横断歩道の白線だけを踏んで渡る。
小さい頃にやった経験がある人が多いのではないでしょうか。
”黒い部分を踏むとシんでしまう”
このようなルールを決めて、1人で学校の帰り道におこなって。
踏んでしまった時はひやっとしたり。
なぜ、多くの子どもが、このような行動をとってしまうのでしょう。
子どもは意図せず感じ取ってしまうのかもしれません。
横断歩道というその場所が・・・
――とても危険な場所だということを。
▼んー面白い。面白かった。
作者のゲームはどんでん返しが定番となっているが、今回もとても綺麗にハマっていた。
序盤から感じていた小さな疑問が犯人当ての材料となり、犯人が正体を現す終盤は、まさに怒涛の展開だ
特にこれまで信頼し、助け合い、ともに生き延びた仲間に裏切り者(犯人)がいる展開が面白い。
犯人候補である2人のうち、1人が嘘を吐いているパターンもよかった。
お互いが「そいつは嘘をついている、騙されるな!」と絶叫するシーンの緊迫感は、絶大だ。
犯人の悲しき過去も必見
▼キャラクターも魅力的だった。
ダブル主人公「朝日」と「夜月」の対比が見事だ。
名前の通り真逆の主人公で、朝日は心の底から人を信じている(というより、人を信じたい自分を信じている)、純粋……を通り越し、もはや熱血馬鹿のような少女だ。
少年漫画の主人公でたまにいるが、フリゲの女性主人公では珍しいかもしれない。
逆に夜月は常に相手を品定めし、必要なしと思えば切り捨て、囮にする……とても冷徹だ。
だが時に人間くささや優しさを見せる。
彼女の悲しい過去は、皆さんの自分の目で確かめて欲しい
そんな2人が命をかけたサバイバルで同じメンバーとして行動したら、どうなるか…
水と油なのにどこか相手に羨望のある2人の対立と、少し変わった友情が見所だ。
だからトラブルの匂いを嗅いだ瞬間、否が応でも期待してしまった
誰かの命がかかった場面で、2人ならどうするのかと
▼児戯とオカルトをミックスし、トラップアクションゲームにしたセンスも良い。
そこまで難しくはないが、即死トラップが非常に多い。
普通のゲームではオブジェクトを徹底的に調べるのが基本だが、「横断注意」は逆で、下手に調べると罠が待ち構えている。
ノーヒントでいきなり発動するポイントも多いので、攻略には頻繁なセーブを推奨したい。
中でも面白かったのは、序盤のとある選択肢による即死ゲームオーバーだな。
…騙されるって。
男性プレイヤーの100割はここで死んだでしょ。
私ももちろん、死んだ。
評価B+
75点
ストーリーの面白さ、
犯人当ての爽快感、
オネショタ
作画のクオリティ、
キャラクター性の確立、
オネショタ、
トラップを回避する面白さ、
オネショタ、
その他諸々…
…非常に完成度の高い良作です。
意外性には毎回拘ってる感じで、いかにも重要人物っぽいキャラクターがいとも簡単に死ぬのもいいですね。
とあるキャラがいきなり死亡した時は、お前もう死ぬの?ヒロインじゃなかったの?とか思った。
ちなみに横断歩道の白線だけを踏んで渡る遊び…
今 で も や っ て ま す
▼他にプレイしたフリゲ。
「母の片腕」…片腕だけに片手間で作ったような、”ガチったわけではない”んだろうけど、ある程度こなれてきた作者が、変に小手先のテクニックだけで作ろうとした感じ。
「あなたの命の価値」「死ぬよりもつらいこと」は粗削りでも熱があったし、短編も何かしら考えさせる要素を含んでいたが、「母の片腕」からは創作やフリゲへの熱を感じない(私がそう思っただけで、実際はわからない)。
無料ゲーム制作への熱意を持ち続けるなんて並大抵じゃ出来ないし、大体の作者(のゲーム)はこうなる。
「±Fifteen 命を授かりし者」も、旧作と展開が似ているため、先が読めてしまった。
フリゲを何本も完成させるだけでも凄いのだが、それ以上は難しいかもしれない。前向きに見れば過渡期、後ろ向きにはマンネリといえる。
「ロマンチスト」は逆に、若いエネルギーのある一作。掌編だというのに凄いインパクトだ。
FreakilyCharming的なことかと思いきや……ベタでもグラフィックと演出がいいので、面白く仕上がっている。
最近は実況でハネたとはいえルーキーの活躍が目覚ましいので作者の世代交代を感じていたが、この3作をプレイした感想も、同様だった。
DL数や公開頻度などを見ていると、フリゲ作者は(その2つに於ける)トップからボトムまで、数年に一度入れ替わるようだ。
いずれコラムでまとめたいが、ここは作者ではなく作品を語るブログであり、結果的にそれが大きな特長となったため、やはり書かないかもしれない。
▼……「TGF開催中はノベルゲーを積極的にレビューする」…と色々レビューしてきたが……TGFと無関係なタイトルばかりをレビューしても、意味が無い気がしてきた。
まあ来年に向けての貴重な先行資料であり、種蒔き…ということにしておこう。
レビューを読んでプレイする人もいるだろうし。
▼「消えたリリーと呪いの館」は滅茶苦茶面白い推理ゲームだな。
「逆転裁判」をリスペクトしたフリゲは多く存在するが、「逆転裁判」のように動画(正確にはスライドショー)に「異議あり!」できるフリゲは稀。
レビューは既に投稿されているので書かないが、超おすすめ。やってみて。
【1年前の良作フリゲピックアップ】
▼今回ご紹介する2022年2月にレビューした良作は……
チョコでアナタを溶かしたい!
合作の長所であり短所でもあるが、ルートによって絵やシナリオの出来栄えや方向性に、かなりの差がある。
だがそれゆえに、1本はあなたが気に入るルートがあるのでは?
コンパクトにインパクトをのお手本のようなルートもあるので、ぜひ楽しんでほしい良作だ
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……ということは……まさか私は、まだ新世代なのか?
新卒がみな辞めていくから中堅なのにいつまでも若手、みたいな…
…(;´Д`)……その流れで行くと、この先もずっと新世代のような…
…もしかして世代交代リレーのアンカーが私なのか…?
( ;´Д`)
…まあフリーゲームのレビューサイトを続けるのは、皆が思っているよりもずっと難しいのかもしれませんね。フリーゲーム自体が下火になり、インターネットもスマホを利用したSNSと動画サイト中心になったので、余計にでしょう(サニーガールとか…昔のレビューサイトは軒並み閉鎖しましたし、そもそも無いなら作ろうというのが、ここを立ち上げた動機)。
ホリエモンも言ってましたが、若いだけで能力が無い奴はすぐ飽きられて消えますし、かといって今更脂の乗った人は、出てこないでしょう。
RPGは長編が人気、ノベルは短編が人気という傾向だと聞きました。でも実は人気ゲームがそうだったという、逆の方向から出た答えなのかもしれませんね。
現在、「ライラといびつな信仰寓話 完全版」と「怪異ホラーミステリー×コマンド選択式アドベンチャー「星影の館殺人事件」」を攻略中ですが、「怪異ホラーミステリー×コマンド選択式アドベンチャー「星影の館殺人事件」」は最近では殆ど見なくなった長編推理ADVなので、楽しんでます(推理ADVは大好物)。
最近は手軽に感動を味わえるのが流行りみたいです