2017年09月25日
映画「のぞきめ」の感想…良いか悪いかは別にして、いわゆるホラー映画でした。
今日は映画「のぞきめ」の感想です。
ほとんど使っていない「Hulu」を今月で解約しようかなって思っていて、
その前に何か観ようと映画ランキングの項目で見つけたのがこの映画。
最近、邦画ホラー観てなかったので良いかなと。
という事で、今回はHuluをChromecastを使ってテレビでの鑑賞です。
映画「のぞきめ」は2016年公開の三木康一郎監督作品。
レンタルショップではホラーのコーナーでよく見かける映画「トリハダ 劇場版」の監督ですが、
実は三木康一郎監督作品を観たことがなく…勉強不足ですいません。
今回が初めて観る作品になりますが、この映画だけの印象だと、
「しっかりした」監督だと思います、またこれについては後ほど。
映画「のぞきめ」は三津田信三による同名の小説が原作。
原作は未読なのですが、劇中に登場する「津田信二」というキャラが書いた小説が「のぞきめ」、
という展開になるので、これは原作では作者の体験談みたいな話なのかなと思いましたが、
であるなら、「映画と小説は話が違うんだろうな」って気はしました。
活字にもっと苦手意識が無ければ原作とかも読むんですけどね…と言ういい訳。
さて、簡単なあらすじですが、
テレビ局で働く三嶋彩乃はひょんな事から大学生の転落死の現場へ撮影に行った。
後日、その転落死には謎があると言われ再び事故現場へ向かうと、
死亡した大学生の彼女である岩登和世に出会うのだった。
その後、死亡した城戸勇太郎と岩登和世について調べていくと、
2人はある町で「地元の人が行ってはいけないと言われている場所」へ
訪れていた事を知るのであった…みたいな話。
キャストですが、
主人公の三嶋彩乃を演じるのは板野友美。
彼女の初主演映画になるそうな。
いつまで経っても元AKBと言われてしまうのも可愛そうだが、
そんな事を黙らせるぐらいの演技を見せてくれる…と良いなあ。
彼女の演技についてはまた後ほど触れますが、
それを踏まえても存在感は確かにあるし、
彼女が出ている時は画が持つのは板野友美の力だと思う。
三嶋彩乃の彼氏で小説家を目指している津田信二を演じるのは白石隼也。
仮面ライダーウィザードな彼ですが、このブログでは映画「ストレイヤーズ・クロニクル」に出ていました。
今回の話では彼女に巻き込まれて大変な目に合うのだが、
さっきも書きましたが、「のぞきめ」という本を書く大事な役でもあります。
ライダー観てると俳優覚えるなあ…ってしみじみ。
三嶋彩乃に事故現場で出会う岩登和世を演じるのは入来茉里。
こんな綺麗な人がいたのかってぐらいに役以上に彼女に興味が沸いてしまいます。
自分の観た映画では映画「仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム」にて、
美少女仮面ポワトリン役の人だったかー、KABA.ちゃんじゃないよ。
実際は恐怖に怯えるところで、全然そんなシーンじゃないんだけど、
いつあの患者衣から下着が見えるのかとハラハラしました…どう頑張っても見えないんだけど。
今後の彼女の活躍に勝手に期待しています。
その他、出てきただけで笑える吉田鋼太郎、玉城裕規、映画「さまよう小指」の主演小澤亮太などが脇を固めています。
と言う訳で、映画「のぞきめ」の感想ですが、
「悪くはないかな」と思います。
というよりも、良いところもあるし、悪いところもあるって書き方の方が合ってるかなと。
まずホラー映画の感想を書く時に、
映画として良いのか悪いのか、ホラー映画として良いのか悪いのかって見方があるのかなと。
結論としてこの映画「のぞきめ」はホラー映画として評価の出来る映画でした。
三木康一郎監督の事をさきほど「しっかりした」監督と書いたのですが、
映画全体を観て、結構しっかり作ってある印象を受けました。
