■やはり安定感が印象に残る。
当方はここ10数年、比較的最大出力の高い、スポーティなクルマを乗り継いで乗っていますが、その中でも、この新型MIRAIの走りには驚きました。
従来のクルマが「徐々にフォームを変えながら100メートル走をしている」ならば、新型MIRAIは、「ずっと同じフォームで100メートル走をしている」という感じです。
アクセルオンから、ブレーキングまで、クルマのみならず、乗車しているドライバーの姿勢もほとんど動かないほど安定した感じなんですよね。
これは従来のMIRAIからそうだったのかも知れませんし、最近のEV車などモーター駆動のクルマはそうなのかもしれませんが、テスラ・モデル3とも違いますし、トヨタならではのチューニングの結果などだと思います。
■しかし絶対的なスペックは平凡
新型MIRAI、たしかに走りは良いです。ただし、絶対的なスペックは平凡で「0-100km/h」加速はたったの「9.0秒」です。
しかも時速110〜120km/hから上の伸びは遅いです。(最高速度は「175km/h」とのこと)
そのため、一般道ではまったく問題ありませんが、高速道路での走行には不満を覚える方もいらっしゃることが想定されます。
一部高速道路区間で「120km/h」走行が可能となりますし、そのようなところでは実勢速度がさらに高いことが予想されます。
そのようなシチュエーションでは追い越し加速に不安を覚えるかもしれません。
■冷静に考えてみても「Advanced park」は凄い
アドバンストパークは開発陣のコメントでは動作時の速度が「4km」、「3km 」、「2km」から選択可能とのこと。
体験試乗では「4km」でためしましたが、ちょっと速いぐらいかな?と思うぐらいで、確実に自分よりうまい(笑)
なんといっても以下のステップだけ。
@駐車を開始する場所まで移動(適当で良い)、ブレーキを踏んだ状態とする
A「アドバンストパークボタン」を押下
Bタッチパネルで、自動的に選択された「駐車したい空間」から駐車区間を選択する
Cブレーキペダルを離す
(カメラ、モニター、センサーで監視しているとはいえ、不意な周囲車両、人物の動きに気を配る必要はあるが)
この機能は1度使うだけで覚えることができます。それぐらい簡単。
多少ステアリングに触れても動作は中断しないし、終了時には自動的に「パーキング」に入るというのも素晴らしい。
また、切り返しは「4回」まで行います。4回の切り返しで駐車できないと推測する場合はシステムが自動的に「NG」を出すということなので、よほど初期の場所がおかしく無い限りは大丈夫です。
白線などの駐車線がない場所でも動作するのがポイントです。
この場合は、予め駐車位置を「画像」でメモリーするのですが、メモリー箇所も「3箇所」まで登録できるので、「自宅」、「仕事先」、「実家」なのの各シチュエーションで登録が可能。また、駐車する際は、同じ区画であっても右折入庫、左折入庫といった、進入方向が異なる場合でも同一の場所とみなしてシステムが判定してくれるのも凄い。
こういう機能がつくと必ず出てくるのが「下手くそは運転するな!」とか、「駐車もできないやつがクルマに乗るな」という意見でしょうか?
新型MIRAIなどに装備される「アドバンストパーク」はきっとこれかも進化すると思いますが、現時点の性能で、「外出を諦めていた方」、「駐車がストレスな方」が積極的に外出やドライブをするきっかけにもなると思います。
運転は好きでも駐車が好きな人ってそれほど多くないでしょうから、それをサポートする機能は素晴らしいと思います。
この機能を使用することで、どうやってクルマを動かせばきれいに車庫入れができるのかという勉強にもなると思います。
今後採用車種が広がるようですから、ぜひミニバンやSUVなどにも採用が広がってほしいですね。
■大口径タイヤ/ホイール採用には「理由」があった
ホイールに関しては「19インチ」と「20インチ」が使用されているのですが、これにはちゃんとした理由があったのには驚かせられました。
燃費重視だと、別に17インチや18インチで良いと思うのですが、これは床下に「水素タンク」を設置するため、地上からの「高さ」(スペース)を確保するためということでした。法規対応(?)なのか、室内空間には水素タンクを設置することができないため、床下に設置することが必要とのことで、水素タンクを少しでも大きく、安全な場所に設置するため、必然的に19インチホイール(以上)が導き出されたということでした。
ホイール(タイヤ)サイズが大きくなると、「高さ」を確保できるわけで、わずか数センチのために、大きなタイヤ・ホイールを選択しているとのことでした。結果的に、スポーツセダンもびっくりの大口径サイズタイヤ・ホイールを装着することになっています。
この価格帯で19インチ、20インチタイヤを履くセダンは皆無ですよね。
■後席も手抜きなし、クラウンの代替にもなりそう
後席もしっかり作られており、大型のセンターアームレスト、開閉式のドリンクホルダー、2.1A対応USB端子(USB-A)、AC100Vコンセント、タッチスイッチ式コントロールパネルを備えていることが確認できて、居住性も良好でした。奇しくも、クラウンのSUV化が話題となりましたが、インフラ整備状況においては従来型クラウンの需要のある程度はこの「MIRAI」がカバーできるものと思います。スポーティになりすぎた「クラウン」ですが、送迎用、役員車用としての役割は「MIRAI」に託すということも考えられますね。
その他、「G-Executive」、「Z-Executive」には、後席の快適性を向上した以下の装備が追加されます(○印のものは、上級グレード「Z」にも追加)
レクサスLSのような、マッサージ機能や、制御の細かいシート機構はありませんが、現在のクラウンと同等以上の装備を備えています。
○後席シートヒーター
○後席シートベンチレーション
○リヤアームレスト加飾
リヤドア・イージークローザー
リヤ 電動サンシェード
リヤドア・サンシェード(マニュアル)
助手席 可倒式ヘッドレスト
助手席 肩口スイッチ
前席シートバックグリップ
その他、これはいいなとおもった機能です。
■アンビエントライト機能
アンビエントライトが前後ドアトリム、カップホルダー、助手席グローブボックス上部などに装備されており、そのカラーが8色から選択可能です。ただし、「照度」は調整できない模様。
今までのトヨタ/レクサス車では弱かった部分ですが、高価なクルマですから、本来のクルマの性能とは無関係な、「遊び心」など、他のブランドでも評判の良い部分を取り入れることは賛成です。
ちょっと明るいですが室内&イルミネーションの切り替え動画撮影してきました!
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【YouTube】トヨタ新型ミライ(MIRAI)室内&イルミネーション切り替え!
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■高精細 デジタルインナーミラー
新型LSに採用されたばかりの、大型・高精細化した、新型デジタルインナーミラーを採用しています。
2017年頃の第1世代とは別物ですが、早速採用されているのには驚きました。
とても見やすくなっているので、物理的な鏡面モードにする必要はほとんどないかもしれません。
(どうやら2種類のミラーが存在するようです。少し大きさが異なり、イルミネーション機能の有無なども違い?)
■空気清浄機能
ほかにはない機能といえば、エアクリーナーによる「空気清浄機能」でしょう。
「化学物質やPM2.5、砂塵」などの有害物質をフィルターを通して浄化して、走れば走るほど空気をきれいにする・・・実際に「空気清浄積算表示」をするのは面白いですよね。これにならんからの「リワード」(報酬)があれば面白いのですが・・・
こういったところは、「所有感」や「いいものに乗ってる感」などオーナーの自尊心を高める効果がありそうです。
一般道での試乗でも、クローズドコースのような好印象を得ることができるのか楽しみで仕方ありませんね!
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