アフィリエイト広告を利用しています
アフィリエイト広告を利用しています

2021年10月16日

人形サマー レビュー感想 ブチ〇すけぇ

スクリーンショット (264)_compressed.jpg








人形の少女達と過ごす不思議で切ない一時の夏。








当時小学生だった僕は夏休みに祖母の家に里帰りすると、そこで麦わら帽子の女の子に出会い、僕は声を掛けた。






『あんた、こげな体の私に声を掛けるなんて随分物好きな男の子じゃねぇ』







そう言って振り返った女の子はなんと『人形』だったのだ。



こうして僕はこの不思議な人形の女の子と夏を遊び、後に将来に大きな影響を受ける僕の夏の思い出の物語だ。










▼うう〜〜〜む…








このゲームの評価を結論から言うと「実に惜しい」。この言葉に尽きる




作者が「こういうゲームを作りたい」「こんなシナリオを書きたい」という意思はビンビンに伝わってくるが、明らかにテクニックが追いついてない…







展開は強引だし、誤字脱字はありえないほどあり、文章に不自然なところも多い。「なろう」のような、逐一茶々を入れる文体も、作風にミスマッチな気がする








だがこのようなゲームは、まれにある。



レビューした中では、義理の妹と世界一ピュアなセックスをする「流れ星に願いを」や、力なき中高年が必死に巨悪に立ち向かう「ドリーミングナイト」がそれだ



この2作品も作者の熱意や発想は実に面白いが
あまりにも洗練されていない部分が多く、クリアすると同じ感覚になった










▼しかし感想というなら、「人形サマー」は実に面白かった

というかこのゲーム、「好き」だ





私は夏をテーマにしたボーイミーツガールを好むが、相手が人形というボーイミーツガールは聞いたことがないし、オリジナリティは高いよね










▼立ち絵や背景ばかりか、なんと音楽までオリジナルだ。聞き覚えのない音楽と思ったが、まさかオリジナルとは思わなかった。

牧歌的で夏を思い起こさせる、習慣性のある曲だ


人形が麦わら帽子をかぶったロゴも面白い









▼もっとも秀でたポイントとしては、ストーリー構成がいい



姉妹人形の「曼珠」と「菊華」のルート、そしてトゥルーエンドルートに分岐する





一見まるで関係が無い突飛な展開に思えるが、実はすべてが1本の線に繋がっている…




クリア後に読めるサイドストーリーでは伏線が回収されるが、
「はぁなるほど、ここで〇〇と〇〇がつながるわけね」と話作りの上手さを感じた



それだけに、なんとも読み辛い文章がもどかしかった












▼中盤までは1980年を舞台に、少年が人形の少女と過ごす不思議な夏物語がテーマとなっている



まだファミコンすら発売されていない時代…

さらには田舎なので、子ども特有の遊びをして彼女たちと過ごす





戦争の悲しいエピソードなども盛り込み恋愛要素もあるので、カテゴライズするとギャルゲー(!!)になると思う









ダブルヒロインは、菊華のほうが好きだ



気にいらないことがあるとすぐに「ブチ〇すけぇ」と凄んでくるヒロインは、そうはいないだろう(ちなみに曼珠もそんな感じだ)













▼ストーリーは唐突に終わりを迎えるが、より突飛なエピローグが始まる



もう「サマー」は全く関係ないが、人形がヒロインの物語としては、「王道」で完結させたかな










突然の別れをむかえた少年と、ふたりの人形少女の行く末…


ぜひ見てもらいたい























評価C+
65点



誤字脱字やテキストの修正だけでも、伸びしろがあります



一風変わったボーイミーツガールをやってみたい方は、プレイしてみては?















【フリーゲームレビュー小話】





私はレビューを書く際、ちょいちょい「フェイク」というか、「しかけ」を入れます



「レビューを読んだ後そのフリゲをプレイすれば発見があり、その逆でも面白さがある」という文章上のトリック、伏線です





たとえば本文中で触れた「ドリーミングナイト」でもそのような小賢しい真似をしています





ずばり指摘すると、私がフェイクを入れたのはこの一文













飯塚だけではなく、悪党にもちゃんと人生ドラマがあるのも良い

yasashiisekai_No-0019.jpg













ここだけ見ると、読者は「ふーん”悪党”というのは女子小学生に手を出したロリコン変態教師なのだな」と解釈します







ところがいざゲームをプレイすると”悪党”はこの少女で、変態教師はむしろ哀れなピエロだった事実が判明します












ネタバレもないのに、このしかけ…





…どうです?面白いでしょ?










お察しの通り当時の私は…




「レビュー読んでプレイした奴、絶対ここでビビルやろなあ…(ニヤニヤ)」と…







ドヤ顔で書いていました







この記事へのコメント
コメントを書く

お名前: 必須項目

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント: 必須項目

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/11037684
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
最新記事
最新コメント
おすすめ名作フリーゲーム
  1. 1. 死月妖花〜四月八日〜 レビュー感想 守りたい、この世界
  2. 2. 夜底奇劇・星空物語 プレイ日記2(クリアまで)と総評 夜明け
  3. 3. 夏ゆめ彼方 レビュー感想 将棋を通じて少年の人生を描く一大叙情詩。傑作!(ネタバレ)
  4. 4. ほろびのゆりかご レビュー感想 ラストシーンで判明する真相は、最早SFファンタジーのスケールを超えた(ネタバレ)
  5. 5. 鼓草 レビュー感想 極限の花婿たち
  6. 6. 色は黒に包まれて レビュー感想 深い光に包まれて
  7. 7. 怨溺 ―ONDEKI― レビュー感想 世界は救われる、彼女を失えば
  8. 8. 籠の街 レビュー感想 少年の爽やかな成長物語と思いきや、まさかの欝ゲー展開に…
  9. 9. かわいいは壊せる レビュー感想 七つの愛憎
  10. 10. 決戦前のヒトリ 〜主人公以外全員『カップル』がいるアドベンチャー〜 レビュー感想 うげっ、なんでそこまで分かるんじゃ!!?ロリコンは皆こうなのか……?
  11. 11. 電波障害ノベルADV AlexiA〜アレクシア〜 レビュー感想 もう、勇者しない。
  12. 12. Human killing レビュー感想 東出大好き