良いか悪いかは別として、すぐカメラをブラしたくなるジャンルのホラー映画で、
「意地でも三脚でしっかりとっている映像」を見ると、何か信念みたいなものを感じます。
襲われてる時とか、不安な時ってカメラをブラしたくなるもの。
それが、まさかのクライマックスシーンでもカメラはガッチリしています。
好き嫌いは分かれそうですが、個人的にはやっぱフィックスは見やすくて良い。
引き画でさりげなく指輪を引き出しにしまう映し方とかも好印象でした。
あと、当たり前なんだけど音とかもちゃんと録ってある。
ちょっと「喉の奥に何故か泥が詰まっていた」ってセリフには、
親切心なんだろうけど、説明的すぎてテレビ感があるとか思いましたが、
基本、音周りはしっかりできています。
それぐらい「劇場公開映画なら当たり前だろ!」って思うかも知れませんが、
そんなあなたは映画「エコエコアザラク R-page」とか観てください。
予算が違うのかもしれないですが、音はもうちょっとなんとかなっただろって思いますから。
予算と言えば、この映画はデジタルのカメラで録られています。
やっぱり見比べるとホラーはフィルムで撮ってる方が雰囲気は出る。
そういう意味では映画「劇場霊」はビジュアル的にも凝ってたんだけどなあ。
あの映画の場合はちょっとメッセージ性を強くしすぎて、
ホラーを求めた多くの観客には合わなかったのだと思います。
先ほど書いた「映画としては良いけど、ホラー映画としては微妙」って感じになっています。
その点、この映画「のぞきめ」はメッセージ性よりも単純に恐いって映画なので、
予算があったらフィルムで撮ってほしかったなって思いがあります。
演出について好印象だったのが、部屋が暗いのに説得力があるところ。
寝るつもりだったから部屋が暗いってのは当たり前ですよね。
どこかのバカ監督のホラー映画はパソコンでインターネットしてるのに、
部屋の電気は消えていて何故か暗いとか平気でありますから。
それでもこの映画でも「まず部屋の電気を付けろよ」ってシーンは出てきちゃいますけどね。
多くのホラー映画で思う「意味も無く部屋が暗い問題」ですが、
恐がらせるのに部屋を暗くする必要はあるんだけど、
あんまりにも強引に部屋が暗いってのはやめて欲しいなあって思ってしまいます。
あと「CGの目」は恐さが半減しちゃうなあって。
個人的に大好きな映画「HALLOWEEN NIGHTMARE ハロウィン ナイトメア」の感想でも書いたのですが、
CGってモロに分かる映像ってホラー映画には向いてないし、微妙になっちゃうんですよね。
確かに暗いところから覗いてる目って、人の目じゃ上手く写らないから難しいんだろうとは思うけど、
「のぞきめ」ってタイトルなんだから覗いてる目にはこだわってほしかったなあ。
映画に大事な「スジ」ですが、これは原作のおかげなのかしっかりしていると思います。
六部殺しとか六部峠とか、「もしかしたら本当にあるかも」って思わせる設定は良いですよね。
展開としては映画「リング」に近い感じで、
呪われた側が呪いの謎を解明し、なんとかその呪いを解こうと頑張る話。
ただ映画「リング」みたいに7日間で死ぬとかタイムリミットがある話ではないし、
「どうなったら最終的に殺されるのか分からない」のが、
この映画の物語に鬼気迫った感じが出ない原因かなとは思います。
この映画で特に良いなって思ったのは、
板野友美が侶磊村へ行ったあとに見せられる過去の凄惨なシーン。
目の前で酷いことが行われているのに主人公が何も出来ない状況ってのは、
この映画を観てる人とまさに同じ状況。
あの時の子供の声のいたたまれなくなる様な気持ちになるのは、
演出として凄く良いシーンだったと思います。
そんな訳で、良いところもちゃんとありました。
…残念ながら、まあ悪いところというか、気になったところもいくつかありました。
まず主演の板野友美ですが、彼女だからこそ良かった部分もあるのですが、
