ジャンル:本当の愛の重さを思い知るアドベンチャー
プレイ時間:5分〜8分
引きこもりの青年だった主人公、木村正広。
彼は、引きこもり支援機関『アンデルセン』の相談員、雪野愛に紹介された
喫茶『ラプンツェル』でアルバイトをしていた。
店長、真美さん、はーちゃん。
3人の女性スタッフに囲まれながら、
正広は日々自分の成長を実感している。
もうあの自分に絶望するだけの毎日に戻るわけにはいかない。
そんな風に決意する正広の3日間の日常を追う中で、明らかにされる事実。
そこにある愛は、真実なのか偽物なのか。
主人公、木村正広(裏切りそうな名前ですね)は、元ひきこもりの青年。更生プログラムにより飲食店でバイトをしている
定番の、全員若い女の店員で、何故か好意的というアレだね
題材はよくあるが、主人公が元ひきこもりで、更生プログラムにより労働してるのがやや珍しい設定か。
トマルヒトすすむひとの作者コンビなので(名義が違うが)何か仕掛けてくるだろうなあとは思っていたが、今回も巧妙な伏線が張り巡らされた賛否ありそうな良作。
ただオチについては中盤で、あっ…(察し)となっちゃったので、最後に取っておいたほうがよかったのでは
作者のゲームはまだ2作目だけど、今作もヒロインの正体が凄い変化球ですねえ…
この路線でゲーム作りしていくのかな。
ネタバレ
まさか店員らの正体が、家族の変装だとは…。このあたりの設定は、完全にフィクション。
まさにラプンツェル。
真美が真実でありまみぃ、つまり母親だなんてね。露骨な伏線だが、後々読み返して驚く
料理の味を気にしていたのも、ちゃんと意味があった
はーちゃん(ばーちゃん)は登場しなかったけど、ファッションと髪の色が老婆そのもの
一見して愛のある感じだけど、すごいブラックなんだよね。騙してた事には違いないし、木村も社会復帰なんて出来ていなかったわけで
愛は本物だが、黒かった。
両親も醜悪に描かれてるし、怖い怖い。
真実(母親)が酒井法子の真似をしていたのも伏線なんだろうけど、所謂のりピー世代ではないでしょ。老け過ぎ(笑)
セリフをカットした、演出だけのラストシーンは特に怖かった。
これだけでも、木村がどうなったかはっきりわかんだね。上手いよね。
まあ、元引き篭もりの豆腐メンタルじゃ、この残酷な事実は受け止められんわな。しかも好きになった女が、実は母親だったとか(それも、シャドウハーツ2みたいな美男美女ですらない)
結局、身内だけの職業体験ごっこをさせられただけで、何一つ成長していなかったことには変わり無いし、前作は切ないエンディングだったが、今作は鬱ゲーっぽい。
2作に共通するテーマとして、ギャルゲーへのアンチテーゼというか、ギャルゲーそのものを皮肉った感じだ
世にも奇妙な物語の胸糞悪い話にありそうだ。
評価B+
70点
僅か10分の短編ながらにして、非常によく纏まったゲームで、面白かったです。
2作連続でこう変化球を投げられると、次もストレートは投げてこない気がしてしまいますね(笑)
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