クリアした率直な感想は……
「ニュースみたいだなー」って思った。
ニュースといっても不祥事だらけのアイドルグループではなく、そのまま「報道のようだ」と。
フリーゲームにこのような感想を抱くのは、かなり稀有だ。
私はこれを「物語」だとは思わなかった。
いや当然創作された「物語」ではあるが、それ以上の奇妙なリアリティ、まるで世の中のどこかで起こった、現実の出来事のように感じてしまったのだ
そのくらい、何かモデルになった話があるのではというくらいには、リアリティを感じた
実際、これに近いニュースを見聞きした事もある
さて内容だ
主人公は連敗中の就活生。
元々は不器用ながらも明るい性格だったが、幼馴染の少女「紗雪」が蒸発してしまってから、淀んだ人間になっていた
一時の気の迷いから、出会い系に手を出す。
そのつもりは無かったが、2万でどうかという女から反応がある。
そして待ち合わせに現れたのは、かつて愛した紗雪…
そう彼女は売春していた…
いきなりショッキングな展開だ
だがこの程度、序章も序章
このゲームは最初から最後まで、幸せな描写は殆ど無い。ショッキングもショッキングで終わる
所謂「鬱ゲー」にカテゴライズされるが、1度持ち上げてから突き落とす悪趣味さと、クリア後に変化したタイトル画面の物悲しさは大きかった
彼女が所謂「ビッチ」になっているのではなく、純粋なままで、周りの強制によって体を売らされている事が、痛々しさに拍車をかけている
会えなかった月日は、ふたりのすべてを変えてしまった…
果たして主人公は理想と掛け離れた彼女に、何を見るのか…
なかなか考えさせられるゲームだ
以下ネタバレ感想
まあねえ…
この主人公、相当陰湿な奴だよね(笑)。
そもそもの前提として、紗雪に身勝手な理想と欲望を押し付けすぎ。
そして彼女の死を招いたのは自分が中出しを決めたからなのに（主人公の子だとしたら）、いまいち自責の念が薄い
エロゲ主人公みたいな童貞の絶倫で、理想だけじゃなくてチンコまで彼女に押し付けた
紗雪は…ただただ可哀想。彼女はなにひとつ悪くないんだよね。
本当にただの善良な女。でも大人たちと不運によって、人生をゆがめられてしまった…
あんな境遇でリストカットをしても尚腐ってないメンタルは、むしろ強靭では
再会した時点で限界だったのだろう
出産シーン……フリゲでは相当珍しい。「あなたの命の価値リメイク」以来のような……
だが死産だ。
いくら家出の未成年とはいえ、使える福祉制度くらいありそうだが…
無知が招いた死産だが、まあそういう世界観ではないわな
そして幸せな回想シーンから、主人公の自殺でこのゲームは幕を降ろす…
主人公にとって、紗雪は人生の全てだったんだろうねえ…
紗雪にとってはそうじゃないけどね
評価B+
70点
「吹き溜まりの彼女」というタイトルは私が大好きな小説である「陽だまりの彼女」に似ているが、内容的には「血だまりの彼女」でした
他のゲームも色々遊んでるので、続々とレビューしていきます。
「フィーバーダンク」は6連勝し、とうとうチャンピオンⅣまで舞い戻った。勝率は47%まで回復（それでも酷いが）
「たましいは夏かえる」は2章をDLしたものの、アプリが立ち上がらないんですが…
(´・ω・`)
つまり1章をプレイする事も出来なくなった…
これは困った。PC版を買えばいいのかな
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