ところどころしゃべり方が気になってしまうシーンがありました。
聴き辛いなって…これは少し直さないと主演女優としては厳しいかなと。
あとクライマックスシーンで「ネイルばっちり」みたいな画になってしまうのもなあ。
ここら辺はスタイリストというか演出というか、なんとか出来なかったのだろうかと思ってしまう。
そして、叫び声の違和感。
難しいよね…叫ぶのって。
色んなホラー映画でうまく叫ぶ子を観て、それだけで凄いなって思ってしまいますが、
板野友美の叫びは…ちょっと…下手かなって。
しかし、職場で「帰っていいぞ!」って言わるシーンにて、
本当に帰る彼女に「なぜか説得力を感じてしまった」…きっとそんな人じゃないとは思うんだけど。
さらに、本当に帰るってなったら職場の真ん中で彼氏に電話をかけはじめる始末。
やりますね。
後から来たくせに「すいません」の一言で事故現場の最前列に割り込んだり、
映画終盤の凄い迷惑な車の停め方とか、
演出の問題で彼女が悪い訳じゃないけど、「今時の子感」を感じてしまった。
きっと今時の子も、そんな子じゃないとは思うんだけどね。
あと演出でどうかなってところは、
大学に岩登和世の友達に話を聞きに行くシーンですが、
板野友美が話かけると、友達たちはおもむろに立ち去ろうと、避ける様な行動をするのに、
結局しっかりと話をしてくれるみたいな…話したいのか話したくないのかどっちやねんって。
あと岩登和世で言うなら、病室が個室ならともかく、あんなに人がいない病室ってあるのかな、とか。
地面にいっぱい目が出てくるんですけど、隙間から覗かれるんじゃなかったのか…とか。
マンションの扉がちゃんとしまらないとか、ちょっと違和感を感じてしまう。
そして轢いたトラック…ひき逃げか〜!!
別の問題が発生しとるやないか!!
映画の流れとは全然関係ないけど、
あの4Kカメラはどこにいったんだ!
使わないなら別にいらんかったのに…会社から機材が無くなって迷惑が…って気を使ってしまう。
せっかくビデオカメラを持たせたんだから、何か上手い使い方があったら良かったのになあ。
テレビ局員だから事故現場に行ったってのはあるけど、それ以外はほとんど意味がない。
彼氏が小説家を目指しているってのは終盤の展開と、
幽霊に遭遇した後にあれは「殺された子だと思う」とか飲み込みが早いのに納得できるところとか、
ちゃんと意味があるだけに残念だなあ。
てかアイツは病院で部屋から逃げ出したのに幽霊に出会ってまた部屋に戻ってきたのだろうか。
きっと職員が連れ戻したんだろうけど、そこら辺は映し方うまくないなあって気になった。
その他、細かいところをツッコもうと思ったらいっぱいある。
吉田鋼太郎の「続きを話しても…」のセリフに最初から話せよって思ったり、
板野友美が立ち向かうって決意をする時のググッってカメラが寄るのは良いのだけど、
「どうしてこんなことするの」って後の映像の微妙な感じとか、
映画冒頭の「助けて」ってシーンはこの結末だったらいらないじゃんとか、
映画ラストの、えっ…でも見えないじゃん…って感じとか。
PCはレノボかっ!とか…いや、良いんですけど。
色々言いたくなってしまう部分はあります。
ただ、先にも書きましたが基本的にはホラー映画としてしっかり作ってあると思いますので、
ジェットコースターに乗りに来たのに、観覧車に乗せられたって感覚にはならないと思います。
地元の人がいくなってところにはいかないって感じとか、
「振り返っちゃダメだ!」って言われると振り返っちゃうとか、
まあ王道のホラー映画な展開ですよね。
ただ、いわゆる「貞子的な存在」のインパクトが弱いのは、ホラーとしての評価が低い部分なのかな。
という訳で映画「のぞきめ」、ダメって言うのも分かるし、ただ良い部分もあります。
あと個人的には板野友美っていう存在は好きなんですけどね。
今回の演技は…そこら辺を寛容に観られたら、決して悪くない映画だと思いました。
