本作「時間感傷旅行の少女たち」シリーズは、心理士の作者が製作したビジュアルノベル。原作はkindleの電子書籍らしいです。
税抜き200円で深い知識と感激を(センスある文)と謳った200円シェアウェアを、フリー化した模様
時間感傷旅行(この言語センス、好き)をするヒロインが、現実の厳しさに直面した主人公に会いに来る。そして心理学についての知識を授ける(非常に短い内容なので、そこまで深くはない)
内容や雰囲気については、誰もが1冊は読んだことがある、ストーリー性のある小学生〜高校生に向けた教材漫画に近い
または社会人向け「まんがでわかる」シリーズ
3作の共通テーマとして、内観療法がある。プレイ時間はどれも、5分〜10分ほど
内沼観月の純愛〔時間感傷旅行の少女たち No.1〕
孤独な男子高校生の元に、謎の少女が現れる……。史上初、純愛内観物語というだけあって、シリーズで一番恋愛要素が濃い。
タイムトラベルの果てにまさかのエンディングになり、シリーズで一番記憶に残る。
逆に、内観については、殆どさわりだけ
内谷観香の情愛 時間感傷旅行の少女たちNo.2
シリーズ唯一の、live2D作品。これはゲーム化ならでは。
更には、シリーズで唯一、主人公ではなく明確にプレイヤーがヒロインと内観についてコミュニケートする。テーマの掘り下げは一番
ヒロインのタイムトラベルの理由は釈然としないが、情愛は感じる内容…
因みに、何故かブラウザ版だと、一部でボイスが入ってます(本当に、なぜ?)
内河観魔の愛執 ー時間感傷旅行の少女たちNo.3ー
シリーズで唯一の女性主人公、来世に期待!なので、恋愛要素なし。
ヒロインの名前に魔が入っているし、外見もファンタジー(実際この立ち絵はファンタジー系で使われることが多い)
いじめという難しい題材だが、内観がきっかけにすぎないストーリーに、3作目にしてきたと思う。悪く言えばテーマがブレたかな?
「私は牛に生まれ変わっても、空を目指す」は名台詞だった
評価C+
65点
1と2が気に入ってます。
3作に共通していえることは、短編の教材的ソフトなのに、かなり印象に残る言葉やシーンがあるんですよ。
こっちの心理に訴えかける事が目的なので、そういうツボは熟知しているのでしょうね。
ただ、その代わりに社会人ストーリーが余りにも滑稽で荒唐無稽なのだが、ストーリー作りの上で、ご都合主義として必要なのかもしれないですねえ…
お勧めのシリーズです。
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