本作は2D横スクロールのパズルゲーム、舞台は絵本の世界です。
プレイヤーが絵本に描いた線が足場や昇降路、障壁となり、
不思議な世界に迷い込んだ主人公を出口まで導きます。
タテの線を描ける少女
ヨコの線を描ける少年
二人の主人公を切り替え、決められたインク残量に注意しながら
ゴールまでの道筋を探るゲームです。
【加筆で導くストーリー】
プレイヤーが描くのはタテヨコ線だけではありません。
物語の結末までもがその手にゆだねられています。
筆の扱いを誤ると、子供向けの絵本の世界におおよそ似つかわしくない結末を迎えてしまう恐れもあります。
▼うわぁー!このゲーム面白い!超面白い!めちゃよくできてる!
まずゲーム性が単純明快で面白い!
プレイヤーに出来るのは、キャラクターを切り替えて縦の線と横の線を描く!
キャラクターをゴールに導く!
ただこれだけ!
だが、このたった2つの(実質、1つの)ギミックだけで奥深いゲーム性を確立させている。
序盤、ただ線を描くだけにはとどまらずタテヨコの組み合わせで攻略できると気づいた時…衝撃を受けた。
▼所謂リーディングゲームだ。
古くは「ゴースト トリック」、「ICO」…
更に古くは「ネオリュード」などがそれにあたる。
「タテヨコ冒険譚」は、「画面に線を引く感覚」自体が面白い。
だって、ニンテンドーDSみたいだから。
私はDSが大好きだから。
毎日のようにタッチペンを握っていた人間としては、懐かしい気持ちでプレイできた。
まあ画面に線を引くゲーム自体は、別にDSに限った話でもないけどね。
ここまで横線を引いたのはPS2の「大神」以来かも。
▼グラフィックデザインや音楽から成る世界観も秀逸だ。
会話シーン1枚とっても、演出の拘りが垣間見える。
ストーリーも暗黒系の童話のようで面白いのだが、
ラストステージの謎が解けた時は、久しぶりにゲームで鳥肌が立った。
この演出はすごいよ。
衝撃を味わうためにも、ぜひプレイしてもらいたい。
評価A+
80点
久しぶりの良作パズルゲームでした。
フリーゲームというか、元はインディー系なんですかね?
あまりフリーには無い刺激を食らったな。
【フリゲレビューブログ小話】
▼レビュー感想に書いた「北限のアルバ〜春の章〜」の違和感って、どこ?
答えは…
隼人がいきなり「もうこれまでの関係ではいられないかも」的なことをちょっと食い気味に呟くシーン。
いきなり性欲を向けられたようで、気持ち悪かった。
このシーンが穏やかな作風に反して、性急だからというのもある
優れた恋愛作品は「好き」と言う言葉を使わず「好き」を表現するとはよくいうが、
「北ルバ」ならこのようなわざとらしいセリフを使わなくとも、男女の距離感が縮まった描写が出来た気はする。
年上の厳格な人物だったヒーローが一変馴れ馴れしくなり
無理矢理キスまでしてきた「ととと」の気持ち悪さといったらそれはもう酷かったし(ウケると勘違いして女の頭をポンポンしたがる気持ち悪いオッサンそのもの)、
他の乙女ゲームに比べると、「北ルバ」は自然な馴れ初めではあるんだけどね。
やはり乙女ゲーはプレイヤーである女性がモテ気分を味わって気持ちよくなるための物という側面がどうしたって有るから、その違和感を完全に払拭するのは無理なんだろうな。
エンタメ、純文など他の要素が強ければそのような不自然さは薄れるかもしれないが。
そもそもギャルゲーだって、男の俺でさえ鼻につくヒロインがたまにいるしな。
そういうヒロインは女性なら吐き気がするレベルだろうし、難しいね。
▼前回の小話で「ボランティアラブ」のふわるの目に星が描かれている話をしたが…
…
あれっ!?
よく見ると花じゃね!?
花のアクセサリーをしてるし、お花畑キャラだし…
スクショの拡大で気づいたが、数年越しの衝撃だ…
…
そんな時「ポピーのくすりびん」をプレイしたら、タイトル画面の主人公の瞳に、星が描かれていた…
【1年前の良作から更なる良作を選りすぐる月イチ恒例コーナー】
今月お勧めする優良作品は…
ヒカリノチハレ
商業ゲームでも絶滅危惧種の恋愛SLG。
少しばかり高難易度なので、クリアの達成感が大きい。
「ときメモ」「みつめてナイト」「あいたくて」「トゥルーラブストーリー」などがヒットした時代のギャルゲーの雰囲気で……早い話、レトロゲームナイズされたフリーゲームだ。
この世代のゲームが好きな人には、特におすすめ。
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