ほとんど使っていない「Hulu」を今月で解約しようかなって思っていて、
その前に何か観ようと映画ランキングの項目で見つけたのがこの映画。
最近、邦画ホラー観てなかったので良いかなと。
という事で、今回はHuluをChromecastを使ってテレビでの鑑賞です。
映画「のぞきめ」は2016年公開の三木康一郎監督作品。
レンタルショップではホラーのコーナーでよく見かける映画「トリハダ 劇場版」の監督ですが、
実は三木康一郎監督作品を観たことがなく…勉強不足ですいません。
今回が初めて観る作品になりますが、この映画だけの印象だと、
「しっかりした」監督だと思います、またこれについては後ほど。
映画「のぞきめ」は三津田信三による同名の小説が原作。
原作は未読なのですが、劇中に登場する「津田信二」というキャラが書いた小説が「のぞきめ」、
という展開になるので、これは原作では作者の体験談みたいな話なのかなと思いましたが、
であるなら、「映画と小説は話が違うんだろうな」って気はしました。
活字にもっと苦手意識が無ければ原作とかも読むんですけどね…と言ういい訳。
さて、簡単なあらすじですが、
テレビ局で働く三嶋彩乃はひょんな事から大学生の転落死の現場へ撮影に行った。
後日、その転落死には謎があると言われ再び事故現場へ向かうと、
死亡した大学生の彼女である岩登和世に出会うのだった。
その後、死亡した城戸勇太郎と岩登和世について調べていくと、
2人はある町で「地元の人が行ってはいけないと言われている場所」へ
訪れていた事を知るのであった…みたいな話。
キャストですが、
主人公の三嶋彩乃を演じるのは板野友美。
彼女の初主演映画になるそうな。
いつまで経っても元AKBと言われてしまうのも可愛そうだが、
そんな事を黙らせるぐらいの演技を見せてくれる…と良いなあ。
彼女の演技についてはまた後ほど触れますが、
それを踏まえても存在感は確かにあるし、
彼女が出ている時は画が持つのは板野友美の力だと思う。
三嶋彩乃の彼氏で小説家を目指している津田信二を演じるのは白石隼也。
仮面ライダーウィザードな彼ですが、このブログでは映画「ストレイヤーズ・クロニクル」に出ていました。
今回の話では彼女に巻き込まれて大変な目に合うのだが、
さっきも書きましたが、「のぞきめ」という本を書く大事な役でもあります。
ライダー観てると俳優覚えるなあ…ってしみじみ。
三嶋彩乃に事故現場で出会う岩登和世を演じるのは入来茉里。
こんな綺麗な人がいたのかってぐらいに役以上に彼女に興味が沸いてしまいます。
自分の観た映画では映画「仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム」にて、
美少女仮面ポワトリン役の人だったかー、KABA.ちゃんじゃないよ。
実際は恐怖に怯えるところで、全然そんなシーンじゃないんだけど、
いつあの患者衣から下着が見えるのかとハラハラしました…どう頑張っても見えないんだけど。
今後の彼女の活躍に勝手に期待しています。
その他、出てきただけで笑える吉田鋼太郎、玉城裕規、映画「さまよう小指」の主演小澤亮太などが脇を固めています。
と言う訳で、映画「のぞきめ」の感想ですが、
「悪くはないかな」と思います。
というよりも、良いところもあるし、悪いところもあるって書き方の方が合ってるかなと。
まずホラー映画の感想を書く時に、
映画として良いのか悪いのか、ホラー映画として良いのか悪いのかって見方があるのかなと。
結論としてこの映画「のぞきめ」はホラー映画として評価の出来る映画でした。
三木康一郎監督の事をさきほど「しっかりした」監督と書いたのですが、
映画全体を観て、結構しっかり作ってある印象を受けました。
良いか悪いかは別として、すぐカメラをブラしたくなるジャンルのホラー映画で、
「意地でも三脚でしっかりとっている映像」を見ると、何か信念みたいなものを感じます。
