https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/27546080.html?padid=ag478_from_kv
北米で大ヒットを記録しているRAV4の待望の新型、そしてSUVブームが継続する中、ヴェゼル、C-HRなどのような近年大ヒットしたオンロードを主体とした都市型のSUVでなく、悪路もこなせるAWD機能を強化した新型「RAV4」は注目を集めているようです。
新型RAV4は先行して北米でデビューしましたし、パワートレーンやプラットフォームが近しいことから「UXと競合するのでは?」と言われた時期もありましたが、実際のUXはSUVというよりは一般的な「ハッチバック車」に近い商品内容であったため、RAV4とは(価格差もありますし)商品内容が異なるので競合しないこととなりましたが、やはり気になる存在と思います。
両車のパワートレーン(エンジンとトランスミッション)の構成は非常に近いですが、特にガソリンモデルにおいて、新型RAV4では「UX200」と同様、2.0Lの「ダイナミックフォースエンジン」に発進用ギアを追加したダイレクトCVT(Direct shift-CVT)を採用していますが、RAV4には「AWD」モデルが複数設定されているのが最大の特徴と思います。
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/27546080.html?padid=ag478_from_kv
新型「RAV4」については旧モデルよりも高額になっているようですが、トヨタブランド車で初装備の機能や先進性があるなかなか魅力的な装備も見受けられますし、安全装備も一通り備えており、一部グレードには有用な「ブラインドスポットモニター[BSM]+パーキングサポートブレーキ[PKSB])が装備されているなど、価格についてはむしろ安い、という印象があります。
実車はまだ見ておりませんが、カタログ上のファーストインプレッションで、「これは!」と思ったのは以下の点です。
■3種類のAWDを設定
メディアでも話題ですが、ここ最近のトヨタ/レクサスには4WD(AWD)に強いというイメージはなく(私的にもスバル、アウディといったイメージが強い)、AWDといっても電子式の「E-Four」が主流ですが、今回のRAV4はハイブリッドモデルに搭載の電子式の「E-Four」に加え、機械式のAWDシステムを2種類ラインナップしているのが凄いですよね。
・「ダイナミックトルクベクタリングAWD」
・「ダイナミックトルクコントロールAWD」
特にトルクベクタリングAWDは、減速時や安定走行時に後輪への駆動力を切り離して燃料消費を抑える「ディスコネクト機能」を搭載とのことで、輸入車でいうコースティング機能のようなものと解釈していますが、トヨタがついに採用したことに驚きです。
公式動画が公開されているので、動作はこちらがわかりやすいです。
▼ダイナミックトルクベクタリングAWD|RAV4 機能訴求動画(トヨタ自動車公式)
たとえばUX200にこの「ダイナミックトルクベクタリングAWD」または「ダイナミックトルクコントロールAWD」が搭載されると、降雪地帯の方などには魅力的で、UX200の魅力もより高まりそうです。
■アルミニウムの使用部位拡大
第3世代のレクサス車ではアルミニウムやカーボン(CFRP)を積極採用するなど、ようやくボディにコストを掛け始めていますが、トヨタブランド車でのアルミニウム採用はボンネット等、採用部位が少ないままでした。(「新型クラウン」はフロント部分をレクサスのFR用プラットフォームを応用しているため、サスペンションタワー・フェンダー等にも使用。「プリウスPFV」はバックドアにCFRPを採用等、採用は限られる)
今回のRAV4では、ボンネットに加え、フェンダーやバックドアにもアルミニウムを使用して軽量化を図っているのはこのクラスとしては素晴らしいかと。
■マルチテレインセレクト
レクサスLXやランドクルーザー等で採用されているオフロード走行時に有用な「マルチテレインセレクト」。
300万円前後のクラスのクルマに搭載しているのは凄いですね。(流石にクロールコントロール機能はなし)
個人的には、ダイヤルの照明色が変化するのがわかりやすく、先進性があると思いました。これはぜひ他の車でも採用して欲しい!(実際の点灯具合を見てみたいですねぇ)
■ハンズフリーパワーバックドア
SUV系の車ではラゲージの開閉が手動の車も多い中、電動式に加え、トヨタブランド初のキックオープン式の「ハンズフリーパワーバックドア」の採用
など、レクサス車で先行投入された装備が早速フィードバックされています。
ドライブセレクトモードの切替時にも色が変わるのが斬新ですし、操作性も良いですよね。
■シートベンチレーション機能
その他、ごく一部のグレードのみではありますが、シートのベンチレーション(送風)機能も投入。
(2.0L Adventureのみ、メーカーオプションセット)
このグレードのみなのが不思議ですが、今後の改良時に採用が拡大されるかもしれませんし、クラウン・アル/ヴェルといった各カテゴリのフラッグシップモデル以外に展開されるのはついに!という感じです。
もっとも最近はマツダ車でも採用されるなど、高級車のみの装備ではなくなりつつあります。
新プラットフォーム採用のTNGAモデルはどれも魅力的な車種ですが、「RAV4」は独自性がありつつ、居住性・積載性を確保しつつ、既存のSUVのモデルとはしっかりと差別化できている魅力的なモデルと感じます。実車のチェック&レンタカーでのドライブも楽しみです。
レクサス車でも「LX」のような超高額モデルのみではなく、本格的なAWD走行ができる車というのも今後求められるのかもしれませんね。
まずは「UX200」へのAWD採用、これをぜひぜひ望みたいところです。
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