いやあ、本当に久しぶり。何せ逆転裁判4でシリーズを完全に見限ってから、ずっと放置したからね
約11年ぶり…
凄い年月の経過だ
オドロキ君を使うのが11年ぶりなら、なるほどくんを使うのなんて蘇る逆転以来だから、約12年ぶり…
本当に久しぶりに「逆転裁判」をプレイしたわけです
本作の発売が2013年なので、発売からも随分経つわけだが…
今更なレビュー感想。
ネタバレあり。
▼グラフィック
まあ仕方ないけど、大逆転裁判よりはかなり劣る。そもそもフルモーションじゃないし、ただ3D化させただけ
逆にいえば4までの逆転裁判を踏襲しているので、これぞ逆転裁判って感じの画面で、本当に懐かしかった
なるほどくんの新デザインは悪くないが、ヒロイン(?)のココネが逆転裁判のイメージカラーとはズレてて、ロックマンのキャラみたいなんですよ。
ロックマンXのアイリスにも似てるし、逆転シリーズのキャラか?
18歳の女子高生って割には老けててフレッシュ感がないし、制服すら着ていない(DLCらしいが…)
それぞれの話にイメージイラストが無い事も気になる。ただの素材絵使い回しだし…
1のイラストはよく描けてたんだけどなあ
▼音楽
旧作のアレンジが使われてるので懐かしすぎてヤバイですわ。しかも大昔に発売された、初代とは。
でも新曲が、全体的に弱いかな。3と同じ岩垂が作ってるが、彼の音楽は好きだが、デキは微妙なほうでしょう。
そしてタイトル画面は無音。これぞ逆転裁判だ。
▼システム
サイコロックが懐かし過ぎる…。3以来だね。この音楽もグラフィックも。
感情のムジュンを突くのもなかなか画期的で、ラスボスを3人の主人公それぞれの力で倒すのは、カタルシスがあった。
減点対象としてはやはり、事件現場以外の背景を調べられなくなった。
何でも超細かく調べられるクロス探偵ほどではないにせよ、背景を調べて面白いセリフが出る事が、逆転裁判の良さだったのに
▼攻略難易度
非常に簡単。もう少し難しくてもいいかもしれない。
▼トリック、ミステリとして
これがまた逆転裁判2並に酷い。ありえない事のオンパレード。
というか、壊れた像を直して全く別の像にするってのは、逆転裁判2のツボと同じネタなんだが……しかもあのネタはシリーズでも屈指の不評だったんだが……
11歳のココネには殺人が出来ない証拠として、刀をつきつけたんだけど、あの小さな体では、長くて重い刀は扱えないって意味で選択したんだよね。でも全然違う流れになった
ココネの身長的にあの刀は扱えない筈だが、なぜそれに言及しないのか…
▼テキスト
誤字脱字が結構多い。逆転裁判2でも「もろちん」なんてのがあったが、これは公式サイトで巧舟が「もろちん」というキワドイ誤字を発見したので、修正したと書いてたから、まだ同じミスが残っててなんとも間抜けだった。
余談だがTGCで配布した逆転裁判3のPVは、冒頭の異議あり!が意義あり!になってた。
ウェブ配信版では修正されたが、同様にスタッフが意義あり!もゲーム中の誤字を直したと言ってたから、PVにあったのはちょっとマヌケだった
▼声優
ミツルギとガリュウがイメージと違う。旧作PVの声優だろうけど、異議あり!が違うんだよ。特にガリュウの異議あり!が、全然カッコ良くない。スタッフの肉声より劣るってどういうことだよ…
主役級はまだしも、サブキャラが素人?って程ヘタ。特にしのぶはオバサン臭い声で、イメージと全然違う。咳をする音声(?)が可愛いだけに違和感が酷い
▼アニメムービー
要らないんじゃあ?多すぎてテンポが崩れる。
まさかEDまでアニメだとは
▼シナリオ
・第1話 逆転のカウントダウン
いきなりアニメムービー。
あ、あれは!?
ま、まさかアソウギ…!?なんでアソウギがいるんだ!?
って、お前かよ!!
いきなりのダダ滑り。紛らわしいんだよ!(笑)
いやアソウギがいるわけないんだが、大逆転裁判の後だと、そう思うじゃん…
てっきりなるほどくんの弁護士復帰戦かと思いきや、既に弁護士を再開しているという設定…
なんだろう、いきなり盛り下がる1話だな…
でもヒーローが遅れてやってくるのは良かった。まさか1話の主人公が新キャラなんてヤダしね。
・第2話 逆転の百鬼夜行
逆転裁判らしいトンデモ系推理モノ。妖怪が犯人なんてこれまたトンデモな流れになるが、当然人間の犯行。
物凄い勢いで手帳を手繰る犯人に、スサトを思い出す。
・第3話 逆転学園
ワイヤートリックが、初代PSの、名探偵コナン 同級生殺人事件にそっくりだね。舞台が学校ならではのトリックだ。
いけ好かない連中かと思いきやレイたちが実は非常にイイヤツ。チシオが女と分かっても反応ナシなのは気になるが…
折角必死でしのぶを救ったのに、ココネにはどうもありがとうの一言だけ。
そしてオドロキにベタ惚れのしのぶ…
えっ!?何これっ!?!?