襲われてる時とか、不安な時ってカメラをブラしたくなるもの。
それが、まさかのクライマックスシーンでもカメラはガッチリしています。
好き嫌いは分かれそうですが、個人的にはやっぱフィックスは見やすくて良い。
引き画でさりげなく指輪を引き出しにしまう映し方とかも好印象でした。
あと、当たり前なんだけど音とかもちゃんと録ってある。
ちょっと「喉の奥に何故か泥が詰まっていた」ってセリフには、
親切心なんだろうけど、説明的すぎてテレビ感があるとか思いましたが、
基本、音周りはしっかりできています。
それぐらい「劇場公開映画なら当たり前だろ!」って思うかも知れませんが、
そんなあなたは映画「エコエコアザラク R-page」とか観てください。
予算が違うのかもしれないですが、音はもうちょっとなんとかなっただろって思いますから。
予算と言えば、この映画はデジタルのカメラで録られています。
やっぱり見比べるとホラーはフィルムで撮ってる方が雰囲気は出る。
そういう意味では映画「劇場霊」はビジュアル的にも凝ってたんだけどなあ。
あの映画の場合はちょっとメッセージ性を強くしすぎて、
ホラーを求めた多くの観客には合わなかったのだと思います。
先ほど書いた「映画としては良いけど、ホラー映画としては微妙」って感じになっています。
その点、この映画「のぞきめ」はメッセージ性よりも単純に恐いって映画なので、
予算があったらフィルムで撮ってほしかったなって思いがあります。
演出について好印象だったのが、部屋が暗いのに説得力があるところ。
寝るつもりだったから部屋が暗いってのは当たり前ですよね。
どこかのバカ監督のホラー映画はパソコンでインターネットしてるのに、
部屋の電気は消えていて何故か暗いとか平気でありますから。
それでもこの映画でも「まず部屋の電気を付けろよ」ってシーンは出てきちゃいますけどね。
多くのホラー映画で思う「意味も無く部屋が暗い問題」ですが、
恐がらせるのに部屋を暗くする必要はあるんだけど、
あんまりにも強引に部屋が暗いってのはやめて欲しいなあって思ってしまいます。
あと「CGの目」は恐さが半減しちゃうなあって。
個人的に大好きな映画「HALLOWEEN NIGHTMARE ハロウィン ナイトメア」の感想でも書いたのですが、
CGってモロに分かる映像ってホラー映画には向いてないし、微妙になっちゃうんですよね。
確かに暗いところから覗いてる目って、人の目じゃ上手く写らないから難しいんだろうとは思うけど、
「のぞきめ」ってタイトルなんだから覗いてる目にはこだわってほしかったなあ。
映画に大事な「スジ」ですが、これは原作のおかげなのかしっかりしていると思います。
六部殺しとか六部峠とか、「もしかしたら本当にあるかも」って思わせる設定は良いですよね。
展開としては映画「リング」に近い感じで、
呪われた側が呪いの謎を解明し、なんとかその呪いを解こうと頑張る話。
ただ映画「リング」みたいに7日間で死ぬとかタイムリミットがある話ではないし、
「どうなったら最終的に殺されるのか分からない」のが、
この映画の物語に鬼気迫った感じが出ない原因かなとは思います。
この映画で特に良いなって思ったのは、
板野友美が侶磊村へ行ったあとに見せられる過去の凄惨なシーン。
目の前で酷いことが行われているのに主人公が何も出来ない状況ってのは、
この映画を観てる人とまさに同じ状況。
あの時の子供の声のいたたまれなくなる様な気持ちになるのは、
演出として凄く良いシーンだったと思います。
そんな訳で、良いところもちゃんとありました。
…残念ながら、まあ悪いところというか、気になったところもいくつかありました。
まず主演の板野友美ですが、彼女だからこそ良かった部分もあるのですが、
ところどころしゃべり方が気になってしまうシーンがありました。
聴き辛いなって…これは少し直さないと主演女優としては厳しいかなと。
