よくあるのは、マスコミ等にスクープされ、やむなく記者発表するケースなど)
すでに2023年モデルが事実上の「完売」であり、追加生産が困難であるため、「発売はもう少し先だよ」とアナウンスするしかなかったのかと勝手ながら邪推してしまいます。(「10月下旬」になっても、「発売」のニュースリリースが行われることはないのかもしれません・・・)
新型レクサス「LS」2023年モデルの改良内容はニュースリリースの通りですが、主に「乗り心地」のさらなる改善と、他の2023年モデルと同様、「新マルチメディアシステム」への換装が中心となっています。
とくに、すでに2023年モデルを商談された方ならご存知の、センターコンソールパネル(センタークラスター)の意匠変更はインパクトがあり、これは流石に多くの方は「うーん・・・」と首を捻ってしまうのではないでしょうか?
メイン市場の北米等の要望なのでしょうか、それとも日本古来の古きオーナーの要望なのでしょうか、わざわざセンターコンソールパネルの一等地のリモートタッチパッド廃止跡に、レクサス「UX」とほぼ同意匠と思われる「シートヒーター等スイッチパネル」を移設。
現行モデルでは、あえてそれほど使用頻度が高くないスイッチ類は見えない場所に「隠し」、全体をシンプルに見せるというの流れだったと思いますが・・・
その代わり、「スマホホルダー」が新設されのはなかなかおもしろい試みですね。
しかし、最近採用が進む「おくだけ充電(Qi)」は意外なことに不採用ですし、「デジタルキー」も採用されないなど、「UX」や「ES」の改良とも微妙に異なるのがなんとも不思議な感じです。
どうも、2023年モデルの生産がかなり少ないため、改良内容もシンプルにとどまった、という印象を受けますね。
しかし、マイナーチェンジに相当する、2021年モデルの後付感が強い「ナビディスプレイ」に続き、もともとすっきりしていたデザインをどんどん崩壊させるような仕様変更は、モダンかつ先進的なデザインを持ったライバルメーカーのフラッグシップセダンとはかなりかけ離れてしまった感じがあります。
今後の「若きリーダー」が果たしてこのようなデザイン、仕様を求めているのか疑問でなりません。マーケティングの結果であればよいのですが・・・当初のデザイナーさんが泣いていないか心配になります。
あわせて「CD/DVD/Blu-rayディスクドライブ」を廃する代わりに、「むき出しのUSB Type-C端子(2個)」と、アドバンストパーク、シート動作スイッチ等を移設しているのですが、そのボタンのデザインや質感は見たところ「大衆車」と変わりなく、とても1000万円を超える高級車とは思えません。
利便性を高めることは素晴らしい取組みではありますが、むき出しのボタンや端子を露出するのであればもう少し「意匠」や「素材」にこだわるべきだと思います。リモートタッチやディスクドライブ廃止で空いているスペースに取って付けたようなスイッチ類が疑問なのは私だけではないでしょう。
特に「シートヒーター等スイッチパネル」に関しては、少なくとも、完全なフルモデルチェンジであれば、決してこの場所に配置することはないでしょう。
UXでは、周囲のパネルも樹脂製の同色系統だったので、まだなんとか我慢できましたが、さすがにLSでこれでは・・・
さて、とはいえ生産数が少ないと想定されるにもかかわらず無事に「LS」の2023年モデルが発表されたのは喜ばしいところです。
(反面、これでマルチメディアシステムが刷新されない「LC、IS、RC、RCF」の行く末が想像できるのもまた事実・・・)
では、今回は実際に従来モデル(2022年モデル)とカタログ上でどのような部分が変更されているかチェックしてみました。
(写真はすべて公式webサイトWebカタログ上のものとしています)
■カタログP7、P98など多数:"マルチステージハイブリッド"エンブレムの廃止
→他のレクサス2023年モデルと同様、エンブレムの統一と"マルチステージハイブリッド"のエンブレム廃止で、外見でHEVかガソリンモデルか区別が困難になりました。
■P18-19:ナビディスプレイ画面の変更
→新マルチメディアシステムの画面に換装されています。地図の場所も同一というすごいこだわりです(笑)
なお、一見画面はきれいに見えますが、ユーザーからの不満が多い「PA・ICの通過予想時刻」が消失しています。これは本当に不便なので、早くアップデートしてほしいですね。
■P18-19:アドバンストドライブ、アドバンストパークの表記変更
→従来は「アドバンストドライブ[Advanced Drive]」といった日本語+英語表記でしたが、全体的に日本語が省略され、英語表記のみ(「Advanced Drive」 , 「Advanced Park」)となりました。個人的には「アドバンスト」なのか「アドバンスド」なのかややこしかったので英語表記のみで問題ないと思います)
