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2018年05月25日

○○Heart(マルマルハート) ファーストインプレッション 往年の名作をパロディしたゲームは、名作になれるか

激しくどこかで見た面子
yasashiisekai_No-0000.jpg











▼○○Heart(マルマルハート)をプレイしてます。




まず最初に本作の元ネタの解説が必要でしょう。




90年代ゲームに没頭した世代には常識でも、最近のユーザーはまず知らないでしょうが、これは、昔流行ったTo Heartというゲームが元ネタになっています。


oを○にしただけというのがまた強引なパロディで笑ってしまう







▼その昔、葉鍵系というゲームジャンルが流行り、その筆頭だったTo Heartも飛ぶように売れました。



なんとプレイステーション版To Heartは、販売戦略として当時人気イケメン俳優だった京本政樹をイメージキャラクターに抜擢し、テレビCMや電車内の吊り広告まで出していたのですよ。






恐らく、トレンディ俳優(これも古い言葉)の京本を使って、オタクゲーム的な側面を消し去り、一般に普及させる狙いがあったんじゃないかと(2の社長インタビューでもそのようなことを言っていた)








京本のギャラだけでも高額だろうし、これはギャルゲーの市場規模、販売戦略としても多分前例が有り得ませんでした(余談だが2のイメージキャラクターはマギー審司、リメイクは板尾創路)





現在でもそうだが、美少女ゲームのイメージキャラクターは美少女であることが殆どだからです。(例外的にsonataの錦野 旦などもある。ギャグで)




普通はアイドルや、声優。なのでこのインパクトは絶大だった







だが悲しいかな、そんなセンセーショナルだった名作も、時代の流れで完全に消滅してしまった。









▼一番悲しかった事件は、某大物youtuberが、一番人気キャラクターのマルチをモチーフにしたマルチーというバーチャルyoutuberを作ったが、本人の期待を他所に大コケしてしまったことかな



理由として、そもそも最近の若い層はマルチどころかTo Heartも知らないと真面目に分析していたが、90年代世代の私は納得しつつも愕然としたものだ

無題.jpg






メイドロボというキャラクター設定自体は更に昔からあるが、定着させたのはマルチだろう



流行らせたのがマルチといってもいいかもしれないですね。当時マルチの後に、それを模倣したキャラクターが乱造されたのですよ。しかも、ゲーム以外でもね。それだけ、影響力が強かったのですよ。



人間とロボット、アンドロイドの違いとは、恋愛とは……なんていうネタまで引っ提げてね。





だがそれも今は昔。最近のユーザーは知らない









まあそんな、かつての名作が元ネタになってるわけです。










▼ではそんな強引なパロゲーの内容はどうか。表面だけパクっただけで、ありがちな質の低いパロゲーなのかというと…



これがまた、絵も綺麗だし、意外や意外、非常に丁寧に作られているんですよ









ストーリー、設定、キャラクターはもうパロディというかパクリなくらいTo Heartをモデルにしてて、一言も喋らないお嬢様の先輩とか、マルチをパロったアルトが登場したり(このネーミングの雑さも面白い)、羅列するとキリがないほど


アイコンのドット絵までもが、ロックマンのパロディ








クローンゲームではないけど、製作のノリはそれに近かったのかも





フリーゲーム、同人ゲームというのは、有体にいって好きな物を作るので、どんなゲームでも少なからずパロ要素があるのが普通だけど、ここまで何から何までパロディパロディなゲームも珍しい








パロディって、設定やセリフをそのまま使ったり、雑で浅い事が多いんだけど、本作はちゃんと設定を拾ったり、アレンジもしているので、好感触











▼そんな感じでパロネタが滅茶苦茶多いことが長所であり短所でもあるんだけど、重要なポイントとして、元ネタが古過ぎて当時のユーザーじゃないとまず分からないんですよ





例えば主人公が「朝だよ〜。朝ご飯食べて、学校行くよ〜」と言うんだけど、これはTo HeartのライバルメーカーのゲームだったKanonのセリフ。




当時のユーザーはなんでここでKanonなんだよ(笑)と笑えても、最近のユーザーはそれも当然分からないので、笑う事ができない。



今この文章を読んだ時点でも、ネタが分からないので、別に普通のセリフじゃん?と思った事でしょう






このように、もう滅茶苦茶にパロディが多い、かつ古いので、最近の若いユーザーではプレイしても意味不明な部分がかなりある




そこに笑えない、だから楽しくもない



それが、プレイヤーをかなり選ぶんじゃないかな(パロネタが膨大なだけにね)







そもそもTo Heart(特にTo Heart2)自体がもうこれはパクリだろってくらいにパロディを多用したゲームだったからね。まさかこんなところまでパロディするとは思わなかった
















▼ゲームシステムもこれまた懐かしいマップ上のヒロインを選択して好感度を上げていくタイプのゲームで、細かいところまで本家をパロディしてる









お約束の、寝る前のモノローグもある。


ただ本家のように主人公が雑学を披露したりもしないので、余り見るべきのない要素かな。












▼本作は、2015年のコミケにてスタジオわさびが頒布したが(今回DL化)、かなりクオリティが高いのに無名や無名、なんと検索しても公式HPとツイッターのたった2件しかヒットしないんですよ。



スタジオわさびについても、ニコニコのログが少しあるだけ。ツイッターもたったの5ツイートで、後は完全放置。



普通誰かしらブログとかにレビューや感想を書いてるものだけど、それもなし。恐らくここが初めて記事を載せたブログでしょう。まさに、隠れ過ぎた良作ですね。



私はコミケには行った事がないんですが、こういう事例を見ると、まだまだネットに乗らない、隠れた良作が多くありそうですね…






▼なんでも略称は丸鳩みたいで…


これも東鳩が元ネタ



昔、東鳩と聞い製菓メーカーではなくギャルゲーを連想した奴はオタ、なんてネタ(遊び?)が流行ったものです。




今後プレイしていきます。



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