あとクライマックスシーンで「ネイルばっちり」みたいな画になってしまうのもなあ。
ここら辺はスタイリストというか演出というか、なんとか出来なかったのだろうかと思ってしまう。
そして、叫び声の違和感。
難しいよね…叫ぶのって。
色んなホラー映画でうまく叫ぶ子を観て、それだけで凄いなって思ってしまいますが、
板野友美の叫びは…ちょっと…下手かなって。
しかし、職場で「帰っていいぞ!」って言わるシーンにて、
本当に帰る彼女に「なぜか説得力を感じてしまった」…きっとそんな人じゃないとは思うんだけど。
さらに、本当に帰るってなったら職場の真ん中で彼氏に電話をかけはじめる始末。
やりますね。
後から来たくせに「すいません」の一言で事故現場の最前列に割り込んだり、
映画終盤の凄い迷惑な車の停め方とか、
演出の問題で彼女が悪い訳じゃないけど、「今時の子感」を感じてしまった。
きっと今時の子も、そんな子じゃないとは思うんだけどね。
あと演出でどうかなってところは、
大学に岩登和世の友達に話を聞きに行くシーンですが、
板野友美が話かけると、友達たちはおもむろに立ち去ろうと、避ける様な行動をするのに、
結局しっかりと話をしてくれるみたいな…話したいのか話したくないのかどっちやねんって。
あと岩登和世で言うなら、病室が個室ならともかく、あんなに人がいない病室ってあるのかな、とか。
地面にいっぱい目が出てくるんですけど、隙間から覗かれるんじゃなかったのか…とか。
マンションの扉がちゃんとしまらないとか、ちょっと違和感を感じてしまう。
そして轢いたトラック…ひき逃げか〜!!
別の問題が発生しとるやないか!!
映画の流れとは全然関係ないけど、
あの4Kカメラはどこにいったんだ!
使わないなら別にいらんかったのに…会社から機材が無くなって迷惑が…って気を使ってしまう。
せっかくビデオカメラを持たせたんだから、何か上手い使い方があったら良かったのになあ。
テレビ局員だから事故現場に行ったってのはあるけど、それ以外はほとんど意味がない。
彼氏が小説家を目指しているってのは終盤の展開と、
幽霊に遭遇した後にあれは「殺された子だと思う」とか飲み込みが早いのに納得できるところとか、
ちゃんと意味があるだけに残念だなあ。
てかアイツは病院で部屋から逃げ出したのに幽霊に出会ってまた部屋に戻ってきたのだろうか。
きっと職員が連れ戻したんだろうけど、そこら辺は映し方うまくないなあって気になった。
その他、細かいところをツッコもうと思ったらいっぱいある。
吉田鋼太郎の「続きを話しても…」のセリフに最初から話せよって思ったり、
板野友美が立ち向かうって決意をする時のググッってカメラが寄るのは良いのだけど、
「どうしてこんなことするの」って後の映像の微妙な感じとか、
映画冒頭の「助けて」ってシーンはこの結末だったらいらないじゃんとか、
映画ラストの、えっ…でも見えないじゃん…って感じとか。
PCはレノボかっ!とか…いや、良いんですけど。
色々言いたくなってしまう部分はあります。
ただ、先にも書きましたが基本的にはホラー映画としてしっかり作ってあると思いますので、
ジェットコースターに乗りに来たのに、観覧車に乗せられたって感覚にはならないと思います。
地元の人がいくなってところにはいかないって感じとか、
「振り返っちゃダメだ!」って言われると振り返っちゃうとか、
まあ王道のホラー映画な展開ですよね。
ただ、いわゆる「貞子的な存在」のインパクトが弱いのは、ホラーとしての評価が低い部分なのかな。
という訳で映画「のぞきめ」、ダメって言うのも分かるし、ただ良い部分もあります。
あと個人的には板野友美っていう存在は好きなんですけどね。
今回の演技は…そこら辺を寛容に観られたら、決して悪くない映画だと思いました。
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