▼僕と君の夏休み楓編クリア。幽霊ヒロインとしてはベタもベタな展開だが、面白い。ベタ以外の何者もないヒロインとシナリオなんて稀じゃないかってくらいにベタ。楓がうっかり夏輝の中に入ったり、
幽霊であることなどから、他のヒロインへの劣等感と嫉妬に狂って暴走した楓が、他のヒロインを始末しようとしたり、危険と見做され強制的に処分するしかないという展開になったり…
だが主人公の愛で正気に戻ったり(正気に戻す為に何故か乳首を吸うというミラクルは新しい)、その後いっしょに記憶探しをしたり…
楓もまた、他のヒロインたちと同じで実は幼馴染だったり…
と余りにもベタだが、既に記憶喪失設定のある主人公が、再度記憶喪失になるというストーリーが新しい。
これは逆に、初めて見た気がする
▼でも、そこからのストーリー展開が急ぎ足で、成仏するまでの会話が冗長でダレたのが残念
泣けると評判だが、プレーしてて我に返ってしまった
お前らいつまで会話してんだよと
名残惜しいのは分かるけどさ
これでは折角の感動シーンが台無しである
ゲームの会話シーンはもっと簡潔にすべきだし、ここまでグダグダ喋ると、え?まだ逝かないの?とさえ思ってしまった
更に、終盤の演出がかなり弱い。スタッフロールの写真もエピローグのものがないし(これは意図的かもしれないが、驚きが無かった)、特に気になるのがラストシーン。
数年後、大人になった主人公。
かつてプレゼントした、もう海に捨てたはずのあの鈴の音が聞こえ、驚く
後を歩いていく、俯いた楓そっくりな女性…
年齢も主人公と同じくらいだし、赤ん坊からではなくリアルタイムで転生したの!?と茫然となった。
最後、プレゼントしたアクセサリが映ってFIN…って…
ちょっと尻切れトンボな気がしない?
いかにも映画でありそうなシーンだが、この後どうやってまた恋愛関係になるんだよとか、なぜ捨てた鈴を持ってるんだよとか(これはベタなら同じ物を偶然持ってたってのがありそう)そっちの疑問が感動を上回っちゃったよ。転生って同じ顔の生きてる女にでもしたの?ってのもね
そこがスッキリしない原因
▼幽霊ヒロインだとまぼろし月夜のあやめのEDが非常に良かった。
成仏し、転生するところまでは同じだが、ちゃんと0歳から15歳(あやめの年齢)になる15年後に再会する。
主人公はその間も、ヒロインを忘れられず、女性と付き合う事もなく、大人になっている
だから凄くストーリーが重いんだ。
もう良い大人になってて、他のヒロインたちも完全に独立した人生を歩んでる。しかもギャルゲーなのに、主人公以外の男と結婚までしてるというバツグンのリアリティ
15年ぶりに再会したヒロインは、前は着物を着ていたが(幽霊だからね)、今はかつて主人公が通っていた高校の制服を着ている。だが主人公の事は完全に忘れている
そしてそんなエンディングは、オープニングで主人公とヒロインが初めて出会うシーンを踏襲しており、最後の最後、ヒロインは主人公を思い出し、名前を呟く…
うわあ…泣いちゃうよこんなの
という私が見た中で一番感動的な幽霊ヒロインのエンディングなんだが、どうもそっちにイメージを引っ張られてたせいか、オチがないような、中途半端な幕切れに感じてしまった。
(楓編に感動したプレイヤーもまぼろし月夜のこのEDを見ていたら、物足りなく感じると思う)
▼僕夏のエンディングはメインヒロインの紗耶のそれを見ても思うが、割とアッサリしている。紗耶はそれが綺麗さに繋がったが、楓はどうにも中途半端で残念だ
評価 85点。面白いけどスッキリしない
▼あと…紗耶編と違って、EDが人間のボーカルじゃなくて、初音ミクというのがどうも…
製作が下手であまり綺麗に歌わせられてないし、作詞VIPPERってのもVIPPERのダレ?って我に返っちゃったよ
駅の名前がいちじょうなのも特に意味がないんだろうか…
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