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2018年02月06日

映画「ボーダーライン」の感想…映画は良いのに邦題がクソすぎて…「シカリオ」で良いじゃん、この映画は「境界」を描いてると思ってるの?

今日は映画「ボーダーライン」の感想です。

先日感想を書いた映画「リピーテッド」と同じく、

オカンがAmazon Prime Videoから選んだ映画。

ジャケットのイメージとは違った内容だったと言ってましたが、

それについてはまた後ほど。

という訳で今回はPS4でPrime Videoにて鑑賞…字幕スーパー版。



映画「ボーダーライン」は日本公開2016年のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は映画「ブレードランナー 2049」の監督に抜擢され、

今では有名監督の仲間入りをしていますが、

映画「複製された男」など元々評価の高い監督でした。


簡単な物語の導入部分ですが、

FBI捜査官のケイトは誘拐事件の捜査で仲間を失ってしまう。

その後、国防総省のマットのチームに入り、

麻薬カルテルの捜査に協力をするのだが、

そこはケイトの想像を超える世界だった…みたいな感じかな。


キャストですが、

FBI捜査官のケイト・メイサーを演じるのはエミリー・ブラント。

この映画の一番の魅力は彼女の疲れきった顔。

いや、本当に憔悴しきってます。

マットのチームにいる謎の男アレハンドロを演じるのはベニチオ・デル・トロ。

もうベニチオ・デル・トロがカッコよすぎて。

とりあえずベニチオ・デル・トロを堪能する映画でもある。

あの顔、結構好きなんですよね。

麻薬カルテルを追う国防総省のマット・グレイヴァーを演じるのはジョシュ・ブローリン。

もう顔見ただけで信用しちゃいけない男ですよね。

良い味だし過ぎてます。

殴りたいけど、逆にボコボコにされちゃうほど実は強いってのもね。

その他、ダニエル・カルーヤ、ヴィクター・ガーバー、

ジョン・バーンサル、フリオ・セサール・セディージョなどが出演しています。


さて、映画「ボーダーライン」の感想ですが、

すっごい骨太な映画でした。

全然どんな映画か知らず、オカンがジャケットで面白そうと選んだのですが、

こんなにシリアスな映画だったとは。


昨日感想を書いた映画「きっと、うまくいく」では、

インドの事情が少し分かったって書いたのだけど、

この映画「ボーダーライン」ではメキシコの雰囲気を知れました。

いや、こんなところばっかりではないのでしょうけど。

家族がメキシコのファレスに行くとか言ったら全力で止めちゃいそう。

あの街並みの一見オシャレそうな感じから、

すっごいスピードで銃を構えた男が乗ってる車が走り抜けてくとか、

どんなところだって思ってしまう。

見せしめの吊るされた死体とかでもびびっちゃうけど、

なんと言ってもメキシコ警察は信用するな、

買収されてるからとか恐すぎんだろ。

タバコがポイすて出来るってのも…本当はいかんのかもしれんが。


ストーリーはとてもシンプルで、

FBI捜査官のケイトが麻薬カルテルの捜査の世界を知るってのが本筋、

ケイトと同じくこの映画を観ている観客もこんな世界があるのかと、

衝撃を受ける作りになっていると思う。

疲れ果ててしまいますよね、こんなの…って。

そりゃTシャツもよれてしまいますよ。


そしてなんと言ってもベニチオ・デル・トロ。

顔が良いのはもちろんだけど、この役は凄い。

一瞬良い人なのかなって思ったりするのだけど、

全くそんな事はなくて。

まさしく「住む世界が違う」人なんだなと。

あの取調べ方とか、恐すぎだろ!

最初チンポしゃぶらせるのかとビックリしたが、

そんな事よりも全然恐ろしい状況だった。

ここはオオカミが住む街だなと…近寄っちゃいけないですわ。


映画冒頭は「シカリオ」とは何かと説明があって、

静かに突入する前のシーンから始まる。

カベドンってとても甘い感じがしますが、

この映画では車でカベを突き破るカベドン!

向こうの突入は凄い。

カベの中の死体描写が少しエグかったですが、

ベニチオ・デル・トロによって女子供関係なく死んでいくので、

あの序盤でエグいと観るのを止めた人だったら、

映画を最後まで観なくて正解だったのかもしれない。


なんと言うか、ストーリーが素晴らしいとかではないのだけど、

同じ地球上でこんなに世界が違うのかという衝撃は、

興味のある人には観てもらいたいなあと思う。


撮り方とか演出とか全く問題はないのですが、

飛行機が飛んでいる影はあるのに、

実際に飛んでいる姿がないのは予算の問題なのか、

そういう演出方法だったのか。

…大した問題ではないのですが。


あと、赤のインパラって出てくるのですが、

インパラってなんだろうって思ったらシボレーの車の事なんですね。

知らんかった…映画を観ると知識が付いていきます。


知識と言えば、

CIAの国内活動にはFBIの同行が必要なんだって事。

まあこの日本では関係のない話だとは思うけど。


恐ろしい街なのに空がキレイとか、良い感じのシルエットなんですよね。

赤、白、青の中の黒みたいな。

なんか深い。


もちろん、終盤のケイトとアレハンドロの会話シーン。

ケイトの顔は疲れきった顔がバッチリ見えるのに対して、

アレハンドロの顔は影になっていてはっきりは見えない。

こういう演出は良いですね。


そこからのラストのサッカーシーン。

銃撃の音で一瞬止まるけど、いつもの事といわんばかりに、

またサッカーが始まるという。

色んな事を考えさせる上手い演出だと思いました。


そんな訳で、楽しいとかそういう映画ではないのですが、

メキシコ(の一部)の事が知りたい人は絶対観るべき。


最後に邦題について、ですが、

やっぱ日本映画界ってセンスが絶望的にないですよね。

この映画の原題は「Sicario」で、

先ほども書きましたが映画の冒頭にシカリオとは、

スペイン語で「暗殺者」って言葉だよって出てくるから、

これはそのまま「シカリオ」って名前にするべきだろと。

「シカリオ」って言葉は確かに日本で馴染みがないのだけど、

少なくとも「ボーダーライン」ではない。


日本の広告ポスターとかで、

「その善悪に境界(ボーダー)はあるのか」とか書いてあるのだが、

えっ…どういう事?

この映画って「善悪の境界の話じゃない」でしょ。

なんかせっかく良い映画なのに、

なんでクソダサイ邦題つけて台無しにするのかな。

いつもいつも。

いつも言う映画「ミケランジェロ・プロジェクト」が最大級のクソ邦題だが、

そこまでではないけどダッセーってレベルの邦題。

映画「スパイ・レジェンド」とか映画「グランド・イリュージョン」並。

「ボーダーライン」とか、なんで映画と全く関係ない、

こんなクソダサイ単語が出てくるんだろうね、日本映画界さんさあ。

せめてちゃんと映画を観てから邦題つけなよ。

映画を観た人の感想で、

この映画は善悪の境界について描かれた作品だって言う人はいると思う?

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思いついた事を羅列。 映画「DETH FOREST 恐怖の森2」みたいなくだらない映画が凄い好き。 映画の感想は基本的にネタバレなしを心掛けています。
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