■P20:リヤサスペンション剛性強化に伴う表記変更
→ニュースリリース通り、今回の改良ポイントである「乗り心地改善」「操安性」に関する表記を変更しています。
■P24-25:アルミホイール意匠変更
→特別仕様車(松山英樹仕様“HIDEKI MATSUYAMA EDITION”)で初採用され、2023年モデルから新設定された「20インチ ノイズリダクションアルミホイール(切削光輝+ブラック塗装)」を新設定していますが、このホイールに換装されています。
価格はタイヤのインチアップ代込で、「120,000円〜125,000円」と比較的リーズナブル。
■P28-29:センターコンソールパネル一部変更
→新マルチメディアシステムへの換装に伴う、リモートタッチ廃止、シートヒーター等スイッチ追加、USB TypeCの新設定などを反映
■P33:シートヒーター等スイッチ変更
→デザイン的にはどう見ても「改悪」なヒーター等スイッチの位置変更を反映
これで本当にいいのか、レクサスさん・・・これがLCでも採用されたら発狂ものですので、絶対に採用しないでほしいです。お願いします。
■P38:リヤサスペンション剛性強化に伴う表記変更
→LSの肝である乗り心地と操安性に寄与する文言を反映
■P45:LiDARの追加を反映
→Advanced Drive搭載車において、無償アップデートされた、「追加LiDAR」を図で反映
■P48:Advanced Drive の機能追加を反映
→周辺車両の死角を走行し続けないよう、新たに加わった制御を図で反映。
これは素晴らしい機能ですね!(当然既存の納車済車種もOTAアップデートされるはず?)
■P52:Advanced Park スイッチ移設の反映
→手元にあったスイッチがセンタークラスターに移行したものを反映。
■P59:パノラミックビューモニターに「床下透過表示機能」追加
→新型NX以降採用が進む、ボディやシートを透かしてみたような、「シースルービュー」を採用したことを反映。
■P68:新マルチメディアシステムへの換装を反映
→第4世代レクサスで採用が進む、ディスプレイオーディオPlusのモニターと、新マルチメディアシステムを反映。
■P69:音声認識(エージェント)機能追加
→現時点ではまだまだ認識が不安定ではありますが、「音声対話サービス」をPR。代わりに「マークレビンソンシステム」の記載が大幅に省略されました。
■P74-75:新マルチメディアシステムへの換装を反映
→新マルチメディアシステムへの換装に伴う、リモートタッチ廃止、シートヒーター等スイッチ追加、USB TypeCの新設定などを反映
■P78:マイレクサスの反映
→残念ながら「デジタルキー」の採用や「Advanced Parkのリモート駐車機能」の採用はありませんでした。が、「マイカー始動ロック」や「リモートエアコン」といった新型レクサスNX以降採用された新機能が備わっています。
■P81:リヤシートリマインダの追加
→新型レクサスNX以降、順次採用が進む、荷物忘れなどを注意喚起するシステム。
■P90、P92、P96:新意匠ホイール(切削光輝+ブラック塗装:ノイズリダクション機構)の追加
→新たに1種類加わり、全部で4種類のメーカーオプションが存在します。
■P101:インパネロア部スイッチ意匠変更
→Advanced Park等の操作スイッチを前方に移設したことを反映。
なお、車両本体価格ですが、ハイブリッドモデルの「LS500h」は一律「40,000円」のアップ。
ガソリンモデルの「LS500」は一律「70,000円」のアップとなっているようです。
また、FR車とAWD車の価格差は基本的に「410,000円」(LS500h "version.L"は「390,000円」)と従来と変わりありません。
なお、LS500”F SPORT”(FR)に関しては、FR車にのみ「電動アクティブスタビライザー」が追加されている(専用装備、約30万円相当)のため、FR車とAWD車の価格差は「10万円」にとどまっています。
毎年の改良により大きく進化してきた「LS」ですが、もう改良ポイントも限られていることが伺えます。
しかし、2023年モデルについては「入手困難」のようですから、その先の「2024年モデル」を狙っていきたいところです。新マルチメディアシステムに今回換装するということは、あと数年は販売が続く、ということかと思いますのでみんなが「さすが日本の高級車」と唸るような、今後の商品改良に期待したいところです。
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