何この犬骨折って鷹にとられる感は…
主人公がオドロキならいいけど、ココネ視点だとすげえ不条理な話で全然スッキリしない。
どう考えても、結末は友情じゃなきゃいけないでしょ
着地点がしのぶのオドロキへの恋心に摩り替わってる
事件解決後のムービーまでしのぶがオドロキくんに発情してるだけだし…
・第4話 星になった逆転
ユガミにおっさん扱いされるのがいけ好かない。お前も28じゃねえか(笑)
カグヤは最初妹かと思ったほど若々しいし、ユガミのほうが老けてる。
主人公としてはやはりなるほどくんが最強
・第5話 未来への逆転
マヨイの手紙とハルミ再登場に半泣き。
でもマヨイのテーマBGMが何故かみぬきのテーマになっている。バグかと思ったよ。
ハルミのテーマはちゃんとアレンジしてるのに…何この手抜きは。
懐かしのミツルギとの対決。偉くなって目が悪くなった設定だと、昔読んだファミ通でスタッフが言ってたね。
結構えぐい手を使ってくる。やはりミツルギは最強の検事だわ
でも、ココネは逆転裁判1の4話のミツルギと設定がそっくりなのだが、ミツルギはそのことについて何か言って欲しかった。
バン刑事が黒幕の亡霊なのは驚いた。イトノコポジションだとばかり思ってたのに。
追い詰めるポイントとしてココネが刺した手の甲がキーになると思ったのだが、何故かここはスルー。拳を出すポーズで、血管が浮き出るのは伏線だと思ってたのに。まあ7年も経てば傷痕も残らないか(外科手術で消す事も可能だし)
そして見事に4から続く因縁を断ち切って法の暗黒時代を終わらせるのだが…これ、今度は警察の暗黒時代にならないか?
だって警察内部にスパイがいて、無実の検事を誤認逮捕してたんだから。殺人被害者も出してるし、警察の責任は重い
大逆転裁判2のEDもこの後どうなるのって感じだったが、5はより酷いことになるでしょ。
▼総評。
どうも全体的にピークらしいピークが無かったかなあ。
強いていうなら、ハルミやミツルギの登場か。
主人公が3人というのが多すぎる。なるほどくん1人でいいでしょ
ヒロインは「ラスボスにトドメを刺す証拠品の持ち主」というお約束に則ると、まあココネなんだけど、あくまで役割は主人公その3だった
ストーリーも、なるほどくんの弁護士復帰から書くべきでしょ。有料コンテンツがその話らしいが、これは本編に組み込むべき話。
だってプレイヤーが一番気になってるポイントは、なるほどくんが弁護士をクビにされた時、落魄れていく時、マヨイやミツルギたちは何をしていたのか?助けなかったのか?って事なんだから。まさかそこがさらっと流すだけで終わっちゃうとはね
セコいことやって評価を落とすとは、酷い愚策
やさぐれナルホドーがまた阿呆の子に戻って、裁判長が「今度こそ、私たちの成歩堂くんが帰ってきたのですね」なんて言えば、3のオマージュにもなるし、まさにプレイヤーの気持ちそのものだったのに
4の続編として見ると、みぬきが空気過ぎる。
前作ではヒロインにしてオドロキくんの相棒だったが、今回は1度も組まないし、法廷にも立たない。
4のEDでなるほどくんが「あの子の素顔を知ってるのはぼくだけなんだから…」と言ってたのは、なんだったのかしら…
あの時、続編があるならこの2人の物語と思ったもんだが。
そもそも3までは非常に完成された物語だったのに、4でメインストーリーや設定を壊してしまったから、もう修正出来ない。今後、本編の正史をどうやって組み直すのか…
サクラ大戦5と同じで、後戻り出来ないことをやっちまった感が酷い…
旧キャラももっと出して欲しかったね。ミツルギを出す以上、相棒のミクモとイトノコの再登場も必須だったでしょ。まさか出ないとは思わなかった。まあミクモは逆転検事(外伝)のヒロインだが、その後どうなったのか…
▼まとめると、評価B 70点くらいかな。
面白いけど、逆転裁判シリーズの名作である1や3に比べると、非常に劣り、駄作だった4よりはマシって感じでした。
大逆転裁判に比べると数段落ちなので、逆に言えば大逆転裁判が評価されたのは、本編がイマイチだったからというのもあるでしょうね。
「裁判長が犯人〜〜」ってセリフがあったのは、大逆転裁判の後だと、思うところがあるね。
リアルタイムで5をプレイしたユーザーは、まさか新作の犯人が裁判長だと、この時点では思わなかったでしょう。
まあともあれ、懐かしい世界観やキャラクターたちと再会出来たのは、よかったです。
【このカテゴリーの最新記事】