SFアドベンチャーは好きなジャンルだし、体験版の評判が良いので、高い期待値でプレイ
なんでも体験版なのに衝撃的過ぎるラストシーンだという。
衝撃的な結末で終わる体験版といえば、PVでもフェイクを入れていたCROSS†CHANNELを思い出すが、さてさて未来ラジオとはどんなものか…
▼舞台は43年後となる、2061年の日本。
人工鳩という鳩を模したインフラ装置が発する妨害電波のせいで、ネットインフラなどが無くなってしまった世界の物語。
この設定がネット依存の現代社会への風刺っぽくってちょっと面白かった。
ネットが無いと不便だぞという描き方はしてないし、風刺とまではいかないレベルだけどね(そもそもこのゲーム自体がネットで宣伝してるわけだし)。
▼主人公ソラはそんな人工鳩の電波喰いの悪影響により両親を事故で失ってしまった童貞の少年
人工鳩に強い復讐心を抱いている。
そんな彼が、唯一、人工鳩が妨害できないラジオにより、反撃を始める(放送というテーマが、少し最初に感じたクロスチャンネルっぽい。内容はまるで違うが)
そんな時、ラジオが謎の電波を受信する
それは未来からの放送で、3週間後にソラが死ぬという内容だった…
▼うーん、SF王道ながらに面白い。
絵も綺麗だし、ギャグはかなりキレがある。思わず笑ってしまうシーンが多い。
ギャグのほとんどはシモネタやソラへの童貞イジリなんだけど、ギャグパートでテンションを上げられたまま、勢いで笑ってしまうな。
声優もキャラにマッチしているし、上手いからね。
小倉結衣(小倉唯ではない)が一番上手いかな。
▼テキストは読みやすい。
でも誤字脱字や、間違った日本語が多い。製品版では修正されているだろう。
(これは正しい?)
▼人工鳩の開発者だった椿姫
ソラ同様、人工鳩の事件により両親を失った秋奈
ソラを童貞とイジリ倒すくせに自身も処女の義妹、水雪
そして同じく童貞の親友とラジオ放送をするのだが、それが特殊な電波を発して、結果として人工鳩を駆除するという設定が面白い。目には目をって感じだ。
トークも軽快で、シリアスなテーマなのに表面上は明るく進行するから、つい目的を忘れた
「あ、そういえばこれ、両親を殺された男の復讐劇やったな」…って
▼ソラにとって因縁の場所である第一ターミナルで知り合った謎の少女、かぐや。
あなたは死なないわ、私が守るもの…と、綾波みたいな宣言をするも、絶対にやる、でも根拠は言えないと悪徳政治家みたいなことを言う、本作のヒロイン
そんなかぐやにとって人工鳩は失った母の思い出でもあり、友達同然。
彼女に恋してしまったソラは人工鳩を殺すことを躊躇する。だが殺さないと、自分が死んでしまう。
ソラは思い悩むのだった…
そしてかぐやには秘密があって…
以下ネタバレ
▼人工鳩の命とかぐやの命が連動しており、あんなに熱心だったラジオを辞めてしまう一堂。
俺はラジオをやめるぞ〜〜〜〜!!!
……処女!!!
▼ラジオは本作のメインテーマだったので、スパっと切られたことが意外だった。(もうちょっとそれについての世論の反応も描いてもいいと思う)
でもカンペくんはソラだろうから、体験版以降はかぐやの生存を信じて必死にラジオをやっていく…ってストーリーなのかしら
ちょっと強引だった、かぐやがラジオを奪っていったことや、そのことにストーリー上でほとんど触れられなかったことも意味があったのね
▼そして運命の日、オオゾラが落ちてしまう…
正直ここまでや世界は救われる、彼女を失えば的なノリは予想通りだったのだが(ソラを葛藤させるパターンとして、最初からこうかなと)、かぐやがソラを助けるために犠牲になってもオオゾラは止まらず、ソラが記憶喪失になってしまうなんて悲劇の連鎖は予想外だったね。
ソラは声とかぐやの記憶を失い、かぐやは死亡…
主人公的にも、プレイヤー的にも、ソラが死ぬよりも悲しいラストシーン。
▼うーん、ここまで絶望感タップリで終わる体験版もなかなか無いんじゃないだろうか。
衝撃というか、かなり強い引きで終わったね。ストーリーの流れとしてはマイナス方面だから余計気になるんだよな
ラジオを辞める展開から、全てが水の泡感によるもの悲しさが凄いね。EDの歌でしんみりしてたら突然画面と音にノイズが走る演出とか、ちょっと怖い。
体験版ながらに面白かったです
ラジオに入った謎の怪電波(あのシーン結構怖い)の正体など、伏線も当然残されたままなので、製品版の発売日が待たれますね…
延期したけど
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